遊戯王ARC―V TAG FORCE VS   作:鉄豆腐

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ドライトロンを見たミザちゃんはんほるのかんほらないのか。
機械族だからなぁ……ドラゴン族だったら使わせてたかもしれません。
もしかしたらドラゴンメイド使ってんほるのかもしれません。


第186話 ライディングデュエル、アクセラレーション!(大嘘)

世界の決闘者、デュエリスト。いくつもの世界を巡り、その瞳は何を見る?

 

「この世界は誰の世界だ?」

 

「覇王!覇王じゃないか!珍しいな、こんな所で!丁度良かった!助けてくれ!」

 

破壊者気取りのデュエリストがやって来たのは宇宙の見える異界の星。彼にとってどこか見覚えのある場所である。

彼に声をかけたのはイルカの顔面を張りつけた人型の生命体。仮に名をつけるのならキモイルカだろうか。

 

「何だキモイルカ、何のようだ」

 

「早々に酷いな。いやそれよりも大変なんだ!『サテライト・キャノン』の奴が暴走してこの衛生イオに狙いを定めてる!今から僕と『銀河恐竜』と共に迎撃に向かって欲しい!」

 

「スペースザウルスに進化するドン!」

 

キモイルカと共にデュエリストを急かすのは銀色に輝く機械の恐竜。

彼等は訳の分からぬ事をのたまい、訳の分からぬ展開へとデュエリストを導こうとする。

 

「……成程、大体分からん」

 

――――――

 

「ジャック……どこなの……私の愛しのジャック……」

 

「トビー……どこにいるの……姉さんをおいてどこにいってしまったの……?」

 

シティ、コモンズ達が暮らす下層エリアの、とある廃墟周辺にて。ここでも2人の亡霊がさまよっていた。

1人は黒髪を眉にかかるように切り揃え、黒いローブにオレンジのラインを走らせた女性、カーリー・渚。

もう1人は美しい黒髪を流す黒いローブに緑のラインを走らせた美女。かつての世界では名の知れたトップモデル、ミスティ・ローラ。

 

両者共に愛する者を求めるダークシグナー。その、亡霊である。2人はブツブツと呟きながら、自らの信奉する『地縛神』を呼び出し街を蹂躙しようとしていた。

そんな彼女等の下に、近づく影が2つ。

 

「ったく、同じような依頼が舞い込んで来てるから現場に向かってみりゃあ……何だぁ、この胸糞悪い光景はよぉ……!」

 

「昔を懐かしむ暇すら与えてくれないようね」

 

ザッ、土を鳴らし、現れたのはこのシティでは有名な決闘探偵2人組。褐色の肌に太い眉、垂れ目に頬についた傷が特徴的な男。上着を肩にかけ、Yシャツを纏った筋肉質な彼の名は、牛尾 哲。狭霧探偵事務所に所属する肉体派の探偵だ。

もう1人は青い髪に金の瞳。スーツにタイトスカートとカジュアルな着こなしの美女。狭霧探偵事務所所長にして頭脳派探偵、狭霧 深影。

 

2人はシティ中の人々から舞い込むこの事態収拾の依頼を受け、解決にやって来たのだ。視界にダークシグナーを捉えた2人は眉間に皺を寄せ、怒りを露にしている。

 

「カーリーは確かに私の恋敵だったわ……だけど、その彼女を、彼女の望まぬ過去を利用する事は、許せない……!」

 

「同感ですぜ……こんな悪趣味な事を思いつくような奴は、クズ野郎だ!」

 

何故ならこの亡霊達の顔は牛尾達の知る者だからだ。偽物とは言え、彼等を、彼女達をこんな形で利用する者を許せない。

 

「しょっぴいてやるぜ……来な、紛い物共ぉ!」

 

――――――

 

「俺のターン、ドロー!」

 

フレンドシップカップ、サーキットにて、そこでは2つのDーホイールが猛スピードで駆けていた。

1つは鳥を模し、翼をとりつけた黒いDーホイール、ブラック・バード。

現行のDーホイールと比べても高い性能を誇るこの機体を巧みに操るのは、チームARCー5D'sのセカンドホイーラー、鉄砲玉のクロウ・ホーガン。このシンクロ次元の中でもトップスピードのシンクロ使いだ。

 

対するはブラック・バードと比べて余りにも巨大。まるで戦闘機のような翼と、二股に別れた先端が特徴的な白と緑を基調としたDーホイール。

ホイーラーは白い帽子を目深に被り、同色のジャケットを纏った青年、白コナミ。

チームネオ5D'sのラストホイーラーだ。

 

クロウ・ゴーストとのデュエルで消耗し、その上ターンは白コナミに。クロウのフィールドにはエース、『ブラックフェザー・ドラゴン』と切り札級のシンクロモンスター、『BFーフルアーマード・ウィング』の2体。『強者の苦痛』にセットカードは1枚。LPは1200。

対する白コナミのフィールドはセットカードが1枚。しかしLPは4000、手札は万全の6枚。

 

「リバースカード、オープン!魔法カード、『強欲で金満な壺』を発動。エクストラデッキから6枚のカードを除外、カードを2枚ドロー!」

 

白コナミ 手札6→8

 

「俺は手札のモンスター1体を墓地に送り、手札の『クイック・シンクロン』を特殊召喚!」

 

クイック・シンクロン 守備力1400

 

白コナミの手札の1枚を撃ち抜き、現れたのはテンガロンハットを被り、真紅のマントを靡かせたガンマン人形。

フッ、手に持ったピストルから上がる煙に息を吹きかける姿は少々キザだ。このチューナーモンスターは彼のデッキの中核を担っている。

 

「速攻魔法、『地獄の暴走召喚』を発動し、更に墓地に送られた『ダンディライオン』の効果発動!まずは『ダンディライオン』の効果で2体の『綿毛トークン』を特殊召喚!」

 

綿毛トークン 守備力0×2

 

『クイック・シンクロン』が吹き飛ばした煙の中から愛らしい顔を持った綿毛が地に根差し。

 

「『地獄の暴走召喚』の効果でデッキから2体の『クイック・シンクロン』をリクルートする!」

 

クイック・シンクロン 守備力1400×2

 

更に2体の『クイック・シンクロン』が白コナミのデッキから飛び出し、空中でクルクルと回転、フィールドに着地する。これで早速、白コナミのモンスターゾーンが埋まった。

 

「『地獄の暴走召喚』の効果で相手は自身のフィールドのモンスターを1体選択し、同名モンスターを手札、デッキ、墓地から特殊召喚出来るが……」

 

「俺のフィールドのモンスターはシンクロモンスター。墓地にも同名がいない為、特殊召喚は不可能ってか」

 

「そう言う事だ。更に俺はアクションフィールド、『スターライト・ジャンクション』の効果発動!チューナーモンスター、『クイック・シンクロン』をリリースし、リリースしたモンスターと異なるレベルの『シンクロン』モンスター1体をデッキからリクルートする!来い、『シンクロン・キャリアー』!」

 

シンクロン・キャリアー 守備力1000

 

ここに来て、今までただの飾りと化していたアクションフィールドの効果が発動される。どうやらこのフィールドは白コナミにとって有利なものだったらしい。

クロウが小さく舌打ちを鳴らす中、フィールドに現れたのはクレーンを背負った小さなロボット。このカード自体はチューナーではないが、『スターライト・ジャンクション』でリクルート出来る『シンクロン』はチューナーに限らない為、問題はない。

 

「そしてレベル1の『綿毛トークン』に、レベル5の『クイック・シンクロン』をチューニング!集いし絆が更なる力を紡ぎ出す。光差す道となれ!シンクロ召喚!轟け、『ターボ・ウォリアー』!」

 

ターボ・ウォリアー 攻撃力2500→1900

 

まずはシンクロモンスター、1体目。

まるでリーゼントのように膨らんだ頭部に自動車を変形させ、人型にした赤いボディ、腰からタイヤを下げ、マフラーを伸ばした身体に鋭い爪を持つ機械戦士がフィールドに降り立つ。

半上級以下の効果の耐性と、上級シンクロモンスターへの戦闘優位効果を持ったモンスターだ。

 

「そして『シンクロン・キャリアー』の効果発動!このカードがモンスターゾーンに存在する中、1ターンに1度『シンクロン』モンスターが戦士族、機械族のシンクロモンスターの素材となった事で、『シンクロントークン』を特殊召喚する!」

 

シンクロントークン 守備力0

 

「フルアーマード・ウィングの効果発動!このカードがモンスターゾーンに存在する限り、効果を発動した相手モンスター1体に楔カウンターを乗せる!」

 

シンクロン・キャリアー 楔カウンター0→1

 

「チ、こんな効果も隠していたか。俺はレベル1の『綿毛トークン』とレベル2の『シンクロントークン』に、レベル5の『クイック・シンクロン』をチューニング!集いし希望が新たな地平へいざなう。光差す道となれ!シンクロ召喚!駆け抜けろ、『ロード・ウォリアー』!」

 

ロード・ウォリアー 攻撃力3000→2200

 

2体目、今度は美しいプラチナの鎧を身に纏う機械戦士。背中、肩から棘を伸ばし、マントを羽織る『ウォリアー』。攻撃力は3000、フルアーマード・ウィングと並んだ。

 

「『ロード・ウォリアー』の効果!デッキからレベル2以下の機械族、または戦士族モンスターをリクルートする!来い、『ニトロ・シンクロン』!」

 

ニトロ・シンクロン 守備力100

 

ロード・ウォリアー 楔カウンター0→1

 

「レベル2の『シンクロン・キャリアー』に、レベル2の『ニトロ・シンクロン』をチューニング!シンクロ召喚!『アームズ・エイド』!」

 

アームズ・エイド 攻撃力1800→1400

 

3体目、腕の姿をしたシンクロモンスターがジェット推進でフィールドに現れる。汎用レベル4シンクロの中でもかなり優秀なモンスターだ。

 

「『アームズ・エイド』の効果により、このカードを『ロード・ウォリアー』に攻撃力1000アップの装備カードとして装備する!」

 

ロード・ウォリアー 攻撃力2200→3200

 

ガチャリ、『アームズ・エイド』が『ロード・ウォリアー』の左腕に装備され、フルアーマード・ウィングの攻撃力を超える。正面突破で来たか。尤も、フルアーマード・ウィングは完全効果耐性を持っている為、こうする他ないのだが。

 

「カードを1枚セット、バトル!『ターボ・ウォリアー』で『ブラックフェザー・ドラゴン』へ攻撃!この瞬間、『ターボ・ウォリアー』の効果により、『ブラックフェザー・ドラゴン』の攻撃力を半分にする!ハイレート・パワー!」

 

「させねぇよ!罠発動!『シンクロ・バリアー』!『ブラックフェザー・ドラゴン』をリリースする事で、このターン受けるダメージを0にする!」

 

「チッ、『ロード・ウォリアー』でフルアーマード・ウィングへ攻撃!ライトニング・クロー!」

 

何とかダメージを逃れたが、モンスターは別。頼もしかったフルアーマード・ウィングも破壊され、クロウのフィールドががら空きになってしまう。折角の強力なモンスターがたったの1ターンで撃破されてしまった。

 

「『クリバンデッド』を召喚」

 

クリバンデッド 攻撃力1000

 

「ターンエンド。『クリバンデッド』をリリースし、デッキトップから4枚のカードを墓地へ送り、『大革命返し』を手札に」

 

白コナミ LP4000

フィールド『ロード・ウォリアー』(攻撃表示)『ターボ・ウォリアー』(攻撃表示)

『アームズ・エイド』セット1

手札4

 

「俺のターン、ドロー!上等じゃねぇか……!魔法カード、『闇の誘惑』!2枚ドロー!」

 

クロウ・ホーガン 手札0→2

 

「その後、手札の闇属性モンスター1体を除外。良し、南風のアウステルを召喚!」

 

BFー南風のアウステル 攻撃力1300

 

現れたのはクロウ・ゴーストのデュエルでフルアーマード・ウィングのサポートを担った南国風の鮮やかな羽を持つ小鳥。墓地発動効果として黒羽カウンターと楔カウンター、2種のカウンターに関する効果を持つが、このカードはフィールドに呼び出されても優秀な効果を持つ。

 

「召喚時、除外されている『BFー二の太刀のエテジア』を特殊召喚する!」

 

BFー二の太刀のエテジア 守備力1600

 

除外されている『BF』の帰還、つまりこのカード1枚でシンクロ素材が揃うと言う事だ。自身もレベル4のチューナー。一粒で何度も美味しいモンスターだ。

呼び出されたのはその名の通り、2本の刀を持つ武士風の『BF』だ。レベルは3、アウステルと合わせれば7となる。

 

「『黒い旋風』の効果で『BFー上弦のピナーカ』をサーチ!レベル3のエテジアに、レベル4のアウステルをチューニング!シンクロ召喚!『BFーアーマード・ウィング』!」

 

BFーアーマード・ウィング 攻撃力2500

 

「アーマード・ウィングの効果発動!『ロード・ウォリアー』の楔カウンターを取り除き、攻撃力を0にする!」

 

ロード・ウォリアー 攻撃力4000→0

 

アーマード・ウィングが猛スピードで飛行し、掌底を『ロード・ウォリアー』に打ち付けられた楔に放ち、白金の鎧にひびを走らせる。

元々楔カウンターはこのカードのもの。フルアーマード・ウィングに使えるものは、このカードにも使える。こちらはコントロール奪取ではなく、攻撃力ダウンだが、それでも充分だ。

 

「バトル!アーマード・ウィングで、『ロード・ウォリアー』へ攻撃!」

 

「罠発動!『ガード・ブロック』!ダメージを0にし、1枚ドロー!」

 

白コナミ 手札4→5

 

「チッ、だが『ロード・ウォリアー』は倒した。ターンエンドだ」

 

クロウ・ホーガン LP1200

フィールド『BFーアーマード・ウィング』(攻撃表示)

『黒い旋風』『強者の苦痛』

手札1

 

「俺のターン、ドロー!『ネクロフェイス』を召喚!」

 

ネクロフェイス 攻撃力1200→800

 

「互いに除外されているカードをデッキに戻し、攻撃力をその数×100アップ!」

 

ネクロフェイス 攻撃力800→4200

 

「墓地の『シャッフル・リボーン』を除外、『ネクロフェイス』をデッキに戻してドロー!」

 

白コナミ 手札5→6

 

「魔法カード、『調律』を発動!デッキから『ジャンク・シンクロン』を手札に加え、デッキトップを墓地に送る!そして魔法カード、『二重召喚』を発動!『ジャンク・シンクロン』を召喚!」

 

ジャンク・シンクロン 攻撃力1300→1000

 

所々へこんだガラクタのオレンジボディに丸眼鏡、マフラーを巻き、背にバックパックを取り付けたモンスターがフィールドに飛び出す。

彼の『シンクロン』チューナーを中心にしたデッキの中では最初期のカードにして、今でも通用するレベルのカードだ。

 

「『ジャンク・シンクロン』の召喚時効果発動!墓地よりレベル2以下のモンスター、『チューニング・サポーター』を守備表示で蘇生!」

 

チューニング・サポーター 守備力300

 

『ジャンク・シンクロン』の隣に並んだのは『ジャンク・シンクロン』よりも小さく、中華鍋を被ったモンスター。白コナミが良く使うカードの1枚だ。

低ステータスである事を活かし、このカードを大量展開、シンクロ素材に使う事で次の展開の為の手数を整える、と言うのが彼のデュエルの定石となっている。

 

「魔法カード、『機械複製術』!『チューニング・サポーター』を対象として発動!対象モンスターと同名のモンスターを2体、デッキからリクルートする!」

 

チューニング・サポーター 守備力300×2

 

「『地獄の暴走召喚』の次はそいつか……!加減ってもんを知らねぇのか!」

 

「お前相手に加減は出来ん。俺は『チューニング・サポーター』の効果により、シンクロ素材となるこのカードのレベルを2として扱う。レベル1の『チューニング・サポーター』1体と、レベル2の『チューニング・サポーター』2体に、レベル3の『ジャンク・シンクロン』をチューニング!集いし闘志が怒号の魔神を呼び覚ます。光差す道となれ!シンクロ召喚!粉砕せよ、『ジャンク・デストロイヤー』!」

 

ジャンク・デストロイヤー 攻撃力2600→1800

 

4体もの素材を使い、現れたのはまるでスーパーロボットのような見た目のモンスター。王冠の如き金の3本角に、赤く輝くマシンアイ、胸にはオレンジのコア、その両隣に4つの緑のコアを並べ、4本の腕とX字の白銀の翼、膝から赤い角を伸ばしたモンスター。

白コナミの持つシンクロモンスターの中でも破壊力だけなら『シューティング・スター・ドラゴン』にも並ぶカード。彼を相手取るなら、まずこのカードを警戒せねばならない。

 

「『ジャンク・デストロイヤー』のシンクロ召喚時、このカードのシンクロ素材としたカードの数までフィールドのカードを破壊する!アーマード・ウィングと『強者の苦痛』、『黒い旋風』を破壊!タイダル・エナジー!」

 

「チィッ!」

 

「更にシンクロ素材になった『チューニング・サポーター』の効果により、3枚ドロー!」

 

白コナミ 手札3→6

 

恐ろしい破壊力とドローブースト。これこそが白コナミの実力だ。小さな下級モンスターを組み合わせ、様々な角度から攻めて来る。

まるでかつての仲間、チーム5D'sのリーダーのように。

 

「永続魔法、『補給部隊』を発動。更に魔法カード、『ネクロイド・シンクロ』を発動!墓地のチューナー1体と、チューナー以外のモンスター2体まで除外し、そのレベルの合計となる『スターダスト』をシンクロ召喚する!レベル4の『BFー蒼炎のシュラ』とレベル3『クリバンデッド』に、レベル1の『バリア・リゾネーター』をチューニング!集いし願いが新たに輝く星となる!光差す道となれ!シンクロ召喚!飛翔せよ、『スターダスト・ドラゴン』!!」

 

スターダスト・ドラゴン 攻撃力2500

 

ジャック・Dとクロウ・ゴースト、2人のチームメイトのカードを使い、白コナミが呼び出したのは自らのエースモンスター。

煌々と美しく輝く星屑を風に運ばせ纏う、女性的な天使を思わせる、線の細い純白の竜。

シグナーの竜が1柱。そしてチーム5D'sのリーダーだった男のエースカードだ。

 

「『スターダスト・ドラゴン』……まさか敵に回るとはな……!」

 

「『ネクロイド・シンクロ』で呼び出した『スターダスト・ドラゴン』の効果は無効化される。カードを2枚セット、バトル!『スターダスト・ドラゴン』でダイレクトアタック!シューティング・ソニック!」

 

『スターダスト・ドラゴン』が渦巻く大気をアギトに集束させ、風のブレスをクロウに放つ。迫る脅威、圧倒的な力の奔流を前に、クロウは必死で抵抗する。

 

「墓地の『光の護封霊剣』を除外し、ダイレクトアタックを防ぐ!」

 

地面より光の剣が飛び出し、ブレスを防ぐ柵となる。これで最悪の事態は逃れた。クロウの目的は一発でも多く白コナミにダメージを与える事、まだ一撃入れぬ内に退場は出来ない。

 

「ターンエンドだ。手札のアクションカードを除外。思った以上に粘るな」

 

白コナミ LP4000

フィールド『スターダスト・ドラゴン』(攻撃表示)『ジャンク・デストロイヤー』(攻撃表示)『ターボ・ウォリアー』(攻撃表示)

『補給部隊』セット2

手札2

 

「俺のターン、ドロー!魔法カード、『闇の誘惑』を発動!2枚ドローし、ピナーカを除外……良し……!『ファントム・オブ・カオス』を召喚!」

 

ファントム・オブ・カオス 攻撃力0

 

現れたのは不定形の泥のような、闇そのものと言えるモンスター。低いレベル、攻守0と召喚手段が豊富なカードであり、コピー能力を持つ。

召喚する事が難しく、強力なモンスターを墓地に落とし、コピーする。と言った使用法が主となるモンスターだ。そのコピー先は幅広い。

 

「『ファントム・オブ・カオス』の効果発動。コピーするのは、『ブラックフェザー・ドラゴン』!」

 

フルアーマード・ウィングも悪くないが、コントロール奪取するとなると、元々のレベルが4の『ファントム・オブ・カオス』だ。

レベル6以下のモンスター効果の対象耐性を持つ『ターボ・ウォリアー』を奪えず、必然的に『ジャンク・デストロイヤー』を奪う事になり、『スターダスト・ドラゴン』に攻撃、100のダメージしか与えられない。となるとここは、このエースで勝負に出る。

 

「墓地のアウステルを除外し、相手フィールドのカード数だけ黒羽カウンターを『ブラックフェザー・ドラゴン』に乗せる!」

 

ブラックフェザー・ドラゴン(ファントム・オブ・カオス) 攻撃力2800→0 黒羽カウンター0→7

 

「さぁ、たっぷり食らいな……!黒羽カウンターを取り除く事で、『ジャンク・デストロイヤー』の攻撃力を2600ダウン!その数値分ダメージを与える!ブラック・バースト!」

 

白コナミ LP4000→1400

 

「――ッ!」

 

黒羽の一撃が白コナミに襲いかかり、LPに多大なダメージを与える。余りにも大きい一撃。白コナミの機体が大きく揺れ動く。

 

「バトル!『ブラックフェザー・ドラゴン』で『スターダスト・ドラゴン』へ攻撃!」

 

『ブラックフェザー・ドラゴン』の姿を模した『ファントム・オブ・カオス』が天高く飛翔し、『スターダスト・ドラゴン』へとダイブ、鉤爪を『スターダスト・ドラゴン』の身体に食い込ませて掴み、必殺のブレスを至近距離でお見舞いする。

本来なら効果が無効になった『スターダスト・ドラゴン』より、『ターボ・ウォリアー』を狙うのだが、『スターダスト・ドラゴン』を放って置けば『シューティング・スター・ドラゴン』に進化されるかもしれない。一番先に除去しておきたい。

 

「『補給部隊』の効果でドロー!」

 

白コナミ 手札2→3

 

「速攻魔法、『グリード・グラード』!シンクロモンスターを破壊した事で2枚ドロー!」

 

クロウ・ホーガン 手札0→2

 

「魔法カード、『ナイト・ショット』。セットカードを破壊し、カードを1枚セット、ターンエンドだ」

 

クロウ・ホーガン LP1200

フィールド『ファントム・オブ・カオス』(攻撃表示)

セット1

手札0

 

「俺のターン、ドロー!やってくれる……!魔法カード、『アドバンスドロー』!デストロイヤーをリリースし、2枚ドロー!」

 

白コナミ 手札3→5

 

「魔法カード、『暗黒界の取引』!手札を交換、『シンクロン・エクスプローラー』を召喚!」

 

シンクロン・エクスプローラー 攻撃力0

 

現れたのは赤い球体に手足を生やした機械族のモンスター。胸部には穴が空いており、ゴソゴソと手を突っ込んで何かを取り出そうとしている。

 

「召喚時効果で、墓地の『クイック・シンクロン』を蘇生する!」

 

クイック・シンクロン 守備力1400

 

何と穴から現れたのは万能『シンクロン』であるガンマン人形だ。身体の大きさ的に『クイック・シンクロン』が入る訳がないのだが、恐らくこの穴は異次元に繋がっているのだろう。ともすれば納得出来る。

 

「レベル2の『シンクロン・エクスプローラー』に、レベル5の『クイック・シンクロン』をチューニング!集いし想いがここに新たなる力となる。光差す道となれ!シンクロ召喚!燃え上がれ、『ニトロ・ウォリアー』!」

 

ニトロ・ウォリアー 攻撃力2800

 

3ターン連続シンクロ召喚。エクストラデッキのモンスターを使い切る気なのか、次々とシンクロモンスターが姿を見せる。

炎を吹かせて飛行し、フィールドに降り立ったのは今までの機械戦士と言った風貌の『ウォリアー』モンスターと違い、まるでエイリアンのような2足歩行の戦士。

緑色の逞しい肉体に、頭部と後背部からバイクのマフラーの如き器を生やし、2本の角を伸ばし、岩石の如き腕と蜂の下半身を思わせる尾を持ったモンスター。

攻撃力2800、白コナミのデッキでは攻撃的で頼りになるアタッカーだ。

 

「フィールド魔法、『光の護封陣』!獣族を宣言し、カードを2枚セット、バトル!『ニトロ・ウォリアー』で『ファントム・オブ・カオス』へ攻撃!ダイナマイト・ナックル!」

 

残るクロウのLPは1200、『ニトロ・ウォリアー』の攻撃力は2800。対する『ファントム・オブ・カオス』の攻撃力は、0。

セットカードはこの状況では意味はない。元よりこのカードは遊矢へ託すつもりだったのだ。ここまでか、クロウは悔し気に顔を歪ませるが、クロウ・ゴースト、白コナミと言う連戦では良くやった方だ。

誰も彼を責める事は出来ない。目を伏せ、フゥ、と溜まった疲労を吐き出すようにし、息をつく。

そして『ニトロ・ウォリアー』が身体の各所から炎を吹き出して加速、猛スピードで『ファントム・オブ・カオス』に襲いかかり、必殺の右ストレートを放つ。

 

クロウ・ホーガン LP1200→0

 

チームARCー5D's、セカンドホイーラー、クロウ・ホーガン敗退。これで、シティの未来を救う残された希望はあと1人、榊 遊矢にかかっている。

 

「見事だった。ジャック・アトラス、クロウ・ホーガン。さぁ、残るはお前だけだ、榊 遊矢」

 

ニヤリと不敵な笑みを浮かべる白コナミ。彼はDーホイールのスイッチをカチリと押すと共に、巨大ホイールの後部ブースターに炎が点火。側部のウィングが広がり、Dーホイールが浮き上がり、何と空を飛翔した。

 

「さぁ、折角だ。決戦はアーククレイドルでつけようじゃないか!スリップストリームでついて来い!」

 

「無茶言うな!」

 

無茶苦茶を言いながらも空を飛行しだす白コナミを見上げ、遊矢が視線の先、アーククレイドルの周囲に何かを見つけ、その目を大きく見開く。

アーククレイドルの周りで光る物、アクションカードが何枚も浮かんでいる。これは一体どう言う事かと疑問に感じ、遊矢は1つの答えに辿り着く。このデュエル、このコースの中で、アクションカードの数は驚く程少なく、逆にアーククレイドルには大量に存在する。まさかとは思うが。

 

「このアーククレイドル自体が、アクションフィールド、もしくはその投影装置なのか……?」

 

だとすれば不味い。このままでは飛行出来る白コナミが、大きく有利となる。敵はもしかすると、白コナミの勝率を上げる為にこのアーククレイドルを作ったのかもしれない。となると空を飛べない遊矢の敗北は濃厚。どうする、と考えた時、遊矢のデッキが赤い輝きを放つ。

 

「ッ!?これは……」

 

光を放つのは、月影から手渡されたコナミのカード。遊矢がデッキからその1枚を抜き取った途端、そのカードから放たれる光はより輝きを増し、赤い光のリングを出現させ、ユーゴのDーホイールに重なり、ホイール部分から翼が広がる。

 

「こりゃあ、あの時と同じ……」

 

「ああ、アポリアのものだ」

 

クロウとジャックが呆然と呟く中、遊矢は導かれるようにDーホイールに搭乗し、ハンドルを握る。コナミが渡したカードより与えられた力。

となるとコナミは、こうなる事を分かって月影にカードを渡していたのだろうか。

 

「……やはり、な」

 

遊矢が考え込む中で、白コナミがポツリと溢す。やはりどう言う事だろう、遊矢が彼に視線を移す共に白コナミが神妙な面で口を開く。

 

「奴も俺も同じ存在、となると俺がやりそうな事を察していたのだろう。腹立たしい事だがな」

 

「同じじゃないさ……」

 

「……何?」

 

「俺の友達とお前を一緒にしないでもらおうか!あいつは、コナミは、俺達の大事な友達だ!」

 

「……フ、どうだろうな?俺も奴も、根は変わらんと思うがな!」

 

吠える遊矢に、不敵な笑みを浮かべる白コナミ。両者譲る事はない。ならば、デュエルで証明するまで。

シティの命運を賭け、今、遊矢がDーホイールを駆り、翼を羽ばたかせ、アーククレイドルへと乗り込む。

両雄、激突する時。

 

「「ライディングデュエル、アクセラレーション!!」」

 

ところで、空を飛んでおいてライディングデュエルとは何だろうか?

 

白コナミ LP1400

フィールド『ニトロ・ウォリアー』(攻撃表示)『ターボ・ウォリアー』(攻撃表示)

『補給部隊』セット3

『光の護封陣』

手札0

 

――――――

 

「「「デュエル!!」」」

 

一方、治安維持局、デュエルルーム。そこでは3人のデュエリストがデュエルディスクを構え、デュエル開始の口上を上げていた。

1人は銀髪に赤緑の眼鏡、赤いマフラーが特徴的な少年、赤馬 零児。

2人目はやや後退した銀髪に顔から首にかけて無数のマーカーを刻んだライダースーツの巨漢、セルゲイ・ヴォルコフ。

そしてこの2人に対する3人目は、黒く充血した眼に黄金の瞳を持ち、セルゲイよりも更に膨張した筋肉を誇る男、ジャン・ミシェル・ロジェ。

 

零児とセルゲイはロジェを倒す為、立ち上がったのだが、ロジェはプラシドから1枚のカードを渡された途端、このような姿に豹変してしまったのだ。

変わったのは見た目だけでないだろう。零児は冷静に分析しながら凄まじい威圧感を放ち、デッキから5枚のカードを手札とするロジェの挙動を警戒する。

 

ルールはバトルロイヤルルール。

零児として自分のデッキはタッグデュエル向きではないと思っているが、今回は共闘するのがセルゲイの為、ダメージを様々なアドバンテージに変える彼と組めないのは少々惜しいと考え込む。先攻はロジェ。彼はニヤリと笑みを浮かべながら手札を切る。

さて、どのような戦術で来るか。

 

「私のターン、私は魔法カード、『強欲なウツボ』を発動。手札の水属性モンスター2体をデッキに戻し、シャッフル、そして3枚のカードをドローする」

 

一気に3枚のドロー、と言えば聞こえは良いが、このカードが行っている事はあくまで手札交換。それに手札に水属性モンスターが2体以上なければ発動出来ないと使い勝手は良くない。

しかしこれでロジェのデッキの方向性が少しだけ分かった。彼のデッキは水属性モンスターを主軸にしたデッキ。アカデミアの人間の為、『アンティーク・ギア』と思ったが、違うらしい。

 

「たった今手札に加わった『彩宝龍』の効果発動。このカードが手札に加わった場合、このカード自身を特殊召喚出来る!」

 

彩宝龍 守備力2600

 

現れたのは美しく輝くサファイアの鱗を持つ水棲の龍。その幻想的な姿を目に捉え、セルゲイが思わず「美しい……!」と呆然と呟く。

守備力2600ものチューナーモンスター。このまま壁としても使えるが、勿論零児とセルゲイを相手にそんな悠長な真似をする筈がない。

 

「永続魔法、『補給部隊』を発動。そして『カードガンナー』を召喚」

 

カードガンナー 攻撃力400

 

今度は透明なガラスのヘッドからサーチライトを輝かせ、赤い上半身と両腕に砲塔を、青いキャタピラの下半身を持つ玩具染みたモンスター。ここまで一貫性がないカードばかり、少々計りかねる。

 

「魔法カード、『機械複製術』。『カードガンナー』をデッキから2体、リクルートする」

 

カードガンナー 守備力400×2

 

水属性サポートの『強欲なウツボ』に、機械族サポートの『機械複製術』。水属性、機械族を中心としたデッキだろうか。

 

「3体の『カードガンナー』の効果を発動!計9枚のカードをデッキトップから墓地に送り、各々『カードガンナー』の攻撃力は墓地に送ったカード1枚につき500アップする!」

 

カードガンナー 攻撃力400→1900×3

 

一気に9枚の墓地肥やし、強力なコンボだ。本来デュエリスト向きではない。ロジェだが、彼は元々策略家、デュエルよりも向いている分野があるだけでデュエルが出来ない訳ではない。

 

「そして墓地の『水晶機巧ーサルファフナー』の効果発動!手札のサルファフナー以外の『クリストロン』カード、『水晶機巧ーリオン』を捨てる事で、このカードを守備表示で蘇生する!」

 

水晶機巧ーサルファフナー 守備力1500

 

次に現れたのは黄金に染まった機械の獣竜。四足歩行に翼を持ったドラゴンを模した機械竜と言った所だろうか。

身体中に水晶の鱗を持っており、刺々しい見た目のモンスターだ。水属性、機械族。成程、このカード、『クリストロン』が彼のデッキのテーマか。

 

「そしてその後、私のフィールドのカードを1枚破壊する。『カードガンナー』を破壊し、『カードガンナー』自身と『補給部隊』の効果で2枚ドロー!」

 

ジャン・ミシェル・ロジェ 手札0→1→2

 

「魔法カード、『カップ・オブ・エース』!コイントスを行い、表ならば私が、裏ならば貴様がドローする。当然表!神たる私に隙はない!2枚ドロー!」

 

ジャン・ミシェル・ロジェ 手札1→3

 

上手いコンボだ。デメリット効果を活かし、即座に手札を回復させている。更にドローソースまで引き、これでロジェの手札は3枚、いや。

 

「魔法カード、『サルベージ』!墓地の水属性モンスター2体を回収し、魔法カード、『強欲なウツボ』!」

 

ジャン・ミシェル・ロジェ 手札1→4

 

これで――。

 

「2枚目の『カップ・オブ・エース』!表を選択し、当たりだ、2枚ドロー!」

 

ジャン・ミシェル・ロジェ 手札3→5

 

5枚。とんでもない回復力だ。

 

「そして、フィールドのレベル5以上で同レベルのチューナーとチューナー以外のモンスターを墓地に送り、エクストラデッキからあるモンスターを呼び出す!レベル5のサルファフナーに、レベルマイナス5となった『彩宝龍』をマイナスチューニング!」

 

「マイナスチューニングだと!?」

 

正の数字にて行われるシンクロではなく、正と負にして行われるマイナスチューニングに驚愕する零児。

無理もない。彼等からしてみればこれは異常な事だ。いや、シンクロ次元でもか。アクセルシンクロ、ダブルチューニングとシンクロ次元だけあって、その先を見せてくれる。

これはその中でもダークシグナー達のダークシンクロに近い。マイナスのレベルを持つダークチューナーを使うあちらと異なり、こちらはシンクロモンスター本体の力で、通常のチューナーをマイナスレベルに変えるものであるが。

そしてこちらは結果として生まれるモンスターは、マイナスレベルを持つダークシンクロではなく――レベル0のシンクロモンスター。

 

「混沌の次元より沸き出でし力の源!原点にして全ての頂点!この現世でその無限の渇望を暫し潤すがよい!」

 

『彩宝龍』の身体が黒く染まった後、光となって弾け、闇色の星となる。星の数は5つ、5つの星はサルファフナーの周囲を回転し、サルファフナーの身体に埋め込まれ、悲痛な断末魔が上がる。

これは贄だ。神を地上に君臨させる為の尊き贄。サルファフナーの身体は内部から発光する星が持つ闇色のへと変わり、灰となって空中に昇る。そして灰の煌めきは竜の星座を作り出して――今、浮かび上がる。

 

「神臨せよ!究極神、『アルティマヤ・ツィオルキン』!!」

 

アルティマヤ・ツィオルキン 守備力0

 

広大とも言える、デュエルルームいっぱいに――今、赤く燃え盛る竜の神が君臨する。その名は『アルティマヤ・ツィオルキン』。ナスカの地上絵に刻まれた、冥界の王を滅ぼす赤い守護竜。その神が、零児達に牙を剥く。

 

「レベル0の、シンクロモンスター……!」

 

「さぁ、我が神の力を見せてやろうではないか!カードを3枚セット、ターンエンド!1ターン1度、魔法、罠カードがセットされた事で、『アルティマヤ・ツィオルキン』の効果発動!エクストラデッキから『パワー・ツール』シンクロモンスター、またはレベル7、8のドラゴン族シンクロモンスター1体を呼び出す!魔神を束ねし蝿の王よ!ムシズの走る世界に陰りを!『魔王龍ベエルゼ』!」

 

魔王龍ベエルゼ 攻撃力3000

 

赤き竜の咆哮を受け、フィールドに呼び出されたのはセクトのエースモンスター。双頭の黒竜に女性を磔にした異形のモンスターだ。

この魔王でさえも神の前では配下の1体に過ぎないと言う事か。1ターンに1度とは言え、カードをセットするだけで強力なモンスターを呼ぶ効果に零児が戦慄する。

 

「何と言う効果だ……!」

 

「当然だろう、私こそが神なのだから!私はこれでターンエンド。さぁ、神の威光の前に足掻いて見せよ、か弱き人間共よ!」

 

ジャン・ミシェル・ロジェ LP4000

フィールド『アルティマヤ・ツィオルキン』(守備表示)『魔王龍ベエルゼ』(攻撃表示)『カードガンナー』(守備表示)×2

『補給部隊』セット3

手札2

 

襲いかかる脅威、ジャン・ミシェル・ロジェ。神の力を得、決闘竜を自在に操る彼を前に、零児とセルゲイはどう出るのか。

苦戦は必至、今、榊 遊矢と白コナミのシティの命運を賭けた決戦の裏で、語られざる闘いの幕が静かに上がる。

 

「私の、ターン……!」


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