超能力生徒ミノリ 作:ディスク
三学期が始まり1ヶ月がたち2月…一騒動あったが無事に過ごせた。…その一騒動とは親バカ親父がぬらりひょんや高畑教諭を始めとした魔法先生達を襲撃して大怪我を負わせたことだ。
その理由は親父が俺の部屋に男の魔法先生が入るという情報をどこかで仕入れ、薙刀を持って大暴れ。しかも怒りの余り元々やばかった身体能力(後々説明する)がさらにパワーアップされて魔法先生達を瞬殺。高畑教諭もボロボロになり、ぬらりひょんも例外ではなかった。聞く話によると魔法を薙刀で斬られ刀を持った魔法先生もいたが刀ごと真っ二つにされたらしく、特に被害がひどかったのはガンドルフィーニという男の教師で俺を監禁しようと考えた為に心という骨を骨折してしまい全治不明という大怪我を負った。幸いなのは男のアレを潰されなかったことだろう。今思えばこの親父の動きを見ていたからこそ桜咲が弱いと感じてしまったんだろう。
結局俺がブラストのマインドコントロールを使って言葉巧みに誘導して止めた。
今回の騒動で魔法先生が3月まで使い物にならなくなったが迂闊に手を出せる相手ではないと認識したようだ。要するに俺は警備の仕事が増えた代わりに魔法先生に襲われる心配もなくなった訳だ。
そんな訳で俺は学園長にネギを迎えに行くように頼まれた。
「さてとネギとやらを探すか。」
俺は女子中等部の駅に来るガキンチョを探すが見つからない。それもそうだ。よくよく考えればネギの外見も聞いていない上にどこで待ち合わせするかなんてのも聞いていない。
そんな訳で俺は駅の前で待ち伏せしていた。本当なら雪広のショタコンレーダーを使って探そうとしたんだが雪広を捕まえることはできなかった。
「実梨、おはよー。」
「おはよう、実梨。」
「おうおはよう。神楽坂、木乃香。」
俺はそう言って後ろから挨拶してきたバカレンジャーのレッドこと神楽坂とぬらりひょんの孫娘こと木乃香に挨拶した。
「こんなところでどうしたのよ?実梨。探しもん?」
「いやまあ…似たもんだな。ところで神楽坂…お前高畑教諭のことが好きなんだってな?」
どうせ暇だし、俺は神楽坂をからかうことにした。
「な、何で朴念仁のあんたがわかるのよ…!」
「そりゃ絵が得意でもねえのに高畑教諭が顧問している美術部に入部すりゃわかるさ。」
ショタコン雪広ですらショタのいない馬術部なのにそんなことをすればわかるわ。まああいつはあいつでヤバいけどな。
「ウググ…確かにその通りね。」
「それだけやのうて明日菜はオジコンやからなー。」
木乃香が口を開き、神楽坂は慌てて木乃香を口を閉ざす。
「木乃香!それは実梨に言わない約束でしょーっ!!」
「でももう実梨は知っとるみたいやけどな。」
まあ当然だな。
「ああ知っているぞ。」
「何で知っているのよーっ!!」
「そりゃお前、クラスでオジコンって言えば神楽坂。ショタコンって言えば雪広…って噂を流したのは俺だしな。」
「あんたかーっ!!」
「とまあ神楽坂をからかうのはここまでにして高畑教諭とどこまで行っているんだ…?神楽坂?」
「どこまでって…まだ告白もしていないわよ。」
「とっとと高畑教諭に告白しねえと二度と告白出来ねえかもしれねえぞ。」
「う…よし!今日にでも告白するわ!」
神楽坂が奮起して高畑教諭の場所に向かおうとしたが誰かの言葉でそれは止まった。
「あの~あなた失恋の相が出ているから止めた方が良いですよ?」
やや赤気味の茶髪のガキがそう言っていたのだ。こいつがそうなのか?
「……何ですって~っ!!このガキャァァっ!!」
案の定、神楽坂は怒り狂いガキの頬を引っ張り、弄くり回した。
「あうう~…やふぇてくひゃひゃーい!」
ガキはやめてくださいと言っているが神楽坂は弄るのを止めない。それどころかエスカレートしていた。
「明日菜。相手は子供やろー?初等部の子と違うん?」
神楽坂の容赦のなさに木乃香が止めに入るが神楽坂は手を動かしながらも首だけ木乃香の方に向いた。
「私はねガキが大っっ嫌いなのよ!」
まあそうだよな…俺からしてみれば男と男が合体するのと同じ嫌悪感がある。…それはともかく俺には神楽坂を止める必殺技がある。
「高畑教諭が見たらがっかりするだろうな…明日菜君がこんな子供を虐める人だとは思わなかったよ…って言って神楽坂を振るんだろうな。」
俺がそういうと神楽坂は顔面蒼白になり慌てて周りを見た。
「や、やーね!私が子供が嫌いな訳ないでしょ!ねえ木乃香、実梨!」
ガキの頬を放すが俺たち二人は白けた空気になった。
「明日菜、それは流石に無理ありすぎや。」
木乃香は神楽坂の肩に手を置いて首を横に振った。
「だな。」
俺は胸に十字を切り祈ると神楽坂は完全に真っ白に燃え尽きた。
「やあ明日菜君、木乃香君、時野君、何をしているんだい?」
カオスとしたこの場に現れたのは親父に怪我を負わされて未だに治っていない高畑教諭だった…親父がすみません。
「「高畑先生!」」
「高畑教諭…」
「久しぶりーっタカミチ!」
四人が四人の挨拶を交わし、高畑教諭に振り向くと神楽坂は信じられないといった具合にガキの方を振り向いた。
「もしかして知り合い…?」
神楽坂がギリギリ聞こえないくらいの声で呟いた。
「麻帆良学園へようこそ、良いところだろう?ネギ先生。」
「えっ、先生…?」
神楽坂は狼狽え高畑教諭とネギの二人をキョロキョロ見渡すとネギが口を開けた。
「はい。この度この麻帆良学園で英語教師をすることになったネギ・スプリングフィールドです!よろしくお願いします!」
「ええ~っ!!?」
神楽坂の楽しみである高畑教諭の英語の授業がクソ生意気なガキの授業に変わるとなればそう叫びたくなる気持ちもわかる。
「挨拶どうも…俺は時野実梨だ。高畑教諭が担任している2ーAに所属している。」
「よろしくお願いします!」
「ウチは近衛木乃香やー。実梨と同じクラスや。よろうしゅうな?ネギ先生。」
「はい!よろしくお願いします!」
「…み、認めないわ。」
神楽坂はまだ唖然としておりそれだけ呟くと高畑教諭は苦笑した。
「それじゃ学園長室に行って確かめようか。」
高畑教諭の笑顔に神楽坂は逆らえるはずもなく、俺たちは学園長室へと向かった。
~学園長室~
俺たちが学園長室に入ると竹刀を持ったある一人の男が全員を威圧させ、この場にずっといたぬらりひょんは冷や汗をダラダラとかいていた。
…何を隠そう親バカ親父だ。何でここにいるのかと聞かれたら体育祭の前に知ったが親父曰く時野家は少数精鋭の瞬時流という薙刀術の道場の家らしく親父はその道場の当主でぬらりひょんを倒したのも納得がいった。それはともかく薙刀を習おうなんて輩はなかなかいない上に練習が余りにも厳しすぎるので親父の弟子が2、3人だけという有様なので暇になってしまう。俺は格闘大会ウルティマホラの数日前に格闘術を師事して以来親父が師匠となった。
「…貴様がネギ・スプリングフィールドか?」
その言葉一言一言が殺気付きという恐ろしさにネギは涙目になるが仕方ない。
「は、はい!」
「なんだその腑抜けた返事は!」
ビシィッ!
親父が竹刀を床に叩きつけると明日菜や木乃香、そしてネギが「ひっ!」と悲鳴が漏れた。今の内に驚いておけ。この親父は親バカだが俺に格闘術を教えた師匠(といってもまだ1年くらいしか師事していない)でもあり、麻帆良から通っている弟子からはデスメガネよりも恐ろしいと言われている。
「おいこいつらが怖がっているからその辺にしておけ。親父。」
そう言って神楽坂と木乃香を指差して止めさせようとするが…
「親父ではない!パパと呼ばんかぁっ!」
どうでもいいことでキレ、俺に竹刀を振ってきた。今日の親父短気すぎないか?
「そんなんだからいつまで経っても弟子が入らねえんだよ。」
俺は竹刀を掴み、抵抗するが親父は笑っていた。
「それでこそ私の娘だ!それに比べ…ネギ少年、何だこの体たらくは!!?」
そう言って親父は竹刀を抜き俺を褒め、ネギを叱る。
「無茶言わないで下さいよ。まだ子供なんですよ!」
高畑教諭は冷や汗をかきながらもネギを庇い、親父に対抗するが親父は竹刀を振り上げた。
「社会に出る以上子供だの大人だの関係ない。社会に甘えが許されるのはごく僅かだ!」
ドゴッ!!
親父は高畑教諭を竹刀で顔を突いて気絶させるとネギに向いて睨みながら言い放った。
「…もしも娘に手を出すようであれば私が直々にその性根叩き直してくれるわ!」
もっともらしいこと言っていても最後が親バカ全開のセリフで台無しだ…
「はいっ!!」
「先ほどよりもマシな返事だな。いいだろう…実梨のルームメイトとして認めてやろう…ただし!実梨が欲しければ私を倒せ!我が道場にて何時でも待っている!」
こんなセリフ普通の娘が聞いたら泣くぞ?まあ俺は結婚したくないからいいけど。
「さらばだ!」
親父はそういって窓を開けて飛び去った。
「と、とにかくようこそネギ君。」
こうしてネギ・スプリングフィールドとの出会いはこんな感じで終わり、ネギと同居することが決まった。
用語解説
心という骨を骨折する
つまりかなり強いトラウマが植えつけられた状態。
ブラスト
選択したエレメントを放つ技。その範囲は広く、形が球状に似ているため魔法に一番近いパワーである。
マインドコントロール
エレメントの一つ。本来の意味は暴力なしで人の心を操ることを言う。このエレメントはブラスト専用のエレメントであり触れると敵を味方に変える効果がある。
バカレンジャー
実梨の学年の中でも成績が底辺にいる神楽坂明日菜、古菲、佐々木まき絵、長瀬楓、綾瀬夕映の5人を指す。
時野家
瞬時流という薙刀術を継承している家。ただし薙刀自体がマイナーすぎるので継承者はごく僅か。現在実梨の父が継承者となっている。