オリジナルIS早く出したいですセンセイ。
AM 2:03
「で、できた……」
真夜中の自室に、疲れと喜びの入り混じった声が響く。自分の声とはいえ、疲れてるってのがよくわかる声だなぁ……
「あれからもう1年と半年かー」
そう、俺こと黒崎 観風は現在12歳。
あの『白騎士事件』から1年と半年が経過して、今は1月半ば。冬真っ盛り。
エアコンなんて贅沢なものは俺の部屋にはなく、あまり大きくない電気ストーブ以外に暖を取れる器具はない。強いて言うなら膝の上にかけるブランケットくらいかな?
そんな部屋で、夜中の2時まで机に向かってPCをいじっていたのだ。ご飯やお風呂、宿題などを終わらせたのが9時前で、それからずっとPCの前にいた…って生活を1年以上続けていたんだから、
そりゃ疲れるよね。
え?そんなに長い期間何をしていたか、だって?
あれだよ、『篠ノ之束博士の目にとまるもの』の研究。
あれが、たった今、ようやく終了したわけですよ!
じゃあ何を研究していたのか。
実は、みなさんお馴染み(じゃないかもしれない)アレである。
『プライマル・アーマー』と『アサルト・アーマー』
そう、ACfAにて活躍したあのシステムである。
先に開発したいと思ったのは
実は
ならシールドバリアとは別に一つバリアを作っちゃえばいいんじゃないか、ってことでシールドバリアとはおそらく異なるであろう仕組みで新たにエネルギーバリアを作って、それを攻勢変換させることにしてみた。
ちなみに、俺が書いたのは理論だけ。いわゆる論文みたいなものだ。まぁ読みやすい文章にしたわけでもなく、結構書き殴ったところも多いんだけど……
とはいえこれなら博士の目にとまってもおかしくない……と思いたい。
ぶっちゃけ何もしなくてもなんらかの理由でスカウトはされるはずなんだけど、わかりやすい理由を作っておいた方が自然だと思ったからね。
「あとはこれを何処かわかりやすい場所にアップロードするだけかな」
んー、どこがいいかな?どこでもいいんだろうけど……
……
「ツイッ○ーでいっか。ポチッとな」
うん、アップロード完了!よーし寝るぞー!
コンコン
ノック音。俺は扉まで歩いて行き、静かにそれを開く。そこには、
「……」
枕を持った奏が立っていた。
「どうしたの、奏?」
「お、お兄ちゃん…えっと、その…」
「また眠れない?」
「う、うん……その、また一緒に寝てもいい……?」
月に1回か2回、こういうことがある。
奏は人に比べると寂しがり屋のようで、昔部屋を見た時はぬいぐるみがたくさん置いてあった。
が、どうやらそれでは物足りないようで、12歳になった今でもよく俺のところに来る。
やはり寂しくて眠れないことが多々あるらしい。
両親は1年ほど前から仕事が忙しくなったらしく、月に一度帰ってくるか来ないかくらいの頻度でしか顔を合わせられない。それもあるのかな?
俺としては嬉しいことだし、特に断る理由もないんだけど… …
(双子とはいえ、12にもなる男女が同じ布団で寝るっていうのは…)
正直恥ずかしいというかなんというか。
「だ、だめ……かな……?」
「……ううん、いいよ。ほら、入って」
……上目遣い+しおらしい声でお願いされたらOKって言うしかないでしょう!可愛いは正義!
これが演技ならこの子の将来がおそろしい……けど、昔からこんな感じだし、素だと信じてる。むしろ頼むから信じさせてくださいお願いします。
奏は既に俺のベッドに入り込み、枕もセットしている。もう寝る準備は出来ているようだ。
俺もPCの電源を切り、ベッドに入る。すぐに奏がくっついてきた。優しく頭をなでてやる。奏曰く、「これが一番落ち着く」らしい。
「ふふ、よしよし」
「んぅ……」
「眠れそう?」
「うん……ありがと、お兄ちゃん……」
すでに奏の目がとろんとしている。すぐに意識が落ちていくだろう。
「おやすみ、奏」
「おやすみなさい……」
目が閉じ切ったと同時に、寝息が聞こえてきた。いつもこんな感じ。頭をなでてやるとすぐに眠りに着く。
(俺も寝よう……)
さて、あと2カ月でこの家とも奏とも別れなければならない。
正直かなりつらいが……まぁ今生の別れってわけでもないんだし、あまり気にし過ぎてもつらいだけだし。
今はもっと気楽に考えておくことにしよう。それにそろそろ我慢の限界だし、さっさと寝るかな。
「おやすみ……」
また、退屈で平和な日々を過ごせますように。
ところで、みんなは小学校の卒業式ってどれくらい印象に残ってますか?
俺の前世の方だと、わりとクラスのみんなとワイワイしてて、泣いてるやつってほとんどいなかったくらい。クラスまるごと同じ中学校に進む予定だったから、「また会えるじゃん」って感じで結構軽く受け止めてた。
それはこっちに来ても変わらなかった。誰かが皆と違う中学校に行くってわけでもないから、みんないつも通りはしゃいでた。一部の涙もろい女子が泣いてたくらいで、泣いてるやつも少なかった。ちなみに奏も泣いていた女子の一人。
当然俺も、いつも通り皆と接していた。また中学で会おうな、って感じで。
おそらくもう会うことはないんだろうけどね。
正確な日付や時間はわかんないけど、少なくとも中学校には行けないはず。こいつらとはここでお別れなのだ。
……うん、まぁいい思い出ってあんまりなかったけどね。月に一回くらいは男子から告白されるし。正直気持ち悪いんで止めてくださいホント。
結果奏やその友人の女子と一緒にいることが多かったような6年間でした。その子達と会えなくなるのはなかなかに悲しいのかも。
一番つらいのは奏と会えなくなることかなぁ。ときどき連絡取れるようにしてくれるといいんだけど……それは束博士次第かな?
「ただいまー」
結局「また会おうね!」って感じで家に帰ってきた。まぁ別に惜しくもなんともないけども。ええなんともないですとも。別に寂しくなんかないんだからねっ!
奏はほかの女子たちにパーティに呼ばれていたから、帰ってくるとしたら夕方かな。
ちなみに今は昼の12時。ちょうどお昼時なので、リビングでうどんを作って食べた。麺類おいしいです。
部屋に戻って、服を着替える。青のハーフジーンズに無地の白Tシャツ+薄オレンジパーカーといういたって普通の格好。当然ですが全て子供用。その間にPCを起動する。ここまではいつも通り。
しかしここからいつもと違っていた。
ぽーん
「ん?」
今のはPCのメール着信音だ。俺のメールアドレスを知っているっていうだけでだいぶ送り主は限定されるけど、誰だろう……?そう思いつつメールを見てみるが、
「……誰?」
見たことのないアドレスだ。数字とアルファベットが並んでいるが……えーとなになに、
日付:3/21 Wed 10:16
From:[email protected]
件名:AA
内容:
キミの論文、見せてもらったよん。
なかなか面白いこと考えてるね。
ちょっと話したいことがあるから、「 」まで来てくれないかな?
時間は今日のおやつの時間。待ってるよん♪
「束博士……だよね?」
文面でもこの口調なのか……いやそういえば、全国同時中継のインタビューの時に残されてた書置きも似たような口調だったような。
「ふーむ……」
これが束博士からのメールであるという確証はない。が、無視するわけにもいかない。それにメールアドレスもこれはおそらく束博士のものだろう。というかこんなアドレスでいいのか博士……?
「まぁそれはともかく、行こうかな」
待ち合わせに指定された場所は、ここからだと結構時間がかかる。
電車と徒歩で行くのが一番楽かな。
「……」
もしかしたら、しばらくここには戻ってこれないかもしれない。
もしかしたら、しばらく奏とは会えないのかもしれない。
当然そうでない可能性もある。けど、もしそうでなかったなら?
何も言わずに、黙って家を出て行ったいいのか?
「……」
書置きだけでも残しておこう。直接奏に事情を説明している時間はなさそうだ。
俺は紙とペンを手にとって、奏宛ての手紙を書きだした。
奏へ
お兄ちゃんはしばらくこの家から離れなければならなくなりました。
理由は話せませんが、きっと数年は戻ってこれないと思います。
少し心配だけど、奏は一人で生きていくだけの力は持ってると思うし、
何よりお兄ちゃんの妹(双子だけど)だからきっと大丈夫です。
離れたところから見守られてると思って、中学校に入ってからもがんばってね。
それじゃあ、またいつか。必ず会いましょう。
卒業、おめでとう。
行ってきます。
ミカゼより
「よし、これでいいかな」
我ながらなかなか恥ずかしいこと書いてる気もするが、今から新しく文章を考え直してる時間はなさそう。
書置きを部屋の机の上において、自分のノートPCをかばんに入れる。
最後に玄関で振り返って、
「……行ってきます」
そう言って、俺は駅に向かって歩き出した。
「ここであってるよね」
場所はとある小さな山の頂上。時刻は3時10分前。間に合った。
さて、本当に束博士が来るのかな……?そう思ってあたりを見回すと……
「……」
雑草しか生えていないところに、白いウサミミが生えていた。
(うわぁ……)
もうなんか予想できるんだけど、これきっと引っこ抜けってことだよね……
放置するのも気分が悪いので、ウサミミをつかんでゆっくりと持ちあげる。
すぽっ
小気味のいい音と共に、ウサミミが抜けた。が、抜けたのはウサミミだけで、他には何もないし、地面にも埋まっていない。この先に束博士がくっついてると思ったんだけど……。
意味がわからず、あたりを見回す。
「お~い、こっちこっち」
上から声が聞こえた、そのほうを見てみると、
「ふふふ、そこにくっついてると思った?残念、キミもまだまだだね♪」
束博士が、青いフリルのワンピースを纏って、木から横に生えている太い枝に腰かけていた。
「えと、篠ノ乃束博士……ですよね?」
「ぴんぽんぴんぽーん、その通り!天才の束さんだよ~」
そう言いながら枝から飛び降り、手に持ったままだったウサミミを俺から取って頭に装着する。……うん、束博士だ。
「やっぱり。メールでわかりましたよ」
「あれあれ、ばれてた?どうしてわかったの?」
「文面や内容が特徴的だったって言うのもありますけど、アドレスが博士の名前でしたから。16進数ですよね?」
そう、あの数字とアルファベットの羅列を正しい場所で区切ると、
14 1 2 1 D 5 - 13 8 9 E F E F E F
さらにドメインが「16.com」だったので、これを16進数から10進数に直すと、
20 1 2 1 13 5 - 19 8 9 14 15 14 15 14 15
この数字がアルファベットの頭から何番目の文字を表していると考えると、アルファベットに置き換えて、
T A B A N E - S H I N O N O N O
↓
たばねしののの
↓
篠ノ乃束
となるのだ。これが、束博士本人からのメールであると判断した根拠。伊達に神様がくれた頭脳もってないですよ?
「ふーん、よく見抜いたね?キミ、やっぱり面白いよ!それにかわいいし!ほんとに男の子?」
「えーと、ありがとうございます?でもれっきとした男ですよ」
「あらそうなんだ?まあいいや、キミにお願いがあるんだ」
「俺に……ですか?」
「そ。キミみたいな、面白い発想ができる人に、いろいろと作って欲しいんだよ!」
きた!スカウトきた!これでかつる!!
が、極めて冷静に対応せねば……落ち着け俺。
「俺なんかでいいんですか?たった今小学校を卒業したばっかりのただのガキですよ?」
「そんなのどうだっていいよ。大事なのはキミがとっても面白い人だってことなの!それとも、私と一緒に研究するのはいや?」
「い、いや、そんなことはないですけど……」
「じゃあいいじゃん!いいよね?キミくらいなら中学校とか行かなくても大丈夫だよね?」
「まあ確かに大丈夫かもしれませんけど……。」
そろそろ渋るのもいいかな?
「まぁいっか。どちらにしろ手放すつもりはないんでしょ?」
「うん?そんなの当たり前じゃないか。キミみたいな逸材を逃す手はないねっ」
「……わかりました。あの篠ノ乃束博士にスカウトされるっていうのも、人生でたった一度きりでしょうし。篠ノ乃博士についていきますよ」
「そうこなくっちゃ!それじゃ、これから研究所に連れて行くから少し眠っててねー」
「え?」
直後、俺の意識はブラックアウトした。
前書き謝ったことに関してですが、束さんのキャラが明らかにおかしいです。原作ほどハイテンションではないし、突拍子もないことを言わせられてないです。
まぁ、これがうちの束さんてことで大目に見ていただければ……。
あと今日中にアップロードって昨日の活動報告で言ってたのに間に合わなかったですごめんなさい。
オリジナルISに関してですが、もうちょっとかかります。早く出したい……!
名前は多分登場のぎりぎり直前まで募集すると思いますので、どんどん案ください。
すでに候補に挙がってるのに投票でも構いません。よろしくです。
感想や一言についてですが、些細なお言葉でも非常に私のやる気値がアップします!いっぱいいただけたら嬉しいです!あと評価も。
ここはこうした方がいいんじゃないか、誤字脱字見つけた、等々
コメントしていただけると非常に喜びます。
あんまりキツイお言葉は私の心がバッキバキに折れてしまうのでやめていただけると幸いです。
それでは、次回を気長にお待ちくださいっ!