ハリー・ポッターと病魔の逆さ磔   作:三代目盲打ちテイク

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低クオリティ、超展開注意。

人類滅亡ルート入ったあとのサルビアです。

また、戦神館のキャラや設定などががっつりと登場します。可能な限り説明を載せてはいますが、わかりにくいと思います。
とりあえずノリで読んでもらえると嬉しい限りです。


if ありえたかもしれない終わり

 全てが逆さ磔に終息した。ゆえに、世界は彼女の手に堕ちる。賢者は彼女の手の中にあり、全ての希望は潰えている。希望はない。

 それは彼女にも言える。サルビア・リラータ。お前に希望はない。ゆえに、ここに生じるのはただ一つの結果。

 

――無意味。

 

 全てが無意味なのだ。治療の術などなく、そこに至る道もない。あるのはただ病魔に侵された逆さ十字のみ。一つの結果として、全てが彼女の手に堕ちた。

 全てを奪い尽くす。生きるために。ありとあらゆる手段を講じながら、彼女はただ生きる為に全てを奪う。もはや彼女を止める者などいない。

 

 友人? いるわけがない。そんなもの表面上だけだ。全ては利用するために。

 親友? そんなもの、都合の良い道具の名前だろう。利用価値もない。だからこそ、他人がただそう思っているだけにすぎないのだ。

 

 ハリー・ポッターですら、彼女を止めることはできない。生き残った男の子ですら、不可能。逆さ十字の炎を消すには不適格。

 ならばヴォルデモートならば? 否。それもまた不適格。彼女を救うに値しない。そも、賢者と同等であるのならば彼女を救えるはずもない。

 

 真に賢者を超えたとうそぶくならば救って見せろよ塵屑。ゆえに、不死でもないただの人間に彼女を救う事は不可能。

 全ては奪われて、逆さ磔にくべられる。ただ、それだけだ。

 

 その結果として、時代の空白がここに生まれる。人類の集合的無意識、阿頼耶(アラヤ)たる存在が、ここにただ一つの結果を観測する。

 人類の滅びを。それを望む者などありはしない。だが、観測される結果は変わらない。ただ一人の唯我が、全てを呑み込んで人類を無に帰す。

 

 ゆえに、生命の全てを奪い尽くしてでも生きんとする逆さ磔に対して、阿頼耶は一つの事象を顕象する。盧生と呼ばれる存在を。

 自らの記録に存在する三名の盧生を。時代の間隙。ここに生じたわずかな隙間において阿頼耶は人類の滅びを回避せんと、盧生を呼び出したのだ。

 

 盧生。それは古くは故事にその名を知ることが出来るだろう。そう邯鄲(かんたん)の枕。それは唐の唐の沈既済の小説『枕中記』の故事の一つに登場する人物の名だ。

 簡単に言えば廬生という若者が人生の目標も定まらぬまま故郷を離れ、趙の都の邯鄲に赴き、呂翁という道士に出会い彼から貰った枕によって一生を一夜のうちに体験するという話だ。

 

 それによって盧生は人の栄枯盛衰は所詮夢に過ぎないと悟った。これはそういうことを伝える故事であるが、ここでいう盧生とはその人物で言う盧生ではない。

 ここでいう盧生とは人類の代表者であり、思想に沿った神仏、超越存在を現実に紡ぎだすことが出来る最強の召喚士のことを指す。

 

 かつて、極東が大正時代においてリラータのこの呪いの祖とも言える人物が作り出した「邯鄲の夢」と呼ばれる術式、儀式によって生まれた存在。人類の普遍無意識たる阿頼耶識に触れ、悟り(人類の代表者)に至った人物。

 まあ、簡単に言えば超人であり、夢のような力を現実に持ち出し、神や仏やら超常の存在を召喚し使役することの出来る人間と、そう思ってもらえればそれでいい。

 

 重要なのは、そういう人物が過去に三人いるということ。そして、こいつらは総じて人類を愛している馬鹿(勇者)なのだということを知っておけばいい。

 何が言いたいのか。簡単だ。人類が大好きな連中が、人類の滅びを許容できるわけがない。つまりは、そういうことだ。

 

「なんだ、貴様らは」

 

――一人は魔王と呼ばれている。

――最初の盧生

――最強にして、類を見ない審判の盧生。

――甘粕正彦

 

「くくく、セージの後継か。いやはや、まさか、セージの後継に一人ならずもう一人めぐり合うとは思いもしなかったぞ。呼び出しをくらって来てみればなんとも素敵な状況じゃないか。お前は、どうだ? お前はセージの宿命を乗り越えられるのか。見させてもらうとしよう」

 

 

 大外套を羽織った軍装の偉丈夫が、中空に浮かぶ三つの玉座のうち一つに腰かけていた。軍刀を手に、生きる者のいない滅んだ街を見渡して笑顔でそう言った。

 

――一人は、死神と呼ばれている。

――史上三番目の盧生であり、初の女の盧生。

――機械的なまでに完成された死を尊ぶ者の代表者

――クリームヒルト・ヘルヘイム・レーヴェンシュタイン

 

「まったく、こちらも忙しいというのに。だが、来てよかったようだ。セイシロウと同じか。なるほど、おの状況ならば、来ないわけには行くまい。なあ、ヨシヤ」

 

 

 漆黒の軍装を身に纏い、豪奢な金髪をなびかせながら不敵な笑みを浮かべた女が現れた。輝く金の髪に翡翠の瞳はとても美しかった。軍属ながら完璧な容姿を持つ女もまた、それなりに不敵な笑みを浮かべて真ん中の玉座に座る男へと語りかけた。

 

――一人は、英雄と呼ばれている。

――繋ぎ継ぐことを理想とした者。

――甘粕正彦に次ぐ第二の盧生であり、盧生として唯一その資格を返上した者。

――柊四四八(ひいらぎよしや)

 

「まったくだ。そのおかげで、二度と使わんと思っていたものを使う羽目になった。だが、確かに来て正解だったようだ」

 

 インバネスを羽織り、制帽に軍装のような学生服に眼鏡の男がサルビアを見てそう言う。

 

「なんなのよ、お前ら。いきなり出てきて、上から見下してるんじゃないわよ! コンキタント・クルーシフィクシオ!!」

 

 サルビアはただただ気に入らない。それは血に宿る根源的な感情なのかもしれないが、とにかく殺す。漆黒を放つ。

 しかし、それは意味を成さない。心が読めないわけではない、魔法もしっかりと効果を発揮している。だが、奪えない。押し付けられない。

 

「ほう! なんだ、それは夢ではないな。英国には面白い技術もあるものだ。なるほど、魔法というものか。邯鄲の夢を越えては見たが、どうやらまだ世界には知らないものが溢れているらしい。いいぞ、お前のその魔法(輝き)是非とも俺に見せてくれ」

 

 甘粕正彦は、魔法が効果をなさず怒りをあらわにしているサルビアに対して、心底良い、笑顔でそう言う。

 

「まあ、まてアマカス。お前が出ると、ろくなことにならないとヨシヤに聞いている。ゆえに、ここはヨシヤの出番だろう」

「そういうことだ。甘粕。手を出すなよ」

「そういう無粋は好まん。なにより、もう一人のセージの後継がどういう結末を迎えるのか、興味深くもある」

 

 ゆえに、やれよ、お前たちの輝きを存分に見せてくれよ。と、そう言って甘粕は玉座に深々と座り足を組む。そこにポップコーンでもあれば上質な映画でも見に来た客のようにも見えた。

 

「そういうわけだ。君の相手はこの俺ということになる」

「…………」

 

 

 ますますもってサルビアは気に入らなかった。突然現れた上に、いきなり相手をする? 何がしたいのだこいつらは。

 閉心術すら行使していない。そもそも口ぶりからして魔法使いですらないマグルどもだ。魔法族ですらないただの価値のない塵の分際でなにをするつもりなのだ。

 

「まず初めに言っておこう。俺はスパルタだ。親父にはついぞ、出来なかったし。女の子相手にこんなことをするのはだいぶ気が引けるわけだが――」

 

 日本語というのだろう。英語だけでなく極東の言語すら習得しているサルビアに不自由はない。だが、言っていることがまったく理解できない。

 

 そんな彼女をよそに、柊四四八はその拳を握っていた。

 

「そういうわけにもいかん。お前には叱ってくれる親がいないみたいだからな。代わりに俺が叱ってやる」

 

 何が言いたいのか皆目見当もつかないが、とりあえず殴るのか。ならば、その腕を奪い取ればいい。殴る。つまり敵意がある。

 この状況にでも憂慮しているのだろう。憎しみ、怒りもあるだろう。ならば、簡単だ。奪ってやればいい。殴りかかってくるということは間違いなく敵意を抱いているのだから、四肢くらい簡単に奪えるだろう。その暴力は届かない。

 

 そう思い呪文を行使した。直撃して弾ける呪文。

 

「――がはァッ!?」

 

 しかし――。

 

「ごふぁ――」

 

 サルビアの頬を拳骨が頬を貫き、続けて顎をゆする。視界の端で星が散った。よろめく身体に向けて三発。肉体に痛みが広がって行く。膝から崩れ落ちるのを必死に支える。

 そして、そんな現状に対して、サルビアは困惑した。紛うことなくこれは暴力、つまりは敵意だ。ならば奪えないはずがない。

 

 だというのに、目の前の男の四肢どころか、髪の毛すら奪えない。間違いなく奪えると思って通常通りに力もかけずにやったのが悪かったのか。

 いや、そもそもマグル相手に過剰に力をかける必要すらないだろう。奪えて当然だ。病を落ち着けているはずなのに、堪えた様子もない。

 

「――ぐぅ、ッ……馬鹿な!」

 

 ありえない。そんなことあっていいはずがない。サルビア・リラータがつくりあげた呪文だぞ。そこらの塵や屑ではない。

 このサルビア・リラータが作り上げた呪文が効果を発揮しないなどあるはずがない。あの最高の魔法使いであったアルバス・ダンブルドアにすら通じた。

 

 だというのに、目の前の男には通じない。

 

「玻璃爛宮か。確かに、手を焼いた。だが、それだけだ。魔法と言ったか。夢と違って協力強制がなくても発動するらしいが、効果も条件も同じなら、俺には効かない」

「だとしても、病を押し付けているはずだ!」

 

 病魔を押し付けている。だというのに、男の拳は止まらない弱まるどころか、逆に鋭くなっていっているようにすら思える。

 なんだ、これはどういうことだ。

 

「俺の親父も、君みたいな奴だったし、同じことをされたよ。あの時は本当に苦労した。あいつを許すのは難しい。けどな、俺はそれでも親父(あいつ)の息子なんだよ。あの糞親父にできて俺に出来ないはずがないだろ!」

 

 なんだ、何を言っている。

 

「なに、がぁ! なにを言っているこの塵がァ!!」

 

――理解できる言葉でしゃべれよ屑が!

 

「安心しろ。理解させてやる。俺は、どんなに理解が悪い生徒だろうと教えてきたからな。ただし、スパルタだぞ、覚悟しろ」

 

 その言葉とともに熱い拳が突き刺さる。それと共にサルビアは男の心の中を垣間見た。怒りも敵意もなにもない。

 澄んだ心。さながら明鏡止水が如く。義憤もない。増悪も持とうとしない。まして、重篤患者に対して気の毒だという思いさえ欠片もない。

 

 あるのは、今度こそ救うというただの一つ。そこにあるのは深い愛だけだ。母がかつてサルビアに向けていたような。

 病魔も効いていないわけではない。口の端に血を吐いているのを見た。内臓がぐじゅぐじゅになっているのすら透けて見える。ただ我慢している。サルビアと同じように。

 

「あり、えない」

 

 そんな人間などいるはずがない。ましてやマグルの塵屑の分際で。いるはずがないだろう。

 

 だが、事実、目の前にいる。その事実ですら、サルビアには理解できない。

 

「理解しろ。君は確かに凄い。阿頼耶に見せられただけでも、君がやったことは到底、他人に真似できることじゃない。だからこそ、人の手を取ることが出来ないんだ。それじゃあ、助からないってことを、いい加減理解しろ!」

「ごはっ――」

 

 自分を救おうとする人間は全て不快で邪魔で鬱陶しくて仕方がなく、助けを求めるという行為など理解できない。

 あんなもの弱い人間が強い者に寄生するのを口当たりが良い言葉に変えただけだろう。

 

 だからこそ――

 

「ワケのわからないことを、いうなぁあああ!!」

 

 ただ愚直に殴り返す。魔法を使う余裕などなかった。魔法を使おうとすればそれを察知して殴りつけてくる。相手は魔法使いではない。

 明らかに武術を極めた人間だ。達人だ。そんな者相手に、魔法で戦うか、それとも武術で戦うという二つの選択肢を持っていると負ける。

 

 相手は常に一直線に突っ込める。そこに葛藤はない。それ以外に選択肢などないのだからそれに向かって突き進めばいいのだ。

 だからこそ、サルビアもまた同じ選択肢を取る。魔法ではどうやっても突っ込んでくる相手と相性が悪い。魔法は魔法と戦うためのもの。

 

 無言呪文だろうが、それなりに間というものがいる。だから、サルビアもまた拳を振るう。奪った技術を全て使う。

 達人だろうが、達人から奪った技術をサルビアが使えば、腕前という意味では相手よりも上だ。それだけの才能が彼女にはある。だが、繰り出した拳は、そんな風ではなく――、

 

「――――」

 

 そのとき、手に伝わった感触は何なのか。

 

「それが、人を殴るということだ」

 

 初めて()を殴るという感覚。サルビアにとって今まで、殴ってきたものは全て塵屑砂塵以下のものだったのだ。

 過去に何度も人は殴っていたし、殺しもした。しかし、それらすべて塵屑としか思っておらず視界から取り除く行為でしかなかった。

 

 相手に殴り返す。ただそれだけだというのに、何かが違った。何かが違う。何だ、これは。

 

「防衛心という奴だ。人間、誰しも持っているもので、つまりそれは恐怖だ」

「ふざけないで! この私が、お前に恐怖している? ありえない。ぽっとでの塵屑の分際で、魔法が効かないからって図に乗るなよ塵がァ!」

 

 だが、事実として男の言葉は的を射ていたのだろう。感情のままがむしゃらに振るった拳は稚拙極まりない。精彩を欠いている上に、続く一撃の予備動作すら悟らされてしまうほどにお粗末だった。

 サルビア・リラータらしくない。天災とすら呼ばれるほどの天才には似つかわしくなかった。

 

 当然のように攻撃は外れるし、カウンターをもらってしまう。相手はじっと目を見てくる。真っ直ぐに。ここでバジリスクの目を使えばよかったのに、サルビアはそれすらも忘れて殴り返す。

 理解できない、得たいのしれない男。サルビアの中で何かが大きくなっていくのを感じた。それは、感情というものだった。

 

 生のままの彼女の。

 

「君は、本当に凄いな。親父もそうだが、身体がボロボロで、今にも死にそうなくせに、ずっと耐えて抗う。誰にだって出来ることじゃないさ。

 けどな、だからこそ、救われないんだ。いい加減気が付け。お前を思ってくれる人がいるってことを」

「知った風な口をきくなああああああ!! お前に何がわかる。健常な人間の分際で何が!」

「ああ、俺にはわからないだろうさ。でもな、君に似た男を知っている。そして、その男を続けた妻と友人がいることを知っている。救いはそこにあるんだ。だから、手を伸ばせよ! 助けてくれって言えば、きっと誰もが喜んで手を貸してくれるんだ!」

 

 わけがわからない。何を言っている。言葉も理解できる。言っている内容もわかる。だが、どうしようもなく理解できないのだ。

 助けを求める? 塵屑に何を求めるというのだ。手を貸す? 当たり前だろうが。道具は使われてこそだろうが。

 

「口で言っても仕方がないのは知っている。だからこそ、見せてやる」

 

 どんなに慕われているのかを。

 

「やめろー!」

「サルビアから離れろよ! 眼鏡野郎!」

「サルビア! 今、助けるわ!」

 

 突然声が響いた。聞いたことのある声だった。誰だったか。サルビアの記憶にはそんな塵屑の名前があった。

 

――ハリー・ポッター

――ロン・ウィーズリー

――ハーマイオニー・グレンジャー

 

 役に持たない塵屑たちだった。彼らはこの惨状を見て、なお殴られているサルビアに味方しようというつもりらしい。

 

 ハリーは男とサルビアの間に割って入り、杖を向けている。

 ロンは、思わず崩れ落ちかけた身体を支えようとしている。

 ハーマイオニーは、どうにかしないとと考えを巡らせていた。

 

 なんだ? こいつらは何がしたい。邪魔ばかりしていた塵がなぜ目の前にいる。

 

「そういうことだよ」

 

 どういうことだ。

 

「なにをしている塵屑、なにがしたい」

 

 お前たちが勝てるわけもないだろう。ただの魔法使いの子供など目の前の男ならば簡単に屠れる。それがわかる。

 そんなことくらいわかっているのだろう。三人は震えている。

 

「それでも君を、助けたいんだ。いっぱい助けてもらったから。う、うおおおおおお!!」

 

 そうハリーが言って男に殴りかかって行った。

 

 それは、貴様を利用するためだ。利用する前に死んでしまっては元も子もないだろう。

 

「そりゃ、ダンブルドア先生から手紙が来て、君のこと聞いた時は酷い奴だって思ったよ。でも……君と過ごした日々はさ、その嘘じゃないって思ったんだ」

 

 ロンが言った。

 

 仕方なく一緒にいただけだ。貴様などすぐに殺してやりたいと思ったほどだ。

 

「私は単純よ。あなたにいなくなられたら、私とあなたどっちが上かわからないじゃない」

 

 勉強の話よ? とハーマイオニーが言った。

 

 こんな時も勉強の話とはつくづく頭が湧いているとしか思えない。

 

 だが、サルビアは何も言えなかった。おそらくは、塵屑たちの馬鹿さ加減に呆れて言葉もでなかっただけだろう。少なくとも、サルビアはそう思った。

 そして、気が付けば四人とも仲良く地を這っていた。雲っていた空はいつの間にか晴れ渡っていた。綺麗な大空だ。眩しいほどの。

 

 あの三人の意味不明な者たちもいつの間にかいなくなっていた。何か最後に言っていたようだが、わからない。それにしても、

 

「まったく、何がしたかったのよあなたたち」

 

 ボロボロだった。勝てもしないのに勝負を挑んで、負けてボロボロで横たわっている。それも何度もだ。

 度し難い馬鹿どもだった。

 

「いたたた、うぅ、痛い」

「もぅ、ロン、そんなに痛がらないでよ。私だっていたくなっちゃうじゃない。マダム・ポンフリーなら治してくれるわよ」

「ロン、ハーマイオニー、サルビア、治ったらみんなでホグズミードにでも遊びにいかない?」

「良いね」

「賛成するわ」

 

 まったく以て度し難い。何も解決していないというのに。サルビアがやったことは変わらない。何も終わってもいないし、解決もしてないというのに、何を暢気なことを言っているのだ。

 

「それから、サルビアの治療法を探さないとね。古い本を調べるわ」

「そうそう、僕も手伝うよ」

「絶対に治療法を探してみせるからね」

「…………勝手にしろ」

 

 もう知らん。塵屑の思考を理解することも諦めた。というか、理解できそうにない。馬鹿や阿呆など理解せず勝手にやらせるに限る。

 

 そんなサルビアを知る者がみたら卒倒するようなことを思いながら、サルビアは目を閉じた。

 いつまでも澄み渡る空が、瞼の裏に映っていた――。

 




人類滅亡ルート。ありえたかもしれない終わり。だいぶ超展開です。もう少しなんとかなったんじゃないかと思うんですけど、どうにもかけないのでこのままいきます。

さて、というわけで、一区切りとしてこんな感じであのまま行くと終わります。

ダンブルドアが、時限性の吠えメールを仕込んでました。そのおかげでハリーたちがサルビアの本性を知っていたりします。

本性をしって受け入れるのかですが。
三人ともか嫌な奴とか酷い奴とか最悪の奴とか思ってましたけど、三年間を過ごしたあの日々は嘘ではないというダンブルドアの言葉によってとにかくサルビアに会う、彼女を救うとかいう方向に持って行ったということにしておきます。

まあ、色々あるでしょうが番外編みたいなものなので許してください。リアル忙しい上に微妙にスランプ気味なので。

さて真面目な話はここまでにしてFate/GOの話でも。
ネロ祭楽しいです。礼装ドロップで手に入りましたし、混沌の爪も手に入るしでとても楽しい。現在超級を周回してます。
ギルとアルテラとフレアルトリアの宝具をぶっぱしたら一瞬でボスが溶けました笑。オーバーキルも甚だしいw。
とりあえず金メダルを500個、銀を300、銅を100個集めればいいので、金を集め終わったら銀、銅と言った感じに集めようかな。

あと、最近アルテラさんかわいすぎてやばい。膝枕とかされたい。良い匂いしそう。いや、待てよ逆にしてあげたい。
最初から好感度高かったけど、なんだ、最近ちょっとやばいくらいもっとアルテラが好きになってる。
ネロ祭でかなーり活躍してるからかな。うむ、好感度うなぎのぼりです。早く最後まで再臨させてあげたいな(再臨素材から目を背けながら)。

メタルギアの方は一章をクリア。中々のボリュームで楽しかった。けど、予告が不穏でした。やめてよーと言いたい。
あともっとうまくなりたい。

それから24日にはうたわれるもの偽りの仮面が発売。プレミアムエディションを予約しています。
プレプレイレポート見ましたけど、とても良い出来でしたし、早くプレイしたい。

さて、では、そろそろお開きとします。
次回の予定は未定ですが、そのうち活動報告などに次回のことについても書くかもしれませんので続報をお待ちください。
では。

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