大海賊時代の天使   作:キソケドゥ

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コラボガチャの引きが悪いよ…。


偉大なる航路への道のり

私は悩んでいた。勇んで偉大なる航路へ向かおうとしたのだが、空から行こうにも嵐が酷くて全くと言って良いほど翔べない。嵐の無い凪の帯。所謂カームベルトとやらを翔んだら、巨大な魚の様な生物に襲われた。普通に怖かったな。だから私は絶賛挫折中だ。

 

「どうした物かな…あの嵐は止まないらしいしな。手詰まり。いや、翼詰まりか?」

 

今更ながら、移動手段が翼のみはまずいだろうか?ローグタウンで学んだ中に、偉大なる航路の気候は出鱈目な事が起こると言われている。気候だけではなく、生物や海流等も常識はずれらしいしな。……どうやら翼だけでは偉大なる航路は行くことすら困難だな。

 

「とりあえず、何か食べるとしよう。小さな港町だが、賑わいは有る様だ。小さいとは言え、海軍の支部も有ることだしな。流石に偉大なる航路に近いだけはあるな。」

 

そう考え、酒場や食事処を探していると、人だかりを発見した。見たところ酒場の様だ。人だかりが出来る程の店ならば料理も旨いのだろうと思い、店に近付くと……店の中から海兵が吹き飛ばされてきた。

 

「ケタケタケタ!!この『疾刃のウィルム』にかかれば海軍支部の大佐など、取るに足らぬわ!!」

 

成る程、飛ばされてきたのはこの町の海軍支部の大佐だったか。確か換金所の海兵の話だと、海軍支部の責任者は基本的に大佐だったな。と、言うことはだ…支部で最も強い人間が負けた訳か。これは由々しき事態だな。それに…

 

「『疾刃のウィルム』…懸賞金は4500万だったか?確か、西の海の出身の海賊だったな。」

 

「ケタケタケタ!!そこの女!!私を知っている様だな!?」

 

私の呟きが聞こえていたのか、ウィルムは私を見て笑っている。笑っているのか?

 

「済まない、それは笑い声か?随分と変わった笑い声だな。」

 

「貴様…この私を馬鹿にしているのか?」

 

急に怒りだしたな。よく分からないが、謝っておこう。

 

「気分を害したなら謝ろう。純粋な疑問だったんだよ。」

 

「そうか、なら答えよう。笑い声だ。」

 

「「答えるのかよ!?」」

 

周りの住民達が何やら騒いでいる。別に変わったやり取りでもないだろうに。

 

「それで、女?懸賞金の金額を口にするとは…賞金稼ぎか?」

 

ウィルムは警戒を露にする。

 

「ああ、その認識で間違いは無いな。私はローエングリン。主にローグタウンで賞金稼ぎをしていた者だ。」

 

「ローグタウン?ケタケタケタ!!東の海じゃないか!!最弱の海の賞金稼ぎなんざ高が知れてるぞ!!」

 

私がローグタウンの名を出した途端に隙が出来た。ここも距離としてはローグタウンに近い方だと思うのだが。

 

「笑うのは勝手だが、ウィルムお前仲間は居ないのか?船長一人は不用心だろう。」

 

「ああ、使えない仲間なら、そこで寝ている海軍大佐に捕まったよ。私が女をナンパしていた間にな…本当に使えない。」

 

話を聞いている限り、ウィルムも馬鹿だと思えてきた。

 

「まあ、どうでも良いさ…私がお前を倒して4500万を貰うだけだ。」

 

私が剣を抜くと、ウィルムも刀を抜いた。疾刃と呼ばれているから、予想通りだな。つまらない。

 

「なんだ?そのつまらなさそうな表情は!!」

 

「済まない。意外性を求めた私が悪いんだ。」

 

私が謝ると、ウィルムが斬りかかってきた。短気な奴だ。それに、疾刃と呼ばれている割りには…

 

「オイフェの方が数段疾いぞ………言い残す事は無いな?」

 

「ブヘェ!?」

 

腹に1発入れたら倒れた。弱すぎるぞ…まだローグタウンの辻斬りの方が強かった。もしかしたら、東の海の懸賞金が無駄に低い設定になってるだけかも知れないな。

 

「す、凄い…4500万の賞金首を1撃で…」

 

「なんて強いんだ!!」

 

「……天使だ。」

 

町の人々が騒ぎ出した。こいつが弱すぎるだけだぞ。本当につまらない相手だったな。あと、そこの男…翼を出してないのに天使だと何故言った?生暖かい視線をやめろ。

 

「いやはや…本当にお強いですね!!」

 

「なんだ?狸寝入りは終わりか。確か、大佐だったか?」

 

吹き飛ばされてきた大佐が狸寝入りをしていたのは知っていたが…

 

「何故お前がウィルムを捕まえなかった?秒殺出来るだろう?」

 

「あはは…最初はそうしようかとも思ったんですがね…貴女の強い気配を感じましてね?敵だと厄介なので、やられたふりをして様子を見ていたんですよ。」

 

どうやら私の所為らしいな。いや、私の所為か?

 

「さっさと倒して、そのあとに私と戦うくらい、造作もないだろう。人の所為にするな。」

「うっ…良いじゃないですか!!貴女は懸賞金が手に入るんですから!!」

 

「そう言われるとそうだが、大佐がやられたと思った市民は不安になったんだぞ。その辺りは考えて行動すべきだろう?」

 

そう言うと、押し黙る大佐。人を論破するのは案外楽しい物だな。

 

「案外Sですね、ローエングリンさん。」

 

「そう言われたのは初めてだ。」

 

その後、お礼がしたいと言われ、海軍支部に招待された。どのみち、懸賞金を貰う為に行くつもりだったから構わなかったが、お礼をされる理由は無いな。

 

「賞金稼ぎが賞金首を倒しただけだろう?海軍がお礼をするのは変だろう。」

 

「殆んど個人としてのお礼ですよ…市民の不安の話は事実ですからね。」

 

「ふむ、そうか。ならば受け入れよう。」

 

私がそう言うと、大佐が『お礼は何が良いですか?』と聞いてきたので、『偉大なる航路へ入りたい』と言ったら、ウィルムを監獄へ連れて行く軍艦に乗せてくれるそうだ。大丈夫なんだろうか?

 

「大丈夫なのか?賞金稼ぎを軍艦に乗せてしまっても…」

 

「大丈夫ですよ。僕も海軍本部へ戻りますし、一石二鳥ですよ。」

 

まあ、大佐が言うなら問題ないだろう。どうにか偉大なる航路には入れそうだ。さて、ブリテンへ帰る手掛かりが見つかれば良いのだが…。

 

「そう言えば、自己紹介がまだでしたね?僕はロバート・ガルミス。海軍本部大佐です。」

 

「私はローエングリン。賞金稼ぎだ。」

 

その後、軍艦に乗った私は海兵達に質問攻めにされた。軍艦にはガープ殿と言う中将殿が居た。『海兵にならんか!?』と誘われたが、『自由に動きたいのでお断りします。』と言った。そしたら、『儂も自由に動きたい。』と言い出した。私が対応に困っていると、部下のコビーと言う軍曹がガープ殿を止めてくれた。その際、コビーから生暖かい視線を感じたのは気のせいだろう。

 

その後、話を聞くと、ガープ殿は少し前にあった、頂上戦争で、海賊になってしまった孫の処刑を間近で見て、落ち込んでいるらしい。もう一人の孫も、消息不明だと言う。

 

□□□□□□□

 

「この辺りが偉大なる航路の序盤ですね。」

 

ロバートが現在位置を教えてくれた。近くにドラム王国と言う国があるらしい。今は国名が変わっているらしいが…。

 

「そうか、感謝する。」

 

私が翼を広げると、ガープ殿とコビーとヘルメッポがやって来る。

 

「本当にここで良いのか?」

 

「自由に見て回りたいのでな。」

 

ガープ殿は『もっと居ても良い。』と言ってくれたが、情報が欲しいので、断った。

 

「ローエンの姉ちゃん、気を付けてな!!」

 

「私に攻撃を当てられる様になってから言え。」

 

ヘルメッポはたまに組手の相手をしてやった。

 

「ローエンさん…また会えますよね?」

 

「ああ、また会えるさ…お前には才能があると私は思う。頑張れ!!」

 

コビーには、何があると直感した。生暖かい視線は気のせいでは無さそうだったが。

 

「では…また会おう!!」

 

私は翼を広げ、別れを告げた。




UR?0だぜ!!
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