ISとビーターの弟子(仮)   作:由紀夫

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前回のあとがき通りIS学園での話しです。

※1話と時系列が合わない箇所がありますが、こちらを優先して、1話を訂正しました。


ニュース当日

『二人目のIS適性を持つ男性が発見されました!』

 

菊岡と約束した3日間が過ぎ、世界中に俺の存在が公表された。ネットを見ると一人目ほどではないがかなり騒がしくなっている。2ヶ月前の話題なのにここまで再燃するとは思わなかった。よほど話題に飢えていたのか、それともなんらかの策略かな(すっとぼけ)。

 

ある情報番組でのゲストの芸人との会話では

『まさか、本当に二人目が表れるとはね』

 

『そうですね。正直僕は明後日になったら名乗りでるつもりでしたが、本物がでた以上自重しておきます』

 

『阿保が!四月馬鹿でもやめておけ』

 

まったくである。ネタに命を懸けるのはいいが人として死ねるかわからんぞ。

 

別の局では

『こちら**テレビです。現在政府が発表した少年の自宅前にやってきました』

 

おいおい、全国放映するなら許可取れよ(下手すれば全世界同時中継)。今度近所の人にはお詫びしないといけないな(白目)。しかし何度呼びかけても返事無し。焦りからなのか口調がヤクザみたいになっている人までいる。まあ、しかし

 

「いや~、盛り上がってますね~。ネット住民としてはすごく光栄ですよ~」

 

「・・・清々しいほどの棒読みですね」

 

「だって俺の実力が評価されたわけではないですから」

 

そのニュースを俺はIS()()()()()()で見ていた。そもそもなんで自宅にいると思う?夜逃げ(違う)の可能性を疑わないのだろうか?

 

『織斑くんだっけ?彼はずっと自宅にいたらしいよ』

 

『そんな馬鹿な。・・・マジで?』

 

ストレアの唐突な発言にツッコミを入れるとテレビの画面が変わり

 

『続きまして我々は一人目の少年、織斑一夏くんの自宅に来ております。先程帰宅された彼に今の心情を聞いてみたいと思います』

 

ほんまや!

 

・・・あれ?今なんか関西弁になってた?まあいいか。

それよりなんでまだ自宅にいるんだ?普通マスコミから切り離すために避難させないのか?

 

 

「彼の場合はお姉さんが世界覇者ということで元からその筋で有名でした。なのでセキュリティは万全と織斑先生から言われ今でも実家暮らしです」

 

マジでか。なにやら苦労してるみたいだな(人事)。でも自宅にセキュリテイを導入するなんて少しオーバーじゃないか?普通は監視カメラ程度だろ。まさか、彼が誘拐される心当たりがあるのか、もしくはすでに前例があるのか?・・・考えすぎか。

 

ちなみにさっきから雑談の相手をしているのは学園で唯一の男性である用務の爺さん、と言われているが実はこの学園の真の運営者である轡木十蔵さん(学園長の夫でもある)。さらにこの爺さんは俺がISを動かせることを知らされていた一人である。

俺が用務室にいるのは、菊岡に出した条件の一つに「ニュース放映前に学園に入れてくれ。ついでに空き小屋でもいいから(ストレアがいるなど様々な理由で)一人部屋にしてくれ」があり安全なうちに学園に来ていたのだが、来てそうそうこの爺さんに呼び出されたのである。

 

「いまさらですが、なんで俺呼ばれたんですか?」

 

「ただの顔合わせですよ。以前は生で話をした訳ではないので」

 

「なるほど」

 

確かに前の時はネットを通して少し話があった程度で直接対面するのはこれが初めてである。組織のトップとして人柄をみたいというのは当然か。なら親睦を深める意味でも質問してみるか。

 

「そういえば織斑くんはどういう経緯でISを動かせることが判明したんです?」

 

「なぜ、そんなことを聞くんですか?」

 

「俺の場合はISの施設に自分から赴きましたが、日常では男が触れる機会はなかなかありませんから。しかも彼は身内が世界の覇者とはいえ普通の学生だと聞いていましたから」

 

「なるほど、当然の疑問ですね。彼の場合は入試会場でISに触れたことで発覚しました」

 

「入試会場?もしかして同じ会場で別の学校の入試があったとか?」

 

じゃないと男なのにIS学園受験したのか!になってしまう。

 

「君の言うとおり、彼は元々同じ会場で入試を行っていた藍越学園を受験していました。しかしあそこは複雑なつくりになっているので迷ってしまい、焦って入った部屋にISがあったとのことです」

 

なるはど~。しかし藍越学園とIS学園・・・。道に迷い入試に遅刻しそうな状況、下手したら高校留年の危機という追い込まれた精神なら間違えるのだろうか?

 

しかし、この話には疑問点が残る。なぜISを一般の施設に持ち出したのかである。

ISはその能力より専用の施設内でないと起動してはならないはずである。にも関わらず今回はそれがなされた。冷静に考えたら彼が男心で内蔵武器を振り回さなくてよかったな。しかも彼が触れることが出来たということは監視さえも置いていなかったと想定できる。彼がただの学生だったから良いものの悪意ある人物だったらどうしていたのだろうか(しかも女性ならISを装着して暴れることも出来る)。

 

しかし、返ってきたのは

 

「本当に何故あそこにISがあったのでしょう」

 

あまりにも予想外な一言だった。

 

「ちょっと待ってください。なぜあった?学園が用意したものじゃないのか?」

 

「はい、先ほど君が言ったように一般施設にISを持ち込むのは危険です。しかも当日は同じ場所で他校の入試もありました。下手に巻き込むと国際問題になりかねません。さらに言えば、織斑くんが証言した「部屋を指示した教員」なんですが、誰もそんな人物は見ていないというんですよ」

 

「なんらかの策略があったということでしょうか」

 

「現在調査中です」

 

つまり何にもわかってないと。

 

「その時のISはどうしたんですか?」

 

「彼の専用機を作成している倉持技研が持っていきました。専用機を作るのに参考にすると」

 

またあんたら倉持技研。いい加減殺意が湧いてくるぞ(そもそも俺はこいつらの不祥事解決のためここにいるのだ)。

 

「他には何かありますか?」

 

「いえ、大丈夫です」

 

「そうですか」

 

そこでお開きとなった。まあ、俺も来たばっかりで荷物の整理が必要なので都合がいいが。そういえば俺の部屋は?

 

 

「とりあえず君の仮部屋は来客用の個室を抑えています。入学まではそちらを使ってください。鍵はこちらです」

 

「ありがとうございます」

 

ちゃんと用意してくれていたようだ。ホームレス(ルームレス?)にならなくて一安心である。

 

 

『ストレア、どう思う?』

 

部屋をでてストレアに話しかける。これは二人で十蔵さんを観察した感想を言い合うためである。

 

『うん、大体君と同じと思う』

 

そうか。ならまとめると

 

『十蔵氏が把握しているのは①俺がSAO生還者であること②俺がISを使えること、この二つ()()だな』

 

『あまり肝心なことは知ってないみたいだね』

 

まったくである。となると少しまずいな。彼が把握している情報が少ないということはこちらに探りを入れてくる可能性が高いこと。常に警戒する必要があるのだ。

 

『まあ、お互いに監視と警戒しながら牽制して良好な関係を維持するしかないか』

 

『・・・良好なのかな。それ』

 

物理的に手を出さないうちは多分大丈夫だろう。とりあえず、部屋にいって最低限必要なものだけ箱からだすかな。

 

 




入試会場のISについては、原作3巻の織斑千冬の考察を参考にしています。束が用意したなら学園は関与してないかなと思いこうしました。

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