いつかまた平和な海へ   作:VI号鷲型

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どうも、ストライクイーグルです。
今回からパルバラ回です。
著しい艦これ要素の低下や、人によっては不快な描写、残酷な描写が含まれます。
それでも
「早う読ませたもう」
と申される方はお進み下さいませ。
それではどうぞ!


第二十二話 樹海の中の戦い

三週間前

 

奇跡的な上陸を成功させてから二日。地道に進撃を続けて橋頭堡を築き上げた日本軍は内陸部へと進撃を開始した。

しかし、進撃は思うように進まなかった。

理由は多数あるが中でもティーガーIをはじめとする重戦車の存在が大きかった。

そして、南部についた部隊はパルバラ要塞の80cm砲の的となった。

 

北東部海岸橋頭堡から約2kmの所を4台のエイブラムスと二個歩兵小隊が進んでいた。無線から味方の同士でやり取りが聞こえる。

 

「周囲を警戒しろ。草むら、木の上、奴らの居そうな所は二度チェックしろ。」

 

その時、一発の銃弾がベルツの脇を通り抜ける。それと同時に前方に偽装を施した対戦車壕から歩兵が躍り出る。

 

「コンタクト!!10時の方向!!」

 

一斉に射撃を開始する。エイブラムスはサーマルに切り替えて対戦車砲を探す。

するとエイブラムスに砲弾が掠める。

 

 

「クソっ!見えたか!?」

《こちら、ライノ2-3。対戦車壕を発見。距離600、2時方向。》

 

二発目を撃たれる前に照準を合わせてHE弾を撃ち込む。保管してあった砲弾に誘爆したのか、対戦車壕は派手な爆発を起こした。

 

「撃破確認!」

《B隊は側面に回れ!A隊は援護射撃の用意!》

 

エイブラムスは一旦、停止して歩兵の盾となる。

 

「援護しろ!援護射撃開始!」

 

M249やM240Bに加えて、エイブラムスの同軸機銃による制圧射撃が始まる。その間にB隊が獣道に入り、対戦車壕の側面に回る。

 

<装填完了!>

<撃て!>

 

7.5cm砲からAP弾が放たれるがエイブラムスには通用しない。

 

「そんな豆鉄砲であたしと勝負する気?」

 

エイブラムスは10時方向に砲塔を回す。

 

「HE装填!」

「Fire!」

 

真っ直ぐ対戦車壕に飛び込んだHE弾は対戦車砲と操作している兵員を吹き飛ばす。そして、B隊が対戦車壕を制圧する。

 

「撃ち方やめ!撃ち方やめ!」

 

指示が飛び、射撃を止める海兵隊員達。そしてまた、数分前と同じ静けさを取り戻す。

 

「アルトマンとアレックスは対戦車壕を調べてこい。残りは周囲を警戒。」

 

二人は恐る恐る対戦車壕に近付く。壕の周りと中には死体と残骸しか無かった。

 

「畜生、北部飛行場までまだあるのにこれかよ。」

「そうだな、文屋さんには先にトラック島に帰ってもらって正解だな。」

 

アレックスは対戦車砲の残骸をまじまじと見つめる。アレックスは奥にある小さな倉庫に目が留まる。

 

「何でしょうアレ?」

「調べてみるか…………」

 

二人は警戒しつつ、倉庫裏まで進む。アルトマンが小窓から中を覗く。中には一台の戦車と3人の兵士そして、一人の捕虜がいた。

 

<おい、さっさとしろ。後退するぞ。>

<それよりも、コイツを殺してやろうぜ。>

 

IV号戦車から陸娘が降りてくる。

 

<どうしたのですか?>

<丁度いい。おいIV号、アイツを殺せ。>

 

その言葉に戸惑う陸娘に詰め寄る兵士達。

 

<これは命令だ。>

<で、でも……………>

<命令だ!>

 

一人が陸娘に盗んだと思われる十四年式拳銃を渡し、構えさせる。陸娘の構える手が震えていた。

 

<早くしろ!>

 

陸娘は涙目になっていた。それでも引き金を引けと命じる兵士。

すると、一人が拳銃のトリガーを引かせる。

捕虜の額に小さな穴が空き、そこから赤い液体が流れる。

 

<あ………あぁ………>

 

地面に膝をつけて震える手を見つめる陸娘だが、一人が構わず殴る。

 

<何ぼさっとしてんだァ!何故ちゃっちゃとトリガーを引かない!?このポンコツがァ!!>

<テメェはろくに銃も撃てねぇのか?>

<ご、ごめんなさい!>

 

陸娘は必死で謝るも殴る勢いは止まらない。むしろ増していた。

その様子を小窓から覗いていた二人は怒りで拳が震える。

「クズ共がぁ……………!」

「殺りますか。」

 

二人はフラッシュバンを取り出し、ピンを抜く。

 

「合図で突入、殲滅するぞ。」

 

後方からコリンズもやって来る。

 

「どうした?」

「敵兵を確認したので掃討します。」

 

アルトマンが経緯を話すとコリンズは深く頷く。

 

「分かった、俺は正面から行く。」

 

コリンズ、アレックス、アルトマンの三人が配置に着き、合図を送る。

そして、フラッシュバンを倉庫の中に投げ入れる。破裂音と共に三人は突入する。

倉庫内の兵士達は目を塞ぎながらふらふらと立っていた。それを次々と狙い撃つ。制圧に2分とかからなかった。

 

「クリア。」

 

三人は集合して部隊に連絡を取る。

 

「こちら、コリンズ。一両戦車を鹵獲した。回収を要請するover」

《はぁ…………分かった。司令部に上申してみるout》

 

ボロボロになった陸娘は隅で気絶していた。

 

「さて、俺達も仕事に戻るぞ。」

 

コリンズは二人を引き連れて倉庫から出る。既に外では回収車が待機していた。

 

「よし、前進するぞ!」

 

その時、緑色の迷彩を施した戦車と英軍装備をした兵士が小隊の前に現れる。

 

「「!!」」

 

互いにライフルを構える。周りはオロオロしていた。

 

「何者だ?」

「まずはそっちが名乗るもんだろ。」

 

ベルツとイギリス兵は銃を下ろす。

 

「さっきはすまん。

俺はイギリス軍所属のリッチモンドだ。おい、センチュリオン。仲間を呼んでこい!」

「私は海兵隊のベルツ中尉だ。以後よろしく。」

 

イギリス兵と海兵隊員は固い握手を交わす。

 

「あんた達は何処に行こうとしていたんだ?」

「我々は北部飛行場までの進路啓発をしていた。」

 

リッチモンドは思案する顔になる。

 

「なぁ、その攻撃に俺達も参加させてくれないか?

その前にやる事もあるのだが。」

 

この申し出にベルツは快諾する。リッチモンドはハイエル岬にあるレーダー基地とその襲撃計画について話す。

 

「なるほど、確かに敵防空網に穴を空けられるな。やろう。」

 

小隊は一路、レーダー基地を目指す。

到着したのは合流してから約一時間ほどだった。

 

「ここか。」

 

「あぁ、規模のでかい基地だ。ここの守備に歩兵一個中隊がいる。」

 

リッチモンドとベルツは双眼鏡で基地を偵察する。リッチモンドは自分の小隊に指示を出す。

 

「おい、ダン!海兵隊の先導は任せた。俺達は派手に暴れるぞ!センチュリオンはあの監視塔を殺れ。」

 

ベルツも隊員達に攻撃の準備をさせる。

 

「A隊は左側面から侵入。B隊は英軍のバックアップ。ライノ隊はB隊の援護。」

 

センチュリオンの砲塔が周り、監視塔に狙いを定める。見張りは呑気に煙草を吸っていた。

 

「行くぞ、攻撃開始!」

 

リッチモンドの合図で英軍部隊は突撃を開始する。監視塔の見張り員は無線に手をかけるも通話する事は叶わなかった。

 

「行くぞ!ゴーゴーゴー!!」

「move!」

 

海兵隊員も一斉に行動を開始する。守備隊は何が起きたか分からず燃え盛る監視施設を見ていた。

 

<正門の防御を固めろ!戦闘配置!>

 

深海側の兵士達は塹壕に飛び込む。正門では激しい銃撃戦が展開されていた。だが、火力では戦車を擁する混成部隊が勝っていた。

 

<おい!パンツァーファウストは!?>

<あります!>

<よこせ!>

 

エイブラムスの放つ砲弾が兵舎を木っ端微塵にする。センチュリオンも機銃を使い牽制する。

 

「右に敵兵!パンツァーファウスト!」

「そいつは危険だ!優先的に排除しろ!」

 

監視塔から狙撃され、一人が倒れる。

 

「メディック!!一人やられた!」

 

銃撃は時間が増す事に激しくなる。深海側兵士達も統率を取り戻したのか、統率射撃を行っていた。

 

「ライノ隊!3時方向の機銃陣地を何とかしてくれ!」

 

センチュリオンはそれに気付いて砲塔を素早く旋回させる。

 

「撃て!」

 

榴弾は機銃陣地の近くに着弾する。深海兵は咄嗟に伏せる。

 

「装填完了!」

「撃て!」

 

センチュリオンは二回目の砲撃で機銃陣地を沈黙させる。

 

「陣地の沈黙を確認!ありがとう!」

 

海兵は一気に正門まで詰め寄る。

正面で対決している中、A隊は気付かれること無く基地内に潜入する。

 

「こちらA隊、基地内に潜入。」

 

インカムで友軍に連絡する。建物の影を警戒しながら進む。目指すはレーダーアンテナだ。

 

「伏せろ!」

 

ダンが叫ぶやいなや壁に弾痕が出来る。

 

「見つかった!撃ち返せ!」

 

圧倒的な火力で基地内にいた僅かな兵力を蹴散らして行く。

そして、大型のレーダーアンテナに辿り着く。

 

「これだな………。C4用意!」

 

手際よくC4を仕掛けていく。その間も、深海兵が顔を出しては銃撃していた。

 

「設置完了!離れろ!」

 

A隊は一斉に加害範囲外まで走る。ベルツが起爆装置に導火線を接続する。

 

「爆破するぞ!」

 

スイッチを押し、C4を起爆させる。レーダーアンテナは音を立てて倒れる。運悪く倒れる方向にいた深海兵は逃げる間もなく下敷きになった。

 

「こちらA隊。ターゲットの破壊に成功。」

《こちらB隊のコリンズ!敵の抵抗微弱!これより突入する!》

 

見ると正門のフェンスを突き破るエイブラムスがいた。既に基地守備隊は壊滅状態でまともな抵抗も出来なくなっていた。

 

「中尉、敵兵が投降してます。」

 

報告してきた海兵の目線の先に白い布を掲げた数人の深海兵が歩いてくる。

 

「そいつらは一箇所にまとめろ。俺は大隊長に報告する。」

 

ベルツは大型無線機に手を伸ばし、周波数を合わせる。

 

「こちらベルツ、ハイエル岬の敵レーダー基地を無力化。」

《こちら大隊本部了解。そちらに増援を送る。到着まで待機しろ。》

 

待つこと一時間。

九四式トラックに乗った小隊が到着する。

 

「ご苦労さまです。あとは我々が引き継ぎます。」

 

到着した小隊は速やかに基地の掌握に取り掛かる。海兵達は移動準備を整える。

 

「行くぞ。まだ目的地までは遠い。」

 

ベルツの指示で海兵と合流した英残存軍は北部飛行場への進軍を再開した。




どうでしょうか?
なんかもう色々と終わっているような気がします。
それとパルバラ島の話は四話くらいです。(短!)
ご指摘、ご感想お待ちしております。
それではまた次回、お会いしましょう!
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