遊戯王ARC―V TAG FORCE VS   作:鉄豆腐

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七夕の小ネタ

コナミ「遊矢は何を書いたんだ?」

遊矢「俺は取り敢えず無事で皆一緒に帰る事かな。コナミは?」

コナミ「ふふっ、なーいしょっ☆」

遊矢「こいつぅ~☆」




遊星、誕生日おめでとう コナミ。

モクバ「……俺は?」




第96話 お粗末なデッキ

跳ねた前髪に鋭い目付き、身体には暗い色のシャツとネクタイ、黒いマントを纏った少年、ユート。榊 遊矢と似た顔立ちの少年を連れ、コナミはシティの繁華街を歩んでいた。

彼が何故か実体を持って蘇った理由は謎で、コナミも一瞬驚いたが――彼にとっては超常現象は何時もの事、直ぐ様持ち直し、コナミ達は自分達がやるべき事を浮かべていく。

 

まずは仲間探し、それもランサーズのメンバーだ。次元移動が不安定だったのか、それとも着地点がズレたのかは分からないが、廃墟にはコナミ以外のランサーズのメンバーはいなかった。恐らく皆バラバラに転送されている可能性もある。まずは合流を目指すべきだろう。

これはデュエルディスクの通信手段を使おうとしたが――近未来的な建物の影響か、通信機能が使えなくなっている。幸いなのはデュエル自体は出来る事か。

次に仲間集め、こちらはシンクロ次元のだ。元々の指針でもあり、現地の者にここの様子を聞くべきだろう。

そしてユートのデュエルディスク作成と、彼のデッキ作り。彼は今、デュエルディスクもデッキもない。デュエルディスクはコナミが捨てられていた旧型の廃品を修理して既に作成し、デッキは落ちているカードを拾ったり、コナミのポケットに突っ込まれたカードを貸して一応の完成を見せた。恐らく彼本来のデュエルディスクとデッキは零児が持っている為、合流した時に返してもらうまでの我慢だ。

そして最後は――。

 

「金がない」

 

「うむ」

 

そう、金がない。シンクロ次元出身と言っていたイェーガーが最低限の金を与えてくれたが、持っているのは零児だ。コナミ達が持っているのは、スタンダード次元の金と、ここでも通用する事を確認したデュエルをすると自動的にデュエルディスクに送られる、通貨代わりとなるデュエルポイント、DPのみ。

コナミはかなりデュエルをしている為、余裕はあるが、それでも限界があるのでそこまで使う訳にはいかない。使うのは生活にかかる金位だ。せめて自分のDPも使えれば、とユートは何やらカチャカチャしているコナミに視線を向ける。

 

「……さっきから何をしているんだ?」

 

「何時までいるかは分からないから一応作っておくべきと思ってな、ほれ、偽の身分証明書。これからはオレの名はダニエル。お前の名はナッシュだ」

 

「何て物を作ってるんだお前は、法に触れるぞ」

 

「バリアン警察手帳もあるぞ」

 

「何だそれは……随分手が込んでいるな……」

 

法には触れるが、確かにこれは持っていても困らないだろう。幸いコナミの腕が良いのか、かなり作り込んでいてバレる事も無いだろう。仕方無いと溜め息をつき、ユートは一応受け取っておく。決してバリアン警察手帳が欲しかった訳じゃない。

 

「まぁ、元々パスポートも無しに海外に来たようなものだ。気にするな」

 

「……こ、国内だから」

 

良い子は決して真似してはいけない。

 

「で、どうする?金の方は?」

 

「オレに良い考えがある」

 

「その台詞は悪い予感しか無いのだが……」

 

胸を張り、フ、と笑みを深めるコナミの背後に変形ロボットの幻が見え、ユートが嫌な予感がすると顔をしかめる。しかし、コナミは大丈夫だとユートの肩にポンと手を置く。

 

「オレ達デュエリストの稼ぎ方なんて――いくらでもあるだろう――?」

 

――――――

 

「さぁ、寄ってらっしゃい見てらっしゃい!楽しい楽しいデュエルチャレンジだよー!」

 

数分後、人々が集まる広場にて、そこには挑戦者求ム!と書かれた看板を掲げて声を上げるコナミと、げんなりした表情のユートの姿があった。

挑戦者参加型の公開デュエル。それがコナミの提案したものだった。これならば仲間が聞き付ける可能性もあり、デュエルだからDPも稼げると言う訳だ。

 

「おいコナ……ダニエル、良い案かもしれんが、お前がやった方が良いんじゃ無いか?」

 

「勿論オレもやるが、交代制だ。午後からはオレが出る」

 

「むぅ……」

 

そう言われては仕方無い。ユートはヤケクソ気味に「誰でも良いからかかって来い!」とキャラ崩壊しながら叫ぶ。するとどうだろうか?ワイワイガヤガヤとこちらの様子を観察し、お前行けよ、いやお前が行けって等と騒ぐ街の住人の分厚い壁をモーゼの如く割り、金色の甲冑の男が現れる。

 

兜の後ろで舞う赤い毛、キリリとした目付きに整えられた口髭。右腕には金色に輝く、アカデミアのものとはまた違う、盾を模したデュエルディスク。正しく騎士。厳格そうな男の登場にユートがゴクリと唾を呑み込む。

 

「貴公等、対戦相手を望んでいるのか?」

 

「え、ええ……」

 

「ほう……ならば丁度良い、私も大会に向けてデッキ調整が出来る相手を求めていたのだ。見た所貴公達は強い。私には分かる、そこの少年の修羅場を潜り抜けて来たような闘気に、帽子の少年の異様な感覚……正しく私の求めていた相手!このデュエル、挑ませてもらう!」

 

どうしよう、何か良い人なんだろうけど、ちょっと暑苦しくて面倒臭い。何故自分の所にはこんな感じの奴が集まって来るのだろうかとユートは唇を噛む。

遊矢から分離したと思ったらコナミとシンクロ次元に転送されたと言うのも何か悪意を感じる。

とは言えこの騎士の男は恐らくかなりの強者だろう。ユートとコナミの腕を見抜く目に、纏う闘気も凄まじい。口だけの者じゃないとユートは察する。

面白い、相手が騎士ともあってユートも燃える。本来のデッキで闘えないのが口惜しいが――この挑戦を受け入れる。

 

「その挑戦、承った」

 

「そう来なくてはな!私の名はジル・ド・ランスボウ!少年!貴公の名を聞こう!」

 

「旅行者、ナッシュ!行くぞ!」

 

自身の名を名乗れないのも口惜しい。ユート、ナッシュとジルは互いに旧型と特注品の対照的なデュエルディスクを構え、口火を切る。

 

「「デュエル!!」」

 

始まるエクシーズ次元とシンクロ次元、黒と白の騎士によるデュエル。先行はチャレンジャーであるジルだ。彼はデュエルディスクに先攻を告げる赤いランプが点滅したのを確認し、5枚の手札で戦術を練る。

 

「私のターン、私は『聖騎士モルドレッド』を召喚!」

 

聖騎士モルドレッド 攻撃力1700

 

現れたのは金髪に少し黒ずんだ鎧、深紅のマントを靡かせた騎士。『聖騎士』――ユートも良く知っている、アーサー王伝説に登場する人物をモチーフとした戦士族のカテゴリだ。エクシーズモンスターも存在するが――彼はシンクロ次元の人間、恐らく持ってはいないだろう。

このモンスターは黒幕とも言える騎士、モルドレッド。それを表すように彼の影が悪魔のような形をしている。しかし『聖騎士』、やはりこう言ったカテゴリだったか、つくづく『幻影騎士団』で闘いたかったとユートはデッキに視線を移す。このデッキでどこまで彼に通用するか、実力が問われる。

 

「そして装備魔法、『聖剣カリバーン』をモルドレッドに装備!攻撃力が500アップし、同時にモルドレッドの効果が発動し、レベルも1つ上がり、闇属性となる!」

 

聖騎士モルドレッド 攻撃力1700→2200 レベル4→5

 

モルドレッドにより、伝説の『聖剣』が引き抜かれる。翡翠の輝きを見せる刀身、選ばれし者が使っていない為、その光は少し落ちている。

 

「カリバーンの効果により、私はLPを500回復!」

 

ジル・ド・ランスボウ LP4000→4500

 

「更にモルドレッドの効果発動!自分フィールドにこのカード以外のモンスターが存在しない場合、デッキから『聖騎士』を守備表示で特殊召喚する!来い!『聖騎士ボールス』!」

 

聖騎士ボールス 守備力900

 

モルドレッドに呼び出されたのは黒い短髪に青と銀の鎧、赤のマントを背から伸ばした聖杯を持った騎士。

 

「そしてカリバーンは破壊され、カリバーンの効果でこのカードをボールスに装備する!ボールスの効果も発動。レベルが1つ上がり、闇属性となる!」

 

聖騎士ボールス 攻撃力1700→2200 レベル4→5

 

「カリバーンの効果で回復!」

 

ジル・ド・ランスボウ LP4500→5000

 

「更にボールスの効果発動!デッキから3枚の『聖剣』を公開し、その中の1枚を相手はランダムに選ぶ!私は『聖剣を抱く王妃ギネヴィア』と『天命の聖剣』、そして『聖剣ガラディーン』を公開!」

 

ソリッドビジョンにより、ジルのデッキから3枚のカードが投影され、裏側となってシャッフルされる。どうやら全て同じカードでは無いらしい。『聖剣』はどれも1枚しかフィールドに存在出来ない為、当然と言えば当然か。

 

「俺は左のカードを選ぶ」

 

「うむ、選ばれし『聖剣』は『天命の聖剣』!手札に加え、残る2枚は墓地に送られる。しかし!ギネヴィアは墓地より攻撃力300アップの装備カードとして『聖騎士』に装備出来る!モルドレッドに装備!」

 

聖騎士モルドレッド 攻撃力1700→2000 レベル4→5

 

墓地より蘇り、モルドレッドに装備されるギネヴィア、ゾンビなビッチ、ゾンビッチである。たまごっちの仲間では無い。

 

「そして『天命の聖剣』をボールスに装備!装備モンスターは1ターンに1度、戦闘及びカードの効果で破壊されなくなる。私はこれでターンエンド。さぁ、ナッシュ殿よ、貴公の実力を見せてくれ!」

 

ジル・ド・ランスボウ LP5000

フィールド『聖騎士モルドレッド』(攻撃表示)『聖騎士ボールス』(守備表示)

『聖剣を抱く王妃ギネヴィア』『聖剣カリバーン』『天命の聖剣』

手札3

 

ジルのターンが終わり、ユートへと移る。相手フィールドのギネヴィアは闇属性モンスターに装備されている場合、装備モンスターと戦闘を行うモンスターをダメージステップ開始時に破壊する効果がある。そしてボールスには耐性を与える『天命の聖剣』、防御としては中々の布陣だ。これを突破するのは少々骨が折れそうだ。

 

「俺のターン、ドロー!これならば――俺は『ツイン・ブレイカー』を召喚!」

 

ツイン・ブレイカー 攻撃力1600

 

ユートの手札から登場したのは鳥帽子に黒いマスク、和風の衣装に身を包み、手には3本の剣を獣の爪のように取り付けた手甲を纏った如何にも武人と言った風貌のモンスター。ハマれば実に優秀なアタッカーとなるカード、拾い上げたカードの1枚であり、こんなものまで捨てられているのかと驚愕したものだ。

 

「む、『ツイン・ブレイカー』か……中々渋いカードを使う」

 

実はこのカード、シンクロ次元では良く構築済みデッキに投入されているカードであり、素人は勿論、玄人もこのカードの持つ可能性には舌を巻いている。恐らくはこのカードを持ち過ぎた価値も分からない人間が捨てたのだろう。

 

「バトル!『ツイン・ブレイカー』でボールスに攻撃!このモンスターには貫通効果がある!ダブル・アサルト!」

 

ジル・ド・ランスボウ LP5000→4300

 

「む、ぐっ――!」

 

『ツイン・ブレイカー』が右手の剣を振るい、ボールスを切り裂く。守備表示だろうと容赦なく貫通させる効果。そしてもう1つの効果が『天命の聖剣』の破壊耐性を逆手に取る。

 

「『ツイン・ブレイカー』は守備表示モンスターへ攻撃した場合、もう1度攻撃出来る!『天命の聖剣』が裏目に出たな!もう1度ボールスへ攻撃!」

 

ジル・ド・ランスボウ LP4300→3400

 

貫通に2回攻撃と1枚で噛み合い、完成された効果、これこそが『ツイン・ブレイカー』がアタッカー足り得る力だ。追撃がボールスを破壊し、LPを大きく削り取った。

 

「ぐぬぅ……見事!そうで無くてはな!フィールドで破壊された『聖剣』の効果により、この2枚をモルドレッドへ装備!」

 

聖騎士モルドレッド 攻撃力2000→2500

 

「カードを2枚セットし、ターンエンド!」

 

ナッシュ LP4000

フィールド『ツイン・ブレイカー』(攻撃表示)

セット2

手札2

 

攻め込んだは良いが、『ツイン・ブレイカー』の攻撃力は1600と少し頼りない。ユートは2枚のカードをセットして守りを固める。この紙束に等しいデッキで彼とどこまで渡り合えるか、観戦するコナミはユートの実力に期待する。

 

「私のターン、ドロー!カリバーンの効果で回復!」

 

ジル・ド・ランスボウ LP3600→4100

 

「そしてモルドレッドの効果でデッキから『聖騎士アルトリウス』を特殊召喚!」

 

聖騎士アルトリウス 守備力1800

 

登場したのはアーサー王伝説、主人公のアルトリウスだ。守備力は1800、『ツイン・ブレイカー』では突破出来ない。

 

「カリバーンを破壊し、再びモルドレッドへ装備!」

 

聖騎士モルドレッド 攻撃力2000→2500

 

「LPを回復!」

 

ジル・ド・ランスボウ LP4100→4600

 

名指しでは無い1ターンに1度の効果を利用し、カリバーンから放たれる光がジルに生命力を与える。これでLPは4600、折角削った分が戻っていく。早く何とかしなければジリ貧だ。

 

「アルトリウスをリリースし、私は『マスクド・ナイトLV5』をアドバンス召喚!」

 

マスクド・ナイトLV5 攻撃力2300

 

登場したのは仮面を着けた騎士。珍しい『LV』モンスターの1種であり、彼が昔から愛用するカードだ。

 

「バトル!モルドレッドで『ツイン・ブレイカー』に攻撃!」

 

「罠発動!『重力解除』!フィールドの全ての表側表示のモンスターの表示形式を変更!」

 

貴重なアタッカーが破壊されるのは見逃せない。何しろこのデッキは汎用カードなんて無いに等しいのだ。『死者蘇生』どころか、『リビングデッドの呼び声』等の蘇生カードが無いこのデッキでは『ツイン・ブレイカー』が倒されれば回収手段も限られる。ユートは罠を使い、何とかかわし、更に次のターンの『ツイン・ブレイカー』の攻撃に繋げる。

 

「珍しいカードを使うのだな、いや、シティはそんな事ザラだと聞いたな……メインフェイズ2、『マスクド・ナイトLV5』の効果で相手に1000のダメージを与える!」

 

ナッシュ LP4000→3000

 

「くっ――!罠発動!『白衣の天使』!戦闘、または効果ダメージを受けた時、LPを1000回復する!」

 

ナッシュ LP3000→4000

 

戦闘が駄目なら効果ダメージで、マスクド・ナイトが光の剣でユートを切り裂いた瞬間、ユートの背後に『白衣の天使』が現れて治療する。このカードも拾ったカードの1枚だ。かなり古く、他にも使い勝手のあるカードのある今では見かける事もない。

 

「これまた古いカードだ。しかしそれでも充分私と闘えている。デュエリストの腕が良いと見た」

 

「いや、カードが良いからさ」

 

「フ、そうか……私はカードを伏せ、ターンエンド」

 

ジル・ド・ランスボウ LP4600

フィールド『マスクド・ナイトLV5』(守備表示)『聖騎士モルドレッド』(守備表示)

『聖剣を抱く王妃ギネヴィア』『聖剣カリバーン』『天命の聖剣』セット1

手札2

 

「俺のターン、ドロー!俺は速攻魔法、『帝王の烈旋』を発動!このターン、アドバンス召喚する際、相手モンスター1体を代わりにリリースする!……、……!」

 

発動されたのはエクストラデッキからの特殊召喚を封じる事でバトルフェイズが可能となる『クロス・ソウル』と似たカード。これならば相手の強力なモンスターもリリースで除去出来るのだが――ユートはこれ本当にやって良いのか?と眉間に皺を寄せ、ぐむむと唸る。コナミと言えば彼が睨むカードに察しがついたのか、あっと口を開いている。

 

「どうしたナッシュ殿!私ならばモンスターをリリースされても怒りはしない!これは真剣勝負!貴公の全力を出すのだ!」

 

何時までも唸るユートを心配してか、ジルが声をかける。良い奴である。騎士道精神に溢れている。だからこそ――罪悪感が吹き出る。

 

「分かった、行くぞ!俺はモルドレッドをリリースし――アドバンス召喚!」

 

黒雲が空を制し、バリバリと紫色の雷が鳴り響く。天より漆黒の雫が溢れ落ち、巨大な悪魔の影を地面に写す。何が来る。妖しく、異様な空気がその場を支配し、誰もが緊張する中、それは巻き起こる。

地面に落ちた漆黒の雫がユートの眼前で竜巻のように逆巻いてバチバチと紫電が迸る。そして中から――神々しき光が黒雲を晴らし、現れたのは太陽のような山吹色の翼、深い海を思わせる体躯、天をも裂く鋭い鉤爪――。

 

「『モリンフェン』!!」

 

モリンフェン 攻撃力1550

 

今ここに――悪魔が聖誕した――。

 

「も、『モリンフェン』……だと……!?」

 

「『モリンフェン』だ……」

 

「まさかあのカードが見られるなんて……」

 

「あの少年、一体何者なんだ……!」

 

「嵐が……来るぞい……!」

 

「ちょっ、長老!」

 

現れたのモンスターを見て、次々と観客達が騒ぎ立てる。その視線の先には神々しい後光を引き連れた悪魔の姿。

『モリンフェン』、それはレベル5、闇属性、悪魔族、攻撃力1550、守備力1300の通常モンスター。そう、何とこのカード、相手がLP1550以下の場合、ダイレクトアタックするだけで勝利出来るのである。強い。

他にも様々な伝説を持つこのカードは一部でカルト的な人気を誇っており、また存在自体が幻とされるカードだ。

 

「まさか……貴公が『モリンフェン』使いだったとは……フッ、面白い!相手にとって不足無し!さぁ、来るが良い!」

 

「え、ええぇ……お、俺は『ツイン・ブレイカー』を攻撃表示に変更し、バトル!『ツイン・ブレイカー』でマスクド・ナイトへ攻撃!」

 

「させん!罠発動!『威嚇する咆哮』!プレイヤーに影響を及ぼすこのカードならば、『モリンフェン』とて抗えない!」

 

「くっ、そんな効果無いんだけどな……俺はカードを1枚セットし、ターンエンドだ」

 

ナッシュ LP4000

フィールド『モリンフェン』(攻撃表示)『ツイン・ブレイカー』(攻撃表示)

セット1

手札1

 

「私のターン、ドロー!スタンバイフェイズ、『マスクド・ナイトLV5』を墓地に送り、レベルアップさせる!デッキから特殊召喚!『マスクド・ナイトLV7』!!」

 

マスクド・ナイトLV7 攻撃力2900

 

マスクド・ナイトが進化を遂げ、2メートル程の片翼の騎士となる。攻撃力2900、戦士族の中では破格の数値だ。そして――その効果も成長している。

 

「マスクド・ナイトの効果により、1500のバーンダメージを与える!」

 

「何っ!?」

 

ナッシュ LP4000→2500

 

1500のこれまた破格のバーン効果。しかもLV5と違い、この効果を使っても攻撃可能だ。

 

「更にチューナーモンスター、『湖の乙女ヴィヴィアン』を召喚!」

 

湖の乙女ヴィヴィアン 攻撃力200

 

現れたのはスッ、と宙に浮かぶ『聖剣』を抱いた幻想的な雰囲気を醸し出す1人の少女。水の妖精とも呼ばれる乙女だ。チューナーモンスター、つまりここから彼が行おうとしているのは――。

 

「シンクロか……!」

 

「ご名答!ヴィヴィアンの効果により墓地の『聖騎士』通常モンスター、『アルトリウス』を特殊召喚!」

 

聖騎士アルトリウス 攻撃力1800

 

「いざ参る!レベル4の『アルトリウス』にレベル1のヴィヴィアンをチューニング!シンクロ召喚!『魔聖騎士皇ランスロット』!!」

 

魔聖騎士皇ランスロット 攻撃力2100

 

アルトリウスに『聖剣』が渡り、更なる進化を遂げる。現れたのは皮肉にも、アーサー王の宿敵、裏切りの黒騎士、『ランスロット』。ジルのマスクド・ナイトと並ぶエースカードだ。

 

「そして『ランスロット』がシンクロ召喚した時、デッキの『聖剣』を装備する。私が装備するのは『ランスロット』卿の名剣、『聖剣アロンダイト』!『ランスロット』の攻撃力を500ダウンし、貴公のセットカードを破壊!」

 

魔聖騎士皇ランスロット 攻撃力2100→1600

 

「むしろ有り難い!セットされた『リ・バウンド』が破壊された事でカードを1枚ドロー!」

 

ナッシュ 手札2→3

 

「何と……!?謀られた訳か、良いだろう!バトルだ!『ランスロット』で『モリンフェン』に攻撃!」

 

ナッシュ LP2500→2450

 

『ランスロット』が赤き瞳を閃かせ、その手に持ったアロンダイトで『モリンフェン』を一閃、切り伏せる。如何にも『モリンフェン』が強力なネタモンスターであろうと攻撃力が上回っている『ランスロット』には勝てない。

 

「『モリンフェン』が!ナッシュのエースが!」

 

「勝手にエースにするな!」

 

「『ランスロット』の効果で『魔聖騎士ランスロット』をサーチ!更にマスクド・ナイトで『ツイン・ブレイカー』に攻撃!」

 

ナッシュ LP2450→1150

 

「ぐっ――!」

 

マスクド・ナイトが光の剣を創造し、『ツイン・ブレイカー』と切り結び、怒濤の突きで身体を貫き吹き飛ばす。『モリンフェン』だけで無く、『ツイン・ブレイカー』までも戦闘破壊、LPも大きく削られてしまった。

 

「メインフェイズ2、私は墓地のギネヴィアを『ランスロット』に装備!」

 

魔聖騎士皇ランスロット 攻撃力1600→1900

 

「ターンエンドだ」

 

ジル・ド・ランスボウ LP4600

フィールド『マスクド・ナイトLV7』(攻撃表示)『魔聖騎士皇ランスロット』(攻撃表示)

『聖剣を抱く王妃ギネヴィア』『聖剣アロンダイト』

手札3

 

「俺のターン、ドロー!俺は『メカレオン』を召喚!」

 

メカレオン 攻撃力800

 

ここで登場したのはカメレオンの姿をした通常モンスター、『モリンフェン』と違い、その知名度の無さから何、あのモンスター?等と騒がれている。確かに、このモンスターは余り知られていないし、弱い。もっとステータスの高いモンスターも存在するし、ステータスの低さをとるならば他のモンスターの方が良いだろう。きっとユートにとっても、自身のデッキを取り戻せばいらなくなるカード。

だが――今この時は、共に闘う仲間だ。コナミの親友に、この世に使えないカードは無いと言った男がいた。良い言葉だ。コナミだってそう思う。だが、使われないカードはある。誰にも見向きもされず、捨てられるカード。残酷なものだ。デュエルモンスターズが人気であるからこそ、新しいカードが作られ、使われないカードが増え、使われるカードも増える。そのカードに眠る精霊達はそれでもデュエリストを憎まず、悲しむ。だが今この時、この一瞬だけは――彼等は喜ぶ。デュエリストと共に、闘える事を。

 

「何でも良い……相手がどれだけ馬鹿にしようと、使われる事に、意味がある」

 

唇を噛み締め、コナミは小さく呟く。確かに、この世には使われないカードはある。だが――使えないカードは、たった1枚も無い。どれだけ否定されようと、コナミはその言葉を信じる。それが、自身を愛してくれるカード達への想いだ。

 

「『メカレオン』……ふむ、見かけないカードだ。侮っている訳では無いだろうが――」

 

「無論だ。確かにこのデッキは1枚1枚が拾ったカード。だが――負けるつもりは無い!装備魔法、『バスターランチャー』を『メカレオン』に装備!」

 

小さなカメレオンがその舌で身の丈に合わぬ巨大なランチャーを掴む。これも見ないカード、通常モンスターならば『下克上の首飾り』が来ると思ったが――生憎、このデッキは使われないカードのオンパレード、尤も、このカードはその中でもマシだが。

 

「どれだけ言い繕っても、弱いカードは弱い。大切なのは、その弱さを認めてやる事だ。何せデュエルは――1枚のカードで闘う訳じゃない」

 

この世には、弱いカードは幾らでもある。だが、弱いカードを助けるカードも、幾らでもある。

 

「バトル!『メカレオン』でマスクド・ナイトに攻撃!そして『バスターランチャー』の効果!ダメージ計算時、相手モンスターが攻撃表示なら攻撃力、守備表示ならば守備力2500以上の場合、装備モンスターの攻撃力を2500アップ!」

 

メカレオン 攻撃力800→3300

 

「何と――っ!」

 

ジル・ド・ランスボウ LP4600→4200

 

攻撃力1000以下のモンスターだからこそ、『バスターランチャー』を使う資格がある。ランチャーの砲門へと光が集束し、放出、巨大なレーザーがマスクド・ナイトを焼き尽くし、跡形も無く消し去る。『メカレオン』も強力なモンスターに下克上を果たした為か、どこか嬉しそうだ。

 

「カードを2枚セットし、ターンエンド!」

 

ナッシュ LP1150

フィールド『メカレオン』(攻撃表示)

『バスターランチャー』セット2

手札0

 

「私のターン、ドロー!見事!私のマスクド・ナイトを倒すとは……が、しかし!私の剣は尽きていない!アロンダイトの効果により、右のセットカードを破壊!」

 

「速攻魔法発動!『エネミーコントローラー』!『メカレオン』をリリースし、『ランスロット』のコントロールを奪う!←→AB!」

 

「Cボタンは特に必要ない!」

 

魔聖騎士皇ランスロット 攻撃力1900→1600

 

アロンダイトで破壊されそうになった『エネミーコントローラー』がソリッドビジョンで浮かび上がり、コマンド入力によって『ランスロット』をコントロールを奪う。

 

「ほう……ならば儀式魔法、『超戦士の儀式』!」

 

「儀式だと!?」

 

何とここでジルが取ったのはシンクロではなく儀式魔法。確かに召喚ごと分かれた次元でも、アドバンスと儀式召喚までは分かれていない。使い手がいてもおかしくないが――まさかここで引き込むとは。

 

「手札より『伝説の預言者マーリン』と『魔聖騎士ランスロット』をリリースし、儀式召喚!『超戦士カオス・ソルジャー』!!」

 

超戦士カオス・ソルジャー 攻撃力3000

 

マスクド・ナイトと『ランスロット』、そして引き抜かれる3本目の剣、『カオス・ソルジャー』。かつて忘れ去られた伝説の決闘王が使ったモンスターが今、進化して蘇る。漆黒と金の鎧を纏い、その手に煌めく剣を握った凄まじき闘気を放つ剣士が地に降り立つ。

 

「『カオス・ソルジャー』……!」

 

「うむ!これこそが私の最後の剣!とは言えギネヴィアを装備した『ランスロット』がいては攻撃出来ん。カードを1枚セットし、ターンエンド!この瞬間、『ランスロット』のコントロールは戻る」

 

ジル・ド・ランスボウ LP4200

フィールド『超戦士カオス・ソルジャー』(攻撃表示)『魔聖騎士ランスロット』(攻撃表示)

『聖剣を抱く王妃ギネヴィア』『聖剣アロンダイト』セット1

手札0

 

「俺のターン、ドロー!手札の『パペット・プラント』を捨て、効果発動!相手フィールドの戦士族モンスター、『ランスロット』のコントロールを奪う!そしてバトル!『ランスロット』で『カオス・ソルジャー』へ攻撃!ギネヴィアの効果で破壊!」

 

「ぐぬっ――!」

 

ギネヴィアの効果を利用し、強力な『カオス・ソルジャー』を砕く。『ランスロット』がアロンダイトに手に鋭い斬撃を叩き込み、返しの刃からギネヴィアが『ランスロット』を守る。

 

「『カオス・ソルジャー』がこうも呆気なく倒されるとは……」

 

「フ、俺はこれでターンエンドだ」

 

ナッシュ LP1150

フィールド

セット1

手札0

 

モンスター0、手札0、あるのはセットカード1枚のみ。その頼りない布陣に、今まで観戦して来た者も明らかに落胆する。良く頑張ったが――拾ったデッキではここまでか――。

しかしそうは思えない者がここに3人、観戦するコナミ。闘う本人であるユート、そして――ユートと向かい合うジル。彼は分かっている。目の前の男がここで終わる男じゃないと。

 

「私のターン、ドロー!アロンダイトの効果でセットカードを破壊!」

 

「セットカードはモンスターカード、『アーティファクト―モラルタ』!特殊召喚する!」

 

「モンスターカードを魔法、罠ゾーンに!?」

 

魔聖騎士皇ランスロット 攻撃力1100→1600

 

アーティファクト―モラルタ 守備力1400

 

ここで登場したのは何と魔法、罠ゾーンにセット出来るモンスター。アロンダイトの効果を使ってしまったが為、ユートが優勢となった。

 

「モラルタの効果で『ランスロット』を破壊!」

 

「罠発動!『天地開闢』!デッキの『超戦士カオス・ソルジャー』、『カオス・ソルジャー―開闢の使者―』、『聖騎士ガラハッド』を公開!相手はランダムに1枚選び、そのカードが『カオス・ソルジャー』だった場合、私はそれを手札に加え、それ以外を墓地へ!」

 

「1枚のサーチと2枚の墓地肥やし……!」

 

『カオス・ソルジャー』及び、『暗黒騎士ガイア』モンスターが投入されているのが前提だが、戦士族モンスターにとってはとんでも無い墓地肥やしだ。

 

「俺は左のカードを選ぶ!」

 

「承った、選ばれたのはガラハド、残念ながら全て墓地に送られる。私は墓地の『超戦士の儀式』、『聖騎士アルトリウス』、『魔聖騎士ランスロット』を除外し、手札の『カオス・ソルジャー』を特殊召喚する!」

 

カオス・ソルジャー 攻撃力3000

 

ジルは最後の力を振り絞り、混沌の戦士をフィールドに呼び出す。青き鎧に一振りの剣、最強の戦士がフィールドに降臨する。

 

「往け!モラルタを攻撃!カオス・ブレード!」

 

剣のモンスターと『カオス・ソルジャー』が切り結び、激しき剣戟が響き合う。しかしモラルタには剣を振るう人間がいない。如何に素晴らしい名刀であろうと、その真価を発揮するには戦士が必要。『カオス・ソルジャー』の白黒の一閃に切り裂かれる。

 

「ターンエンドだ」

 

ジル・ド・ランスボウ LP4200

フィールド『カオス・ソルジャー』(攻撃表示)

手札0

 

相手フィールドには攻撃力3000の『カオス・ソルジャー』に対し、ユートのフィールドは空、手札も無い。賭けられるのはデッキのカードのみ。しかも相手のLPは初期値から全く減っていない。正直強い。拾ったデッキで闘うには無謀な相手だ。

だが――彼が一緒に闘って来た友は、何時だって諦めず挑戦して来た。

 

「いくぞ!かっとビングだ!俺!ドロー!」

 

引き抜かれる1枚のカード。これならば――。

 

「魔法カード、『闇の誘惑』!2枚ドローし、手札の闇属性モンスター1体を除外!」

 

「ここで賭けに出るか!面白い!」

 

手札0からこのカード、賭けも賭け、とんでもないギャンブルだ。だがそれでも、このカードはこのデッキの中でも良い方のカード、賭けと言うならこのデッキで挑んだ時点で充分。

 

「ドロー!」

 

ナッシュ 手札0→2

 

「――!闇属性モンスター、『サイバー・ウロボロス』を除外し、このカードが除外された場合、手札を1枚捨て、1枚ドロー!」

 

ナッシュ 手札0→1

 

「捨てたカードは『魔轟神ルリー』!特殊召喚する!」

 

魔轟神ルリー 守備力400

 

次は仮面を被った小さな悪魔。足りない、足りない、手数が足りない。だからユートは手札を求める為、あらゆる手でカードを呼び込む。

 

「魔法カード、『天よりの宝札』!手札と自分フィールドのカードを除外し、2枚ドロー!」

 

ナッシュ 手札0→2

 

更にドロー。ここで使われたのは何とも使い勝手が悪い手札交換カード。それを使いこなし、2枚ドロー。だがまだまだ足りない。

 

「良し来た――っ!魔法カード、『カップ・オブ・エース』!」

 

発動されたのはまたもドローソース。ただしこのカードはコイントスを行い、自分か相手がドローするカード。もうこうなれば賭けまくる。ソリッドビジョンによってコインが出現。弾かれて宙でくるりと舞い、地に落ちてカラカラと回る。全ての運命を決めるコイントス。その場全員が唾を呑み込む中――下されたジャッジは、表。

 

「2枚ドローだ!」

 

「くっ――!」

 

ナッシュ 手札1→3

 

これで――勝利の方程式が完成した。

 

「『ラピッド・ウォリアー』を召喚!」

 

ラピッド・ウォリアー 攻撃力1200

 

登場したのは青と白のカラーリングをしたスマートなフォルムの機械戦士。このカードこそがユートがこのデュエルのフィニッシャーとして選んだモンスターだ。

 

「『ラピッド・ウォリアー』の効果発動!このターン、このモンスターはダイレクトアタックが可能!バトル!ラピッド・ウォリアーでダイレクトアタック!ウィップラッシュ・ワロップバーン!」

 

ジル・ド・ランスボウ LP4200→3000

 

「ぐぬぅ――!」

 

『ラピッド・ウォリアー』が稲妻の如く加速し、渾身の蹴りをジルへと直撃させる。ダメージ1200。決して少なくないダメージだが――今この時は圧倒的に少ない。ガリガリと地を削り、ジルが停止し、こらで終わりかとニヤリと笑う。

 

「どうした?こんなものか、ナッシュ殿!」

 

「何を勘違いしている?」

 

「――ッ!?」

 

しかし――ユートのお楽しみはここからが本番、彼は手札の1枚を翳し、勢い良くデュエルディスクに叩きつける。

 

「手札を全て捨て、速攻魔法、『狂戦士の魂』を発動!ダイレクトアタックで1500以下のダメージを与えた場合、俺はデッキトップをめくり、そのカードがモンスターだった場合、相手に500ダメージを与え、モンスター以外を引くまでこれを続ける!」

 

「――!ここでそのカード……ククッ、面白い!さぁ、来い!私は6回モンスターカードを引かれれば負けるぞぉっ!」

 

発動された、このデュエル、最後のカード、ジルのLPは3000、つまり6回連続でモンスターカードを引けばユートの勝ち。それ以外ならばユートの負け。ここが勝負所――。

 

「お楽しみは、これからだ!1枚目!『ハングリー・バーガー』!」

 

ジル・ド・ランスボウ LP3000→2500

 

「2枚目!『ウィンドフレーム』!」

 

ジル・ド・ランスボウ LP2500→2000

 

「3枚目!『火口に潜む者』!」

 

ジル・ド・ランスボウ LP2000→1500

 

これで半分――1枚1枚引く度に、この場全員の鼓動が跳ね上がる。正にエンタメ、後、3枚――このドローが勝負を決める。ユートに応えるべく、カード達がジルに牙を剥く。

 

「4枚目!『かつて神と呼ばれた亀』!」

 

ジル・ド・ランスボウ LP1500→1000

 

「5枚目!『チューン・ウォリアー』!」

 

ジル・ド・ランスボウ LP1000→500

 

後、1枚――後1枚が、この勝負の分かれ道。ユートが勝つか、ジルが勝つか、ハラハラドキドキのラストドロー。ユートは勢い良く引き抜き――そのドローが、虹色のアークを描く。

 

「6枚目!『六武衆―ヤリザ』!」

 

ジル・ド・ランスボウ LP500→0

 

「見事――!」

 

決着――大歓声が響き渡る中、ユートは声を張り上げ、ガッツポーズを取った――。

 

 

 

 

 




???「やはりヤリザ殿は優秀でござるな、ニサシ殿も見習うでござるよ」

と言う訳でジルさん登場の巻。自分的に5D,sの中でも好きなキャラです。アニメ原作ではアキさんの噛ませとして登場した金ぴか騎士です。この作品では二人称が少し変更し、暑苦しい騎士キャラとなります。
かぁーっ、幻影騎士団と闘わせたかったなぁー!


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