ハリー・ポッターと病魔の逆さ磔   作:三代目盲打ちテイク

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第64話 奈落

 魔法省がひそかに陥落したその日。

 アルバス・ダンブルドアは、ヴォルデモート卿の復活を発表した。

 魔法界に激震する。

 

 ありえないと誰もが思った。

 だが、魔法省もまたそれが事実であると言った。

 そも魔法省が陥落したという事実がそれに拍車をかける。

 

 ヴォルデモート卿の復活。

 世界は、闇の陣営へと傾いた。

 死喰い人が来る。世界は、闇に包まれる。

 

 希望などない。

 神は死んだ。

 誰もがそう絶望する中。

 

 希望は、まだ残っているとアルバス・ダンブルドアは言った。

 

 不死鳥の騎士団。

 彼が持つ最大戦力。

 善なる者ども。

 ダンブルドア、自身もまた陣頭に立ち、ヴォルデモートへと戦いを挑む

 

 かつて戦った、不死鳥の騎士団全メンバーを招集し、アルバス・ダンブルドアは、戦いを挑んだ。

 

 だが、誰も知らない。

 アルバス・ダンブルドアがとっくの昔に死んでいることなど。

 今、目の前にいるアルバス・ダンブルドアが、死体であることなど誰も知らない。

 

 ゆえに、全滅は必然だった。

 不死鳥の騎士団として、はせ参じた魔法使いども、全員、ここから生きて帰ることはない。

 突入と同時に牙を剥く、ダンブルドアと死喰い人。

 裏切りがあらゆる全てを瓦解させる。

 

 ここは、魔法省。

 かつて、そう呼ばれた地獄。

 そう、地獄だ。ここは今や、善なる魔法使いたちにとって地獄と化していた。

 

 全てが焼けている。

 全てが死んでいる。

 全てが、全てが、全てが。

 

 闇の帝王に逆らう愚か者どもよ死に絶えろ。

 

 呪詛(しゅくふく)が放たれ、あらゆる全ては苦痛の中、必死にもがき、希望を掴めず死んでいく。

 

 ただ一人の女の手によって。

 

「ヒヒヒ!」

 

 ベラトリックス・レストレンジ。

 最も忠義に厚き女がただ一人、数多の魔法使いを相手取り、蹂躙していた。

 そう蹂躙だ。

 ただ一振り、死の呪文を放てばいい。ただそれだけで、拡散する死が敵の脚を引く。

 

「我らが主に与しない愚か者ども。これは滅びではない。再生だとなぜわからないのかしら!」

 

 彼女の中で嚇怒が燃えている。

 全ては愛するヴォルデモートのために。

 彼を否定する全てを打ち滅ぼすと彼女は誓っている。

 

 彼を盲信している。

 彼こそが全てにして絶対。

 彼のやることに間違いはなく、彼のやることこそが神意。

 

 魔法界が滅びる。

 

 ――だからどうした。

 

 彼女にとっての大事なものとはヴォルデモートただ一人。

 闇のカリスマ。

 圧倒的なまでのそれに魅入られた。

 

「これが、我が主に捧げる愛!」

 

 彼に立ちふさがる全てを滅ぼそう。

 彼に降りかかる火の粉を振り払おう。

 彼の敵を滅し、血の川を築き、屍の山を作り上げよう。

 

 彼の道を暗く照らす闇になるのだ。

 

「アバダ・ケダブラ」

「モリー!!」

 

 妻を庇い死ぬ夫。

 麗しき愛。

 立ち上がる妻のなんと雄々しきことか。

 

 怒りで立ち上がり、実力以上の力を発揮する妻。

 だが――。

 

「無駄無駄無駄ァ!!」

 

 無駄だ。全て。

 夢を使える眷属に、ただの魔法族が勝てるはずがないだろう。

 だが、困難こそが、苦痛こそが人を成長させる。輝きを増させる。その証明はできたのだ。ヴォルデモートも満足していることだろう。

 そう思うがゆえにベラトリックスは止まらない。

 

 死を。もっと死を。

 その痛みを知って、向かってくるが良い。

 それこそが偉大なりし主が望むことゆえに。

 

 ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇

 

「GROOOOOO――――!!!」

 

 遠吠え。いや、咆哮が全てを切り裂くと告げていた。

 

 フェンリール・グレイバック。

 現存する狼人間の中で最も残酷とされる男。

 彼は死喰い人ではなかった。

 だが、彼は闇の陣営側の人狼たちのリーダーだ。ゆえに、名誉的に、彼もまた死喰い人として邯鄲の夢を与えられている。

 眷属としての栄誉。

 

 その資質は、圧倒的なまでの戟法と楯法特化。それ以外はゴミとすらいえる資質。だが、彼にとっては、それだけで十分だった。

 圧倒的なまでの力とスピード。回復力に硬さ。それで十分なのだ。

 

 なぜならば、フェンリール・グレイバックは、狼人間なのだから。力があればそれでいい。魔法などいらないのだから。

 疾走する影。それこそがフェンリールだった。魔法族に、捉えられる者などいはしない。

 

 また一人、また一人と、爪で引き裂かれ、血の池に沈む。ここはもはや戦場などではない。狩場だ。それもあまりにも愚鈍な家畜しかいいない狩場。

 最も残酷にして、残忍なる狼人間がその身体性能を発揮して、殺戮を繰り返す。

 

 夢の位階は詠ノ段。破にも満たぬ者。

 だが、人獣にとっては些事である。

 ただ、圧倒的なまでの身体性能で、立ちふさがる全てを粉砕する。

 

「GOOOOOO――――!!!」

 

 それでいい、それで十分なのだ。

 

「く――!」

「リーマス!!」

 

 ただそれだけで、魔法使いを圧倒できる。

 

 シリウス・ブラックも、リーマス・ルーピンですら。

 歴戦の魔法使いが、彼を前にして赤子のようにひねりつぶされる。

 

 咆哮が轟いて、人獣は、破壊の嵐となる。

 

 ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇

 

「ぉおぉおぉおお、グロロオォォオリアァァス!」

 

 戦場の一角で地獄が形成されていた。

 

「ナイア先生、なぜです!」

「アハハ! 君たちはほっんとうに馬鹿だよねぇ」

 

 ミネルバ・マクゴナガルの言葉をナイアは、嗤う。

 

「何故だなんて、最初から、ボクは、こっち側だったってことだよ」

 

 地下から這いずりだしたありとあらゆる害獣の軍勢に、ホグワーツの生徒たちがホグワーツの教師たちを取り囲む。

 一斉に放たれる死の魔法。それを何とか躱せば、打撃が教師たちを襲う。

 

「ボクの生徒たちは優秀だなー」

 

 どの口が言うのか。そう言葉を吐きたいが不可能。

 夢によって強化された生徒とあらゆる害獣、害虫の群れが襲い来る。

 犯す、犯す、犯す。

 

 その中心で、蝿声をまき散らしてナイアと呼ばれた男は嗤い続けている。

 

「仕込みはするものさ。ボクみたいなよわーい、悪魔は、仕込みをしないと魔法使いと戦うなんてとてもとても」

 

 虫が、蝿が散々飛び回っているかのような、否応なく嫌悪感を催す声でしゃべる男の顔は、マクゴナガルたちには見えているはずなのに見えない。

 嗤っているとわかるのにわからない。

 

 今まで同僚として付き合っていて、今、初めて気が付いた。

 

 ――この男の顔はいったい、どんなものだったか。

 

「貴方は、いったい、なんなのです!」

 

 声をかけるたび、質問をなげかける度、底なし沼に沈み込んでいくような感覚を覚える。これと長く一緒にいてはならない。それは明白だ。

 いつの間にか、空間が穢れている。ここがどこかもわからないほどの穢れ。魔法省のエントランスは、今はどこもかしこも吐き気を催すかのような害虫が這いずりまわっている。

 

 腐敗していた。どうしようもなく、腐敗している。嗤う男が元はいったい、なんだったのかすらわからないほどに腐りきっている。

 ここまで腐敗した何かに出会ったことがあっただろうか。誰の記憶にもない。

 空間が爛れている。例えるならば大層美しい絵画に糞を塗りたくるかのようとでも言おうか。ともかくとして、目の前の存在がいる限りこの場は正常にはならない。例え帰ったところで正常になどなりはしないだろう。

 

「んー。何者か、さあ」

「ふざけているのですか! ナイアなどではないでしょう!」

「いやいや、ふざけてなどいないさ。ボクとしては、至極真っ当に答えているつもりだよ」

 

 質問にさあ、とだけ答えるのがどこが真っ当なのか。いや、彼本人の性質を考えれば至極真っ当なのは当然なのかもしれない。

 この異形はそういうものであることこそが真っ当なのだ。たとえるならば、深海魚だ。深海魚は何もかもが陸上の生物とは異なる異形だ。されど彼らにとってはそれがもっとも最適であり、もっとも当然な姿なのだ。

 つまりは、これもそれと同一であるということ。ならばまともにとりあうこと自体が間違い。

 

「なにせ、ボクのことを答えるのか、それとも、この身体のことを答えるのか、それによって答えはかわるのさ」

 

 体はピーター・ペディグリューという男のもの。だが、それとは程遠い。

 

「ボクは、役に立つためにこうなったのさ。偉大なる主の為にねぇ。それが恐怖からくる忠誠だろうと、願ってった。だからボクが来た。

 君たちにだって、聞こえるだろう?」

 

 ――愛いな、愛い。

 

 ――夢を描けばいい。

 

 ――痴れた音を聞かせておくれ――。

 

「ほんっとぅに、めんどぅーだよねぇ! アハハハ!」

「何を――く」

 

 マクゴナガルらの言葉は通じない。

 もはや、全ては害虫に、害獣に飲み込まれていった。

 

 ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇

 

 そんな地獄の戦場にサルビアはやってきた。

 ダンブルドアが動いたという話を聞いてやってきてみたわけだ。

 出迎えるは、ルシウス・マルフォイ。

 

「やはり、来たか」

「――ええ、来たわ」

「あの腐った塵屑(ダンブルドア)を殺してくれて、どうもありがとう」

「礼は、帝王に言えばよい」

「ハッ――」

 

 何を言っているのだとサルビア・リラータは嗤った。

 

「闇の帝王に礼など言うものかよ。この私の役に立つことは当然だろうが」

「……かわらんな」

「貴様も変わらないでしょう、ルシウス」

「そうか。だがいいかね。帝王は君に用があるらしい」

「だからついて来いと?」

 

 この地獄の中で、平然と二人は会話する。

 

「ドラコも来ているのならばちょうどよい。おまえも来るんだ」

「ち、父上……?」

「なんで、私が行かなければいけないのかしら。用があるのならそっちから来なさいよ」

 

 何よりも傲慢に、誰よりも高みにいるという自負の言葉。ドラコにはそれが信じられない。この状況で、父上にいったい何を言っているんだこいつはという。

 それに、そこで潜伏しているロナルド・ウィーズリーもおかしい。だが、どうしても、サルビアには逆らえない。

 この場を動くことはできない。

 

 さらに最悪なことに――。

 

「それもそうか」

 

 ここに闇の帝王は降臨する。

 

「よく来たな、リラータの末裔」

 

 そこに立っていたのは、イケメンである。かつての醜い姿などではなく、在学中に近い姿。若々しい姿となってヴォルデモートは顕現していた。

 全盛期の姿を取り戻したといえる。だが、サルビアにはわかった。感じられる気配がある。

 

 病みの気配。何よりも濃い闇の気配。かつて、自らが持っていたものをこの男も持っている。思うことは、せいぜい苦労していろということくらいだ。

 既に克服し、健康体となったサルビアからすれば、哀れなだけ。

 

「私は悲しいぞ」

「何がよ、自称闇の帝王」

「おまえが、輝きを失ってしまったのが悲しい」

 

 ヴォルデモートは言う。

 

 人は苦しみがあるからこそ、強くなるのだと。

 貧困にあえぎ、食う手段もなく、少年兵として戦場におくられた子供たちが、強固な絆で結ばれるように。

 病の中で才能が磨かれた男や、少女のように。

 

 人々は苦しみがあればこそ、輝く。

 病みがあれば、光る。

 闇があればこそ、光は際立つ。

 光あるところに必ず闇はあり。この世に善性が存在する限り、悪性もまた消えることは無い。

それは即ちコインの裏表であり。そこに優劣は無く全ては側面の違いでしか無い。

 

「ゆえに、お前の病みを引き出そう」

 

 人類は病んでいる。

 だが、だれひとりとしてそれを自覚していない。

 その病みは癌のように今も広がっている。手遅れになれば、ヒトは滅びてしまう。

 魔法界が滅びてしまう。

 

 そんなことはさせない。

 

 ヴォルデモート、いや、トム・リドルの希望は、サルビア・リラータに他ならない。

 

 病に早期から向き合ってきたものは、決して堕落などしない。

 病を克服するために努力する。

 その果てに病を克服したなら、誰よりも現実を見据えて前に進む。

 

 人間は病んでいる。

 世界は病んでいる。

 だが、誰も自覚していない。

 

 ならば、それを自覚させよう。

 おまえの病みを引き出して、自覚させよう。

 それを克服すれば世界はまた一歩、前に進める。

 

「忘れたのならば思い出させよう。

 私の、闇の帝王の足音を。

 我々の魔法の閃光を

 

 ――おまえの病みを」

「ごはぁっ!」

 

 蘇る、病。

 病み。

 

 内臓が一瞬にして腐敗した。耳が聞こえなくなり、目が溶け落ちる。

 足は力を失い、すかすかになった骨は、羽根のように軽くなった体重でさえ木っ端みじんに砕けさせる。

 地面へと立っているのに落下した。その衝撃で、頭蓋が割れる、歯が全て欠け落ちた。髪の毛は抜け落ちて、美しかった美貌は、醜悪なものへと置き換わる。

 

 それが一瞬の出来事。

 肋骨がへし折れ、内臓全てに律儀に万遍なく突き刺さる。それでまた血を吐けば、痛みに耐えるために噛み締め続け変形した顎が砕け散り、その衝撃でまた身体のどこかの骨が折れ骨が内臓や肉に突き刺さる。

 無限にループする螺旋のように血を吐いては骨が折れて血を吐くの繰り返し。数度繰り返せば、顎の骨が折れるところなどもうないほどに折れ、手足の骨も全て折れきった。腐りきり変色したどす黒い肌から流れる血は赤を通り越して黒であり、膿み、糞のような腐臭を撒き散らしている。

 

 頭が倍以上に膨れ上がり、眼球が飛び出て頭蓋骨がめきめきと音を立てていたとしても。脳がどろどろに溶けて、そのうち穴と言う穴から出てくるのではにかと思うほどに膨張している。

 息を吸うだけで鼻と口腔粘膜は剥がれ出血するか、腐り落ちてどす黒い液体が気道も食道も塞ぎ溢れたそれらが口から、鼻から流れ出す。

 心臓は止まっているのかと思えば、突如として異常な速度で鼓動を続けては止まり、また動き出すのを繰り返す。その圧に耐え切れない血管がはじけ飛び身体を内部から圧迫して限界を迎えた風船のように破裂させる。

 

 肺、胃、肝臓、腎臓、膵臓、小腸、大腸、十二指腸、子宮、膀胱その他。体内に存在するありとあらゆる臓器には無事なところなどありはしない。

 まるで、全て取り出してから猛毒に浸して味付けしたよと言わんばかりの状態にして、体内を切り開き所定の場所ではなく、滅茶苦茶な場所に戻したかのようにただそこにあるだけで身体を蝕んでいく。

 

 免疫系はその仕事を放棄したのか数万を超す病原菌の侵入を赦しあまつさえ、悪事を黙認するどころか幇助すらしている。体の主人に対して自滅してしまえと言わんばかりに免疫は容易く主人の細胞を破壊し、病原菌、ウイルスはありとあらゆる疾病を合併させる。

 もはや、自分の身体すら自分の味方ではなく、全てが凄まじい痛みを発している。それでいて同じ痛みなど一種類もありはしない。ありとあらゆる責め苦が少女を襲っている。

 

 目の粗いおろし金でもみじおろしにされているかのような痛み。酸に浸され全身を溶かされているような痛み。牙で噛まれ獣に生きたまま食われているかのような痛み。

 火であぶられているような、氷づけにされているかのような痛み。あるいは無痛であることの精神的な痛みすらもそこにはありとあらゆる痛みがあった。痛みの万国博覧会だ。

 

 眼は濁り切り光を受容せず、削ぎ落ちたかのような耳はなにも伝えず、鼻は変形して匂いを感じるどころではない。肌も全てが腐り落ち爛れ膿み何も感じないどころか皮膚自体がない場所すらある。

 

 一瞬にして、かつての姿に舞い戻った。

 

「さあ、助けてやるぞ。手を伸ばせ。おまえが手を伸ばせば、誰もがおまえを救ってくれる。なあ、おまえの病みを自覚して克服してくれ」

「ふざ……け、る、な!」

 

 なぜ、この私が、貴様らのような塵屑に助けを求めなければならない。

 自分は自分で救う。

 塵屑どの手を借りるなどまっぴらだった。

 

「――――」

 

 ゆえに、自分で治そうとする。

 そのための呪文はあった。

 健康的な状態を知った、今ならば可能。

 そのはずだった――。

 

「無駄だ。リラータの末裔。それをどうにかするには、お前自身の病みを克服しなければならない」

 

 人に縋れないという逆十字の人間性を。

 

「さあ、克服してくれ」

 

 人類よ病み、克服してくれ。

 




いやー、すっかりとお待たせしてしまって申し訳ない。

更新です。
まあ、うん。カオスな状況がより一層カオスなことになっておりますねぇ。
場面がわかりにくいので、あとで捕捉いれますが、ダンブルドアは利用されて、魔法省に不死鳥の騎士団を招集して乗り込んだ。
それを聞きつけたサルビアがやってきたという感じです。

うん、やっぱりサルビアは病んでいてこそだと思うの。
そして、やっぱり盧生は逆十字特攻である。

特にトム・リドルの思想のおかげで人に縋れない逆十字に人に縋れという鬼畜難易度。
しかも、心の底から助けてと言わないとダメ。

うん、頑張れサルビア(愉悦愉悦)

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