今回もいつものような文章です。
駄文免疫がない方は、速やかに他の作者様の上質な小説に移ることを強く勧めます。
それでも読む勇気のある方はお進み下さい。
それではどうぞ!
バザードから兵装を満載したF-35が次々と発艦していく。
そのポッチャリとした機体に提督の目がいく。
「あれは?」
バザードも同じものを見ながら簡単に説明する。
「あれはF-35っていうステルス機です。ステルス機はレーダーに映りにくいので奇襲にはうってつけです。 」
艦隊間無線からは奇襲攻撃隊発艦完了のメッセージが流れる。
「後は相手の攻撃隊が来るのを待つだけか……………」
提督は腕を組み空を見つめる。そして、サイレンが鳴り響く。
《CICより報告。敵編隊捕捉、方位105、距離8万5000、機数60》
「全艦対空戦闘用意!」
各艦内が慌ただしくなる。対空機関砲や高角砲が空を向く。
<全機に告ぐ。今日の演習相手は航空戦力主体だ。まずは敵空母を狙え。雷撃隊は左右から同時攻撃。爆撃隊は雷撃終了後に突入しろ。>
大鳳から全力出撃とも言える攻撃隊がトラック艦隊に迫る。上空から米粒位の機影を捉える。
<敵戦闘機を確認。直掩は各個にこれを撃破しろ。
散開!>
攻撃隊直掩には新鋭艦戦である烈風が就いていた。たちまちトラック艦隊の52型とドッグファイトになるが性能差で圧倒的に勝る烈風に駆逐されていく。
<こちら二番機、敵艦隊視認。>
<了解、全機攻撃開始!>
雷撃隊の天山は高度を一気に下げ投下針路を取る。
<まずはあの灰色の巡洋艦を殺る。全機突入せよ。>
少し離れたところに位置していた巡洋艦に狙いを絞る。
<たかが二門の砲で何が出来る?>
《左右から雷撃機多数接近。》
「了解。まずは一番近い右舷の雷撃機から殲滅する。」
レーダーFCSを照射し、雷撃第一波を捉える。もちろん相手はロックオンされている事に気付かない。ただ砲塔が向いた程度にしか思っていない。
「右対空戦闘、CIC指示の目標。撃ち方始め!」
「トラックナンバー001、主砲、撃ちー方始めー」
「撃ちー方始めー。」
単装砲から発砲炎と共に砲弾が毎分35発で連射される。その砲弾は吸い込まれるようにして天山に接近、近接信管が作動する。
驚異的な命中率で接近する天山を叩き落としていく。これに加えて秋月からの長10cm砲と九一式高射装置よる効率的に弾幕を形成する。
<くそっ、これでも食らえ!>
投下点についた天山はすぐに魚雷を投下するも離脱する前に叩き落とされた。
「トラックナンバー001から013、撃墜!」
《ソナーからCICへ。
左舷より魚雷接近!距離5000!》
砲雷長は瞬時に判断した。
「CIWSを手動に切り替え、魚雷を迎撃しろ。」
手動に切り替わったCIWSは海面を撃ちまくる。すると一発が魚雷の弾頭に命中したのか水中で自爆した。
「ふぅ……………間一髪だな。」
この秋月とシバリーによる濃密な弾幕で雷撃隊を次々と叩き落としていく。
<隊長!雷撃隊が!>
下を見れば雷撃機だった物が浮いていた。雷撃隊の乗員は全員無事だが爆撃隊に大きな衝撃を与えた。すると、数機が大型空母に向かって突入を開始した。
<雷撃隊の仇!>
<三番機、止せ!>
数機の彗星が隊長の制止を振り切り突撃を敢行した。
「新たな目標、210度」
シバリー砲雷長の判断はここでも素早かった。
「奴らバザードを狙うつもりか。
シースパロー発射始め!」
コンソールから発射ボタンを押す。艦首VLSからは二発づつミサイルが発射される。
彗星艦爆は一直線にバザードを狙うが一機も投弾することが出来なかった。
《敵攻撃隊の殲滅を確認。これより、瑞鶴とバザードは攻撃隊を発艦させます。》
あまりにも事がスムーズに運んでいる事に提督は嫌な感じを覚える。
「本当にこれでいいのか……………」
「勿論です。確かに上手く行き過ぎると不安になりますが、大丈夫です。それと今回は残念ながら金剛さん達の出番は無さそうです。」
バザードは自信ありげに頷く。それを見た提督は艦長席に座り込む。
「もうそろそろですね。」
バザードは時計を見つめて呟いた。
雲の中に隠れている20機程の航空機がいた。
《レイブンリードから各機へ
敵さんもうすぐ見える。セーフティを外せ。
パーティの始まりだ。》
F-35は急降下を始めた。
《2-1のセクションは空母を殺れ、こっちは重巡洋艦と戦艦を殺る。》
ロックオンした頃に対空砲火が撃ち上がる。
「遅い!」
トリガーを引いてHARMを放った。
HARMは伊勢、日向の放つレーダー波を頼りに突き進む。伊勢、日向の艦橋周囲が爆炎に包まれる。
一方、回避運動を始める大鳳にF-35はJDAMを投下する。投下した内の一発が命中し、飛行甲板を大破させる。
重巡洋艦も一隻を撃沈判定、もう一隻を大破させる。
《ここらで終わりだ。本命に交代するぞ。》
編隊長の合図と共にF-35は脱兎の如く離脱した。
一方、空からの袋叩きに遭ったタウイタウイ艦隊はこれを第一波と認識したが第二波はまだ来ないと踏み、第一種警戒配置につかせた。
「被害状況知らせ!」
「電探大破!使用不能!その他は軽微、戦闘に支障はありません!」
既にタウイタウイ艦隊は戦闘能力の約3割を喪失したが、戦意は全く衰えていなかった。
それでもやはりジェット機の出現は衝撃的だった。
「矢坂…………いつの間に噴式機を手に入れたんだ?」
提督は荒くなった呼吸を整えながら此処にはいない相手に問いかけた。
しかし、まだこれが第一波ではないという事を数秒後に痛感することになる。
「敵機接近!!」
「何!?」
松重は艦橋から空を見上げる。そこには空を覆う無数の航空機がいた。しかもその半数は噴式機だ。
「ちっ、対空戦闘始め!タウイタウイの力をあいつらに見せてやれ!」
生き残った艦で対空砲弾幕を張る。だが電探が使えない為、効果的な弾幕を張れずにいた。
「右舷三時方向雷撃機!」
「噴進弾撃ち始め!」
後部飛行甲板に設置された噴進弾や対空火器が射撃を開始する。気付いたのが早かったこともあり、投弾される前に落とす事が出来た。その時、見張り員が絶叫する。
「敵機直上!!急降下ァァァ!!」
まさに見事なまでの連携だった。対空火器が低空に誘い出されている隙に爆撃隊が忍び寄っていたのだ。しかも、最悪な事に彗星艦爆ではなく例の噴式機が真っ直ぐ降下していたのだ。
「取り舵一杯、最大戦速!!急げ!!」
伊勢は回避運動を始めた。伊勢、日向はエンガノ沖海戦では類まれなる操艦で雷爆をほとんどを回避した。
が、今回の相手は噴式機。一筋縄ではいかない。数発が着弾する。
「くっ……………」
伊勢の顔が痛みで歪む。演習で沈む事はないとはいえ痛みは感じる。
「大丈夫か?」
伊勢は無理矢理笑顔を作り、提督に笑ってみせる。その時、通信が入る。
「日向及び利根が撃沈判定を受けました……………
残るは本艦のみです……………」
提督は血が滲む程の握り拳を握っていた。妖精達は俯き、艦橋には厭戦気分が漂っていた。
「仕方ない、今回は負けだ。
しかし、同じ負けるなら武人らしく戦って負けようではないか!」
提督は立ち上がり妖精達を鼓舞する。すると妖精達に気合いが入る。
「これより本艦は単艦にて、敵艦隊に最後の攻撃をかける最大戦速!!」
伊勢は波を掻き分けてトラック艦隊に突撃を開始した。
トラック艦隊は第一次攻撃隊の収容作業に追われていた。
「第一次攻撃は成功したようだな。残るは敵旗艦一隻のみか。」
報告書を片手に海を見つめる。バザードはコーヒーメーカーに向かいコーヒーを淹れて提督に差し出す。
「どうぞ提督。」
「おっ、済まんな。」
報告書を参謀妖精に渡し、コーヒーを啜る。苦過ぎず甘過ぎずの絶妙なバランスの味が提督の舌に広がる。
「美味い………」
提督はカップを置き、双眼鏡で水平線を見る。
「なんだかタウイタウイの司令官に申し訳ないですね。」
「あぁ、しかしこちらも負ける気はさらさら無いし、やるなら徹底的にやる。だろ?」
提督は制帽を正し、命令を出す。
「全艦砲雷撃戦用意!」
命令を受けた艦隊はすぐさま行動を開始する。瑞鶴の護衛に秋月が付き避退する。本隊は金剛、最上、シバリーの順で単縦陣を組み、バザードは一歩後ろに下がり、F/A-18Eを発艦させる。
《こちらバザード、触接機発艦》
すると金剛砲雷長が全艦に無線を繋げる。その声には自信と覇気に満ち溢れていた。
《我、決戦の火蓋を切り、勝利への号砲と成す》
すると水平線から一隻の戦艦が現れた。
《触接機から報告。
敵戦艦、方位310、速度20ノットで艦隊に接近。金剛の有効射程圏内まであと二分》
報告が入ってからぴったり二分後に金剛が斉射を始める。それから少し遅れて伊勢からも砲撃される。
だが、先に夾叉させたのは金剛だった。
「来たネ!撃ちまくりマース!!」
《我、敵を有効射程圏内に捕捉、殲滅せんとす!》
金剛から八門の35.6cmが火を吹く。そして伊勢の周囲に水柱が立つ。だが、伊勢もお返しとばかりに斉射を行う。
だが、この殴り合いも思わぬ結末を迎える。
突然伊勢に水柱が立ち、戦闘不能になる。理由は簡単だ。最上が必殺の酸素魚雷を叩き込んだのだ。
演習結果はトラック艦隊の大勝利である。
その後にトラック艦隊とタウイタウイ艦隊が合流し、互いの健闘を讃えた。そして、すぐにそれぞれの母港に針路をとった。
「矢坂、次は絶対に貴様を打ち負かしてやるぞ。」
松重は密かに目標を掲げる。
こうして、トラック、タウイタウイの合同演習は終了した。
いかがでしょうか?
今回は超適当です。はい。
自分でもない知恵絞り出してみるのですが、これを文にするのが非常に難しいです。
これからまたしばらく遅くなりますが、気長に待って頂ければ幸いです。
それではまた次話でお会いしましょう!