ISとビーターの弟子(仮)   作:由紀夫

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一夏たちの訓練と別の場所では

♧一夏サイド♧

放課後、アリーナでセシリアと訓練を始めたら

「な、なんだその顔は?」

 

「いや、その」

 

「篠ノ之さん。どうしてあなたがここに!?」

 

「どうしてもなにも私も訓練しに来たのだ」

 

訓練機『打鉄』を纏った箒がやってきた。

 

「くっ。まさかこんなにあっさりと訓練機の使用許可が下りるなんて」

 

確かにそうだ。俺はすぐに白式をもらったから使用したことないからわからないがあの申請はいつも予約いっぱいで時間がかかるそうだ。だから俺も箒が訓練機を纏ってきたことに驚いたのだ。

 

「では一夏、始めよう」

 

そういい、打鉄の装備『葵』を取り出してこちらに向いてきた。

 

「お、おう」

 

それに答えるように雪片二型を構えたら

 

「お待ちください!!今日はわたくしとの訓練のはずです」

 

「あ、ああ」

 

確かに今日はセシリアと射撃攻撃に対する攻撃の訓練をする予定だったが。

 

「ふん。射撃装備のない一夏にそんなことをさせる意味が分からん。そんなことより一夏はまだ近接戦闘が甘い。重点的に訓練すべきだ。せっかく近づけても当たりませんでしたでは話にならん」

 

「確かにあなたがいう技術も大切ですが・・・こうなったら一夏さん。あなたはどちらの訓練を受けますか」

 

「私に決まっているだろ、一夏」

 

「どっちって・・・二人ともじゃあダメなのか?」

 

「・・・だったらお望みどおり」

 

「二対一で相手してあげますわ!!」

 

「お、おい。二人同時なんて」

 

一夏の優柔不断の態度に何かが切れた二人が襲い掛かろうとした時、

 

うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!

 

「!!なんだ今の!?」

 

どこからか大きい叫びのようなものが聞こえてきた。

 

♤ユウキサイド♤

ところ変わって、一夏たちのアリーナとは別の場所では大歓声・・・いや、

 

「そこだ!!やっちまえ!!!」

「男なんてぶっ殺せ!!!」

「くっ。なんで今日に訓練機の使用許可が下りなかったの!!合意的にあの男を叩きつぶせたのに!!」

 

大暴動が起きていた。その中俺は

 

『うーん。流石にこれは』

 

『予想外だね』

 

アリーナにいるほぼ全員のISから逃走していた。なぜこうなったかというと時間は少し戻り

 

10分前

使用許可が下りたアリーナに向かっていた(織斑たちとは別)。ちなみに簪さんは特別補修の最終試験が近いので訓練は見送った。ということで訓練相手がいないので機動を高める訓練をしようと思っていたが。

 

「あっ」

 

「!!・・・」

 

この間俺にファンサービス(違う)された剣道部の先輩がいた。一応の和解はしたがやはり気まずいのかすぐに歩いて行った。その光景を周りの女子が厳しい目で俺を見ている。あの一件は公表してないから、俺がちょっかいだしたとでも思っているのだろうか。

 

『目が合うとすぐに逸らしたな』

 

『うん。あまり接触しないようにしないとね』

 

『いや待てよ』

 

今日の訓練メニューと今の状況、そして周りから突き刺さる視線を考慮して、一度アリーナから離れた。

 

『?どこに行くの?』

 

『ここのアリーナの監視室』

 

一応許可があったほうがいいだろう。そしてアリーナにアナウンスを告げるチャイムが流れた。

 

『今から一時間、特殊な訓練を始めます。アリーナ内を逃げ回る青野くんを全員で攻撃してください』

 

そのアナウンスが流れると一同は呆然とした。・・・が

 

「え(歓喜)!?あの男を攻撃してもいいの!!」

「やった!!今日はついている!!」

「一時間もあるんだもん。生きているのが嫌になるくらい痛めつけてあげるわ!!」

 

ヤル気満々の声が飛びあがっていた。

 

『ちょっとちょっと!!!なんてこと提案しているの!!?』

 

『だから言っただろ?今日は機動訓練をするって。その質を高めるため。それに向こうからすれば動く標的を狙うから射撃、機動訓練が上がる。それに今まで弾圧されていた男に対する嫌悪を発散できる。とうせ学園が禁じても感情は残るんだから、こっちの思い通りに発散させたほうが以前のような暴挙をうけないですむ』

 

『でも君が避けきったらどのみち不満は残るんじゃ』

 

『大丈夫。とっておきがある』

 

『でも一時間でちゃんと止まるの?』

 

『監視室に山田先生がいたから、そこは信頼しておこう。あの人は天然だがこの学園では公平なほうだし』

 

『・・・もう何もいわないよ。でも避け切れるの?』

 

『こっちから攻撃はダメでも回避のために武器を使っていいことになっているから大丈夫じゃないか?』

 

長時間戦闘だが、ボス戦とかで一時間ぐらいは慣れているから多分いける。

 

『それでは「IS鬼ごっこ」スタートです』

 

名前ださ!!こうしてアリーナはカオスに包まれた。

~回想終了

 

ということで開始からすでに10分経過しているが、正直この訓練を提案したことに後悔し始めている。

 

「ちょっと!!あんたじゃま!!あいつを殺れないじゃない」

「そっちこそ。図体がでかいのよ!!」

 

流石にアリーナ中のIS(ざっと10体)が同時に俺を標的にしているため、互いの攻撃が当たったりして自爆を起こしている。それに近接型のISが俺の身代わりに被弾(俺がそうなるように誘導したわけだが)したりしている。やっぱり集団戦闘の経験がないのだろう。基本的に1対1なわけだし。もしかして「軍事力ではない=集団での訓練をしない」とでも思っているのか?

 

「みんな落ち着いて!!相手は一人よ!!合図を出しあえばいけるわ!!」

 

ふむ。やっぱりこれだけいたら一人くらいはリーダーの素質がある者がいたか。そのおかげでまだぎこちないが味方の流れ弾に当たることも少なくなっていった。やはり他学年が混ざっていると適応が早い者もいるな。ところで、改めて言うがこれは訓練である。つまり前回の試合のようにストレアとの通信を切断しているわけではない。そしてストレアたちとの通信はISのプライベートチャンネルに酷似している。まあ、何が言いたいかというと

 

『上からくるよ。気を付けて』

 

「「え?」」

 

接近していた二人は上空を見て減速。それによって計算が狂ったのか、後ろ弾が当たってしまった。

 

「急によそ見とは余裕ですね」

 

ストレアによる偽のアドバイスによって翻弄されている。まったく、いくら即席の集団といってもまったく聞いたことがない声に惑わされるのはどうかと思うぞ。

 

「ちょっと!!!今の出鱈目な指示、誰が出したの!!!」

「知らないわよ!!あんたたちが勝手にスピードを落とすから当たったんじゃないの」

 

そして再びの味方同士での喧嘩が始まった。しかも今度は偽の指示によって生じた疑心暗鬼もプラスされている。さっきの生徒でももはや手に着けれていないようだ。

 

『あんなこと(偽の指示)しないほうがよかったんじゃ?』

 

『味方かどうかも見極められないのは致命的だと思うからやってもらったけど・・・確かに余計だったな』

 

おかげで俺がしばらく静止する余裕があるほどの攻撃の間隔が空いてしまった。

 

「もういいわ!!ようはあいつを落とせばいいのよ!!」

「あんたたちとなんかやってられないわ!!」

 

そして再び個人での強襲に切り替えたようだ。

 

『なんか・・・ラストアタックボーナスの取り合いを思い出すね』

 

『そうだな。そして連携がとれずにパターンが変化した(ALOの)ボスに全滅させられるんだよな』

 

その後味方に攻撃される形でほぼ全滅。経過時間はビックリ30分。なんでそっちが先に息絶える(というかエネルギー切れ)になるんだよ。

 

『まさか自滅されるとは想定外だよ』

 

『ユウキはどうやって終わらせるつもりだったの?』

 

『コントのようにこけて場を白けさせようとした』

 

『それってこけたところをリンチされない?』

 

『流石に山田先生が止めるだろ』

 

「く、男なんて所詮女には勝てないのよ」

「そうよ。男女で戦争すれば3日と持たないのよ!!」

 

なんか寝ぼけている人がいるんですが・・・。この人たちは歴史をしらないのか?

 

「それ本気で言っています?」

 

「当たり前じゃない!!」

 

・・・この学園の学力は高いと聞いたが、もしかして数年前から言われている日本の学力低下によって相対的に高いだけなのか?それとも単に詰め込み学習で頭の回転は悪いのか?

 

「確かに男女間の争いが起これば戦力差はそうですが、そもそも争いが起きた時点で女の負けですよ?」

 

「何!?」

 

「だって、争いに勝って女性は何を手に入れるというのですか?」

 

言い方は悪いが国家間、ならびにそれに準する組織が『資源を取り合うため』に争うのだ。方法は昨今様々存在するが、すべての共通することは一つ。敗者は勝者にすべてを絞り取られるということ。

 

さて、考えてほしい。女が男と争ったとしよう。彼女たちの言うように圧倒的戦力差(笑)で勝利した。・・・で女は何を手にする?土地?金?人材?少なくとも日本のような女尊男卑が広がっている国では男が所有しているものはあまりにも少なく、女には全く旨みがないのだ。それどころか圧倒的戦力のコストさえも回収できるか怪しいのだ。

 

それに女が勝った場合おそらくその場の感情の赴くままに男は全員処刑すると仮定する。女尊男卑の考えの女はヒステリックな傾向があるのでそのぐらいやるだろ(参考:初期のオルコット)。するとどうなるだろうか?簡単だ。女が偉いという考えが幻想だったことが発覚するのだ。

 

今の世の中『女>男』である。では男がいなくなった場合、女たちは平等に生きていけるのか?今まで優遇されていたことを忘れられるのだろうか。そんなことができるならそもそも女尊男卑にはならない。男を全滅させた先にあるもの。それは女だけの新たなランク付けなのだ。女王アリは働きアリがいてこそ機能する。働きアリが全滅すれば自身も死ぬか今まで押し付けていた労働を自らやるしかないのだ。

 

以上のように男女間の争いなど女にとってメリットはなく、男は「ざまあみろ」と一時的にも見返すことができるのだ。だからこそ『争いが起きた時点で男の勝利』なのだ。最も

 

「こんなハイリスクノーリターンなど戦争とは言わない。正確には革命っていうんですよ」

 

俺の言葉にさっきまで偉そうに言っていた女子が黙る。どうやら言い返すことができないようだ・・・パシッ。

 

「な、なんで」

 

そこにはさっきまで集団に参加していた女が背中から俺を剣で切り付けようとし、逆に俺に掴まれていた。

 

「あのなあ。いくらなんでも途中から一人減っていたら気付くぞ。大方他の奴らを犠牲にして俺が油断するのを待っていたんだろうがな」

 

さっき俺はほぼ全滅といった。途中から誰かが攻撃しないで様子見していたのはちゃんと気づいていた。ご丁寧にISコアをステルスモードに切り替えてな。

 

「全く卑劣な手を使うなぁ」

 

「ふん。あんたを倒せるなら安いもんよ」

 

それって卑怯じゃないと男に勝てないって認めていませんか?

 

「別に俺はあんたのやり方を否定はしないよ。でもあんたに利用された連中はどうだろうな」

 

「え?」

 

そうしてようやく気付いたようだ。自分が周りからどう見られているか。それは俺に対する視線よりも敵意に満ちていることに。

 

「な、なんで」

 

「おいおい。誰だって捨てごまにするような奴にいい感情を向けるわけないだろう」

 

あっち(女生徒たち)からすればあいつのやったことは自分たちを囮にした裏切り行為なのだ。こうなるのは当たり前だ。

 

「み、見るな。そんな目で私を見るな~!!!」

 

流石に大勢からの視線に恐怖を感じたのか卑劣野郎は逃げ出した。恐らくしばらくは今のような視線に囲まれるだろうが、そこから立ち上がれるかは彼女次第だ。俺には関係ない。

 

『今日はもう帰るか』

 

『そうだね』

 

なんかいろいろ疲れた。主に訓練相手に。

 

「それにしてもなんでこの学園美人しかいないんだ?」

 

さっきのアリーナといい、ここに来てから美女しかいなかった。

 

『それはいい遺伝子という意味じゃない?』

 

『いやな。なんで日本基準の美人ばっかりなんだ?ていう意味だ』

 

美人の価値観は時代と地域によって異なる。なのになんで世界中から集まるこの学園は日本人視点での美人だけなんだ?まさかISの基準が日本人男性とリンクしているのか?それになにより俺自身が顔面偏差値が並程度なのだ。この矛盾に納得いく理由は・・・。

 

「・・・あ」

 

不意に思いついた。このクラスは半分がかろうじて日本人だが、他クラスは他国の住人。それもほとんどが先進国ということは。・・・俺は自分の想像が真実ではないことを密かに祈った。そんなこんなで帰り支度が終了。寮への帰路につき、別のアリーナの更衣室が見える場所に来たら

 

「幼馴染は二人いるっていうこと忘れないでよね」

 

そう言い残し寮の方向に走っていくファンがいた。

 

『なんだ?』

 

『さあ』

 

あまりのことにしばらく膠着状態に陥っていたら、ファンが出てきた扉から

 

「お、ユウキ」

 

織斑が出てきた。さっきのはこいつ宛の言葉だったのか。

 

「またなにかやらかしたのか?」

 

「いや・・・。ただ箒と同じ部屋だっていっただけなんだけど」

 

ああ、好きな男が別の女子と同居していることに気づいてしまったのか。

 

「それで」

 

「流石に初対面の女子だと緊張するから幼馴染の箒でよかったっていったんだ」

 

「・・・だから『幼馴染は二人いる』なんだな」

 

間違いない。この後こいつの部屋は修羅場になる。

 

「頑張れよ」

 

「?おう」

 

とりあえず励ましの言葉だけは送っておいた。後は勝手にやってくれ。




あとがき
??「革命の道を突き進め!!ランクアップ・エクシーズチャンジ!!」

歴代で最もRUMに恵まれた不審者さんはお帰りください。
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