いつかまた平和な海へ   作:VI号鷲型

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どうも、ストライクイーグルです。
投稿が遅れに遅れて大変申し訳ありません!!
なにせ学業&私生活で忙しく時間が思うように取れませんでした。
それと今回もいつも通りの((ry
それでもいい方はお進み下さい。


第四十一話 正体

トラック島 北部海岸

 

鉄条網と塹壕が掘られた砂浜にヴァルキリーから発進した上陸用船艇が乗り上げる。傾斜ランプからは訓練生が三八式歩兵銃や百式機関短銃を持って突撃を敢行する。

対するはベルツ率いるISAF海兵隊だ。

 

「突撃!」

「前へ!!」

 

その時、M60E4とM240Bが発砲する。それと同時に教官のISAF海兵隊員が怒鳴る。

 

「馬鹿!!支援射撃なしで突っ込むなと何回言えばわかる!!蜂の巣されたいのか!」

 

ベルツが塹壕から半身を乗り出す。海兵隊員達も塹壕から出て仲間と談笑し始める。

訓練生達はその場でベルツの説教を喰らう。

遠くからは戦車砲の発砲音が響いていた。射爆場では戦車部隊が射撃訓練に勤しんでいた。

 

「また右に流されてるぞー。」

「は、はい!」

 

エイブラムスを中心とした陸娘達が新たに配備された陸娘達の指導に当たっていた。

 

「距離は合ってるんだけどな。なんでだろ?」

「す、すみません!」

 

その様子を遠目から提督とバザードが眺めていた。

 

「やけに気合い入っているなぁ。」

「日本では初の部隊を創設しようとしているんですからね。皆、張り切っていますよ。」

 

バザードはコーヒーを淹れて提督に渡す。提督はコーヒーカップを片手に書類を確認する。

 

「はぁ……」

「どうしました?」

 

バザードもその書類に目を向ける。書類にはここ最近、撃沈されている輸送船の数を示したグラフだった。その数は週を追うごとに増えていった。

提督は肩を竦めて執務室に戻ろうとトボトボと歩いていく。

 

「全く……………これだから潜水艦とか海賊は嫌いなんだよ。」

 

提督は頭を掻きむしりながら執務室に篭る。真剣に対策を考えなければならない。そこへ大淀が真剣な表情で二枚の書類を手渡す。

 

「艦隊総司令部からです。ご確認ください。」

「ありがとう。確かに。」

 

大淀はいそいそと部屋を出ていき、沈黙が流れる。書類にはここ最近受けている海賊からの襲撃をまとめた報告書と所属不明艦の目撃情報だ。

特に所属不明艦が気になった。不鮮明だが、写真も添付されていた。

写真には飛行甲板とアングルドデッキ、二基のカタパルトを装備した空母と前甲板が長く多数のVLSと大型の上部構造物で構成された巡洋艦の様な艦だ。

 

「これは………………タナガーかバザード辺りに聞かないと判らんなぁ……………」

 

放送で二人を呼び出し、執務室にきた二人き呼び出しだ理由を説明する。二人は納得すると写真とにらめっこを始める。

先に反応したのはバザードだった

 

「これ………………ニヨルドだ……………」

「あーベルカの空母かー」

「あのー、詳しくお願いします。」

 

何が何だか分からない提督は首を傾げて説明を求める。

 

「ベルカ軍の艦船です。

となると、隣の巡洋戦艦は…………………」

「ウィルヘルムだね〜」

 

提督は納得するが、二人は深刻な顔をしていた。

 

「まさかの強敵だねぇ〜」

「特に対艦ミサイルと艦載機が厄介ですね。」

「その巡洋戦艦の持ってる対艦ミサイルは厄介なのか?」

 

バザードはため息をついてその対艦ミサイルについて話す。

 

「これは海面スレストをマッハ3で飛翔する対艦ミサイルで放たれたら迎撃は困難です。」

「なるほど。」

 

提督はカレンダーに目を向ける。バザードとタナガーも自然とそちらにめを向けられる。提督の口かしみじみと呟きがこぼれる。

 

「そう言えば、お前達が来てからもうすぐ一年か………………」

「な、なんです?急に?」

 

タナガーは不思議そうに提督を見つめながらゴクゴクと緑茶を飲んでいる。

 

「いや、ここに来てからどう思っているのか気になってな。

誰も居ないし、ちょっと聞かせてくれないか?」

 

バザードは困惑した表情で目を泳がせていた。そこでタナガーが口を開いた。

 

「まぁ、大して変わらないって感じだね〜。日本の艦娘を見てみたけど、国の為に戦うって所は世界や時代が違えどこういった事は変わらないんだな〜って。

でも、過去は過去として割り切らないとね〜」

 

飲み干した湯のみを置くとそっと窓の外から海原を見つめていた。遠方には演習に出ている艦隊が戻ってきていた。

 

「バザードは?」

「ええっ!?」

 

全く考えていなかった為、反応が遅れた。提督は少し笑いながら湯のみに手を伸ばす。バザードは真剣に考えて文章を組み立てる。

 

「私は彼女達が歩んだ歴史については詳しくは知りませんが、彼女達はいつも前向きですよね。

少なくとも、私にはそう見えます。」

 

バザードは羨望が混じった少し悲しそうな顔をしながら自分なりの答えを示す。

 

「お前達なりに思うところがあるんだな。」

 

バザードは何かを思い出しかのように立ち上がる。提督は何も言わずに出ていっても良いと目で許可を出す。

 

「失礼しました。」

 

バザードはドアノブを回して部屋から立ち去った。残されたタナガーはずっと外の景色を眺めていた。

提督は未知の敵とも言えるベルカ艦隊についてあれこれと推論を建てていく。タナガーの手助けも得て、おおよその検討をつける。いずれにせよ相手にする事になる艦艇だ。警戒し過ぎる位が丁度いい。

推論を建てていくうちに脳の処理能力が限界に来たのか、意識がボヤけてくる。

そして、視界は毛布を持ってくるタナガーをぼんやりと映して真っ暗になった。

 

「寝っちゃったね〜」

 

タナガーは一人、散らばった書類の整理をしながらふと窓際に目を移す。そこにはいつの間にか植木鉢が置かれていた。

 

「げんき〜?」

 

生えている草に目線を合わせて会話を楽しむ。傍から見たらただの危ない人だが、彼女なりの植物の世話らしい。この不思議ちゃんとも言える行動は今に始まった事ではない。

他にも花壇に咲いていた花と歌を歌っていたという目撃情報も挙がっている。

その時、アプローチに入る輸送機がエンジン音を響かせて庁舎の真上を通過した。

 

トラック泊地滑走路

 

着陸した輸送機はエプロンまで進み、エンジンを切った。輸送機からは弾薬や手紙や書類の入った袋が降ろされていく。その中には射命丸 文の姿もあった。

文は迷うこと無く執務室まで歩みを進める。

 

「まさかの人気でまたお世話になるとは驚きですねぇ。」

 

文の体験取材が内地ではかなり好評だった。それを受けた新聞社と軍広報部が掛け合い、またこのトラック島に文が派遣される事になった。文は荷物を置いてカメラを構え、シャッターを切る。

 

「さて、挨拶に参りますか………………」

 

荷物を持つととぼとぼと執務室へと歩いていく。迷うことなく庁舎内を歩くこと三十分、執務室前に着いた。

ノックをしようとした瞬間に中からはいびきが響いていた。

 

「?」

 

恐る恐る開けると提督が机に突っ伏して寝ていた。

 

「あやや、これじゃぁ案内させてもらえそうに無いですね。」

 

文は静かに扉を閉めると以前あてがわれた部屋に向かった。




いかがでしょうか?
ついに明らかになりましたね。既に分かっていた方もいるでしょう。それから中盤は何とも微妙でしたね……………
それはともかく、次回も投稿日はまだ未定で遅くなると思います。ご了承下さい。
それではまた次回、お会いしましょう!!
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