気が付いたら9000字超えいたのでその報告を。
5000~6000字にしたほうがいいとは思うんですけど、ここで区切ったほうがきりがよさそうなので。
では、次々回解説です…頑張ります。
2月9日 玉狛支部 地下
今日は、本部でこの前の大規模侵攻で捕らえたネイバーの尋問を会議室ですることになっている。そのため玉狛からそのネイバーを本部に連れていく必要がり、トリガーを没収したとはいえ連れていく際に逃げ出されたり、連行する林藤支部長に乱暴しないように一応護衛みたいのが必要だろうということで、暇な僕がその仕事を任されたわけである…という屁理屈はいくらでも考えつくけど、本音を言うと迅さんが捕らえたネイバーがどんな人物なのかというとのが気になったという方が正しい。送りにいくのについていくと言ったのも僕だしね。
そんなわけで今玉狛支部の地下で、会議の時間までを待たなければならないので、それまでのお食事タイムである。
「たまには、そばってのもいいよな…かき揚げも上手いし」
かき揚げをかじりながら独り言のように呟く。
林藤支部長が以前言ってたけど、そばの香りを楽しむためにそばを啜るらしい。啜ればそばと一緒に空気も吸い込めるからね。外国では、啜るという行為は、料理を食べマナー違反だと言う国があるけど、日本のこれは、ある意味でマナーだろう。
そう…たとえ目の前の地球人ですらない異星人に睨まれていたとしても続けなければならない日本人の誇りである。
「…」
すいません。言い過ぎました。分かりましたから、箸をもったまま睨まないで。
というか、箸の持ち方独特すぎませんかね?
その持ち…握り方ならスプーンかフォークのほうが食べやすくないですかね。
「ふっ」
目線逸らしたからってそんな勝ち誇った顔しなくてもいいんじゃないでしょうか。
僕達が無言の心理戦?を繰り返しているなか、陽太郎が袋を机に置いて言うのだった。
「ふむ…やはり、たいやきは日本人のほこりだな。ヒュースもくうか。いいとこのたいやきだぞ」
一人で納得して一人で頷く陽太郎は、ネイバーに僕が買ってきたたい焼きの袋を渡す。
「いや…いい。これがある」
それに対して机に置いてあった丼をもう一度持ち直し、かつ丼を見せた後、食べ始める。
「ヒュース、えんりょするな。おれのおごりだ」
その態度に対して、そう切り返す陽太郎。いやただ単に、そういうおやつ系はかつ丼食べてるときは食べたくないんだろ…ああ、奢りのとこは本当だよ。
陽太郎曰く、
「はじめ…おとこってのは、みとめたやつには好きなもので、もてなすもんなんだ」
ということらしい。
それからカビパラの貯金箱から、「ヒュースは、このおれのすべてをかけるかちがある」と言ってお金を出した後、一緒にたい焼きを買いに行って現在に至るというわけである。
「折角だし、1つだけでももらっていいと思いますよ?あなたのために買ったんだし」
「そうだぞ、ヒュース。えんりょするな。おれのぶんのたいやきは、きちんとあっちにある」
そう言って、指を上に向ける陽太郎。
ちなみに後少しであそこの店は5周年らしく、今ちょうどセールをやっている。このままいけば、後でまた補充をして、たい焼きを食べながらランク戦を観戦できることだろう…あそこのソファに座って、皆で観戦する様子とか、簡単に想像できるな。それにちょうどランク戦当日が5周年で、その日のみ、いつもなら高いプレミアムたい焼きが通常のたい焼きと同じ値段で買えるからな、絶対買うだろ、こいつ。
「分かった」
お椀を机に置き、袋に手を伸ばしたい焼きを一口。
「…」
もう一口。
「…」
というか腹からいく派なのね。
あー…僕はきちんと頭から食べるよ。陽太郎も確かそう…いや腹食べてるわ。
そして、最後の一口を飲みこむ喉の音がする。一気に食べたな、これがネイバーか…違うな、うん。
「意外とイケるくちだな、ヒュース」
同士を見つけたかのように星を出しながらそう言う陽太郎。
「もう一ついくか」
「…ああ」
嬉しそうに袋からたい焼きを出す陽太郎に対して、もう一つのたい焼きを頬張り始めるネイバー…かつ丼冷めるよ。
僕がそばを食べる一方で、このやり取りはたい焼きが袋からなくなるまで続くのであった…。
「「ごちそうさまでした」」
手を合わせてそう言って、机に袋と茶碗を置く僕と陽太郎、そして無言で丼を置くネイバー。
「ヒュース…」
その様子を見たやれやれだぜというポーズを取って、肩を叩く。
それに何だと言った表情のネイバー。
ふうと一息吐いて、もう一度手を合わせる陽太郎。
「いいか、にほんではたべたあとには、ごちそうさまでしたと言わなければいけないんだ」
ネイバーの顔を改めて向く陽太郎。
「なにも言わずにしょくじをおえるのは、たいやきにもかつどんにもしつれいだぞ。それでもエリートか!!」
いや、エリートと食事の作法は関係ないだろ。しかもたい焼きとかつ丼に失礼って何だよ、失礼だとなんかあるの?夢にでも出ちゃうの?
…ある意味怖いな、たい焼きとかつ丼が出る夢。
「…すまない」
陽太郎の迫力に思わず押されてしまうネイバー。
そして、2人で手を合わせ始める。
「ごちそうさまでした」
「ご、ごちそう…さまでした」
軽いお辞儀も付け加えるネイバー。
その様子にご満悦なのか、仁王立ちでうんうん頷いている陽太郎…教育係かよ。
それから上からもう少したい焼き食べるかと聞く陽太郎に対して、もういいと断るネイバー。それを聞いた陽太郎は、食後のたい焼きも上手いのになと呟いていた…あれだけ食べてて食後って何なんですかね。
陽太郎のたい焼き欲に驚いていると、階段を下りている音が聞こえてくる。
「ヒュース、はじめ。そろそろ時間だから行くぞ」
「了解です」
「分かった」
扉から出ていく僕とネイバー。
あーと言って僕を呼び止める林藤支部長。
「先行っててもらえるか…遊真呼びに行ってくる」
「分かりました」
鍵を渡して僕にそう言ってくる。
そんななか、陽太郎はというと、
「例のものよろしくな」
「了解」
そう言って僕たちは階段を上がっていく。
会議及び例の殺されたブラックトリガーの人格を移植したラッドの発言の真意を確かめる必要があるということだろう。
嘘を見抜くサイドエフェクトがあれば、相手が嘘を言ってたとしても問題ないというわけだ。しかも心音が聞ける菊地原先輩付きだ。嘘をついたってすぐ分かるというある意味チートな尋問である。
…というか、もし迅さんがこれにいたら手が付けられないよな。
例えば、刑事の取り調べで、この3人が刑事だとするじゃん?
犯人が何か適当な証言を言ったとする。
「はい、嘘」
の一言でバレてそれから嘘がつけなくなって、精神的に追い込まれていく。
こちらが物的証拠を出して、
「間抜けだなー、心音でバレバレ」
の一言で、完璧に刑事側が主導権を握る。
そして、最後に…
「もう言い逃れはしないほうがいい…俺のサイドエフェクトがそう言ってる」
の会心の一撃で、相手が泣き始めて自供を始めるというまでの流れは、サイドエフェクトを使わなくたって誰だって分かる…僕のサイドエフェクトはそういうのじゃないですね、まあでも誰だって分かるのは事実だよな。本当にこの3人が刑事じゃなくて良かった。
というかもとは人間といえど例のラッド相手でも嘘を見破るサイドエフェクト使えるのは便利だよな…意志とか意識があればどんなものにも対応できるのかな。
前も思ったことだけど、そういうサイドエフェクト持ってて人間不信にならなかったのは、凄いよな。便利なサイドエフェクトってそれだけで弊害あるからな、生活面で。
まあそのおかげで裏も取れるから、ボーダーとしては本当に頭が上がらないんだけど…。
そういや、あのラッドにあちらのオペ技術がどんなものなのか今度聞かないとな。前聞こうとした、開発室長に「そんなことより先に聞くことあるわい」ってチョップ食らったからな…まあその通りなんだけど。
そんなことを思いながら、会話を試みようとしてもあまり喋ってくれないネイバーと歩いているともうすでに林藤支部長の車の前まで来てしまう…色々考え過ぎたな、少し悪いことしたかな?
「どうぞ」
「…」
そう言って車のドアを開けると、ネイバーはポケットに手を突っ込んだまま何も言わず乗り込む…陽太郎との会話を聞く限り悪い人じゃなさそうなんだけどな。こちらが色々気にし過ぎなのだろうか、うーん初対面のしかも玉狛でもない元敵がフランクに喋るのも違うだろうしな。まあ無理に喋らんでもいいのか。
僕も車に乗り込むことにする。
「そういや、林藤支部長も言うと思いますけど、会議で特に言いたくなきゃ言わなくていいとは思いますよ。陽太郎とも仲良かったってことは玉狛の他のメンバーとも仲が悪いってことはないでしょけど。特に恩に感じることないと思いますよ?」
助手席に座りながら、後ろの席を見ずにそう言う僕。
「…元よりそのつもりだ」
窓から景色を見ながら呟く姿を見て、思わず少し笑ってしまう僕。
「…なんだ?」
文句でもあるのかとでも言わんばかりにこちらのほうに視線を向けてくる…流石に怖いなこれ。
「いや、ちびっこ大先s…陽太郎が『ヒュースは、じぶんのくにをうらぎるようなおとこではない』って言っててその通りだなーと」
そのことを思い出しして、僕は顔が綻ぶ。
まあそのあとの、「まったくぽんきちはなにもわかってないな」と言いながらのドヤ顔はどうかと思うけど。
「…そうか」
こちらを向いていたのにいつのまにか遠目で窓を再び見ている姿がルームミラーで確認できる。
「あ…もしかして照れてます?」
その様子を見て、からかうように言ってしまう。
それに対して、
「違う…」
もう一度睨まれることになってしまう僕。
この人眼力強すぎでしょ…まったく。
「たい焼き、いります?」
僕が自分で食べようと思っていた袋からたい焼きを取ると、頷いた後にたい焼きを頬張り始める…この袋のやつはちゃんと自分で買ったからね、陽太郎じゃないから。
…にしてもハマっただろ、この人。
その後は、無言でたい焼きを口に入れ続け食べ終え、もう一つのたい焼きを袋から出す音が聞こえ、もう一度口に入れ始めというのを何回か繰り返していく…だから、どんだけハマったのこの人。
それから、たぶん5分くらい入った後だろうか、車のドアが開いた。
「おっ、捕虜1号とハジメじゃん」
軽い感じで言ってくる空閑先輩と、ネイバーを見た瞬間に驚いた様子を見せる三雲先輩が車に乗り込んでくる。
「どうも、どうも。おはようございます」
「どうも。おはようございます」
手のひらをこちらに向け、星を出してくる空閑先輩に対して、僕も手を出して星を出す。
「三雲先輩もおはようございます」
「あ、うん。おはよう」
先に乗り込んでいたネイバーに気を取られていたのか、三雲先輩は、焦った様子で返してくる…この反応から見ると雨取さんも含め玉狛第二には伝えてなかったのかな、いや3人とも忙しかったから知らなかったというほうがいいかな。
「じゃあ、いくぞ」
林藤支部長がエンジンをかけて出発する。
「そういえば…」
出発してから数分が経ち、赤信号になったときに口を開く僕。そして、後ろを向いて三雲先輩たちに言う。
「上位グループ入りおめでとうございます。次は僕きちんと実況なので、よろしくお願いします」
「ほうほう。次は実況なのか、ハジメも忙しいな」
僕が親指を立てていうと、そう返してくれる空閑先輩。そう次こそ僕の時代なのだ、ふふふっ。
僕が、心の奥で勝ち誇っているなか、林藤支部長が言ってくる。
「次は確か綾辻だろ」
「ふふ…今、嵐山隊は忙しいですからね。余りのオペレーターは、僕しかいないのですよ」
嵐山隊は今、変則的な新入隊の準備で忙しいからな、綾辻先輩は無理だろ、無理。それに師匠…武富先輩は防衛任務だからな。もうこれは僕がするしかないっしょ。
改めて僕がふふふと不気味な笑い声を出しているなか、呆れながら支部長は言う。
「いや、おまえ確か嵐山隊の書類の仕事手伝うことになってただろ」
「いや、そんなことはないですよ」
その言葉に手を横に動かし、ないないという意思表示をする僕。そして続ける僕。
「自分の仕事くらい把握してますって」
支部長甘いですよ。
この僕が、そんな解説の仕事がなくなるような仕事を入れるわけないでしょうが。面倒くさそうな仕事は、終わらせてあるんですよ、これで誰も文句は言えまい…僕って完璧だな、ふふふっ。
気持ち悪いことを脳内で言っていた一方、その反応に対してニヤッとしながら爆弾を落とす林藤支部長。
「昨日、沢村が言ってたけど。綾辻が第4戦の実況をできるようにするみたいだぞ」
「…え?」
…はい?
僕が口を開けながらも、淡い期待を胸に改めて運転席のほうを見る…ほら、言い間違いとかあるかもだし、ね?
「そんな目を俺にされても困るな」
はははと笑う林藤支部長。
それに対して、もうひと押ししてみる僕。
「本当に?」
「ああ、本当に」
あの鬼、悪魔。次にあったら全力で土下座して頼み込んでやる…引かれますね、やめましょう。
「ハジメ、どんまい」
「あはは…」
落ち込んで肩を落としているときに聞こえたのは、先輩2人のその声だった…。
僕がこれ以降のランク戦での実況を勝ち取るための戦略を頭の中で構築している一方で、車内ではランク戦と言えばということで始まったこの前の三雲先輩の作戦の話になっていた。どうやらそちらのネイバーも同じ時に同じ作戦を言っていたらしい。あの水攻め作戦のことか…同じ時に同じ作戦で被るとは思考回路が似てるんだな。
こういうのって性格出るからな、特にああいう作戦だと。
迅さんは似玉狛に置いたのは、三雲先輩と似てるからを察してるからか。まあ何かをさせるために置いてるのは確かだけど…まあ僕が考えても仕方ないか。
それと、ネイバーさん。一緒にするなって言ってますけど、たい焼きの袋持ったままだと見てて和むだけですよ…すいません、睨まないで。
そんなこんなで車で揺られること約10分。本部に到着する。
「はじめ、ご苦労さん。とりあえずは大丈夫そうだ」
4人を会議室前まで送り届けると林藤支部長は、笑いながら敬礼をしてくる。
「いえいえ。ではこちらは、お子様に頼まれた資料を持ってきます」
「おう、頼んだ」
僕も敬礼しながら、そう言い返す。そして、支援課室に行こうと4人に背を向けたとき、空閑先輩が言ってくる。
「ハジメ、今度模擬戦やろうぜ」
「丁重にお断りさせていただきます」
星を出しながら言う僕達。
それを聞いた林藤支部長は、空閑先輩の頭をくしゃしゃしながら言う。
「いずれやれるんだから、それまで取っといてもいいだろ」
「ふむ…いずれ?」
その言葉に首を傾げる空閑先輩。
「あれ、宇佐美から聞いてないのか」
驚いた表情をする林藤支部長。
まあ言わんでもいいことだしね…というか、しなくてもいいことだからね。
「聞いてない…オサムは?」
「…いや、聞いてない」
空閑先輩の問いかけに、少し間をおいて三雲先輩は答える。
「まあそういうことです」
「よく分からないけど、まあいいや。じゃあな、ハジメ」
改めて背を向けて言った後に、先輩達に別れを告げる僕…すぐに玉狛支部戻るけど、先輩達は例のラッドのところに行くだろうし、今日は会うことはないだろう。次は画面越しかな…こういう言い方すると何かが危ない気がするけど。
再び 玉狛支部 リビング
「ヒュース。あらためてしょうかいしよう。おれのぶかの、はじめだ」
「改めてはじめまして。二階堂 一です。呼び方はどうすればいいですか?」
「…なんでもいい」
「じゃあ、ヒュースさんでいいですね」
雷神丸に乗った状態で、僕の方を指差し、ソファに座っているに僕を紹介する。僕もそれに合わせて頭を下げる。
「ほんじつ、はじめにきてもらったのは、ほかでもない。ヒュースにつぎのランクせんのチームをしょうかいするためだ」
雷神丸に乗ったまま、次はあっちに指を差し、本人のなかでは格好良く動こうとする。ただし…
「ふぅ…」
「…」
「…」
「…」
三人の間で流れる沈黙。聞こえるのは掛け時計の秒針の音。
しかし、数秒の後その沈黙を破ったのは…
「あんたたち、3人とも動かずに何してんのよ…」
扉を開く音とともに現れた小南先輩の声であった。
「おー、こなみか。ごくろう」
「あんたは、いつも偉そうにしない」
何事もなかったように雷神丸から降りた陽太郎は、小南先輩に言う。それに対して、小南先輩は、陽太郎のヘルメットにチョップを食らわせる。
次に僕の横を通り過ぎながら言う。
「はじめは、何しに来たの?」
そして、ソファに座りこむ小南先輩。
「あー、はい…」
聞かれた僕は、今回の件を話し始める。
今回の件の発端は、昨日のランク戦をこのネイバーを含め観戦していたことから始まる。陽太郎の言ったことを要約すると、
「ヒュースが玉狛第二に厳しいのは、玉狛第二の本当に実力を知らないからであり、本当の実力を知り次の相手にも引けを劣らないということが分かれば、ヒュースも玉狛を応援しきついことを言わなくなるだろう」
…ということらしい。
何というか、こいつもこいつでいいやつだよな。流石は、大物子ども大先生である。
「…へえ、なるほど。分かったわ、言ってみなさい」
それを聞いて、小南先輩は僕を促す…というか先輩、自分の袋からどら焼き陽太郎に上げましたよね。それだけで必要以上に機嫌よくするって、チョロイにもほどがあるだろ…変な壺買わされないか、僕心配です。
そして、4人きりの玉狛支部で解説を始める。
「まずは、B級1位二宮隊です」
パソコンの中から、必要な動画を選択する準備をする僕。
「まずは、ヒュースさんがいるということで基本的なことから。まあ不動の1位というわけで、当然のことながらフィールド選択権がありませんから、言ってしまえば常にアウェーで戦っていると言ってもいいと思います。そのなかで、相手の作戦を瞬時に読み取り、動き始めも遅くならないようにしないといけないわけです。そこで…」
二宮さんのこの前のランク戦での動画を見せる。
「二宮隊の頭脳こと二宮さんです。ある程度転送前に予測しているとはいえ、違ったとしてもそれに対応する時間も早いですから、1位としての弱点もカバーしてるわけです」
…まあ今回東先生相手だし、この人は時間使わずにすぐ動き始めるってことしないだろうけど。最悪転送後に考えながら、動くということもあるかな。
「なるほど」
陽太郎も分かってるのか分からんが、頷いている。
「それで、今言った通り頭をいいわけですが、それだけじゃないのがこの人なんですよね。スペックが高いんですよ」
…本当にムカつくくらい、普通なことをしてるのがいやらしいよな、本当に。
「…」
ヒュースさんは、アステロイドを撃ったところを凝視している。
「独特なスタイルを持ってるわけでもなく、ただただシンプルにかつ確実な方法で基本的なことを高いスペックでコツコツとこなしていく。一番やりたくないタイプです」
「あんた、それドヤ顔でいうことじゃないでしょ」
小南先輩に突っ込まれる僕。
別に負けが続いてるのを理由に、怒ってるわけじゃないし、本当だし。
…ああ、四角錐のアステロイドも十分変だけど、一番怖いのは限り、あれだから。言った通り、シューターとしての基本的なことを高い能力値で淡々とやられることだから。
別に真顔で、隊服スーツで行こうと思うとか言っちゃうところとかではないから。別にそのとき同じく真顔で、は?とか言葉に出ちゃったとかないから…。
「まあ、本当にこの人抑えようと思ったら、それ以上の火力かそれ以上の頭かで勝負する他ないですね」
まあそれができないから、負け越すわけだけど。
「次に犬飼先輩です。この人はふざけてるように見えて全然ふざけてなく、状況判断も早いし、動きも流石はマスタークラスと言ったところです」
この人一番慢心しそうな言動と態度取ってるんだけどな、相手の動きを見てからの動きが本当に早い。二宮さんと別れても単独で動けてる時点で侮ってはいけない相手なんだよな…本当に姉からのコミュニケーション能力さえなければチャラく見えないのに。
「それで…」
間を少し置く僕。ここからが本番だぜ。
「辻先輩に移ります。この人はですね…」
「待ちなさい、辻についてはあたしから説明するから」
僕がもう一度間を取ると、小南先輩が止めに入る。
「何でですか、ここからいいとこじゃないですか…」
「あんた、今まで落ち着いてると思ったら、このためにだったのね」
「チッ」
舌打ちをする僕の頬をつねる小南先輩。
それから、小南先輩が辻先輩のことを説明する。
くっそ、僕が説明したかったのに…。だってあの人凄いんだよ。ランク戦では、自分から積極的に獲らないから注目しない人も多いけど、チームが今何をしてるか考えてた上で、足止めをしながら、自分もきちんとその場に向かうこともできる。狙うときも、相手の動きを見て獲ることもできる。二宮隊を陰で支えてる実力派である。
というか、語れば語るほど、隙が無いよなこの部隊。変t…鳩原先輩いたときはもっとヤバかったし。下手に追撃できないのに、対処しないと二宮さんの火力で押し込まれるというね…。
そう考えていると、小南先輩も説明を終えていたのかとあることを呟いていた。
「…辻とは一回やってみたいんだけど、毎回いつのまにか逃げられてるのよね。あたしなんもした覚えないんだけど…」
何かしたか、したなら謝らないと言っている先輩…いや、たぶん女子隊員全員にそうだと思うんで気にすることないと思うんですけど。
と言うのは簡単であるけど、ここは辻先輩の名誉のため話題を変えるとにする。
僕は、小南先輩の体のある部分を見て、鼻で笑う。そして…
「所詮、その程度か…」
と呟く…これで話題を変えられる。我ながらいい作戦である。
「で、次は影浦隊なんですが…」
僕が、小南先輩に背を向け、パソコンをいじろうとすると後ろから殺気を感じる…訂正しよう。数秒前に戻りたい。東先生も言ってた。戦術で勝負するときは、敵の戦術レベルを計算に入れるって…そういう意味じゃないですね、はい。
「はーじーめー。あんたにそう言われるのが一番ムカつくのよ」
指をポキポキ鳴らしながら、立ち上がりこちらに近づいてくる先輩…般若が背後に見えるのは、おそらく気のせいではない。
「陽太郎、ヒュース。ちょっと時間頂戴。今からもう一度、はじめを躾けるから」
「ちょっ、待って。本当にすいません、もうしませんから」
後ろから服を引っ張られた状態でブースまで引っ張られる僕。
「何度言ってもあんたが言うからでしょ。コテンパンにしてやるわ!!」
お母さん…僕はどうやら今日死んでしまうようです。
「わるいな、ヒュース。かれは、まなばないおとこなんだ」
「好きにしろ…」
悲鳴が聞こえるなか、ヒュースと陽太郎がそんな会話をしていた。
本当は全部隊書こうと思ったんですが、影浦隊もユズルと次絡むしいいかなと
東隊はいつでも書けるしいいかなと持ち込むことにしました。
楽しみなのは僕だけかもしれませんが、次々回ランク戦です。
あとは、感謝の言葉を。
UAが20000を超えました。たくさんの方に読んでいただき本当に嬉しいです。
もう頭が上がりません。
趣味全開の作品ですので、読んでくれるだけでもうありがたいです。
愛想尽かされないようもっと精進したいとと思います。
ではでは
追記
そういえば那須隊のメテオラ回及びそれに付随するランク戦はいずれきちんとやります。
とりあえず原作を進めます