「久しぶりだな、アルゴ。早速で悪いがどうだった?頼んでた件は」
「オイオイ、ユキっち。オレっちは誰かさんからの急な仕事がようやく終わったところダゾ。一服ぐらいさせろヨ」
そういいながらスイルベーン(シルフ領)特産品(タバコみたいなもの?)を加えるアルゴ。一流の情報屋らしい貫禄をお持ちである。
ちなみにユキっちとはアルゴが俺に勝手につけたあだ名だ。女みたいだから変えてくれと言ったら「βテストのときからの呼び名だからいやダ」だそうだ。まあ、もう慣れたから平気だが。
仕方ないのでその間俺はじゃれてくるアマネの相手をしていた(主に頭を撫でてくる)。にやにやしながら笑ってこないでください。
「あ、ユイ姉だ」
液晶に映るユイに気付いたようだ。そういえばこの通信機見るのはじめてか。
『アマネ、お久しぶりです。アルゴさんのお手伝いちゃんとできてますか?』
「うん、頑張っているよ」
『ねーねー、私もいるんだけど』
「あ、スト姉。いたんだ」
『最初からいたよ!』
「冗談だよ、冗談」
微笑ましい姉妹の会話である。ユイとストレアに対するテンションの差が激しいが。
別にアマネはストレアのことが嫌いなわけではなく、良好な関係である。ただ、ストレアはユイを除く他の姉妹からもこんな扱いなのだ。
おそらくだが彼女たちは九つ子(多胎児の9人版)だろう。これはストレア以外の姉妹の容姿が似ていることからの想像でしかないが。
つまり、ストレアも元々は今の容姿ではなく、ユイに酷似していたと考えられる。しかし、バグから逃れるために空のアバターに逃げ込んだ際、おそらくそのアバターの容姿で固定されたのである。
つまり、アマネは女性らしい容姿に変化したストレアに嫉妬しているのである。まあ、姉妹のうち1人だけ急成長してしまったのだから仕方がないだろう(ユイはすでに大人の対応ができるのであからさまな嫉妬はしない)。
「ははは、相変わらずな光景ダナ。さて、そろそろ本題に入るとするカ」
ようやく重い腰を上げてくれたアルゴが俺にデータを
飛ばしてきた。
「そんじゃ、これが依頼されていた情報ダ」
「ありがとな」
俺が頼んだのは更識かんざしさんの現状にについてだ。と言ってもそんなに複雑なものではなく公式な出ているものをまとめたぐらいのものを頼んだ。
「まずこの子の家ダガ、日本の対暗部に連なる家系のようダ」
「対暗部ってなんだよ?公安みたいなもんか?」
「とりあえず外国のスパイを処理するとでも思えばいいんじゃないか?」
「とりあえずそれでいいと思う」
しかし、想像以上に大物なんだな、この子。血縁が良くて実力もあるとかチートなのか。
「にしても改めて見るとこの子かわいそうよね」
とい言い出してきたリズ。
「なにが?」
「だってSAOに捕われて、帰ってきたら身体は衰弱している。さらには努力して代表候補になったら機体開発は無限延期。普通なら満身創痍もいいところじゃない」
「確かにそう言われればそうだな」
ここまで不遇だと逆の意味で素晴らしいな。
「それに良家の出身ならSAOに捕われた事だけでも大変だったはずだ。特に親戚からの圧力とかな」
「さすがキリト、経験者は語るだな」
アスナと同棲するときに周りを納得させるのに苦労したみたいだしな。しかしあの時は騒がしかった。SAOに捕われたアスナを見下すくせに、キリトと付き合っているのを認めないとか戯れ言をぬかしていた。キレて個人情報から会社倒産レベルの情報をクラッキングしようとしたぐらいだ。その点キリトは自力で認めさせたんだから、スゲーよな。
「それでもこの子は頑張って来たんですよね。なんだか応援したいです」
「だな、おそらく彼女が俺たちの中で最も成功した人間何だろうな」
シリカ、エギルはこの子の境遇に共感したようだ。最も口にこそ出さないがここにいる全員が同じ気持ちだろう。
「そういや~よ、ユウの字よ。お前のISはどうなるんだ?確か前に聞いた話だと試合に出れないらしいじゃなかったか」
確かに俺の専用機は色々あって試合には出られない。けど
「菊岡さんたちが再設定し出場できるようにする予定なんだが、各国が許可するまではどうにもならないだと」
「許可って、ラースに所属しているから日本別として、それ意外にお前に命令は出来ないんじゃ」
「今回のことは完全に日本の自業自得、その解決に今まで隠してた秘密兵器を使う以上、対戦時に自国が不利にならないよう干渉してきたんだと」
前に言った通り、俺の存在は一般には公表されてはいない。だが、専用機を持つ以上完全に秘密にするにはリスクがある。そもそもISは独自のネットワークで位置情報も伝えてしまうのだ。最悪俺がISを使う場面に遭遇される可能性もあった。
そこで各国のトップ(多くは大統領)のみに俺の存在を知らせ、録れたデータは公開するから騒ぐなよと釘を刺したのだ。
ただ、やはり当時唯一の男性適性者であった俺は喉から手が出るほど欲しかったらしく、強攻策を練っていた国もかつてあった。
しかしその国はすぐに政府の機密情報が漏れてしまい崩壊したのだ。ついでに俺はその時にハッタリで「この国には見せしめになってもらった」と言った。実際俺は何もしていないが、その国が俺の拉致をくやだててたことが露顕しましため、制裁したのだと誤解し、おとなしくなったである。
ふと時間が気になり、確認すると6時前だった。
「わりい、俺らはそろそろ行くな」
「もう行くのか?落ちるにはまだ早いと思うが」
「いや、このあとも人と会う約束があるんだ」
『みんなは時間を合わせられたけど他の人はバラバラだから個別に会いに行くんだよね』
「そういう事でこの2日間予約が山済みなんだ」
「そうか、わかった。頑張れよ」
「当たり前だろ。だって
《神様は決して乗り越えることの出来ない苦悩をお与えにならない》のだから」
さて、次の待ち合わせ場所、27層の酒場に6時だから急ぐとするか
以上で「2日前 友との会合」は終わりです。
次回なんですが、時系列道理なら「1日前」なんですが、作者の文章ではどうしてもネタバレになってしまいます。
なので次回からはIS学園での出来事をかく予定です。
前回かけなかったオリキャラの設定です。
アマネ (MHCP-003)
元々はSAOのシステムの一つであり、同じAIのユイやストレアとは姉妹である。彼女は姉2人ほどバグが貯まらなかった。本来消えるところをオリ主の発言で生き延びたため、オリ主をパパと慕っている。見た目はユイに似ている。そのため、ストレアの容姿に嫉妬するかわいい一面を持つ。現在はISを動かしたオリ主のサポートのため、情報を扱うアルゴに弟子入りしている。
となっています。他の姉妹がそろったら紹介用のページを作成するつもりです。
今回も最後まで見ていただきありがとうございました。