ハリー・ポッターと病魔の逆さ磔   作:三代目盲打ちテイク

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第14話 新たなる一年

 9月1日。キングズ・クロス駅。相も変わらず人でごったかえすそこをサルビアは息を切らして死にそうになりながら走っていた。どこぞの塵屑が遅れた為彼女もウィーズリー一家とハリーたちと同じく急ぐ羽目になったのだ。

 重たいカートを押して走る。死にそうだった。死にそうだった。とにかく死にそうだった。ただでさえ重たいカートを押して走るのだ。サルビアは死にそうだった。

 

「フレッド、ジョージ! 先に行きなさい!」

 

 まずは、とばかりにフレッドとジョージがホームへと駆けこんでいく。続いてジニー、ウィーズリーの母親、父親が続く。

 その次にハリーと共にサルビアもホームへと飛び込んだ。何とか時間内に乗り込むことができたが、一緒に座れるコンパートメントは空いていなかったので分かれて座ることに。

 

 嬉しかったが死にそうだった。

 

「はあ、はあ……はあ、かぃ、くぁ……そ、それじゃあ、ま、また後で」

 

 死にそうなサルビアは、パチル姉妹(記憶に残らない塵屑)のいるコンパートメントになんとか転がり込んだ。

 

「ハーイ、サルビア、夏は楽しかった?」

 

 おそらくは、姉の方がなんか言ってきた。名前は覚えていない。記憶に残ってすらいない上に、こんな奴グリフィンドールにいただろうかと思う始末だ。頭も良く一度聞けば忘れないが、興味のないことや覚える価値のないものはとことん覚えていないのがサルビアである。

 ディーン・トーマス(記憶に残っていない塵)あたりがサルビアも並べて学年一の美少女と称しているらしいが男子しか知らぬことであるし、サルビアは興味が一切ない。

 

「はあ、はあ、かっ、はっ、くぅぁ、な、夏ね、と、くぁっ、と、特に、何もないわ。はあ、ふぅ、はぁ、うち田舎だから」

 

 田舎どころか廃村だがな。というか、お前ら誰だ。一度でも名前を聞けば忘れないが、あまりにも記憶に残らな過ぎて思い出せない。

 ローブの紋章からして片方、妹の方はレイブンクローらしいが、誰だ本当に。役立たずなのは確定なのだが、記憶にない。そもそもあの学校は役立たずが多すぎる。

 

「って、死にそうね? 大丈夫?」

「……大丈夫」

 

 常に死にそうな身からしたら、息切れ如きで死ぬことはない。死にそうだが。身体の方が死にそうになるだけで問題は一切ないのだ。死にそうだが。

 今は筋肉痛で足が熱を持っているのが熱いくらいか。もはや熱さなどまったく苦にはならない。死にそうだが。気にしなければどうということはない上に、動かなくなれば魔法で動かせばいいのだ。死にそうだが。

 

「そっちこそ、夏はどうだったのかしら」

「うーん? 宿題が多かったかな」

「あんなもの一日で終わるでしょう」

「それは、あんたとハーマイオニーだけでしょ」

「なんで、レイブンクローじゃないのかしら」

 

 妹の方が不思議そうに首をかしげる。

 

「組み分け帽子が選択させてくれたのよ」

「そうなの?」

「ええ、選択肢がある場合は選択を迫る場合があるのよ」

 

 選択肢を提示されたというかは脅したのだが、そんなことを言うつもりはない。

 

「へえ、そうなんだ」

 

 感心している姉。さて、もういいだろう。サルビアはもう話す気がない。そもそもこんな輩と話していても何の得にもならないのだ。

 だから、ロックハートの本(くだらない塵)を取り出して読むことにした。別に読まなくてもいいのだが、暇つぶしくらいにはなる。いや、それはもう読みたくはないのだが、これ以外に良い本がない。まさか、何も書いてない日記帳を読むことなどできはしないのだ。

 

 ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇

 

 サルビアが本を読み始めたので、パチル姉妹は何も言わなかった。サルビアがこういう奴というのは去年一年間で姉の方は理解している。

 あまり関わりはなかったがハリーたち三人組と関わっていることが多いためそれなりに噂は多い。ハーマイオニーと同じくらい優秀でもあれば知らない方がおかしい。

 

 運動は出来ないが魔法の腕はトップクラス。才色兼備という奴でそれなりに男子に人気があるが、あまり興味はないらしい。

 人付き合いをあまりしない方なのは、今の様子と去年一年間同じ寮にいたのにあまり関わってこなかったことが証明している。

 

 それでも、グリフィンドールの寮生として恥じない正義感があると噂だ。なにせ、あのハリーたちを焚きつけて賢者の石を護ろうとしたのは彼女だという話もある。

 彼女が体調不良で入院中にハリーたちから話を聞いたので間違いはないだろう。一応、ルームメイトであるし、できればお友達になりたいものだ。

 

 ただ、去年はいつもどこかに行っているので機会がなかった。この機会に少し歩み寄ってみるとしよう。そうパーバティ・パチルが思っていると、いきなりコンパートメントの扉が開く。

 誰が入ってきたのかと思いそちらを見ると雑誌を広げた不思議な少女がいた。腰まで伸びたダーク・ブロンド。眉毛は薄く、瞳は銀色で大きい可愛らしい少女であるが、バタービールのコルクで作ったネックレス、蕪のイヤリングなど、一風変わった装飾品を身につけているため、どこかおかしな雰囲気を醸し出している。

 

 見たことがない生徒なので一年生だろうか。幼さ的にもそんな感じだ。そんな彼女はいきなりコンパートメントを開いて、断りもなくサルビアの隣に座った。

 なんなのだろうかこの子、姉妹がそう思った。サルビアは無視しているのか、気が付いていないのか本から目を外さない。

 

 これには、パーバティもズルいと思った。こうなってしまえば話しかけるのは必然、自分になってしまう。なんとかしようと妹と顔を見合わせる。

 お姉ちゃん話しかけてよ。そんな風に言われている気がする。

 

「はあ」

 

 少しだけ溜め息を吐いて、

 

「あ、あの……あなたは?」

 

 声をかけられてゆっくりと少女は、雑誌を降ろしていく。

 

「ここはどこ?」

「え?」

「私、自分のコンパートメントに戻ったはずなのに。いつの間にか別の場所にいるわ。きっとナーグルのせいよ」

 

 この子大丈夫か? 無視を決め込んでいるらしいサルビアと少女以外の面々が思った。というかナーグルって何だ?

 とりあえず、第一印象からしてダメだ、この子、手におえない。そう思っていると、彼女の方からサルビアの方へ話しかけていた。なんなんだ、この子。

 

「しわしわ角スノーカックって知っているかしら?」

 

 なんだ、それは? というかやめた方が良い。彼女はいつも穏やかだが、自分のやっていることを邪魔されるのを嫌うのだ。

 激情を表に出すような怒り方をするのではなく静かに怒る。そして、それは周りに如実にわかる。雰囲気が極度に冷たくなるのだ。まるで別人のように。

 

 それも一瞬だが、そのあとはもう酷い。興味を失くしたように無視、無視、無視だ。ハリーが飛行訓練で許可なく飛んだ時ほど彼女が恐ろしかったことはない。

 というか、綺麗な女の子にいくら話しかけても無視されて興味のない瞳を向けられることの怖さは想像に難くない。去年のハリーが気の毒になった。

 

「…………」

 

 案の定サルビアは無視を決め込んでいる。だが、少女はめげずに、というか多分何も考えずに聞いている。頼むからやめてくれ。

 そうパーバティは思う。コンパートメントの気温が眼に見えて下がっているような気がするのだ。

 

「はあ……ザ・クィブラーとかいうインチキ雑誌がいるとか言っている架空の生物でしょ。これで満足?」

 

 なんで、知っているんだ、という驚きはさておいて、まさかあのサルビアが答えるとは思ってもいなかった。いや、これは新入生の根気勝ちなのだろうか。

 しかし、それは悪手だ。興味を引きたいと考えていろいろ話していて、それに対して興味を示してくれた上に知らないことを知っていた。これは更に追及が激しくなる。

 

「違うわ」

「違わないでしょ」

「しわしわ角スノーカックは実在するの。ほら、この記事を見て」

 

 そう言って、サルビアが視線を落としている本に被せるように雑誌を開いて見せる。

 

「…………」

 

 ザ・クィブラー。その雑誌の記事には確かにしわしわ角スノーカックについて書いてあるようだった。憶測ばかりで論理的でなく、希望的観測と楽観主義をこねまわして記者が持っている羽ペンが滑って転んで、猫がその上を歩いたことで偶然出来上がったような記事だ。

 これでしわしわ角のスノーカックの存在を信じられるような奴は馬鹿か、とんだアホか底抜けの間抜け、あるいは物を知らない奴だけだろう。そんな感じの記事であった。

 

 少なくともパーバティが盗み見た限りは。

 

「ね? この記事編集しているの、お父さんなの」

「………………そう」

 

 あ、凄い嫌そう。何か、早く助けろとか視線で言われている気がする。パーバティもまた助けを求めて妹の方を見る。彼女もまた関わりたくないとばかりに本を読んでいた。

 どうやっても助けはないらしい。

 

「あの、そろ――」

 

 やめてあげよう? という言葉は最後まで発音されなかった。その前に、少女がおかしなことを言ったからだ。

 

「あなたは、なんで変身してるの?」

「……なんのことかしら」

「それのことよ」

 

 すぃ、っと彼女の指先が指示したのはサルビア自身だ。どういうこと? サルビアが変身している?

 

「……これのことかしら?」

 

 そう言って彼女が取り出したのは日記帳であった。

 

「ちが――」

「ええ、少しばかり珍しい品でね。そういう気配を発するのではないかしら。そんなことより、あなたのコンパートメントは別の場所よ。早く帰りなさい」

 

 そう言ってサルビアは彼女に何も言わせることなく、コンパートメントから押し出す。

 

「あなたじゃないわ。ルーナよ、ルーナ・ラブグッド」

 

 いや、何名乗ってるんだよ。

 

「はいはい」

 

 そう言ってサルビアはぴしゃりとコンパートメントの扉を閉めた。

 

「はあ」

「あの、お疲れ?」

「ええ、あなたが助けてくれればもっと早く済んだと思うのだけれど?」

「ごめん。でも、その日記帳なに?」

「人の日記帳でも見たいの? ただの日記帳よ。少しばかり魔法をかけてあるけど」

 

 何の魔法かは言うつもりがないのか、サルビアはそのまま日記を懐に戻す。そして、また本へと視線を戻そうとする。

 ここだ。とりあえず、このままだといたたまれないというか居心地が悪い。空気を改善するためにもここは少し話をすべきだ。

 

「ね、ねえ? 教科書さ、ロックハートさんが多いよね。どうしてかな?」

「……大方、闇の魔術に対する防衛術の先生にでも立候補したんじゃないの?」

「やっぱり! 凄い人が教員になるのね! 知ってる! ロックハート――」 

「それ以上、私の前であの男の話はしないで」

「どうして?」

 

 心底嫌そうなサルビアの顔。どうしたのだろうか。彼女がここまでの顔をするのは本当に珍しい。

 

「ロンのお母さんから死に程、そいつの話を聞かされたのよ。頭が痛くなるからやめて」

「でも、その割には本読んでるじゃない」

「仕方なくよ。他にないんだもの。今も頭痛いんだからやめて」

 

 流石にそれ以上は会話が続くわけもなく、もうすぐホグワーツに着くということでローブに着替えた。

 

 ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇

 

 ホグワーツ特急という地獄を乗り切ったサルビア。記憶にすら残っていなかった塵屑は気にならなかった。それ以上に彼女の気を引いたのは、いや警戒心を想起させたのはあのルーナとかいう少女だ。

 マクゴナガルにも見抜かれたことのない変身術を見抜いて来た。感覚が鋭いのだろう。あるいは何か見えないものでも見えているのか。

 

 どちらにせよ厄介だ。警戒しておくことにこしたことはない。そして、面倒なことになったとも言う。あの場はああやって誤魔化すしかなかったが、手を打つならばあの場が最良であった。

 狭いコンパートメント。ルーナを殺したとして、忘却呪文をかけるのは二人だけで良かったのだ。粉々にして窓から捨ててしまえばバレることはほとんどない。

 

 あとは塵屑たちの記憶を消去してしまえば、それで終了だ。学生に真実薬を使うことはできない。学生でいるメリットの一つだ。

 だからこそ、露呈する確率は低かったが、降りてしまえば露呈する確率は高くなる。別に殺さずとも服従の呪文をかけておくだけでもよかったのだ。

 

 手を間違えたともいえるが、まあいいだろう。今からでもドビー(役に立つ蟲)を送り込んでやってもいいが、所詮は塵屑だとやめることにする。変身術を見破られたところで問題はないのだ。その時は、盛大に呪文を解いてやろう。

 誰も彼もが糞上から見下して憐れむに違いない。そして、それは隠れ蓑にもなる。忌々しいが、使えるものは何でも使う。

 

 そうしなければ生き残れはしないだろう。病人には誰も優しい。病人だから、と言って許される。

 

――ああ、忌々しい。屑どもが上から見下すなよ塵のぶんざいで。

 

 そんな風に考え事をしながらサルビアは、ハリーたちと合流し上級生について行く。昨年と違い、これからは馬車での移動となる。

 

「馬がいない馬車なんて、すごい」

「魔法界じゃ当たり前だよ」

「…………」

 

 ハリーとロンの暢気な会話を聞き流しながらサルビアは馬車を引いているものを見ていた。目が白い、外見は骨ばっていてドラゴンの様な翼をしている馬のような生物。

 セストラルと呼ばれる生物だった。死を見たことのある人間にだけ姿が見えるらしい生物。気味の悪い生物だ。死を見た者にしか見えないということで死にまつわる何かとも考えていたが、実際に見たところで何かしらの効能があるとは思えない。

 

 しかし、それでもとりあえず血と毛を採取しておく。バレないようにやるのは簡単であった。どうせ誰にも見ないのだから。

 暴れられて蹴られかけたがなんとか躱して――無様にずっこけて――無事に採取できた。

 

「どうしたの?」

 

 不審な行動をしてハーマイオニーに怪訝な目で見られたが、

 

「なんでもない」

 

 そう言えば、簡単に信じてくれた。役に立たないものでも積み上げておくものである。乗り込めばゆっくりと進みだした馬車。

 ハリーたちの話題はどんな一年生が入って来るかだったり、ジニーがきちんとグリフィンドールに入れるかどうかなどなど。

 

 これから先の一年に何が起きるかという話にシフトしていった。城についたら大広間へと移動する。待っていれば不安顔の一年生たちがやって来た。

 ハリーやロンなどは去年はあんなんだったのかと感慨深げにしている。サルビアはというと、厄介な奴は居ないかと目を光らせていた。

 

 あまり目立つ奴はいや、ルーナがいた。組み分けの儀式だというのにまだ雑誌を手にしているあたりマイペースだ。あんなのに変身術を見破られたのかと思うと反吐が出る。

 組み分け帽子が歌を歌う。昨年と違う歌詞。その後は、組み分けが始まった。特に注目していたルーナは予想外にレイブンクローへと入った。

 

 あのタイプはハッフルパフだとばかり思っていたが、レイブンクロー。頭が良いのか。それとも、変身術を見抜いたあれを評価してなのか。

 理由はわからないが、とにかく要注意人物だ。下手をすればバレる。別段変身術がバレたところで問題はないが、それ以上のものに気づかれた場合が厄介だ。あの手のタイプは気が付く可能性がある。

 

 違う寮だからと言って安心はできないだろう。隠れ見ていたというのに、サルビアに気が付いて手を振ってきたのだ。厄介極まりない。

 

「さて、いい具合にお腹もすいたことじゃろうし長話はなしじゃ。今年もまた新入生を無事に迎えることができた。上級生はよく戻ってきてくれた。今宵もまた、一杯食べて、しっかり眠り明日からの授業に備えることじゃ。

 それと、新しい教員の紹介をせねばならんのう。闇の魔術に対する防衛術の先生で、ギルデロイ・ロックハート先生じゃ」

 

 組み分けが終わったのを見届けたダンブルドアが立ち上がり、新学期のあいさつと闇の魔術に対する防衛術の先生にロックハートが就いたことを発表した。

 

「やあやあ! みなさん知ってのとおり、ギルデロイ・ロックハートです。君たちに闇の魔術に対する防衛術を教えることになりました。

 みなさん、不安もあるでしょうが心配せずとも、私の授業を受ければ、私の本に載っている――とまではいかないでしょうが、それくらいの場面には対応できるくらいの力を付けられるはずです。では、私から入学のお祝いに一つ――」

「ロックハート先生――」

 

 ロックハートは無駄に大仰に立ち上がり生徒たちに無駄に爽やかな笑顔を振り撒き、歯を無駄に光らせて、無駄に大きく手を振る。それを見て無駄に一部の女子生徒が黄色い声を上げた。うるさい、死ねばいいのに。

 それから更に何かしらやろうとして杖を取り出したところで、マクゴナガルにやんわりと断られて座らされていた。

 

「ありがとうロックハート先生。さて、では、宴を始めよう」

 

 ダンブルドアが合図すると同時に大量の料理が出てきて待ってましたとばかりにお腹をすかせた生徒たちが群がるように食べ始める。

 サルビアは、ばくばくと食べているロンを気持ち悪いものを見る目で見ながら少しずつ皿によそってちびちびと食べ始めた。

 

 そんなサルビアを見てからかってくるのがウィーズリーの双子だ。

 

「もっと食えよ。じゃないとでかくならないぜ?」

「そうそう」

 

 そう言って胸を見るな。黙れよ塵屑双子。まだ12歳だ。成長の余地がある。それに死病さえなくなればないすばでーになるのは確定した未来だ。たぶん、きっと、おそらく。

 

「ちょっと! セクハラよ」

「おっと、ハーマイオニーがお怒りだ」

「おっと、ならやめておくかな」

「まったく」

 

 そんな双子とハーマイオニーとやり取りをしていれば、ぱしゃりとカメラのシャッターが切られる音が響いた。

 

「コリン・クリービーです! 会えて光栄です!!」

「あ、ああ、よろしく、コリン」

 

 グリフィンドールの新入生がハリーへ突撃していた。組み分けの時からハリーを気にしている奴らは多かったがこいつは別格だ。

 とにかくうるさい。特にとるに足らないが、五月蝿いだけマイナスだ。どうやらまたホグワーツには屑が入ってきたようだ。

 

 そんな風に楽しい楽しい宴は終わり、寮へと移動し皆が寝静まった頃、

 

「さて、いくか。おい、塵屑。今すぐ私を閲覧禁止の棚まで移動しろ」

「は、はいぃ!」

 

 屋敷しもべ妖精のドビーを使って去年と同じく閲覧禁止の棚へと向かうサルビアなのであった。今年は、闇の魔法。魂についての理論を調べ上げる。

 夜は長い、一年は始まったばかりだ。

 




さて、サルビアにとって厄介な奴ルーナちゃん登場。

昨年と一緒で何も変わらず初日から閲覧禁止の棚へ突撃するサルビアちゃん。去年と変わりませんが、ホグワーツでも姿現しできるドビーがいるため移動が楽に。
流石はルシウスできる屑である。

次回は、初授業。薬草学から変身術。そして、みんな大好きロックハート先生による闇の魔術に対する防衛術の授業です。

しかし、闇の魔術って打つと病みの魔術ってなってしまうあたり、私のパソコンはどうかしている。

あと、このサルビアちゃん、表向き変わってないようですが自重と切れてはいけないものが切れています。戻る道を彼女は失くしました。戻る気もありません。
無事に鬼畜外道の道を歩み始めたということです。此れから先大変な事になります。

それでも良い方はまた次回。
ではでは。

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