IS 一般→事故→一般→助手→生徒の人生。   作:mik.

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結構時間かかりました。


今回、とうとうオリジナルISが登場しますっ
そしてかなりのご都合主義展開にして強引展開なので、理解しづらい上に読みづらいかもしれません、ご了承ください。


それでは、本編どうぞ!


EP:06 黒い流星

 

 

 

「うぅ~ん……」

 

新たに自分が設計したISの制作が決定して、ついでに研究所に入る許可も得たあの日から、1週間。

ボクは初日からずっと、あることに悩んでいる。

それは……。

 

「まさかPA(プライマルアーマー)開発の時点で詰むとは思ってなかった……」

 

そう、結構簡単に完成するかなーと楽観視していたPAの制作過程で詰んでいるのだ。

本来ISのシールドバリアに使用されているエネルギーのパターンを弄れば別のバリアが作れると考えていたし、そもそも理論上は作れるし、確かに別のバリアは出来たんだけど……。

 

「この出来じゃあ、ちょっとなぁ……」

 

とにかく脆い。それこそ中途半端な威力のレーザーライフル1発すら完全に止められない程度だ。

さすがは天才の束さん、すでに完璧な状態のシールドを開発していたようだ。

 

「これじゃあないんだよ……もっと強力な、それこそ原作のPA並みの防御力がないと……」

 

それに、AA(アサルトアーマー)の方も開発しなきゃならない。とはいえ今のバリアを攻勢変換するだけじゃ、確実に威力不足だ。

 

「かといって、これ以上にしっかりしたパターン配置は存在しないし……。あーもう。どうしたらいいんだよーっ」

 

さすがに1週間も同じ内容で悩んでたら、自棄にもなってくるよね。座っていた椅子の背もたれに背中を預けて、大きく深呼吸する。

コジマ粒子があれば、全ての問題がほぼ一瞬で解決するんだけどなぁ……。あるわけないよなぁ……。

 

そうしてると、博士……束さんがドアを開けてやってきた。ちなみにこの研究所、ボクたちが暮らしている家の地下50メートルのところにある。家に隠し扉があって、その先にあるエレベーターがここに繋がっているのだ。

 

「みーたん悩んでるねー。大丈夫?」

 

「大丈夫ならもっと元気な顔してますよー……」

 

「あはは、それもそーだね。でもそっかー、シールドバリア以上に頑丈なバリアかー」

 

「ええ、正直お手上げ状態です。かといって諦めるのもヤなんですよね……」

 

「もういっそのこと別のエネルギー体から作っちゃえば?」

 

「そんな都合のいいエネルギー体が転がってるわけないじゃないですかー」

 

「まぁそうなんだけどね~。ま、気分転換にご飯食べに行こ?もうすぐお昼だし」

 

そう言われてPCの時計を見ると、12時を回っていた。

 

「そうですね。たまには外食もいいでしょう」

 

「そゆこと。ふもとにある喫茶店のパスタがおいしいんだ♪」

 

「それは楽しみですね。じゃ、行きましょう」

 

そういえば、ふもとの町には変装でもして行っているのかと思いきやそんなことはなく、至って普通に行っているみたい。町の人が束さんのことを束さんだと理解していないみたいで、至って普通の女の人っていう認識らしい。なんで……?

そんな疑問を持ちつつも、ボクは束さんについて喫茶店に向かうのだった。

 

 

 

 

 

 

「んー、おいしかった!やっぱりここのご飯はおいしいね~」

 

「ですねー。また食べに来たいです」

 

昼食後、店内にかかっているラジオの音楽をBGMにしつつ、二人して食後の紅茶を楽しんでいた。どうせ研究所に戻ってもうんうん唸ってるだけなんだろうし、それならここでゆっくりしていこうよ、という束さんの計らいで。この人、身内(というか信頼している人?)にはとことん甘いというか、優しいというか……。

 

「ん?なぁに、私の顔に何かついてた?」

 

無意識に見つめていたのに気付いたようで、ボクに問いかけてくる。

 

「い、いえ、何も……。ところで、PAどうしましょう?」

 

あわてて話題を逸らしてみる。実際にどうしようか聞きたかったのもあるけど。

その意思を汲み取ってくれたのかそうでないのか、束さんも少し真剣に考えだした。

 

「さっきも言った通り、一番手っ取り早いのは新たに別のエネルギー体を使ってバリアを構成することだね」

 

「そのエネルギー体があれば、苦労しないんですけどね」

 

「そうだねー。どうしよっか」

 

コジマ粒子があればなぁ……。まぁこの世界には存在しないだろうから、ないものねだりをしても仕方ないんだけど……。アレがあれば万事解決なんだけどなぁ……。

そうして二人してうーんと考え込む。するとちょうどラジオの内容がニュース番組に変わったらしく、アナウンサーの声が聞こえてきた。

 

『最初のニュースです。今日午前9時ごろ、、日本人の資源研究者である小島 豊(コジマ ユタカ)博士が、地中深くに埋まっていた新たな資源の発掘に成功しました。この資源は明るい緑色に輝く粒子のようなもので、発見者である小島博士の名前から『コジマ粒子』と名づけられました。コジマ粒子は既存の資源の何倍ものエネルギーを持つとされ、さらに地中に埋まっているコジマ粒子の量は推測できないほど膨大とのことで、これらを使用すれば現代のエネルギー問題は全て解決されるだろう、とのことです。またコジマ粒子による目立った人体への被害はなく、発見者である小島博士自身は一時的な疲労に襲われていたようですが、それもすぐに回復し、環境への被害も現在の推測では全くないとされており、世界中から注目を浴びています。それでは次のニュースです。先日の衆議院総選挙で───』

 

 

 

……

 

 

 

「「キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!」」

 

「束さん、これですよ!コジマ粒子!」

 

「これだね、みーたん!これなら全部解決できるよ!」

 

「さっそく戻って検証しましょう!」

 

「うん!!」

 

こうしちゃいられない!まさかこの世界でコジマ粒子が発見されるなんて!しかも無害!なんて僥倖!これを利用しない手はないですよ!

ボクたちは飲みかけの紅茶をテーブルに置き、10秒で会計を済ませて全速力で研究所に戻ることにした。

 

 

 

 

 

 

そして研究所。まずはコジマ粒子を集めないと、解析のしようがないことに気づく。

しばらく考えた結果、

 

「大量にあるならちょっとくらい勝手に持ってってもいいよね?」

 

という結論が出たので、束さんが1時間でつくった無人採掘機を地中に潜らせた。

コジマ粒子というのはかなり地中深い所に埋まっているらしいけど、深さの問題さえクリアすればどこにでもあるらしい。なら、束さんの技術力をもってすれば簡単に集めることが可能だろうということで採掘機をむかわせたのだ。

 

結果、とりあえず研究や解析に必要そうな分だけのコジマ粒子は採掘できた。

さて、これから忙しくなるぞー!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから1週間。

研究はトントン拍子に進み、非常にあっさりとPAとAAが完成した。

最初の解析で分かったんだけど、このコジマ粒子、束さんはわからないだろうけど原作とほぼかわらない。環境への汚染が全くないのと、人体への汚染が非常に軽いのが違いかな?前世でAC好きだったからちょっと物足りない感じがあるけれど、安全に扱えるならこれ以上のことはない。全力で利用しちゃおう。

ちなみに人体への汚染っていうのは汚染ってレベルですらない。ただ、コジマ粒子にある程度長い時間触れていたりコジマ粒子の強力な反応に触れたりすると、体に疲労が溜まるというだけのこと。つまりコジマ粒子に触れたらその後しっかり休息を取りましょう、ということだ。ま、なんの問題もないね。

 

現在はボクの設計したISの作成にかかっている。メイン動力は、この際だからつかっちゃおうってことでコジマエネルギー。無人採掘機を使って大量に引き上げてきた。

さらにこのコジマ粒子を使ってコジマジェネレータを作成。コジマ粒子を詰め込んでおけば、そこからほぼ無限にエネルギーをうみだせるというもはやチートじみたモノ。正直束さんの力をなめてた気がする。もはや化け物だよこれ……。

 

「みーたんなんか失礼なこと考えてない?」

 

「い、いやいやソンナコトナイデスヨ?」

 

「む~、あやしい……。まあいいや、これ、見てくれる?」

 

「わかりました、どれですか?」

 

「これなんだけども……」

 

よし、誤魔化せた!うん、よくないことを考えるのは止めよう……。

 

 

 

 

 

 

こんな感じで、忙しくも楽しい(?)研究・開発生活が続いていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

開発から1年と少しが過ぎ、7月半ば。ボクができる開発の手伝いはほぼ終わり、家のほうで静かにのんびり暮らす生活が1週間ほど前から続いていた。その間は音楽聴いてたり、ニュース見たりなどなど。最近はやっぱりコジマ粒子の運用法の話題ばかりですね。ニュース見てたり色々なところを調べている限りだと、どうやらまだ発電等に使用できるほど技術が追い付いていないみたい。多分ボクたちが一番コジマ粒子を活用してるんじゃないかな?

束さんはボクのISを実際に組み立てる作業に入ってる。最初は手伝おうと思ってたんだけど、見てるだけでボクにできることがなさそうだったので、帰ってきた。一人用の専用の機械で組み立ててたら、さすがに手伝えないね……。

ご飯とお風呂のときくらいしか返ってこない今もたぶん地下の研究所で作業してるはず……。

 

 

 

ピロリン

 

 

 

「ん、メールかな」

 

お手製の携帯端末からメールの着信音が届く。ちなみにこの端末、キャリアに関しては某会社の電波をこっそり使用している。ちなみに束さんに教えていただいた方法。ホント、あの人はなんでもやっちゃうなぁ……。

ともあれ、メールの内容だね。アドレス知ってるの束さんだけだから内容の予想はつくけど。

 

『できたよー』

 

「やっぱり」

 

ボクは端末をスカート(束さんが買ってきた。ぶっちゃけもう慣れた)のポケットにしまうと、地下の研究所に早足で向かった。

 

 

 

 

 

 

「束さん!」

 

研究所内にあるISの稼働テスト用フロアに、束さんはいた。

 

「まってたよーみーたん!」

 

「それで、出来上がったISっていうのは……?」

 

束さんは笑顔で、自分の背後にある黒い物体を示した。

 

「これだよっ!みーたん専用次世代IS『ブラック・ミーティア』!特徴をいくつか説明するね。まずはコジマジェネレータによるエネルギー供給のおかげで実質無限の稼働時間。コジマ粒子を利用したPA、またそれを攻勢変換させることにより使用できるAA発生装置をデフォルト搭載。それに拡張領域(バススロット)がすっごく広いから全部で20を超える武装を積んであるよ。あと見ればわかると思うけど全身装甲(フル・スキン)機体だね♪

……こんなところかな?」

 

「なるほど。ちゃんと設計通りの機体なんですね」

 

ボクはうなずきつつ自分の愛機となるであろう機体を見る。

 

(ブラック・ミーティア……)

 

『黒い流星』を意味するその機体は、シルエットがACfAに登場した『ホワイト・グリント』とほぼ同じ。ただ、カラーリングは真逆に近い。

もともと白かった部分は真っ黒に染められており、黒っぽい色の内部機関は鮮やかな青色をしている。センサーアイの色は薄い赤。白い閃光を模した機体だから、黒い流星。特に深くは考えなかった。

 

「みーたん、実際に乗ってもらえるかな?最後の調整と一次移行(ファースト・シフト)をしなきゃいけないから」

 

「わかりました」

 

「最初の搭乗だから、ちょっとだけ分解する(バラす)ね~」

 

そう言いつつ機体を弄る束さん。程なくして、人一人が座れそうな部分が作られて、そこに体を預けるよう言われた。

 

「よーし、じゃあ初期化(フォーマット)最適化(フィッティング)、一次移行をやっちゃうね」

 

そういって束さんは空中投影型キーボードを呼び出して作業を始めた。ちなみにIS操作のためのナノマシンは研究を始めたころに導入してある。10分ほど麻酔で意識が飛んでいる間に体内に埋め込んだらしい。ボクは自分の体を包む装甲に起こる変化、そして目の前に映し出されている数字を眺めていた。

 

(感覚が研ぎ澄まされていく……。リンクス達も、こんな感じでネクストACに乗ってたのかな……?)

 

そんなことを考えつつ、だんだんとクリアになっていく感覚に身を任せていると、ほどなくして機体の変形が止まり、それと同時に束さんから声をかけられた。

 

「うん、こんなもんかな。3分もかからなかったね。さすが私」

 

「さすが束さん。で、ボクはこれから動作テストですか?」

 

「うんにゃ、まずは待機形態への移行かな。その後試験場に入ってISの展開。それから移動全般と武装のテストやっちゃおっか」

 

「わかりました」

 

「逆もそうだけど、形態を変更するにはそう願うだけでいいからね。簡単だとは思うよん。ちなみに、待機形態の形はランダムだからどうなるかはお楽しみだね♪」

 

それを聞いて、ボクはISに意識を集中させた。

 

(戻って───)

 

するとISはそれを感知したらしく、一瞬光を放って輝く粒子となりそのまま消え、後には私服のボクだけが残った。

 

「ふーん、指輪かぁ。なかなかいいデザインだね♪」

 

そう言われて自分の指に目を向けてみると、左手の中指に黒い指輪があった。中心に青く細いラインが入っている。

 

「いい感じですね。あんまり邪魔にならないし、見た目もなかなかかっこいいです」

 

ヘンにゴテゴテしたものじゃなくてよかった。

 

「じゃ、試験場に入ってテストしよっか」

 

「そうですね」

 

ボクは隣接しているだだっぴろい──100m四方ほどある──試験場に入って、ボクと束さんを隔てる強化ガラスの前に立った。

 

「じゃ、ISを展開してー」

 

ボクは目を閉じて、さっきと同じように指輪に意識を集中させる。

 

(来て、ブラック・ミーティア───)

 

直後、指輪が光を放ち、それがほんの一瞬ボクを包み込んだと思うと、その次の瞬間にはボクの体はあの黒い装甲に包まれていた。

 

「ふむふむ、0,8秒で展開かぁ。初めてにしてはかなり早いね」

 

確か、ある程度訓練した一夏で0,7秒だっけ。初見でこれなら確かに割と早いほうかな。

 

「次は通常の移動と飛行だね。歩行と浮遊は大丈夫?」

 

まずは歩行か。ボクは普段歩くのと同じように歩こうとすると、ISという重い物体を纏っているにも関わらずスムーズに歩けた。うん、問題ない。

次は浮遊……水中に漂うような感じでいいかな?水の底からジャンプで水中に浮き上がるイメージで足を動かすと、案外簡単に体が宙に浮き、そのままの位置で止まっている。

 

「よしよしおっけー、浮遊も問題ないね。飛行は……一般的には前方に角錐を展開させるイメージって言われてるけど、試行錯誤で自分に合ったやり方を見つけた方がいいかな」

 

うーん、イメージ……VOB(ヴァンガード・オーバ-ド・ブースト)を利用して高速飛行するネクストACをイメージしてやってみよう。速度は抑え気味で。

ボまずクは浮遊したまま体を前に傾けた。するとISはゆっくりと体を倒した方向に進む。それは前後左右どれをとっても同じだった。でも、これじゃまだ浮遊してるのと変わらない。ボクは飛行するACを頭に描いて、体を思い切り前に傾けて空中を蹴った。

その瞬間、機体はかなりのスピードで試験場中央に飛んだ。は、速い!こんなに速いとは……!とにかく止まらないと!止まって!

そう願った瞬間、機体が急停止。同時にものすごいGが…身体が強化されてるからいいものの、ノーマルなら死んでた…。

 

「みーたん大丈夫!?」

 

「だ、大丈夫……です……」

 

「もー、急にそんなに急加速と急停止はしないでねー?他のISなら大丈夫だけど、ブラック・ミーティア(その子)はものすごい速度出ちゃうんだから。一応これからも安全のために改良は続けるけど、やりすぎないでよ?」

 

「す、すみません……」

 

パラメータが示す数値を見る限り、ちゃんとQB(クイック・ブースト)OB(オーバード・ブースト)も兼ね備えてるみたい。QBは通常の回避にも使えるけど、速度は通常のISの瞬時加速(イグニッション・ブースト)と同レベルのスピードが出せるようで、OBに至ってはその1.5倍くらい速い。何このモンスターマシン。

 

「じゃ、次はそれに気をつけて飛んでみてね。焦らなくていいから、ゆっくりゆっくり、ね?」

 

「わかりました」

 

ゆっくりゆっくり。最初はのろのろした飛行から。自動車と同じような速度で、のんびりと空中を散歩する。

それから徐々にスピードを上げて、なおかつ複雑な軌道を描きながら飛ぶ。ついには時速200kmというスピードで試験場を縦横無尽に駆け巡る。

 

「あははっ」

 

なんだ、簡単なことじゃないか!前世でプレイしていたACシリーズで、いつも眺めていた機体に乗っているつもりになってみれば、自分の思い通りに飛べる!!

 

「おーけーみーたん、もうだいぶ慣れたね。次は武装のテストとかしていこっか」

 

「はい!」

 

 

 

 

 

こうして、ボクと束さんが作り上げたIS『黒い流星(ブラック・ミーティア)』は、どんどんボクの体になじんでいく。それは、これから一生背中を預けていく”相棒”ができたような、とても頼もしい感じがした。

 




てなわけで、ミカゼ君専用IS『ブラック・ミーティア』でした。
黒は機体の色、流星に関してはコメントで頂いた「エストレア(スペイン語で星)」から。
みなさん色々ありがとうございました!


さて、とうとうコジマ粒子まで使っちゃったよ……。
というかコジマ博士の下の名前って公式設定でありましたっけ?もしありましたらご報告くださればすぐに修正します。


次回が第二章最終回になる予定です。原作の時間軸まであと少し!頑張ります(`・ω・´ )


感想や一言についてですが、些細なお言葉でも非常に私のやる気値がアップします!いっぱいいただけたら嬉しいです!あと評価も。

ここはこうした方がいいんじゃないか、誤字脱字見つけた、等々
コメントしていただけると非常に喜びます。
あんまりキツイお言葉は私の心がバッキバキに折れてしまうのでやめていただけると幸いです。


それでは、次回を気長にお待ちくださいっ!
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