海鳴のスカさん家   作:ピーナ

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多分、この作品の今年の更新はこれで最後だと思います。


第十二話 ウサギとカメ

どうも、八雲です。

楯無さんのご厚意でお昼ご飯を頂き、食休みついでにこの屋敷の中を見させてもらったら、ジュエルシードの反応が有ったので咄嗟に結界を張りました。来てない奴、特にアリサは来そうだな。逆に僕達のいる事を知っているなのはは安心してそう。

ただ、ここには魔力はあるけど、魔導師ではない刀奈と簪さんが居る。

大和にも二人の事を伝えようと動きながら念話を使ったら、簪さんとは一緒に居て、すぐに刀奈も来たらしい。……ただ、ジュエルシードの方も近くにあって結構マズイ状況らしいけど。

んで、僕の視界に三人が入った時にジュエルシードが逃げようとしていた二人に攻撃をしていた。……僕の目の前でそんな事

 

「「やらせるかよ!」」

 

刀奈への攻撃は僕が簪さんへの攻撃は大和が防ぐ。全力で走って来たから疲れた~。

 

「兄貴、今日は色々有ったから、疲れてんだろ。今も肩で息してるし」

 

隣に居るからやっぱり気付くか。まあそれは本当の所だし、隠していても仕方ないね。

 

「ぶっちゃけ、かなり疲れてる。だから大和、ここは任せるよ」

 

なんだかんだ大和も強いから何とか出来るだろう。若干抜けているのが弱点だけど。

 

「任せとけ!」

 

やる気満々だし大丈夫そう……かねえ? 少し不安。

僕が一歩下がり二人の前に大和が一歩前に出て矢面に立つ。

 

「八雲君、大和君大丈夫なの?」

 

少し混乱から抜け出したらしい刀奈が僕にそう聞いてきた。

 

「大丈夫。心配しなくても大和は勝つよ」

 

攻撃は来ないと思っているけど、一応目を離さないまま、刀奈の質問に答えた。

 

「……どうして言い切れるの?」

「そうさねえ……。簪さんは『ウサギとカメ』って話知ってる?」

「えっ? うん」

「あれで置き換えるなら僕はウサギで大和はカメ。歩みは遅いけど目標に向かって自分のペースで確実に進んで行く奴だからさ。今日まで、アイツがどんだけ頑張って来たかを間近で見てきたから、心配なんてないんだよ」

 

まあ、たまに無茶をするけど、大体は士郎さんの教えを守って日々頑張っている。最近は魔法の方もちゃんと訓練してるし。何時も手合せをしている僕にはそれが確実に大和の力になっているのが分かる。

だから、僕も負けてられない。アイツの目標であり続けたいし、何より弟よりも弱いっていうのが兄として嫌だし。

 

「そろそろ決めるぜ! とっておきを見せてやる!」

 

……とっておきってなんだろ? 僕が知らない内にそんなの作ってたんだ。

 

「秘剣……」

 

構えた剣に魔力を集める。そしてその魔力が風に変わっていく。

 

「青嵐!」

 

風を纏った剣の一撃でその異相体を倒してしまった。

 

「よし、上手く行った! どうだった、兄貴? 兄貴の魔王炎撃波を俺なりにアレンジしてみたんだけど」

「魔力を一撃に込めた感じ? 上手く行ったんじゃないの。溜めの時間とかはまだまだ詰めてかないとは思うけど」

 

あくまで僕の魔王炎撃波の方は決めるまでの繋ぎの技だから、溜める時間とかは無いけど、青嵐の方は大和の必殺技になっていくもの。ある程度の溜める時間は仕方ないとは思う。まずは魔力を溜めながら同時に風に変換できるようにならないとな。

 

「やっぱ、その辺は課題か~。ま、良いや。それが分かっただけで十分でしょ。兄貴の技だって未完成な物ばっかだし」

「そりゃ、士郎さんに教えてもらってる御神流と違って、一から自分で作ってる物だからなあ。それに未完成って言い方は良くない。成長の余地があるって方が良いだろ」

 

あくまで気分の問題だけど。

 

「まあ、技としての形は出来上がって磨いてく段階だから、そっちの方が良いか」

「ちょっと~、私達を放っておくってどうなの?」

「……説明が欲しいよ」

 

……忘れてた。この場で2人に説明しても良いんだろうけど、やっぱり楯無さんにも言わないとだろうし……父さん呼ぶか。

 

「二人とも、ちょっとだけ待って。父さんを交えてちゃんと説明するから。大和、僕は父さんに連絡してくるから、士郎さんに事情を説明しといて」

「分かった」

 

僕は父さんに連絡をするために三人から少し離れてから携帯を取り出す。

 

「もしもし、父さん?」

『どうしたんだい? 八雲』

「この前のなのは達みたいになった。出稽古先の娘さん達が」

『……さっきの結界はそのためだったのか。分かった、説明の為に出向こう。という事はデバイスが必要か……」

「あ、それは大丈夫」

『どういう事だい?』

「なんでか知らないけど、その家の中に結構いいデバイスがある反応が有ったから」

 

僕が一人で行動していたのはその位置を確かめるため。有る場所を確認した後、楯無さんにその場所を確認したら、昔からこの家に伝わる古い物を集めてある蔵らしい。使えるかどうかは父さんが確かめてからになるだろうけど、多分問題ないと思う。

 

『一から作るよりは楽にはなるね。物によってはそのままでも大丈夫だろうし。では、10分ほどで着く』

「待ってるね」

 

伝えたい事をしっかり伝えて電話を切る。

……なんか、今日は色々あったなあ。昨日もジュエルシード関係に巻き込まれたし、今週は休みが休みじゃなかったよ。




さて、主人公側の戦力がどんどん増強してきましたね。

八雲・スカリエッティ
超早熟の天才。ウサギはウサギでも真面目なウサギ。

大和・スカリエッティ
努力の天才。マイペースなカメ。ただし、最後にはウサギを超える可能性も持つ。
技の元ネタが分かった貴方はかなりのゲーマー。

更識簪
原作での姉への劣等感さえなければ大成出来る。本作では同じような境遇の大和が居るのでコンプレックスを抱かないかも。

更識刀奈
八雲程ではないが早熟の天才。妹好きはこの頃から。

八雲&大和と刀奈&簪の関係
吊り橋効果。しかし、これは切っ掛けに過ぎない。

そろそろなのは本編のあのキャラを出さないとなあ。
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