また、タイトルの2日前とは「2人目の男性適性者のニュース」より2日前ということです。
次の日、ALOリズベット武具店
「それで受けちゃったんだ。その依頼」
「まあ、仕方なくな」
「相変わらず良いように扱われているね」
「確かに日本はIS学園がある関係上、他国よりコアを多く所持している。それなのに作成中のISを疎かにするのは国際問題にまでなりそうだな」
「でも、その尻拭いをお前がすることはないだろうよ。それともあれか?お前も女の子に興味が」
ッゴ!
「真面目な話をしているときに茶化さないでくれる!」
「クラインさん・・・」
「お前も相変わらずだな」
昨日ストレアにメールしてもらった通り、ALOでのいつもの面々に、今回のことを説明するために集まってもらった。
ちなみに上の会話は順番にリズ、俺(種族はインプ)、キリト、リーファ、クライン、(脛にキックがヒット)、シノン、シリカ、エギルである。・・・えっ?アスナ?彼女なら
『でもやっぱり危ないよ。ユウキくんに危険があるなら行くべきではないと私は思うけど』
机の上のモニターから会話に参加していた。
これは以前キリトが作ったプロープのシステムを逆転させた物で、アミュスフィアを介さずにこちらと会話ができるのだ。ちなみにユイとストレアは回線の補助のため、アスナの端末に入っている(二人ともピクシーの姿である)。
本来、このようにゲームに外部から監視するようなシステムを組み込むのは間違っている。しかしある事情から運営に説明して、一定の期間のみ設置を許可してもらったという経緯がある。まあ、本当ならそれだけで説得は無理だが、そこは(エギルの)コネと(アスナの家の)圧力があったとか、なかったとか(真相?知らん、世の中無視したほうがいいこともある)。
ちなみに彼女の事情というのは、
「にしてもアスナのお腹大きくなったわよね」
『はい、ママは現在妊娠6ヶ月に入りました』
「まったく、こいつらは。まあ、大学に入って同棲し始めた時からわかってたことだがな」
『私はむしろ3年間妊娠しなかったことに驚きだよ』
以上の会話からわかるように、彼女は現在妊娠中である。にしてもストレア、いくらあのキリトとアスナとはいえそれは言い過ぎだ。
・・・えっ?妊婦を残してログインしているキリトはひどい?誤解しているかもしれないが普段は彼はログインしない。彼が今ログインしているのは俺が
ちなみにキリトは彼のテーマである「ヴァーチャル世界との壁を無くす」ためにラースと共同関係にある。これは俺の適性が判明した際にすぐ側にいた彼に対する口止めの意味もある。
よってキリトは遊びで入ってはいない。(ここ最重要)。
「それでいい加減話してくれてもいいんじゃない?あんたが危険も承知で入学を決めた理由を」
中々本題に入らないことで氷の女王が催促してきた。確かに長くなりそうだからそろそろ話すか。
「俺が完成させるよう依頼された機体の所持者は俺たちと同じSAO生還者だ」
俺の発言に皆が唾を飲むのがわかった。まあ、まさかIS関係であの世界のことが出てくるのは意外ではあるな。
「おいおい、ユウの字よ。まさかそれだけのことで見ず知らずの娘を助ける気か?」
クラインの指摘は至極ごもっともだ。いくら同じ境遇とはいえ、それだけでこんな危険を冒すのは間違いではある。だがしかし、
「残念ながら見ず知らずではないんだよなあ」
俺のカミングアウトでさすがに皆唖然としている。
「いつ会ったんだ?」
「確か始まりの町の教会でユウキやシリカ以外の小学生ぐらいの子供は保護されていたが」
そういえばキリトはユイと会った時に教会に行ってたな。その時に会っているかもしれないな。だが俺が彼女と会ったのは
「俺が彼女と会ったのは、第一層ボス攻略前だ」
『でも、確かその頃って』
「ああ、その頃俺はキリトとパーティーを組んでいた」
当時の俺はゲーム知識の浅い初心者だったので、始まりの町で俺とクラインに指導してくれたキリトと行動を共にしていたのだ。あの世界を生き延びたのはキリトとの出会いのおかげと言っても過言ではない。
「でもキリトは知らないんでしょ?」
「キリトが知らなくても仕方ないよ。彼女と会った時、キリトはアルゴに呼ばれていたから」
「?・・・あ、もしかして」
どうやら思い出したようだな。当時俺はキリトとパーティーを組んでいたが、ボス戦前に少し別行動をした。その理由が
「あのデマが流れた時か!洞窟にログアウトできるアイテムがあるっていうが、実際は狼型のモンスターが出現していた」
「正解」
当時、狂気が支配していた始まりの町でそのデマを信じ、レベルが足りないままそこに赴き死んでしまったプレイヤーが何人もいたのだ。しかも情報屋であるアルゴの名前を使っていたから経ちが悪い。そこでアルゴはβテスターの仲のキリトに助けを求めたのだ。・・・あれ?アスナの顔色が少し青くなったような。・・・まさかな。
「でもなんで別行動したの?」
「まだβテスターと一般プレイヤーには溝があったからな。だからユウキが気をきかせて別行動にしたんだ」
「で、その後に何があったんだ?」
「その時はソロだったこともあって始まりの町周辺が安全にモンスターを狩れると思って移動していたんだ。そうしたらあるプレイヤーがモンスターに遭遇していたんだ」
「それが例の代表候補の娘ってことか」
はい、そうです。
「でもなんでこの娘を気にかけたの?」
これは最もな質問である。当時は自分のことでいっぱいで他人を気遣える余裕がなかったのだから。でもなんと言えば良いのか・・・説明が面倒だからあれを使うか。
「ストレア、菊岡が出した写真のデータ出してくれるか?」
『OK』
と彼女に出してもらったのは、俺が菊岡に頼んで見させてもらった例の写真だ。これを見てもらえば大体伝わるはずだ。
「なあ、ユウキ。これはコラ写真かなんかか?」
「いや、学園に提出された書類の写真だそうだ」
「じゃあなんで
なんでこの子髪が水色なんだ?」
「驚くことに生っ粋の日本人の親からの遺伝らしい」
「ちょっ、それ本当に!?」
残念ながら本当だ。
「SAOのオプションには髪の色を変えることが出来たのは、皆知っている通りだ。だが、これが第一層ボス攻略前だとすれば話は変わってくる」
「そうだな。第一層攻略に1ヶ月もかけてしまったことで皆絶望の縁に立たされていたな」
「そう、あの頃髪型を変えることが出来たのは皆を奮い立たせようとした初代攻略組のリーダー、ディアベルだけだろう」
俺の言葉にキリトやアスナ、そしてエギルが悲しそうな顔になる。
「なるほどね、つまり当時は髪型に気を向けることができるのはトッププレイヤーのみ。でもあんたが目撃したこの子はそれに該当しないケースだった、というわけね」
場の空気を変えるようにまとめてくれたシノン。ややっぱりこの人には頭が上がりません。
「でも今の彼女に手を貸す価値があるの?3年もあれば女が変わるには十分過ぎる時間よ」
とことん追い詰めてくるな。だがその疑問は想定内だ。もちろん手は打っている。
「それについてはもうすぐ「バン!!」来たみたいだ」
扉を破壊しそうな爆音が響き、皆がそちら側に注目すると「パパー!!」待ち人がやって来・・・・いや飛び掛かってきた。といってもみんなは見慣れた光景なので暖かい目で見てくるだけだ。
「はいはい、久しぶりで嬉しいのは俺も同じだよ。だから落ち着こうね。アマネ」
頭を撫でながら落ち着かせる。これもいつものことだ。彼女はアマネ、ストレアの妹になるMHCP-003だ。ただしこの子は今
「まったク、そんなんジャ、オレっちの弟子失格だゾ」
情報屋鼠のアルゴの弟子として、彼女と共に情報収集をしている。
少し切りが悪いかも知れませんがここで前編は終わります。
今回出したオリキャラなんですが、元ネタはSAOのゲーム、インフィニティーモーメントとホロウフラグメントに出て来たキャラです。
ゲームではホロウアバター(第一層で茅場が使ったアバター)を倒した後、バグにより暴走したMHCP-002~009が出現します。そのため、この小説でも009まで出すつもりです。
今回出た003であるアマネの設定は後編で載せるつもりです。