半端な色廃さんのブリーダー日誌   作:時雨オオカミ

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 進まない上にリアルにする性質上多少ステータスが増えてます。
 ステータスと特訓内容はモンスターファームっぽくなってしまった。別にタグは必要ない、かな?

 アニメ補正をかけてご覧ください。


特訓はまず遊びから!

 コリンク♀ N.N 紫苑

 生後6ヶ月程度 Lv9 特性 威嚇

 素直な性格 好奇心が強い

 

 主力技

 ・雷の牙

 ・電光石火

 ・アイアンテール

 ・手助け

 

 

 

 

 

 コリンク♂ N.N 梔子 色違い個体

 生後5ヶ月程度 Lv7 特性 威嚇

 意地っ張りな性格 力が自慢

 

 主力技

 ・氷の牙

 ・電光石火

 ・アイアンテール

 ・辻斬り

 

「なんというか、ハイスペックだよね君たち」

 

 私が父から借りた図鑑で2匹を調べると出てきた説明がこれだ。なんとまあ優秀な技構成なことで。

 

「み?」

 

 紫苑が首を傾げながら耳の脇を後肢で掻いている。よく分からないらしい。まあ、人間から見たデータだから実感が湧かないのも仕方ない。

 生後6か月程度ということは人間の10歳相当くらいだろうか。動物としては躾のしやすいいい年齢だ。分かりやすくて凄く助かる。

 

「にしても、図鑑って凄いなぁ」

 

 藍色の図鑑を見ながら言う。

 これは捕まえた個体の数値を出す為の市販された図鑑だ。研究所で渡されるような全て揃った高度な図鑑ではなく、説明を聞くだけの初期状態から個体のステータスを計る機能・雌雄の判別・主力4技以外の技の表記・性格の判別などなど様々なアプリを別途料金でインストールして使うものである。

 

 つまり何が言いたいかというと、主人公ってこれただで貰えるのよね凄いなぁという話。

 

 性格判別なんてどうやっているのか想像もつかないくらいだ。何せ、個体の性格なんて一区切りに何々だとはっきり言えないもので素直だけど頑固だとか、意地っ張りだけど冷静だとか、何種類もの性格が混ざっているのが個と言うものだ。

 母の説明によればこの様々な性格の複合の中から一番強い要素を図鑑に表記するらしい。本当、どういう仕組みになっているのだろうと疑問が尽きない。TVの構造を知ったって理解出来ないように知ろうとは思わないが。

 

「育成か、まず何をすればいいんだろう」

 

 普通は草むらに行ってバトルするのだと思うが今の所この子達と私とのコンビネーションは0の状態。

 何が出来るのかもどんなバトルを好むのかもよく分からないし、性格や育成の方針を決めるにはまだ早い。なんとなく梔子は力押しとフェイントを使った完封がお好みなのかと予想ができるがそれも合っているかは分からない。やはりここはどんな技が使えるか、使いこなせるのかを中心に確認してからトレーニングを始めるべきかもしれない。

 

 ちなみに、この世界には技の熟練度というものがある。生まれたときから高度な技を知っている卵技なんかがそうだ。

 やり方は本能で刻まれていても使いこなせないのでは意味がないし、暴走することだってある。それに、同じ卵グループのポケモンから卵技に該当するものを教われば比較的ゆっくりとだが覚えられるようになるらしい。これは地面タイプブリーダーをやっている父の受け売りだ。

 

 卵技の定義は人間が教えられるか教えられないかにあり、厳密には刷り込み技と言えばいいのか。どちらも教え技だが人間が教えることができるほうが教え技として有名なので遺伝する方は俗名として卵技と言われるようになったようだ。なので手本となるポケモンがいれば卵技は厳選をしなくても覚えることができる。技厳選で捨てられるポケモンが少なくなる良い世の中だ。

 

 なお、生まれつきの能力の差である個体値や性格はどうしようもない。それでも技構成の自由さやフィールドを上手く使った立ち回りによってバトルは二転三転する。

 レベル差があれば圧倒的になることもあるが個体値だけでバトルの結果が一概に決められないのもいい。その代わり回避能力と反射神経が高ければ高いほど有利になるという現状もあるようだ。

 

 指示の的確さやタイミング、ポケモンとのコンビネーション、そしてそれにポケモンが付いていくことができるかなどポケモンの優劣だけでなく、トレーナーの優劣でもバトルが左右される。フワンテの件でそれは嫌という程痛感したからね。あのとき道連れを防げなかったのは私が気づくのが遅かったというのもあるが、梔子が反射的に動けなかったことも原因の一つになっている。トレーナーでもない奴の指示だったのだからそこはまあ仕方ないがあんな思いをするのはもうごめんだ。だからしっかりと育てて考えの擦り合わせをして、お互い信頼し合っていければいいなと思う。

 

 フワンテのバトルからして梔子は回避能力が高く、自分で作戦を練るくらいに賢い。そして男の子だからと言ったらあれだが一撃が重い。長所を伸ばして回避能力と攻撃力に重点をおけばきっと完封勝利してくれるだろう。あとはある程度の命中率かな。これはトレーニングでどうにかなるだろう。

 

 紫苑は少々馬鹿正直すぎるきらいがある。バトルのときも一直線に向かい技を当てるだけといった具合に行動が読まれやすい。この子は自分自身で考えながら行動させるよりも指示を聴く方に集中させたほうがいいかもしれない。ただバトル中に梔子と喋ったり気を抜いたりあまり集中力もなさそうなのでそこはまあなんとかしなければならない。種族の持つ能力は物理攻撃力のほうが高いがそれでは直接的な素直さが仇になりかねないので特殊メインで手数重視の方がいいだろう。

 

 あとは覚えている技全部見て考えよう。

 

「よっし、君達のできることを知りたいからハクタイの森で少し技を見せてほしいんだ。それでいいかな?」

 

「みい!」

 

「ミー」

 

 梔子が微妙そうな顔をしているがここは我慢してもらわなければならない。やれることが分からなければバトルしても上手くいきっこないのだから。

 

 

 

 

 

◇◆◇

 

 

 

 

 

 ハクタイの森に辿り着き、手頃な岩や木があることを確認して切り株に座り図鑑を確認する。

 そして私はレベル技以外で覚えているものを見て目を見張った。

 

 ・三色牙(炎・氷・雷)

 ・電光石火

 ・突進

 ・手助け

 ・アイアンテール

 ・電撃派

 ・頭突き

 

 三色牙ってなにさ! え、どこから覚えて来たのこの子達。親のどっちかがカバルドンとかか? 特性でハクタイの森砂漠になっちゃいますけど!

 

 まあ、私はこの子達の言葉が分かるわけでもないし、親も知らない。ラッキーだっとということで済ませておこう。

 あとは無難な所が多いように感じるが見事に物理技ばかりだ。これでは紫苑の使える技が少ないのでスピードスターやシグナルビームを両親のポケモンから教えてもらう必要がありそうだ。両方サンドパンの黄土とキリンリキのリッキーが使えるので丁度いい。

 

「よし、なんとなく分かった。んじゃあ梔子、この岩にアイアンテール」

「ミ?ミィ!」

 

 突然の指示に少し戸惑ったようだがすぐに反応して梔子は尾を鋼鉄に変化させる。そして前転をするように空中で一回転してから叩きつけられた岩はドゴッと鈍い音を立てたが割れることはなかった。

 回転を入れて尻尾を叩きつけるのが今一番威力の出る技の出し方だったのだろう。割ることができなかったので梔子は悔しそうに短く鳴いたあと地面をガリガリと引っ掻く。イライラとしているのが見て取れる。プライドが傷ついたのだろうか。かなり賢い子ではあるが感情の割には浮き沈みが激しいようだ。プライドを折られてしまうようなことがあればかなりまずいことになりそうだ。

 

「んー、じゃあ……紫苑手助け。梔子はもう一度岩にアイアンテール」

 

 紫苑がぴょこぴょこと飛び跳ねながら尻尾を揺らすと淡い光が灯り、その後すぐに梔子の攻撃が岩に当たる。今度は簡単に岩が砕け、周囲に多少の地響きが伝わった。手助けは丁度岩に当たる寸前に行われたのでタイミングバッチリ。お互いのコンビネーションは良好。あとは2匹と私の息を合わせるだけ。

 ダブルバトルに強そうな2匹だがシングルになると紫苑は不安がある。早めに特殊技を揃えて命中率を上げる練習をしたほうがいいだろう。

 

 その後もある程度技を披露してもらった結果、梔子は特殊技の練度が低いということが分かった。これが分かっただけでも方針は決めやすいのでありがたい限りだ。

 

「そうだなぁ、じゃあ今日はこの周辺で鬼ごっこでもしようか」

「み!み!」

「ミャアー?」

 

 紫苑はやる気。梔子は疑問系。どうやら技の練習に来たのに遊ぶ理由が分からないようだ。まあ、あとで実感できたほうが理解しやすいだろうし説明ついでに目的も話しておこう。

 それに、紫苑は無理に根を詰めるより遊びながら訓練できたほうが長く続けられるだろうという打算も混じっていたりする。

 

「ルールは簡単。お互いに逃げつつ隙を見て軽い頭突きを当てるだけだよ。でも他の技は禁止。電光石火もね。走り回りながら避ける相手に頭突きを当てるの。範囲は私が見える所まで。この周辺までね。オーケー?」

「みい!」

「ミー!」

 

 私の目的はこうだ。

 

 ・体力の確認と持久力作り

 ・回避率UP

 ・命中率UP

 ・集中力UP

 ・空間把握能力の確認

 

 まず一つ。電光石火などを使った目紛しいバトルでは持久力も必要になってくると思ったからだ。

 梔子の当たらなければどうとでもなる戦法も体力が尽きてしまえば一気に叩かれてしまうだろう。そうならないためには体力をつける必要がある。それなら遊びに夢中になって走り回っていれば自然と体力もつくだろうということ。

 

 次に相手から逃げ続けること。それに避ける相手に技を当てること。これも重要だし、空間把握できなければ木や岩にぶつかる。立体的な避け方や場の使い方を遊んでいるうちに工夫して覚えるだろうという思惑だ。鬼ごっこはそれだけで色んな能力を鍛えることができるので案外侮れないものだ。

 田舎の子供たちなんかも毎日走り回って遊んでいるから都会の子と比べると丈夫で元気な子になるのだ。私はこの子たちには楽しんで成長していってほしい。

 

 だから、伸び伸びと育つようにこうして遊ぶのだ。

 

「よし、はじめ!」

「んみゃん!」

「ンンー」

 

 私の掛け声とともに真っ先に紫苑が飛び出し梔子へと頭突きしにかかる。しかし、直線的なそれは余裕の表情をした梔子が当たる寸前に一歩踏み出したことで躱される。

 

 ゆっくりとした動きで避けられたことに怒ったのか紫苑が何事か大きな声を出しながら走り出すと同時に梔子も走り出した。

 

 右に左に、岩に飛び上がったり木を駆け上がったり、時に歩きながら余裕をもって躱し紫苑はその度にぶつかりそうになって急ブレーキをかけたり慌ただしく進路変更をしている。

 

 分析すると梔子は余裕綽々で避けているが必要最低限の動きで避けているわけではないので無駄な動きをしている節があると言ったところだろうか。

 

 バトルでこれをやってしまえば煽りとしては最高だが体力の心もとない進化前では余計に疲れてピンチに陥りかねない。進化していない状態だとどうしても体が小さいし小回りは利くがそういう戦法をするには経験不足。暫くは堅実な戦い方をさせたほうがいいと思う。勿論梔子が納得するかどうかでそこも変わってくるが。

 

 紫苑は予想通りというか、なんというか直線的すぎる。当てるならもっと不意を衝くようにしないと梔子にはきっと当たらないだろう。攻撃も読みやすいのでもっと変則的に動くか、カウンター気味に当てるなどもう少し自分で考えてもらいたいものだ。やはり一匹で戦うには向いていないようだ。

 

「んみみみみぃ!」

「ミー」

 

 嬉々として突っ込んでいく紫苑に梔子は呆れ気味だ。隙だらけなのだからしょうがない。

 紫苑は焦り気味に梔子を追尾し、走り抜ける。それに合わせて決めることにしたのか目つきを鋭くさせた梔子はひらりと躱し、近くの木を駆け上がり頭上から紫苑の頭を踏みつけ地面に降りる。

 

 べしゃっと地面に押し付けられた紫苑が体制を立て直して立ち上がる前にステップを踏んで先に狙いを決めた梔子が軽く頭突きを入れる。

 

 頭突きが入ったのでひとまず今回はこれで試合終了だ。

 

「はいそこまで、梔子の勝ち!」

 

 梔子がダメージのない範囲で頭突きをしたので紫苑にも怪我はない。だけれどやはり走り回ったからか紫苑は息を切らして倒れた状態のまま落ち込んだ声を出している。梔子はどこか自慢気に足を揃えて「ミャアオ」と気取った声を出している。そのポーズが図鑑に載ったコリンクのポーズにそっくりなので思わず笑いながら「そのポーズいいね」と褒めた。

 

「みゃん」

 

 それに対して紫苑が不満の声を上げたのでしゃがみ込み、抱き起して頭を撫でる。

 それから二匹を前に先程思ったことを正直に話した。

 

「紫苑はちょっと焦りすぎかな。素直に追いかけまわすよりも向こうが突っ込んで来たときにすぐ避けて技を当てたりするほうが向いてるかもしれないね。でも私はそんな直向きさが好きだよ。梔子はそうだね、立体的に避けるのも相手の動きを利用するのも上手いね。今回は息切れしてないみたいだし大丈夫だと思うけどバトルのときは体力配分をしっかりして最後まで立ち回れるようにすれば大丈夫。」

「み!」

「ミィ」

 

 尻尾をゆっくり動かして了承の意を唱える紫苑と梔子。人間でいう10歳くらいの子供に理解できるか少し不安だったが通じているようでなにより。賢さは二匹ともそれなりにあるんじゃないかな。

 

 紫苑の命中率は数打ちゃ当たるになっているので正直高くない。それに比べると梔子は実行に移す回数が少ないので必然的に命中率も高くなるようだ。回避率も同様。立体的な動きと空間把握力も梔子は十分だ。あとは死角となる分を私が補えばいいだけになっている。

 

 紫苑は、まあ周りをよく見てないのが今回で良く分かった。やっぱりあの子は無駄に動き回らせるよりも一か所に留まって遠距離で攻撃したほうがいい。短所を伸ばしてバランスよくするよりも長所をさらに伸ばして尖らせたほうが効率もいいし、そうしよう。

 

「よーし、家に帰ってご飯にしようか」

 

 元気よく返事をしてついてくるので家路に着く。森の中でも比較的浅い場所で訓練していたのですぐに道路へと出ることができるだろう。

 マユルドやカラサリスの密集する地帯でずっと視線を浴びながら歩いていたのでもしかしたら巣の近くを通っていたのかもしれない。アゲハントはともかく、ドクケイルは悪戯好きな個体が多いらしいので今後もあそこを使うなら少し注意をしたほうがいいかもしれない。

 

 森を抜けて205番道路に出る。近くには家屋があり、親切なおばさんが旅のトレーナーを泊めてポケモンの回復をしているらしい。ハクタイの森に挑む初心者トレーナーは皆お世話になるようで、かなり賑やかな家だ。小高い岩山の草むらを通りながらソノオに向かう。

 

 町に比較的近い位置に流れる川ではつがいのフローゼルと子供らしきブイゼルが並んで泳いでいる。岸辺にはピンク色のカラナクシが這っていて、木の上をパチリスが横切って行ったのが見えた。

 そこらの穴蔵のなかにはビッパの親子がいて仲良くモモンの実をかじって喜んでいる姿が見える。たまに空気の流れに沿ってハネッコが漂ってくるが今回はいない様子だ。流れ者のエレキッドも今日はどこかに行っているようだ。

 

 道路にはトレーナー待ちをしている人もいるが私は明らかに10歳以下であることが姿で分かるので向こうからは勝負を仕掛けてこない。10歳以下の子供が大人と勝負をする場合子供のほうから誘うか、同意がないといけないからである。子供からお金を巻き上げる人なんてこの周辺には殆どいない。それに今の状態でこの子たちとちゃんとバトルできるかも分からないので積極的に避けているというのもある。

 

 橋を渡り、ソノオの中でも大きな方である我が家に帰宅する。父がブリーダーをしているので庭がとても広いのだ。そして庭の傍に父の部屋。中間くらいに家族の部屋。母の部屋。私の部屋という順になっている。だからフワンテの件で両親が気づかなかったのもポケモンたちが気づかなかったのも仕方ないことだ。

 

 今は隣の部屋に一日二匹交代で両親のポケモンがいるので一応対策は立てているようである。流石に娘が攫われかけては警戒せざるをえないのだろう。

 

 家族部屋の近くにある台所に寄り、スタンダードな粉末フードと電気タイプ用の弱い磁気を帯びた粉末物質に固めるための薄力粉を混ぜ、繋ぎにノワキの実のエキスを小さじ半分ほど入れて混ぜ合わせ、固める。

 

 コリンクたちの性格は図鑑で確認済みなので性格に合わせて少し辛めの味付けだ。しかし紫苑も食べる物なので激辛というわけではなくピリ辛程度。毎回別々にしていたら費用も嵩むし、紫苑は特に好き嫌いなく食べてくれるので問題なし。だが甘いものもときには食べたくなるものなのでポフィンを作るときは個別に作り、甘くしてあげることにしている。

 

 そんなこんなでお昼ご飯が完成し、自分は母親の用意したシチューを食べる。ちなみに中身はタマネギ由来のギネマの実やジャガイモ由来のトポの実、ニンジン由来のキャロの実などが実際の野菜と一緒に煮込まれて入っている。分類としては実系統がポケモン用。野菜が人間用と言った感じなので複雑な味になるが使っている量はそれほど多くはないので程よく混ざり、とても美味しい。トポの実特有の甘さがよく出ているのでシチューはほんのり甘い。人を選ぶかもしれないが私はポケモンも食べられるこの料理が好きだ。

 

 両親のポケモンたちはそれぞれのタイプに合ったものをそれぞれ作り置きしている。普通の家庭ではどんなポケモンでも等しく食べることのできるスタンダードなフードを使うか、タイプ別の物を買って使うが我が家にはブリーダー業をやっている父がいるので材料だけ買ってあとは全て手作りだ。

 

 好みに合わせて木の実の粉末も多種多様な物があるし、人間用香辛料も多少使う。様々な地方の肥沃な土壌(食用)も徳用で仕入れ配合している。父は地面タイプブリーダーなのでこれはかなりの量になる。更に粉末以外にもコンテスト用の木の実も庭に植わっており、そこから収穫してポフィンを作る。これは母がコーディネーターだからという理由からだ。今では殆ど参加せず主婦をやっているがポケモンのコンディションだけは逐一確認し、健康管理をしている。

 

 私はそんな両親の元で育っているのでコリンクたちの食事は二人にアドバイスをもらいながら自作し、日々研究をしている。両親曰く、そのポケモン本来の好みは他人に教えてもらうのではなく、自分自身で見つけるものだそうで、そうすることで絆も深まっていくということだった。

 

「美味しい?」

「ンミュゥ~」

「んみっ!」

 

 上品に少しずつフードを食べ、表情を蕩けさせる梔子にがっつきながら満面の笑みを見せる紫苑。性格が出ているのが丸わかりで和む。

 

 食事が終わって、挨拶をしてから食器を片づける。

 

「あ、お母さんお父さん。二匹にシグナルビームとスピードスターを覚えてほしいから黄土とリッキー借りていい?」

「あら、早速技を覚えさせるの?いいわよ、リッキーもケイカに頼られるのは嬉しいみたいだしねぇ~」

「ちゃんと勉強してるんだな。それなら俺たちが使ってた技マシンも使っていいぞ。何か使いたいものがあれば言ってくれ。ただまあ、器用貧乏になってもいけないからシグナルビームとスピードスターを使いこなせるようになってからにしたほうがいいかもしれないね」

 

 無事二匹の協力を得ることができそうだ。しかも技マシン使用許可まで! ならば梔子は特殊技を覚えさせるよりも物理技を先に覚えさせた方がいいのかもしれない。使わないかもしれない技を先に覚えさせるよりはずっといい。実用的な技があったほうがいいだろう。ならば電磁波と空元気辺りが応用が利きそうで便利かもしれない。ということで父にはこの二つを借りることになった。

 

 技を覚え次第鬼ごっこを続行しようと思う。あれを一日一回やっておけば成果が出ているかも分かるし、いい練習にもなるだろう。それに、鬼ごっこは努力値が入らず、僅かな経験値だけが入る。実際に動いて、相手の動きなんかを覚えたり、どんなことをすれば勝てるかを考えたりするから経験値はちゃんと入るのだ。

 成果の確認に使うのにこれほどピッタリなものはない。

 

 あとは普通に訓練しただけでは努力値は入るが経験値は入らないということが分かっているので紫苑は遠距離技の命中率UPに加えて特殊攻撃力上昇を目指し、梔子は攻撃力を上げるために大きな岩などを使って攻撃力・力の部分を鍛えようと思う。こちらは動かないものを相手に練習するので経験値は入らないが、努力値はきちんと入ってくる。

 混乱しそうなほどにポケモンの成長というものは複雑だが、自分のやり方はこれから確立していけばいい。

 

 コリンク達の成長具合をメモするのもいいかもしれない。

 

 

 ひとまず訓練メニューを自分なりに考えて日記に書いておこう。それから、明日の朝からは技訓練を始めよう。

 

 

 

 

 

[技訓練メニュー]

 

紫苑

優先事項

・シグナルビーム(同卵グループのキリンリキから教わる)

・スピードスター(同卵グループのサンドパンから教わる)

 

 

・鬼ごっこ(一日一回確認のために)努力値なし 経験値有

・的当て(集中力・命中率UP)特攻+1

 

 

梔子

優先事項

・電磁波(技マシン)

・空元気(同上)

 

・鬼ごっこ(同上)努力値なし 経験値有

・岩崩し(攻撃力UP)攻撃+1

 

 

 

 

 

 

 

 




・個体値
 ポケモンが生まれつき持っている能力。0~31まで振れ幅がある。
 努力値は+4でステータスに1反映される値のこと。同じ個体値でも努力値が入っているだけで差ができます。これに加え、種族毎に決められた種族値というものもあります。ただ私自身あまり詳しいわけではないのでこれくらいしか分からないです。

 調べてみたら梔子の個体値が酷かったw特攻2てw一番高いのが攻撃で力自慢なので丁度良く攻撃型にしました。でもなんだか書いているうちに負けず嫌いで頑固っぽくなっていく不思議。記述通り図鑑に表示されるのは力自慢ですがそのうち本来はない「プライドが高い」とかいう性格になりかねないです。

 紫苑の個体値はどう努力値を入れたのか覚えていなかったのでおおよそですが特攻高めで個性は好奇心が強い。次点で少しお調子者(素早さ高め)。明るくて素直で馬鹿正直に突っ込む猪突猛進タイプ。

・ステータス
 ここではHP・攻撃・防御・特殊攻撃・特殊防御・素早さ(回避)・命中というモンスターファーム方式のステータスになっています。ゲームだと数値で決定しますが、やっぱり現実だとテクニックによって命中率も変動しそうですし、高いにこしたことはないと思います。

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