ISとビーターの弟子(仮)   作:由紀夫

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クラス代表選出と歴史

「それでは今から実戦で使用する各種装備の特性について説明する・・・とそういえば再来週のクラス対抗戦の代表者を決めておかないとな」

 

なぜこのタイミングで?再来週なら放課後に決めてもいいんじゃないのか?まあ、放課後は忙しいから有難くはあるが。

 

「クラス代表は対抗戦だけでなく、生徒会の会議や委員会の出席をしてもらう。ようするにクラス長だな。ちなみにクラス対抗戦は、入学時点での各クラスの実力を測るためのものだ。今の時点では大差ないだろうが、競争は向上心を生む。一度決まると1年間は変わることがない。自薦他薦かまわん。誰かいないか」

 

成程、要は代表という名の教師のパシリか。それなら早めに決めておきたいはずだ。ただまず自薦だけにしろ。じゃないとカオスになるのは目に見えている。

 

『ユウキは立候補しないの』

 

『お前は俺に過労死しろとでもいうのか』

 

そうでなくても男なんて労働力としかみない奴だっているからな。自分からすすんで奴隷にはなりたくない。

 

「はい、織斑君がいいと思います」

 

「私も、私も」

 

「やっぱり、男性操縦者を持ち上げないとね」

 

予想通り織斑ばかりが他薦されている。・・・イケメンかどうかは関係ない。ないはず。ないよね。ないと信じたい。

 

『思春期は複雑だね』

 

『冗談に決まっているだろ』

 

「って俺!」

 

そしてまさかの気付いてなかった人気のあるほうの少年だった。この声援(とは違うか)の中で何を考えていたんだろうか。

 

「織斑うるさいぞ、静かにしろ」

 

「MATTE!!俺はやらな「他薦でもいいといっただろう。推薦されたからには責任をもて」じゃあ俺は青野を推薦する」

 

おいおい。いつか来るかと思ったがまさかお前がいうとはな。

 

「俺は「待ってください。そんな人選は認められませんわ」・・・」

 

「男がクラス代表なんてこのセシリア・オルコットに恥をかけといいますの!」

 

なら自薦しろよ。お祭り好きな少女たちなら男をノリで推薦するのは目に見えていただろ。

 

「だいたいこんな島国で暮らさねばならないことから屈辱的だというのに」

 

おーい。ボルコット(?)さん。周りの視線を見た方がいいぞ~。それともイギリスではIS操縦者の項目に<周りの視線を無視する>or<自分の世界に引きこもる>でもあるのか。あるわけないか。というか、一応ここ日本から独立しているし。

しかも完全に隔離された島にある学園だけ見てその国を判断するなよ。それとも何か?空港からモノレールの間だけで反日意識が芽生えることが起きたのか?・・・あの容姿ならナンパの一つくらいはあったかも知れんな。

 

 

「イギリスだって似たようなもんだろ。まずい料理で何年覇者だよ」

 

おいおい。織斑くん、まさかの参戦かよ。おばあちゃんが言っていただろ。

『男はクールに。ただ熱いだけでは蒸発するだけ』てな。

 

「あなた私の祖国を侮辱しますの!」「先に侮辱したのはそっちだろ!」

 

・・・なにこの茶ヴァン。いつまで続くのかな?

 

「おい青野!お前もなんか言ってやれ!日本が馬鹿にされているんだぞ!」

 

落ち着け織斑。最初ボルコットだけに向いてた視線がお前にも向き始めてるぞ。そして、俺をまきこむな。

 

「・・・俺はそこまで的外れな意見じゃないと思うがな」

 

あ、やべ。あまりのうるささに本音がでた。

 

『男はクールに、じゃなかったけ?』

 

『あれはイケメンだから通じるもの。俺は対象外』

 

「青野、なぜそう思う?」

 

そしてまさかの担任による尋問開始!というか、口出しするならあの二人の言い合いのときにしてくれ。

 

「先ほどボルコットさんは「オルコットですわ」・・・オルコットさんは日本が文化的に遅れているといったが「そうだよ!そもそもISは日本人が作ったものだぞ!」・・・」

 

おい、話聞け。

 

「・・・いい加減にしろ。織斑先生は俺に発言の許可を出しているんだぞ」「「・・・」」

 

よし、静かになったな。

 

「そもそも織斑、前提が違う。オルコットが言ったのは文化だ。一方ISは文明になるんだよ」「?」

 

わかってないようだな。

 

「この場合、オルコットが言いたい文化は近代的な工業ではなく宗教とかに分類される。日本は正月、クリスマス、ハロウィンと外国の文化を取り入れている。確かに外国のよさを取り入れてると好意的な解釈もできるが日本の考え方に賛同できない人もいるのも事実だ」

 

「それにお前はISのことを出していたがな「そうだ、少なくともその点では間違っていないだろ」だから聞けよ。確かに日本人が開発者であることは変わらない。だがな、一個人の能力だけで国が優れているとは言いにくいだろうが」

 

これは偽らざる俺の本音である。この問題はオリンピック選手のような国を代表する人とは勝手が違う。選手たちは国からの補助を受けそれに答えようとする。つまり、選手を国が支える構図なのである。だからこそ選手が記録を残せば、援助し続けた国も評価されるのである。

 

しかし、ことISに関しては勝手が違う。開発者の條ノ之博士(博士号持っているのか知らんが・・・持っているわけないか)は独力で開発しそのおかげでコアというブラックボックスを会得することができたのである。

 

さらに当初日本はISを宇宙開発の一端としては評価していなかった。つまり

 

何これ?君こんなんで宇宙に行けると本気で思っているの?

きみはじつに馬鹿だな~

きみらもそうおもうだろ~

え、これ軍事に活用できるの?

え~、これはわが国民が作ったので自国の財産である

文句ある?

 

と早い話が手の平返しなのである(実際はIS学園の設立などでそこまで旨味はないが)。

 

さらには篠ノ之博士は現在逃亡中である。これは別の視点からみれば日本を捨てたいうことにもなりかねない。

 

「ということでISの開発者が日本人ということと日本が優れているということはイコールではない、と俺は思っている」

 

まあ、独力で開発したなんて戯言、俺は信じてないがな。いくらなんでも実家が神社と道場だけで開発費を補うのは無理があるし、当時は中学生なので自分で稼いだとも思えない。必ずどこかから金を出してもらったと睨んでいる。

 

「そんでオルコット。あんたいいとこの出だよな」

 

「それがなんですの」

 

「見た感じあんたはそうでもないか」

 

「ですからなんですか!」

 

「俺らの世代は実感わかないかもしれないが、日本だってほんの100年前は戦争をしていたってことだ」

 

戦争という言葉が出てきてクラスの反応は2つであった。1つはほとんどの日本人であり、自分には関係ないとでも言いたそうな顔である。まあ例外はもちろんいたが。もう一つは外国諸国の生徒である。まあ無理もないか。

 

「わからないかなあ。1000年前のことで憎しみ合うこともあるんだぞ。100年前の戦争で日本を恨んでいる人がいないわけないだろ。そんで日本は戦後事実上の植民地だったからなあ。

 俺はこんな短期間で先進国となった日本を誇りに思っている。でもぱっとでの国が気に入らないと思う国だってあるだろ」

 

「織斑、確かにお前の主張は正しいよ。でもそれは日本での常識があってのことだ。日本に来る以上知識はあると考えていいが来日してすぐの人に押し付けることじゃないだろ」

 

俺の発言でクラスはすっかり静かになっている。まあ少し重い話だったかもしれないな。そういえば、日本がそこまで愛国心や宗教に依存しなくなったのって敗戦のときの天皇の人間宣言からだっけ?

 

「ではこの3名で模擬戦を行ってもらい、勝者が代表となってもらう」

 

結局俺も参加かよ。にしても国家代表候補と素人を同じ舞台で戦わせるな。そもそも3人のうち2人は拒否しているのに、本気で勝ちに行くと思うのか?

 

「だが、急にはアリーナが確保できない。よって試合は1週間後に行う」

 

その期間で操縦やら身につけろと言うことか。そうですか。

 

「よろしくてよ。あなたがた2人ともコテンパンに叩きのめしてあげますわ」

 

その前に(主に俺らが)試合として成立出来ることを祈っておくよ。

 

「あまく見るなよ。返り討ちにしてやるよ。ハンデはどうする?」

 

どうやら彼は勝ちに行くようだ。でもいきなりハンデの話って。

 

「あら、もうハンデのお願いですか」

 

「いや、俺がどのぐらいハンデ抱えればいいかなと」

 

はあ?え?君、まさかそんな上から目線の発言だったの。

 

「「「「アハハハハハ」」」」

 

途端にクラス中から笑い声の嵐が起きた。・・・さっきのソニックブームよりも穏やかだと思った俺は異常だろうか?

 

「織斑くん、それ本気で言っているの」

 

「男が女より強かったのってもう昔の話だよ」

 

「織斑くんたちはISを動かせるかもしれないけど、代表候補に対してそれはないよ」

 

なんというかわかっていたことだが

 

『今の発言をまとめてくれないか?』

 

『女尊男卑の意見が7割、操縦経験の差の意見2割、後はあきれて発言しなかった人が1割だね』

 

『ありがと』

 

そうなるとこのクラスが約30人だから6人が純粋に技術面で、2人が呆れていたと。

 

『どうでもいいけど、さっきの箒って子は呆れていたよ』

 

確かにどうでもいい情報だな。まあ、知り合いの失言に呆れてたなら納得だな。

 

「じゃあ、ハンデはいい」

 

「ええ、そうでしょうとも。なんなら私がハンデを抱えてもよろしくてよ」

 

「いや、男に二言はない」

 

いやいや、お前のは失言だろ。訂正しろよ。

 

「では以上だ」

 

『こうして反論することなくクラス代表選への参加を余儀なくされました』

 

『ああ、あいつに報告しないとな』

 

あいつが叫び声を上げるのが目に見えるな。




おばあちゃんが~は平成ライダー7代目から引用しました。
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