超能力生徒ミノリ   作:ディスク

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次回は一気にダイジェストになります。…それだけ1年目の麻帆良祭のネタが思いつきません。


第4話 黒穴砲

中等部に入学してから2ヶ月が経って6月となった。

 

俺はセインツロウのパワーの他にもセインツロウ関係で貰った…というよりは自動で決めたチートがある。それはセインツロウのパワーアップした武器とそれを扱う技術、電話帳、後はハッキング技術だ。

 

電話帳とハッキングに関してだが…ほとんど使わない。電話帳は使えるのは手配度を帳消しにすることくらいだ。一時的とはいえ警察に追われるのは俺の趣味じゃないので使わないだろう…他も同様だ。ハッキングも似たような物で出来る場所がないので使わない。

 

とは言っても武器を扱う技術…近接武器に関しては俺は素人なのでただぶん回すしかない。

その代わり銃に関しては全くと言っていいほど手元がブレることはなく思った通りの場所に撃てる。ただしそれが普通の武器であればの話だ。流石にブレがあまりにも大きすぎる武器はブレるし、思い通りにはいかない。その為お蔵入りした物も数多くある。

 

だが思い通りにいく武器でも使わない場合がある…ブラックホールランチャーだ。こいつは名前で想像出来るとは思うがブラックホールを生み出し、その周りを吸い込んでしまう極悪の武器だ。何しろほとんどの敵が一撃で死に、そうでない敵でも結構体力を削る上に身動きを封じるのでハメ技が出来てしまう。正面からではどんなに撃っても死なない相手でも撃ち方次第では正面でも勝てるからな。ただ危険すぎる故に実際どんな威力か確かめようもない。念の為装備しておくが。

 

しかしだ。問題はそんなことではない。銃刀法違反に反しない武器がお蔵入りしなかった武器に多いことだ。俺の装備している武器のほとんどは火薬を使わない武器なので銃刀法には違反しない。むしろ未知のエネルギーで動いているのでどうしようもない。

なので俺が使う武器はほとんど限られている。…しかし今回に限っては例外だ。

 

「オラオラオラ!ブラックホールに吸い込まれたくなきゃとっとと家に帰って糞してやがれボケ妖怪共が!!」

そう、今回はあのぬらりひょんに頼まれ麻帆良の警備をしていた。麻帆良を襲う馬鹿なんているのか?などと思ったら関西呪術協会の過激派が関東魔法協会の理事であるぬらりひょんに恨みがあるらしく襲撃するそうだ。高畑教諭が俺を西の刺客と言ったのはその為だと思い、暇だったので自分の実力を試す為にもこの依頼を受けた。

「うわぁぁぁっ!助けてくれーっ!!」

陰陽師に召喚された妖怪共は泣き喚き、逃げるが…

「ぎゃぁぁぁぁっ!?」

ある妖怪はブラックホールに吸い込まれ、ある妖怪は俺が仕掛けた地雷を踏み…最後に妖怪共は全滅した。

「おお、妖怪共よ。全滅してしまうとは情けない。…次は陰陽師の番だ。」

俺は某RPGに出てくる国王や神父のセリフを吐き、その場を離れ…陰陽師を見つける。

「ひっ!?」

スーパースプリントを応用して一瞬で悲鳴をあげた陰陽師の間合いに入るとアッパーで気絶させて縛り付けておいた。

「情けねえやろうだ。こんなのが刺客なんて関西はよほどの馬鹿なのか…俺が強すぎたのか…まあどちらにしても報告だ。」

俺はブラックホールランチャーをしまい携帯電話を使ってぬらりひょんに連絡を取ろうとすると1人のクラスメートの女が陰陽師と戦っているのが見えた。

 

「あれは桜咲か…?」

なるほど…麻帆良四天王の1人なら警備に出されてもおかしくはないか。…にしてもなんであんなトロくせえ相手に手こずっていやがるんだ?…いや違うか?俺はスーパースプリントの能力を使っていたから動体視力やそれに対応できる反射神経などが発達していたと考えるべきだろう。よくよく考えてみればスーパースプリントを使ったら音速を超えている訳だし、その空気の塊を直に受けて耐えられる身体も相当丈夫なんじゃないか?てかもともとそういうもんなんだろ。主人公は爆発に巻き込まれても死ななかったしな。多分今の俺なら銃弾受けてもピンピンしていそうだ。

「しゃあねえ…助けるか。」

などとかっこつけながら自分よりも弱い敵に対しては強気になる俺がいた。

「めぎゃんっ!?」

銃弾のスピードでドロップキックをかますと桜咲ごとぶっ飛び…桜咲ごと?

「やば…」

俺がそう呟いた時は既に遅く、桜咲の頭からかなり血が流れ、多量出血で死にそうな勢いだった。しかも気絶しているから尚更タチが悪い。

「にしても陰陽師共め…桜咲になんてことをしやがる…」

俺は怒りに燃え気絶した陰陽師に蹴りを入れてその復讐を終えた…ように見せかけて桜咲の怪我の原因を陰陽師になすりつけた単なる八つ当たりだった。

「こいつらの服から頂戴するか。」

俺は陰陽師の服を剥ぎ取り、包帯代わりにして桜咲の血を止めると桜咲を回収して桜咲の様子を見に来た龍宮に渡した…こいつも派遣されていたのかよ…

 

翌日…放課後

「という訳だ。ぬらりひょん。」

俺はぬらりひょんにあることないこと言って桜咲に怪我をさせたのは俺ではなく陰陽師になすりつけて報告した。

「う~む…まさか刹那君がやられる程の実力者が襲撃するとは…どうやって倒したんじゃ?」

桜咲のことを結構評価してやがるな…どれだけ強かったんだ?今度手合わせでもするか。

「ほとんど不意打ちだな。後ろからこっそり近づいてぬらりひょんにやったテレキネシスを喰らわせたんだよ。」

半分は本当にした。龍宮が来る前にあの陰陽師をテレキネシスのライトニングで雷の跡を作っておいた。なんでそんなことをしたのか?…テレキネシスの使い手=時野実梨と認識させる為だ。対策をさせたら面倒だしな。

「あれか…あれは仕方あるまいて。陰陽師に同情するわい。」

「…」

「そ、それはそうと麻帆良祭の準備は整っているのかね?」

沈黙に耐えられなくなったぬらりひょんは麻帆良祭の準備について尋ねた。

「いや…特に準備はしていない。ほとんど陸上部の連中に任せているからな。」

陸上部は初等部、中等部、高等部、大学で別々に麻帆良祭の準備をする。もっとも麻帆良祭に出すものはほとんどないので食べ物関係しかない。体育祭ならばめちゃくちゃ出し物があるんだがな。ちなみに俺は中等部の部長である。

「そうかそうか。それは何よりじゃな。」

ぬらりひょんは頷くと俺の報酬のことを思い出し、机から金を出した。

「ああ、そうじゃ。これが報酬じゃ。」

ぬらりひょんは結構な量の金を俺に渡した。

「それじゃ失礼するぜ。」

にしてもいくらあるんだ…!?おお…結構ありやがるぜ…ボーナスしてくれたのかぬらりひょんの奴め。

 

「時野さん。」

俺は金をしまって部屋に戻ろうとすると桜咲が廊下で俺に話しかけた。

「ん?桜咲…何の用だ?」

「昨日はありがとうございます。」

「ああ…礼を言われる程じゃねえよ。同僚が死ぬのは嫌だからな。」

実際は巻き込んでしまったことの罪悪感だが…

「いえ、私を助けてくれたことは変わりありません。」

…傷つけたのが俺だと知ったら激怒するだろうな。こりゃ。

「そ、そうか。それよりも怪我は大丈夫なのか?」

その話をやめさせる為にも話を逸らし、桜咲の様子を聞いた。

「2日くらいすれば治ります。」

2日くらいって…この世界の住民はどんだけ丈夫に出来てやがる?俺も人のことは言えんがこいつも大概だな…

「いやよかった…お前の怪我を見た時は死にかけそうな勢いで血を流していたからな。」

俺はため息を吐き、ほっとした様子でそういうと桜咲は首を傾げた。

「そんなに大変だったんですか?」

「水風船の底に穴を開けたかのような勢いで血がビュービュー出てきたな。」

「……そ、そうですか…」

桜咲はドン引きして頭を抱え、影を落として落ち込んだ。…まあそうだよな。いざ人からそんなに酷かったと聞かされると結構心がえぐられるしな。

「ところで他に俺に用事でもあるのか?」

「いえ、お礼を言いたかっただけです。ありがとうございました。」

「おう。それじゃ俺は帰ったら寝るから邪魔するなよ。」

「寝る…ってもうですか?」

「昨日寝なかった分今日寝るんだよ。じゃあな。」

そういって俺は手をヒラヒラさせて別れを告げた…マジでしんどい…




用語解説

ブラックホールランチャー
対象に向けて撃つと周辺にミニブラックホールが発生し、周囲のものを吸収してしまう恐ろしい武器。

電話帳
電話帳は様々なものや人を呼び寄せる効果があるがこの小説では危険過ぎる為に使えない。

ハッキング
セインツロウにおいては縄張りを誇示するもので成功すれば店の利益が自分の利益となる。

某RPG
頭にドがつきトで終わるシリーズもののゲーム。

関東魔法協会
西洋から入ってきた魔法を推進する協会。関東に本部があり麻帆良の学園長こと近衛近右衛門が理事をしている

関西呪術協会
元々日本独自にあった魔法を守る協会。関西に本部がある。
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