Fate/Zero Emiya's answer   作:旅人X

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お久しぶりです。

今回は話の構成上、少し妙な所で切ってしまっているので、短いですがご了承ください。


episode5_介入

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マスターからの許可もあり、己の宝具の機能解除と、看破されているであろう真名を暴露したランサー。相手が本気でかかってくると理解し、これまで以上に本気で戦わざるを得ないシロウ。その二人の真の戦いの幕開け。互いに、これまで以上に気合を見せたその幕開けの一撃は、ランサーにとって驚きの一撃となった。

 

「セイッ!!」

 

「何ッ!?」

 

最初に仕掛けたのはシロウだった。それも、ただ自分から攻めに踏み込んだのではない。ディルムッドにとって、否。誰から見ても驚くべき事に、シロウはその手に持った己の武器である双剣、干将・莫耶をディルムッド目掛けて投げつけたのだ。

 

シロウの手から放たれた双剣は、正確無比にディルムッドの胴体目掛け回転しながら飛んで行き、その肉体を切り裂かんと喰らいつく。しかし、如何に正確無比に投げつけようとディルムッドからすれば、躱せない一撃でも防げない一撃でもない。

 

シロウの不可解な行動に、刹那の時ほどの驚愕はあったかもしれないが、それ以上の動揺を見せたりはしない。飛んでくる双剣を見た瞬間、直ぐ様ディルムッドは意識を切り替え、向かって来た凶器を構えていた右の長槍で同時に振り払う。

 

衝撃する槍と剣は、火花を散らせながらも呆気なく双剣の方が力負けして飛んで行き、そのままコンクリートへと突き刺さった。それを目で確認する事もなく、ディルムッドは一気に距離を詰め左の短槍を無手であるシロウの胴体目掛けて突き出し、そして僅かな驚きと共に武器を弾かれて後退した。

 

「貴様・・・」

 

「そう易易と殺られるつもりはないぞ、ランサー」

 

不敵な笑みを浮かべるシロウに対し、ディルムッドは怪訝な顔を浮かべてチラリと後ろを一瞬見る。向けられた視界の先には、先程弾いた双剣が確かに地面に突き刺さっている。だが、投げた筈の双剣と全く同じ物を目の前の相手は持ち、更にそれで迎撃してきた。

 

これは一体どう言う事だと、ディルムッドがそんな風に疑問を持つのは当然の事だった。これが普通の武器であれば、そう驚く程のものでもない。だが、先程弾いた武器が普通の武器であるかといえば、ディルムッドは違うと断ずる。

 

何故なら、ランクこそ低いものの弾いた双剣から神秘を感じる列記とした宝具なのだから。故に、ディルムッドは理解できなかった。宝具を投げつける事もそうだが、何より宝具程の代物を、もう一対持っている事の方が奇妙だった。

 

仮にもう一対あるにせよ、先の一撃には何の意図があったのか悟れず、ディルムッドは眉を潜める。対してシロウの方はというと、自身が確かめようとした結果が嬉しい方向に得られた事で、内心笑みを浮かべていた。

 

ディルムッドの真名を看破し、宝具が開放された事でシロウが懸念していた事は一つだ。それは、己の投影魔術で生み出した宝具が、ディルムッド・オディナの持つゲイ・ジャルグによって消されてしまうか否かという疑問だった。

 

前者であれば最悪で、こちらから手出しするには常に危険を伴う選択を選ぶ事になる。後者であれば、いつも通りの自身の戦いを続ける事が出来る。故に、シロウは確かめる事にした。直接打ち合う事になれば危険が増す為、相手にとっては予想だにしない奇策。

 

双剣を投げつけ、それをゲイ・ジャルグで弾かせ効果を確かめるという手段に出たのだ。結果は見ての通りで、シロウは賭けに勝つことに成功した。衛宮士郎の投影魔術を、ディルムッド・オディナのゲイ・ジャルグでは消す事はできない。

 

リスクもなく、シロウは一つの懸念を晴らす事に成功したのだ。尤も、これは普通に使う分には消せないという事が解っただけだ。これが、真名開放をした状態でともなればその結果は分からない。

 

分からないが、予想は大体当たっているだろうとシロウは確かめる事はしない。殆ど予想がついている結果を、相手にわざわざ教えてアドバンテージを与える訳にはいかないのだから。

 

シロウは口角を上げつつ、新たに生み出した干将・莫耶の内、干将をランサーに向けて言葉を吐く。

 

「疑問を浮かべている暇はあるのかな、ランサー?余り隙を見せていると、その隙を突かせてもらうぞ?」

 

言い終えるや否や、地面を蹴り出し重心の乗った一撃を繰り出すシロウ。ディルムッドは一度、浮かび上がった疑念を捨て、今は目の前の戦いに集中する為頭を切り替えた。振り下ろされる一撃を、今度は左の短槍で弾き、間髪入れて繰り出される第二撃目を体を斜めに逸らして回避する。

 

そこで一瞬隙が出来るシロウに、ディルムッドは握った長槍で一撃の元に突き殺さんと突き出し、遠心力を生かしたシロウの回転切りが向かってくる槍の穂先を逸らした。瞬間、その勢いで生み出される凶器地味た空気の炸裂によって、頬を裂かれるシロウだが負傷はそれだけであり、それ以上は無い。

 

となれば、戦闘続行可能と再び双剣で間合いを離す事を許さず斬りかかるシロウ。槍兵にとって、近距離での打ち合いは不利にしかならない悪手。通常であれば、間合いを詰められただけで詰みとなる状況であるが、それは普通の槍兵だった場合だ。

 

二槍使いであり、短い黄槍を持つディルムッドは器用に槍を扱い攻撃を逸らしつつ、シロウが一瞬押し負けたその隙に、一気に間合いを突き放した。敏捷のサーヴァントステータスで、A+の値を持つディルムッド・オディナは、やはりそう簡単に押し切れる物はないのだ。

 

何より、シロウとしてはゲイ・ジャルグは兎も角として、ゲイ・ボウの方は喰らいたくない一撃だ。必然的に、その槍に対しては何処か逃げ腰になりつつある。

 

「・・・厄介な槍だな」

 

「ふ、言葉を真似る様で癪だが、そう易々と殺れるつもりではないだろうな?今の攻防、ただ額面通りに受け止めたわけでもあるまい?」

 

「成程、やはり誘いだったか。ステータスの面で劣るというのに、妙に私が押し勝てていると思ったが・・・」

 

「俺の方も力バカ、という訳でもないのでな。技量の方も、おざなりにはしていない!!」

 

言葉と同時に踏み込んでくる、黒い槍兵。余りの速さに、一瞬姿が幾重にも重なって見える程の直進。だが、その程度見抜け無い様ではサーヴァントなどとは名乗れない。何より、目の良さだけはサーヴァントの中でも上位に匹敵すると自信を持つシロウが、その疾走を追えぬ事など有り得ない。

 

突き出される右の長槍を、若干力負けしながらもしっかり受け流すシロウ。続く二撃三撃も、次々と同じ手数で打ち負かしていく。だが、攻撃が交わされる事に後退を余儀なくされているのはシロウの方だった。理由は、本人が理解できていないものも含めて四つだ。

 

一つは、言わずもがなステータスの面で劣ると言う事。二つ目は、シロウは必要以上にディルムッドのゲイ・ボウに対して警戒しているという事。これは、万が一深い傷を負ってしまった場合、ステータス面で劣るのに更なるハンデを負う事になってしまうからという理由にある。

 

三つ目は、シロウの心眼(真)を活かした戦いに、若干の制限がかかっているという事だ。これは、対するディルムッド・オディナも同じランクの心眼(真)を持っている事に起因するのだが、そんな相手と戦っているというのも、幸運ランクが低い影響が少なからずあるのだろう。

 

そして四つ目は、防御に専念するのが精一杯で、攻撃に回る程の余裕が無いというものだった。勿論、全く無いという程の不利ではない。だが、それがどれも相手を怯ませる程の一撃かと言えばそうでもないのが実情だ。

 

以上の事から、このまま白兵戦のみで戦えば、シロウは押し負け敗北するという結果が訪れる事になるだろう。故に、それを回避するには白兵戦以外での戦いも必要となってくるという事だ。

 

それは即ち、自身の手札を切った衛宮士郎の機能をフル活用した戦いをする事に他ならない。シロウとしては序盤でそれは避けたかったが、そうも言ってられない状況に変わりつつある。先程から、攻撃を完全に受け流す事が出来ず、何本かは剣を手から失い、その度に新たな物を生み出している。

 

弾き飛ばされた剣の内訳は、砕かれた物と地面に突き刺さったものが、約半数ずつといった所だ。正直な所、ディルムッドがクー・フー・リン程の技量を持っていたら、火力も合わせて今から取ろうとしている策を取れない所だったが、技量で言うのなら劣っている事が幸いした。

 

弾き飛ばされる物と壊された物は数にして半数ずつで、破壊された物は霧散して消えた物の、弾かれた物は良い位置に多く残っている。シロウは捌くのが限界になりつつある現状の中、必死に頭をフル回転させると、地面に刺さる剣が密集している地点に誘導し、振るわれた長槍を渾身の力で弾き飛ばすと、勢いよく後ろに大きく後退した。

 

そして意外な事に、ディルムッドは後退したシロウを追わなかった。それは現状の余裕からくるものか、それともここまで追い詰められていながらも決して討ち取らせなかった、シロウの手札を警戒してか。何れにせよ、それはランサーにしては迂闊に思える間合いの取り方だった。

 

「・・・やはり妙だな。貴様、一体何者だ?」

 

「さてね。素直に答える気は無いが」

 

「貴様が先程から取り出しているその双剣、これらはそこらにあるものも含めて全て宝具であろう?だというのに、貴様は先程から失う度にその手に同じ双剣を現す。サーヴァントとして限界する者が持つ宝具は、逸話や伝承が具現化した物を指す場合はある。だが、同じものを無限に生み出すという宝具を持つにしても、貴様の様な英霊の正体は思いつかん」

 

「(成程、だからこそ慎重になりすぎているか)」

 

シロウは感じていた疑問に納得しつつ、今の状況ではディルムッドのその慎重さに感謝した。正直な所、シロウとしては最早これ以上のここでの戦闘は余り好ましく思っていない。全力で戦うとは決めたが、己の総力を持って戦うというのはこの序盤では出来うる限り避けたいのが本音。

 

当面の目的である、敵サーヴァントの情報を得る事には成功した。であるならば、ここら辺でアイリスフィールを連れて撤退するというのが最善の選択なのは明白なのだから。そして、シロウは既に後退する策を打っている。そしてその手札を切るとしたら、未だ困惑の方が勝っているディルムッド、その隙を突くしかない。

 

マスターである衛宮切嗣と連絡が取れないのが、この判断でこの場を撤退していいのか少々問題ではあるが、チャンスを逃すべきではない。そうと決めると、シロウは一瞬背後のアイリスフィールに視線を流し、それを受け取った彼女はその意図を正確に把握したのか、小さく一度頷いて策の実行を無言で許可した。

 

それを見て、迷いは無くなる。どういう訳か知らないが、ディルムッドのマスターであるケイネスは黙ったままだ。宝具を開放したというのに、未だシロウを仕留めることが出来ていない結果に不満が無い筈が無いだろう。てっきり、癇癪でも起こして何か仕掛けてくるのかと警戒はしていたのだが、その必要は無さそうだ。

 

「今が好機、という事だ」

 

「何?」

 

「切り札を切ると言ったのだ、ランサー。これを聞いて逃げるのは構わんが、騎士たる者がまさかそんな無粋な真似はすまい?」

 

シロウは嘲笑し、ディルムッドを煽った。それを聞いたディルムッドは、シロウの意図を正確に把握し、両腕に握った槍を握る手に力を込める。シロウの告げた言葉の本当の意図とは即ち、受けきれるものなら受けてみろという事に他ならない。その宣言は正に、騎士たる者が一騎打ちを仕掛ける際の宣言でもある。

 

であるならば、騎士道に命すら賭けているディルムッド・オディナがこれを受けないわけにはいかなかった。これを無粋な手管で無下にすれば、それは即ち自身の掲げる誇りと、今生にて誓いを交わしたマスターへの侮辱にも繋がりかねない。

 

正直、ディルムッドにとってリスクの高い選択だが、どの道この聖杯戦争にて無傷で容易く打ち取れるサーヴァントがいるなどと楽観視してはいなかった。

 

故に、討ち取れる機会があるというのなら、多少のリスクは追わなければ無粋と言う者。ディルムッドとしては、口にこそ出せないがマスターの性格を考えれば何か文句の一つでも飛んでくると予想していたが、それも無い事で許可を得たと判断する。

 

そしてその判断を『私の顔に泥を塗る気か、真っ向から打ち勝ち敵サーヴァントの首級を掲げよ』という風に解釈した。実際の所、ディルムッドのマスターであるケイネスは別の事を考えていたのだが、ディルムッドの判断に不満があった訳でもないので何も言わなかっただというだけなのだが。

 

ともあれ、両者共に算段はついた。となればやる事は一つだった。お互い、その場の位

置を動かず、深く息を吸い込んだ。そして訪れる、冬の夜の寒さだけではない、何処か心の底から冷やすような冷気が場を支配する。二騎のサーヴァントは、未だ動く気配はない。

 

その光景を見ている二人は、息を呑むことさえ許されずに石化したかのように固まっていた。一体どれだけ、その沈黙が続くのかと思われたその時だった。殺気にあてられて驚いたのか、海の中に潜んでいた魚がバシャンと水面に体を跳ねさせた瞬間、沈黙は破られた。

 

だがその沈黙を破ったのは、シロウでも無ければディルムッドでもなく、アイリスフィールでもケイネスでも無かった。

 

「Alalalalalalalai!!」

 

そう、沈黙を破ったのはその場にいる四人ではなかった。雷が落ちたような轟音を響かせ、雷鳴と比しても決して劣らぬと思われる野太く猛々しい男声。真っ赤な髪に、褐色の肌を持った見る者に否応なく威厳を感じさせる風貌を持つ男。

 

紛れもないサーヴァントだった。これには、流石のシロウも驚いた。そしてそれは、この場にいる全員が抱いている心境でもある。だが、現れた男の方はそれに気付いていないのか、それともあえて無視しているのか、シロウとディルムッドの顔を交互に見ると、大変満足と言わんばかりに大きく頷いた。

 

「ランサー、そしてセイバーよ。双方共に、武器を収めよ。王の御前である!!」

 

「・・・何?」

 

「む?何だ?もしや聞こえなかったか?お主、案外耳が悪いのか?」

 

違うと、思わず言いかけたシロウは、寸での所でぐっと言葉を飲み込んだ。どんな理由があるにせよ、見も知らぬ相手にペースを握られるのは好ましくない。そしてそれはディルムッドの方も同じ様で、内心では解せないと思いつつも口に出すことはなかった。

 

代わりに、先程までシロウに向けていた鋭い豹の様な眼光を、真っ直ぐ突如戦車に乗って現れたサーヴァントに向けている。一対一の戦い、しかも互いの次の一手が決まり手になると信じて向き合っていた騎士としては、許しがたい乱入だったからだろう。

 

しかし、そんな殺気の篭もった凶器の様な視線を浴びていながらも、乱入してきたサーヴァント、恐らくはライダーは気にも止めていなかった。そしてあろうことか、そのライダーは次の瞬間には、誰もが予想していなかった言葉を声高々に叫んだ。

 

「我が名は征服王イスカンダル。此度の聖杯戦争において、騎乗兵(ライダー)のクラスにて現界した!!」

 

途端、張り詰めていた空気が急激に緩み、引き締められていたその場にいた全員の表情が呆気に取られた。それも当然といえば当然だ。何せ、聖杯戦争において自ら真名を晒すという行為は、愚かにも程があるという行為なのだから。

 

それは言うなれば、自ら弱点を晒すという行為であり、まかり間違ってもサーヴァントが複数いる場所で発言していい様な事ではない。シロウからすれば、第五次聖杯戦争において一人だけ同じ様な真似をしたサーヴァントを知っている。

 

だが、その人物というのは特殊な人物であったが故だ。それでも、考えてみれば大元の理由は目の前のイスカンダルと名乗ったライダーと同じであるから、一番に正気に戻ったのはシロウだった。

 

「やれやれ、全く非常識な。それでライダー、イスカンダルと言ったか。君は一体、何が目的なのかね?」

 

「ん?おお、そうだったそうだった。それでは言うぞ、心して聞―――」

 

「何を―――考えてやがりますか!!この馬ッ鹿はあああ!!」

 

イスカンダルの発言を、恐らくはマスターであろう後ろに居た中性的な少年が、怒りと呆れがそれぞれ半分ずつ篭もった恨みの怒声を上げて遮った。それを受けたライダーはと言うと、煩わしそうに眉を潜めその常人からすれば巨大な指でベシッとデコピンを放ち、額に受けたマスターは蛙が潰れた様な無様な声を上げて後ろに倒れ込んだ。

 

一体何をしているんだと、そんな風に思ったその場の一同。それでも何も発言しなかったのは、一応はイスカンダルの顔を立てたからだろうか。尤も、シロウだけは似たような光景を嘗ての記憶に見た為か、複雑そうな顔をして黙っていたが。

 

そんな風に、その場の張り詰めていた空気が緩んでいると、その場を締める様にイスカンダルが大きな咳払いを一つし、再び口を開く。

 

「邪魔が入ったせいで中断したが、改めて聞くとしよう」

 

「言ってみたまえ、ライダーのサーヴァント」

 

「うむ。此度の現界においては、うぬらとは聖杯を求めて殺し合う巡り合わせだが・・・矛を交えるよりも先に、問うておくべき事がある」

 

「ほぅ?随分な物言いだな、ライダー。それは、我ら二騎の真剣勝負を邪魔だてする程の重要な問いだと?」

 

「然りだ!!」

 

自信満々に言うイスカンダルに、自身の胸の内に溜まっていた毒気が少しばかり抜けたのか、ディルムッドは小さく溜息を吐いて次なる言葉を待つ事にする。ただし、気を緩めようと槍を握る手の力までは抜こうとはしない。

 

もし、意にそぐわぬ様な言葉が出る様ならば、即座にイスカンダルを討ち果たさんと、その意思を伝えんが為に。そしてシロウは、猛烈に嫌な予感を感じつつもイスカンダルの言葉を待った。そんな二人を見て、もう邪魔は入らないと悟ったからだろうか。イスカンダルは満足げに一つ大きく頷くと、妙に飄々とした態度で手を差し伸べて言葉を告げた。

 

「一つ我が軍門に降り、聖杯を余に譲るつもりはないか?さすれば余は貴様らを朋友(とも)として遇し、世界を征する快楽を共に分かち合う所存でおる」

 

空気が凍る。そればかりか、その場にいるサーヴァント、マスター問わずその表情が能面の様に無表情となり、その心は一つになる。目の前で、どうだと言わんばかりに破顔させている巨漢の赤い髭達磨に対して、抱く想いは一つ。

 

「・・・君は馬鹿か?」

 

シロウによって代弁された、その場の一同の想いは、凍りついたように固まる空気を正常に戻すよう流れた。

 

 




終了です。
戦闘は書いていると、やはり難しいなと感じますね。とりあえず、今回はこれで終了です。多少駆け足の展開になってしまい申し訳ありませんでした。
とは言え、ここらへんは序盤も序盤なので、余り戦闘を派手にするわけにはいかなかったもので。

それではまた次話でお会いしましょう。失礼します。
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