海鳴のスカさん家   作:ピーナ

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ただ思いついただけのお話なんで今後どうなるか分かりません。


プロローグ スカさん家の朝

日本は海鳴市。海と山、自然豊かなこの都市のある場所に、「スカリエッティ研究所」という似つかわしくない看板を掲げた建物はあった。

 

「父さん、朝ご飯の用意が出来たよー」

 

沢山の専門書と論文や設計図が高い天井に届きそうなくらい積まれた一室で「父さん」と呼ばれた紫色の髪に金色の目を持つ年齢不詳とよく周りから言われる男―この研究所の主で次元世界を股にかける世紀の天才科学者、ジェイル・スカリエッティ―は目を覚ました。

 

「後五分……」

 

テンプレな言葉を返すジェイルに、呼びかけていた少年は、

 

「別に待ってもいいけど、多分、大和が食べちゃうよ?」

 

と脅しをかける。その言葉を聞いてジェイルは、

 

「今起きた! 待っていろ、私の朝食!」

 

と部屋を飛び出した。外には黒髪にやや茶色っぽい黒い瞳という日本人らしい容姿の少年―この家の家事全般を握る、家の最高権力者、八雲・スカリエッティ―が立っていた。

 

「おはよう、父さん」

「おはよう、八雲。しかし、いつも言ってるだろう? 私の事は『博士』か『ドクターJ』と呼べと」

「そう言うのは大和とやってよ、父さん」

 

八雲はジェイルの言葉を無視してリビングに向かう。その後ろ姿を見ながら、

 

「大人になったなあ、八雲は」

 

と瞳を潤ませながら呟いた。……まあ、半分は大人子供なジェイルを見て反面教師にしているからなのだが、本人はそれに気付いていない。

 

 

 

ジェイルと八雲がリビングにつくと既に一人の少年がそれぞれ椅子に座っていた。

 

「良き朝だなドクターJ。そして、我が半身よ」

 

最初に挨拶をしたジェイルと同じ紫の髪に右目はジェイル、左目は八雲の色となっている少年は大和・スカリエッティ。現在かなり速い中二病をこじらせており、ジェイルを「ドクターJ」八雲を「我が半身」と呼んでいる。

 

「うむおはよう、大和」

 

ジェイルと八雲も自分の席に座り、全員が手を合わせて、

 

「では、食べようか。いただきます」

「「いただきます!」」

 

全員が顔を合わせて朝食と夕食を摂る。これがスカリエッティ家の決まり。

 

「美味い! 八雲、また腕を上げたんじゃないか?」

「うむ、我が糧としては上々の出来よ」

「ありがと。感想は嬉しいけど、ご飯は早めに食べてね。バス来るまでそんなに時間に余裕あるわけじゃないから」

 

基本的にこの家のヒエラルキーのトップに居るのは八雲である。胃袋と財布を抑えているのもあるが腕っぷしもとんでもなく強い。

特に魔導師としての資質は1000年に一人の逸材とまで言われるレベルで、怒らせると跡形もなく消される可能性があるので怒らせないのがこの家の暗黙の了解になっている。

 

「あ、そうだ。大和帰りにお米買って来て」

「了承した。……しかし、我が半身よ。何故いつもあの白き大地の実りは我が買いに行くのだ?」

「お前が一番力持ちだから。後、お前が一番白米を食うから」

「……了解だ」

 

巷では『海鳴の二大チート一家』の片翼を担うスカリエッティ家。その次男大和も魔導師として素晴らしい能力を持っているが、それ以上に身体能力がとんでもない。近所の喫茶店のマスターに剣道の稽古をつけてもらい師匠から「何十年、何百年に一度の剣才の持ち主」と言われ、家伝の流派を特別に教えてもらったり、そのマスターが率いるサッカーチームのエースストライカーを務めたりしている。ちなみに、八雲も同じく教えてもらっている物の、家事が最優先でむしろ、その奥さんに料理やお菓子作りを教えてもらう事の方が多い。これで剣道の勝率がやや八雲優勢なのは師匠曰く「単純に八雲君が器用すぎるだけ」との事。

ここまですれば女の子が放っておかなさそうなのだが、発症中の中二病で女の子にはモテない。

 

「ご馳走様」

 

一番最初に食べ終わるのは大体八雲だ。彼はこの後後片付けもするから、残りの2人が食べている間に学校に行く準備を済ませるのだ。

 

「おお、そうだ八雲。君のデバイス調整を終わらせたからいつもの所に置いてあるぞ」

「うん、分かった。ありがとね、父さん。父さんのお昼ご飯はいつも通り冷蔵庫にしまってあるから。大和もとっとと食べて、学校行く準備しろよ」

「うむ、分かっている」

 

大和の返事を聞いてから一度部屋に戻っていく八雲。

 

「樹里……私達の息子は今日も元気ですくすく成長しているよ」

 

2人の様子を見ながらそう呟くジェイル。樹里と言うのはジェイルの妻で三人の母。しかし、三年前交通事故で他界した。

 

「父さん、もう学校行くよ!」

「ああ、済まない。後片付けは私の開発した『汚れおちーる君(食器版)』でやっておくよ」

「お願いねー。それじゃ」

「「行ってきます!」」

「行ってらっしゃい」

 

これはスカリエッティ一家とその周りで繰り広げられる物語。さて、ここから先どうなる事か……。




簡単なキャラ設定を。

ジェイル・スカリエッティ

ミッドチルダ出身の天才科学者にして天才技術者、そして天才発明家。
とある事情でミッドから地球に来てそこで結婚(戸籍は作ったbyスカさん)。三人の子供を授かるが妻に先立たれる。それからは三人の息子を男手ひとつで育てている。
現在は妻と出会った海鳴市に研究所を開き、近所の困り事を持ち前の技術で解決したり謎の科学者『ドクターJ』として学会を賑わせたりしながら、子供達と日々を送っている。
夢は「世界征服」。ただし方法は「私の技術が世界中で使われるようになったらそれは世界を制圧したも同然だ!」とかなり平和的な模様。
元キャラはマンガなのはINNOCENTS版のスカリエッティ。

八雲・スカリエッティ

三兄弟の長男で家事全般と家計を握る、スカリエッティ家のヒエラルキーのトップに立つ存在であり、1000年に一度の天才魔導師。
基本的に器用で何でもこなせるので、いつの間にか家事全般を担当していた。
常識人であり、大体破天荒な父や弟たちに振り回される不憫なキャラになる予定。(予定は未定)
夢は「近所にあるような喫茶店のマスター」。ただし、その店は夫婦で経営しているので相手が必要な模様。
元キャラは作者の別作品の主人公。

大和・スカリエッティ

三兄弟の二男で腕っぷし自慢の少年剣士で天才剣士の卵。
何故か妙な言い回しを好み、早すぎる中二病を発症している。容姿は兄弟一整っているのだが、その言動が残念なので女子人気は一番低い。しかし、男子には一番人気。学校の奴大体友達。
夢は「世界最強」。しかし何の最強かは不明。
元キャラは八雲と同じ作品のライバルキャラ。



時間軸的には無印時代で子供たちはなのはと同級生。スカさんはいろんな人たちと知り合いです。
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