いつかまた平和な海へ   作:VI号鷲型

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どうもお久しぶりです。
ストライクイーグルです。無いネタ絞った挙句にこのざまとは…………
苦手な方はブラウザバックするなどして速やかに対応して下さい。
《承知のうえだ。小説とダンスだ!》
という方、お進み下さい。
それではどうぞ!


第十六話 演習 前

バンカーショット作戦終了して数日経過した。

トラック泊地には輸送船団を護衛して帰投した第一艦隊の姿があった。帰投した日こそは出迎えやらなんやらで慌ただしい一日だったが翌日からは平常通りだ。

執務室ではいつものように書類の山と格闘する提督がいた。大体はいつもの資源消費表と開発許可証だ。

 

「ったく、幾ら判を押しても減らないな……………ん?」

 

すると許可書の中に合同演習についての記述がある書類を見つける。

 

「なんだ?

トラック鎮守府はタウイタウイ鎮守府と合同演習を予定…………

そう言えばあったなぁ。」

 

予定では三日後にタウイタウイと演習する手筈になっていた。

 

「まぁ丁度いい。あいつらを混ぜた艦隊を編成してどんな感じになるか試してみるか。」

 

提督は真っ白な艦隊編成表を取り出す。そこに提督は第一艦隊とオーシア艦隊のメンバーを選出した。

 

「はぁ、これはここに置いといて………これは………また開発許可証か…………」

 

技術開発部の資材の消費量は膨大だ。最近、本土で可能になった大型建造なるものを行えるドックを建築しているらしい。それから噴式機の開発による消費が拍車をかけていた。

 

「さてと、演習艦隊を呼び出すとするか。」

 

提督は鎮守府連絡用の無線で選出したメンバーを呼び出した。

数分後、

会議室に集められた艦娘達はおしゃべりを楽しんでいた。そんな中、提督はいつものように席に着いた。

 

「集まったな。

三日後にこのメンバーで他の鎮守府と演習をする。相手はいつものタウイタウイの連中だ。」

 

艦娘達は書類に目を通しながら耳を傾ける。

 

「まぁ、これと言って面倒な事はしないけどな。いつものようにやってくれ。」

 

すると最上が手を挙げる。いつもこういった場で何かしらの質問をしてくる。

 

「あの提督、この艦隊で独自演習はしないのですか?」

 

提督は頷き理由の説明に入る。

 

「そうだな。

正直、お前達くらいのレベルになると顔合わせしただけでなんとなくわかるだろ?」

 

それに全員が笑った。最上も納得したように頷く。提督は続けた。

 

「君たちの強さはそこだ。どんな状況でも、編成でも柔軟に対応出来る強さがある。それを三日後にその力を存分に発揮してくれ。

以上、解散。」

 

提督は軽く敬礼をして出て行った。艦娘達は残ってそれぞれ話し合いを始める。

 

「flagshipは誰が務めるデスカ?」

 

それに全員が頭を悩ませる。旗艦をしたいのは全員同じだが、同時に旗艦の判断は作戦の成否に繋がる事をよく知っていた。

 

「この中で情報分析能力が高く、指揮能力も問題ない人が良いんじゃないですか?」

 

吹雪は真っ当な意見を出す。すると一同は一斉にバザードを見つめる。

 

「………………えっ?」

 

当の本人は何が起きたか検討もついていない。確かにオーシアに在籍していた頃は第4艦隊の旗艦を務めていた。

 

「確かに適任かもしれんな。彼女はこの世界に来る前に旗艦をしていたからな。」

 

シバリーが自信げに頷く。

結局、艦隊の六人中五人の推薦を受けてバザードが演習艦隊の旗艦をすることになった。

 

「flagshipが決まったなら次にやる事は決まってるネ!」

 

金剛いつになくテンションが高い。

 

「あの、一ついいですか?」

 

申し訳なさそうに秋月が手を挙げる。一同の視線が秋月に集まる。

 

「実は試してみたい戦術があって…………」

 

秋月は本土にいた頃に読んだ米軍の行っていた戦術について話した。

 

「最初に私達は主砲による艦砲射撃の後に魚雷で敵を殲滅していました。これはそれを逆転させたものです。」

 

一同は頷くもすぐさま反対意見が持ち上がる。

 

「確かに夜戦なら有効な戦術だな。だが今回は真っ昼間だ。その戦術は使えないな。」

 

すると扉が開き、そこから提督が書類と海図を携えて現れる。

 

「いやぁ、探すのに手間取った。

これが演習海域の詳細な海図と君たちの装備リスト、それから俺なりに分析したリストだ。参考にしてくれ。

それじゃ。」

 

提督は足早に会議室を出ていく。

海図を見たところ、ごくごく小さな島が三つ程点在しているだけで何も無かった。

 

「もし砲撃戦になれば戦艦の少ない我々側に不利ですね。」

 

最上が海図を見て分析する。

今回のトラック側演習艦隊は高速を活かした艦隊編成だ。だが、火力不足が心配な面も持っていた。

 

「うーん、これは一度の航空攻撃で大打撃を与えないと負けは確実ですね。」

 

バザードも難しい顔をする。

まず、双方相手の編成が分らない状態で演習を行うのが目的だ。それ故に艦隊編成や作戦を慎重に選ぶ必要があった。

 

「ならばこっちは電子戦で挑むか。」

 

シバリーが提督の分析したリストを見つめながら口を開く。

 

「電子戦?何それ?」

 

瑞鶴は慣れぬ単語に疑問を持った。シバリーはにやりと笑う。

 

「つまり、電子機器を使って相手を無力化するみたいなものだ。」

 

瑞鶴はなんとなく納得したような顔になる。シバリーは全員を見ながら説明を続ける。

 

「恐らく向こうも偵察機やら電探やらでこちらを発見しようとするだろう。それを逆手に取ってこちらが相手を見つけると同時に相手の電探と無線を無力化をする。」

 

最上は浮かない顔をする。他の艦娘も似たような感じだ。

 

「不安なのはわかる。だがこれしかないと私は思う。それから艦載機は戦闘機を多めにした方がいいと思う。」

 

するとまたも瑞鶴は疑問を浮かべた。

 

「なんで?攻撃機の機数を多くすれば……………」

「だが、それは相手より先に見つけられたらな。それよりかは相手の勢いを削いでこちらが反撃する方が損害を減らせる筈だ。」

 

しかし、瑞鶴は未だに何か言いたげな様子だった。そこで金剛が口を開く。

 

「Heyズイカク、貴女はマリアナ沖を覚えてるデスカ?」

 

すると瑞鶴は俯く。

思い出すのも嫌な海戦だ。艦載機の半数以上を失い、姉の翔鶴と新鋭装甲空母である大鳳を失った海戦だ。この時、米軍からは「マリアナの七面鳥撃ち」と嘲笑われた。

 

「あの時、アメリカは戦闘機を多くしてピケット艦も配備していたのデス。これだけ言えばワカリマスネ?」

 

瑞鶴は頷くも何処か引っかかっている様だった。

 

「そうだね。一回の攻撃の成功確率を取るよりも相手の戦力を少しでも削ぎ落とす方を優先しよう。」

 

バザードもこの戦術に同意した。シバリーはまた書類に目を落とした。そこから半日ほど使い、演習艦隊内の戦術研究が行われた。

 

翌日は演習海域で新戦術を使った訓練を行っていた。

内容はECMを使用した奇襲攻撃や艦載機による対空戦闘と対艦攻撃に置ける機数の調整などを行っていた。無論、個艦による連携強化も兼ねている。

一日中戦闘しっぱなしだった為、夜はそれぞれ食事を済ませてぐに自室に戻っていった。

一方、提督は夜中まで書類の山と戦っていた。その書類には明日の演習の他にある作戦司令書があった。その書類には

『第三三号作戦司令書』

と表紙に書かれていた。

 

 

 

演習当日

予定演習海域にはトラック演習艦隊が進入する。

 

「なんだかとてもワクワクするデース!」

 

単縦陣先頭の金剛は張り切っていた。

 

「今から張り切っていると後が持たないぞ。まぁ、怪我人は出ないからいいか。」

 

提督は苦笑いしながら金剛を落ち着かせる。

 

「他艦の状況は?」

 

提督は参謀妖精に現状を尋ねた。参謀妖精はクリップボードに挟んだ通信報告を読み上げる。

 

「空母バザード及び瑞鶴は攻撃隊の発艦準備良し。

最上も索敵機発艦準備良し。

シバリー、秋月も合戦用意良し。

全艦合戦用意宜し!」

 

提督は時計を見つめる。演習開始時刻まであと僅か。そして秒針と分針が12で重なる。

 

「全艦、演習開始1300!

各艦艇は予定通りの行動を実施せよ!」

 

提督の一声により艦隊は穏やかな波を掻き分けて進む。

 

「さて、迎えが来たようだ。俺はバザードに移る。しっかりやれよ。」

 

そう言って提督は迎えのシーホークに向かった。

その間に最上の飛行甲板からは零観が四機発艦し、空へと舞い上がる。

 

「全機発艦完了。これより予定空域へ向かう。」

《了解、無事を祈る。》

 

偵察機が空の彼方に消える。それと同時にシバリーは対空レーダーを起動して警戒にあたる。

瑞鶴の飛行甲板には戦闘機が待機していた。上空哨戒にはE-2Cが高高度で見張っていた。

最上通信室では偵察機の一報を待ち同時に旗艦であるバザードへの通信回路を開きっぱなしにしていた。そして、希望の一報が緊張した通信室に舞い込む。

 

《こちら3号偵察機。敵艦隊捕捉。方位310、速度推定25ノット。

伊勢型戦艦2、大鳳型装甲空母1、利根型重巡洋艦2。

この内、既に大鳳は攻撃隊発艦直前!》

 

この一報は瞬時にバザードに届く。それと同時に提督が艦橋に上がる。

 

「提督が上がられました。」

 

その場の一同は振り返り提督に敬礼し、提督も返礼する。

 

「艦内もだが、艦橋も凄いな…………

どうだ?何か情報は?」

 

バザードはホワイトボードに入ってきた情報を書き出していく。書き出された内容に提督は疑問を持った。

 

「なるほど、敵は予想通り砲雷撃戦でカタをつけるつもりか。

ところで、一隻足りないぞ。見つからないのか?」

「はい、恐らくは潜水艦が潜んでいるかと…………

でなければこちらが発見した頃に攻撃隊を飛ばす説明出来ません。」

 

 

その頃、トラック艦隊後方15kmの海中に追跡者がいた。

 

「私にこんな偵察任務とはね。」

 

退屈そうに潜望鏡を覗く伊168潜水艦ことイムヤ。周囲の妖精達も暇そうにしていた。

 

「早く攻撃命令は来ないですかね?」

 

先任妖精が艦隊に魚雷を叩き込みたいのかそわそわしていた。

 

「仕方ないでしょ、これもお仕事なんだから。こっちの攻撃隊が来たら私達も攻撃開始なんだから。」

 

イムヤは早まる気持ちを抑えて任務に戻る。

 

「しっかし、あの空母は本当に大きいな…………」

 

潜望鏡から島のような空母を見つめる。

まだ泳がされているとも知らずに。

 

 

「敵潜水艦未だに追尾中。艦隊後方距離1万5000、深度15、速力7ノット。」

 

シバリーのソナーが潜水艦を捕捉し続ける。実はシバリーは報告を受けたと同時にパッシブソナーで全周囲探査を行っていたのだ。

 

「殺りますか?」

 

砲雷長が獰猛な笑みを浮かべる。周りの妖精達も射撃許可を待つ。

 

「………………旗艦に進言してみる。」

 

砲雷長はガッツポーズをする。周りの妖精達も嬉しそうだった。シバリーは艦隊間通信用無線を使い、バザードに射撃許可を求めた。

 

「こちらシバリー、敵潜水艦を発見、攻撃許可を求む。」

《こちらバザード、攻撃許可を許可する。》

 

シバリーは一呼吸して命令を下す。

 

「攻撃許可が降りた。直ちに敵潜水艦を攻撃しろ。」

 

砲雷長はヘッドセットをかけて対潜戦闘を開始した。

 

「対潜戦闘用意!

目標、艦隊180°方向の敵潜!アスロック1発(ひとはつ)、射撃用~意!」

「セーフティ解除、諸元入力。目標、艦隊180°方向、敵潜。アスロック発射用意良し!」

 

妖精が管制卓を操作すると、諸元入力を終えたアスロックが入っているVLSハッチが一つ開かれ、射撃準備を整えた。

 

「アスロック、攻撃始め!」

「発射よ~い、ってーー!! …Barrs-away.」

 

                      砲術長の号令を受けた妖精は、自身も号令をかけると躊躇いなくタッチパネルの''Fire''を押す。VLSのハッチからモリが一つ放たれ、妖精は発射されたのをモニターで確認すると、''バーズ アウェイ(発射)''と発声し、レーダー・ソナー担当、そして艦橋にいる妖精達がその軌跡を見つめる。艦外では、空中を飛翔するモリがパラシュートを開傘し終え、正確に目的の地点で海に落ちている最中であった。

 

 

それを見たイムヤは潜航を始めた。直感であれが対潜兵器だとわかった。

 

「急速潜行!ダウントリム20!全タンク注水!乗組員は艦首へ!」

 

それぞれの部署に必要最低限の妖精を残して残りは艦首に向かって走り出す。

 

「前方突発音!魚雷です!それに……………魚雷が探針を放ってこちらを追尾中!」

「何バカな事言ってんの?魚雷を探針を放つなんて……………」

 

イムヤは聴音妖精の報告を疑い、ヘッドホンを片耳に当てる。

 

「嘘……………」

 

ヘッドホンからは紛れもなく探針音が聞こえた。一瞬思考が停止するイムヤ。だが、すぐに思考を再起動させて命令を下す。

 

「面舵一杯!機関最大、全速離脱!」

 

しかし聴音妖精からは絶望的な報告が上がる。

 

「駄目です!避けられません!弾着まであと10秒!」

 

イムヤは確信した、この演習は負けると。

そして、イムヤは撃沈判定を受けて戦域を離脱した。

 

一方、イムヤ撃沈の報を受けたタウイタウイ艦隊は騒然としていた。

 

「どうする提督?」

 

タウイタウイ艦隊旗艦の伊勢は艦長席に座る提督に尋ねる。

 

「狼狽えるな。砲雷撃戦になればこちらが優勢だ。相手は航空戦力主体だ。一回目の航空攻撃を凌げばこちらに勝機はある。」

 

このタウイタウイ鎮守府の提督である松重は根っからの大艦巨砲主義者で今回の演習も砲雷撃戦で決着をつけようとしていた。

 

「矢坂…………お前はどう出る?」

 

松重はじっと水平線を見つめていた。




いかがでしょうか?
全く上達していない事に驚きですね…………(泣)
徐々にストックを貯めてはいますが、今しばらく不定期更新なのでご了承ください。
何したいんだろオレ……………
それではまた次話でお会いしましょう!
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