ISとビーターの弟子(仮)   作:由紀夫

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2日目の朝 

入学2日目の朝、俺は窮地に立たされている。

 

「いい加減にしろ。お前のために言ってるんだぞ」

 

「だから大きなお世話だつってんだよ」

 

俺は目の前の織斑と口論をしていた。この経緯は1時間前に遡る。

 

 

1時間前

 

『いい加減機嫌直してくれない?』

 

『ムーーー』

 

現在自室でストレアの機嫌とりをしていた。どうやら昨日のイリヤの悪戯を思い出し、なおかつ俺が何もフォローしなかったことでいじけているようだ。まあ、ストレアから見れば俺の行動はイリヤをかばったように思えるか。

 

『今度ALOでなんか奢ってやるからさあ』

 

『・・・第2層のケーキで』

 

う、あのケーキかよ。オリジナルのアインクラッドでも有名店でALOにアップデートされたときに、さらに高くなってしまった高級ケーキ。現在のALOでの高級食材の一つだぞ(ラグーラビットは出現率の低さから高級に対し、このケーキは一番高いのだと5千ユルドもする。そのため罰ゲームでもない限り誰も買わない(アルゴ曰くあるクエストをクリアすると無料でもらえるらしいが))。

 

『わかったよ』

 

『じゃあ、みんなにメールするね♪』

 

馬鹿!そんなことしたら全員に奢らないと・・・アルゴから情報買うほうが安いかもしれないな。

 

その後、俺たちは寮から出て30分ほど体を動かした。少し時間が短いが授業中に疲労が出るといけない。この日常に慣れるまではこのぐらいでいいだろ。

 

コンコン

 

あり?来客?こんな朝早くに?

 

『誰か来たね』

 

『ああ、けど俺がここの部屋だと知っている奴いたっけ?』

 

『部屋を移動している間に誰かがここに入るの見たんじゃない?』

 

『なるほど、あり得るな』

 

だとすると誰だか特定は難しいな。まあ、とりあえず出てから対応考えるか。

 

ガチャ

 

「お!ユウキ!飯に行こうぜ」

 

あ、うん。その前にあいさつの一つぐらいしようぜ。織斑くんよ。

 

「ああ、おはよう。織斑。わざわざ誘いに来たのか」

 

「おう、たった2人の男だからな」

 

なんだ?こいつの言っていることは間違ってないはずなのに背中が寒くなったぞ。そんで後ろのポニーテールの女子がこっち睨んでいるのが怖いんだが、こいつ気づいてないのか?・・・あ。よく見たら昨日織斑を引っぱっていった子だな。

 

「そっちの子は確か」

 

「そういえばちゃんと紹介してなかったな。こいつは篠ノ之箒。俺の幼馴染だ」

 

へー幼馴染なんだ・・・しののの?なんかIS開発者の名字と同じよみだな。

 

「よろしくしのののさん。青野ユウキです」

 

「ああ」

 

昨日から思っていたが、俺並みにコミュ力ないな。織斑と足して2で割ってちょうどいいぐらいか?

 

「そんなことより、早く食堂に行こうぜ」

 

え?食堂?

 

「しょ、食堂に行くのか?」

 

「当たり前だろ。朝飯は一日の基本だぞ」

 

う、正論だな。だけど食堂なあ、あれ以来行っていてないんだが。仕方ない、腹を括るか。

 

「わかった。準備するから先に行っていてくれ」

 

「おう、早くしろな」

 

そういい食堂に向かう織斑たち。しかし、相変わらずしのののの方は機嫌が悪い。

 

『あの子、どう見ても二人っきりで食事したそうだよね』

 

『だったらこっちを睨む前にそういえばいいのに』

 

多分あの睨みにはお邪魔虫な俺に対する非難と自分の気持ちを理解していない織斑への不満が含まれているのだろう。

 

『さて、あまり気が進まないが約束は約束だからな。食堂に行くか』

 

『大丈夫?あそこって確か』

 

『なるようになるしかないだろ』

 

さて、すぐに教室に行けるようにしてから行くとするか。

 

食堂にて

 

さて、約束通り食堂に来たが食券を買わずにいると

 

「ユウキこっちだぜ」

 

織斑に見つかったか。仕方ないから呼ばれた方に近づくと

 

「かなり賑やかだな」

 

織斑としのののど呼ばれた子以外にも3人ほど座っていた。というか布仏たちか。

 

「あ、あーちだ」

 

「青野くん、おはよう」

 

「少し遅いけど間に合いそう?」

 

「ああ、大丈夫だ」

 

にしてもこんな大人数で朝食とかこいつ実は淋しいのか?

 

「ん?そこの子らはさっき一緒に食べようと来たんだが」

 

約束なしの飛び入りかよ。それで周りが警戒していたのね、先を越されたから。

 

「一夏、私は先に行く」

 

そんでしのののさんは退場と。そりゃ二人で食べていたのに思い人がハーレムを築けばご機嫌斜めにもなるか。

 

「にしても女の子は食べる量が少ないよな」

 

急になんの話かと思ったが、ふと彼女らの皿を見るとパン一つ分の皿しか乗っていなかった。なるほど、気になる年頃だもんな。だけど俺よりもはるかにマシだけどな。

 

「そういえばユウキの飯はなんだ、ん、だ?」

 

なんせ俺の朝食は野菜ジュースだけだからな。

 

とここで冒頭の言い合いに戻る。

 

「お前朝飯は一日の基本だぞ。しっかり食べろ。お男だろ」

 

「悪いけどこっちにはこっちの事情があるんだよ。心配してくれるのはありがたいが心配するな」

 

ようは織斑のお節介なのである。何分織斑の主張が正しくもあるから無下に出来ないが、こっちにはいろいろあるんだよ。

 

「何を騒いでいる」

 

!こ、この声はまさか!

 

「なんの騒ぎだ。馬鹿者共が」

 

アイエ、先生!先生なんで!

 

『寮長してるっていってたよね』

 

『そうだな。ただのノリだ』

 

しかし別の意味で驚いた。この人ジャージ姿とか結構ガチだな。

 

「私は一年の寮長だ。朝飯は静かに迅速にとれ」

 

なんかやっぱり軍人にしか見えないな。言っていることはまともなのに。

 

「それで何を騒いでいる、そこの男子共」

 

「千冬姉「織斑先生だ」バキ」

 

うん、このやり取り何回目だ?とりあえず織斑は「親しし仲にも礼儀あり」とだけ言っておこう。

 

「それで何があった。青野説明しろ」

 

「俺の朝食、野菜ジュース。織斑もっと食えと俺に強要」

 

「・・・なるほど。話は聞いている。織斑もあまり言うな」

 

「なんでだよ千冬ね「いい加減にしろ」・・・」

 

『なんでここまで頑なに千冬姉なのかな?』

 

『さあ。もしかしたらあれなのか?「姉」と意識してないと襲ってしまうとか?』

 

『それってシスコンの域を超えているよね』

 

『冗談に決まっているだろ』

 

単に育て親を慕うが故に呼び方を変えたくないだけだろ。

 

「青野。お前が前にやらかしたことは聞いている。原因不明らしいが無理はするな」

 

「あざーす・・・!」

 

アブね。こっちにも鉄斎が下るところだったぞ。

 

「教師には礼儀をもって接しろ」

 

「はい、申し訳ございませんでした」

 

『頭下げすぎじゃない』

 

『あの鉄槌は本気でいかれそうだから』

 

「先生。青野くんは何をしたんですか」

 

おいおい。わざわざ聞くなよ。

 

「こいつは入学前にここでリバースしたんだ」

 

バラさんでくださいませんかね!まあ、食事中の人を考慮して表現濁したのはありがたいが。

 

「リバース?吐いたのか?」

 

お前は周りに気を使え。

 

「食堂で吐いたんだって」

 

「もしかして”拒食症”なのかな?」

 

そこ、勝手に話題にするな。

 

「言っておくが拒食症みたいなもんじゃねえぞ。ちょっと体調が悪いだけで、固体をうまく飲みこめないだけだ」

 

どっちかという食欲はあるぞ。だからALOにログインしたら爆食いしているわけだし。

 

「まあ、そういうわけだ!あんまり気にするな、諸君!!じゃあ俺は先に行くな!!!」

 

「おい、ちょっとまて」

 

勢いに任せて食堂脱出。

 

『さすがに無理がありすぎない?』

 

『どの道説明できないし仕方ないだろ。ごまかしていくしかないだろ。そのうちみんなあきるだろ』

 

『そんなに単純かな』

 

強引なのは自覚あるがほかに選択肢がない以上これしかないだろ。

 

今日も平穏には程遠そうだな。

 

 

 

 

 

 

 

おまけ

 

「そういえば、1025室扉壊れてたけど、誰か知ってる?」

 

「ああ、それ昨日箒が木刀で壊しちまって」

 

やっぱりお前の部屋か。というか木刀で木製の扉破壊したのか。さらになんで木刀を持っている。剣道部でも竹刀でいいだろ。

 

「そうそう、昨日の篠ノ之さんすごかったよね」

 

「織斑くんをもう少しで押し倒してたよね」

 

へー、かなり積極的な子だな。所謂肉食系女子か。

 

「愛されているな。織斑」

 

「いやいや、木刀で殺されるかと思ったぞ」

 

・・・何!?凶器を使って押し倒せば殺人未遂ではないのか!

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