戦闘員オペレーターのボーダー記録   作:チビメガネ

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※ 第4話 ブラックトリガー争奪戦 (2)

迅さんと太刀川さんが斬りあってるのを走りながら見てる僕…仕方なくね。ほとんど何もできないんだもん。

 

 というか、電柱とか信号機とか壊し過ぎじゃね。誰が始末書書くと思っているのかな。え?はじめ?ダレソレ、ボクワカラナイ。

 

 屋根の上に移動しながら斬りあう二人。次から次へと拡張させ、二刀で迅さんに風刃を使わせないことように近づいて隙を作らせつこうとすることも凄い。しかし、迅さんも迅さんでそうさせまいと一刀でそれを躱す身のこなし。屋根から屋根に移る瞬間に、風刃を使ってこちらに向ってジャンプする太刀川さんの隙をつこうとする斬撃…凄いとしか表現できないのが悔しくなってくる。

 

 

そろそろきつくなって、再び道路に降りてくるころかな。ここなら、確かこの通路を曲がって次の曲がり角を左で届いたはず。

 

「バイパー」

 僕は射線設定をしたキューブを発生させ分割。十数個を作って放つ。

 

 あちらの通路で当たった音がする。この感じ軽傷も与えられてないかな。

 

『すいません。軽傷くらい当てるつもりだったんですけど』

『足止めしてくれただけでも上出来だ』

 うわぁ本当に楽しそうだよこの人。

 

『このまま仕留める。この調子で頼む』

『了解』

 

 

スナイパー組とも協力しながら、迅さんを追い込んでいく。しかし位置がバレたからか奈良坂先輩が落ちる…あの距離でベイルアウトとか、どんだけだよ。

 

 

「もう逃げ場はないぞ、ブラックトリガー」

 とある車庫に追い込む太刀川さん…これ壁伝えで行くパターンのやつだ、殺されること10回の僕が言うんだから間違いない。

 

「太刀川さん!!」

「…分かった」

 仕留めさせられなくてごめんなさい、ここであなた失う方が問題なので。

 

「メテオラ」

 とりあえず車庫を壊す勢いで車庫に向けてメテオラを放つ僕。

 

「やっぱそうなるか…」

 そう言いながら当たらないよう外に出る迅さん…やっぱ当たらんか。

 

道路に出てきたところをカメレオンから現れた歌川先輩が右から斬りつける。

 

「よっと」

 それを避ける迅さん…というか太刀川さん単体で6回も斬撃使わせたのね、化け物だな、本当。

 

「ほいっと」

 後ろからくる菊地原先輩しゃがんで避ける迅さん、ねえ本当に不意打ちだよね、あんた。

 

そのまま歌川先輩の攻撃をその場で避け続ける。菊地原先輩も続いて攻撃を続ける。このままだいっても膠着状態かな。そう思ってキューブを作ろうとしたら急に迅さんが止まる…何。

 

「流石だね、風間さん」

 透明状態から迅さんの後ろに急に現れる風間さん…なるほど足元からスコーピオン出したのね、流石。

 

それを待っていたかのように太刀川さんが風間さんの横から斬りかかる。この距離感なら風刃は撃てない。

 

それを避けるため、横をちら見する。そこからの斬撃で風間さんを狙おうとしているのだろう。風間さんもそれに気づいてスコーピオンをはずし、避ける。

 

ただ、狙いは違ったようで塀に伝播した斬撃は、最初菊地原先輩を狙ったように飛び出さずそのまま道路を伝い、菊地原先輩を下から襲う。

 

菊地原先輩がベイルアウトする。

 

…車庫に入る前に、この通路に太刀川さんとやりあいながら1本仕掛けてたわけか。本当にさらっと仕掛けるの上手いな。

 

ただこれで紛れもなく0本か。

 

これに乗じてアタッカー三人が斬りかかっていく。

 

斬りかかりながら会話をする僕たち。

 

『リロードの時間が分からないがここで仕留めるぞ。二階堂、リロードの時間は分かるか』

『すいません、分からないです』

 いやだって、リロードまで追い込んだことないし。

 

『…なるほど。そうしたら使えると思って追い込んだほうがいいか』

『いっそのこと、凄く広いとことか行きます?公園とか。広い分あっちも逃げ道とか攻撃範囲が広がりますけど、塀とかない分攻撃方法は単調になって狭い路地とかよりやりやすいと思うんですけど』

 …まあ近距離で挟みこむのは、アタッカー3人じゃ足らんかもだけど。

 

『それはそれで面白そうだ…たが』

『お前も分かっているだろうが、アタッカー3人だと厳しい、あとは』

『あとは詰めの作業と追い込むたための一押しをするはずのシューターが片腕だと少し無謀だな』

 僕の案に対してそういう太刀川さんと風間さん。

 

『確かにそうですね。それにアッタカ―が4人でもシューター2人いないときついかもですね』

『そういうことだ、一。それじゃ狭い路地に追い込む感じで行こうか』

 

『分かった』

『『了解』』

 太刀川さんの案に同意する、僕達。

 

『でも大丈夫ですか。狭い路地だと一気に全滅もあり得ますけど…』

『おい、一。そういう心配は俺に一本でも勝ったら言うんだな。なあ風間さん』

『そうだな』

 風間さん、鼻で笑うのやめてくれません?悲しくなっちゃうよ。

 

 

『はじめ。勝ったことないのか』

『ええ、本当にちょっと大人気ないですよ、この人達』

『いや、それは違うだろ…』

 分かってますよ、歌川先輩。でもほらあれだけやって白星0って。

 

『関係ないな』

『そうだな』

 くそ。覚えてろよ、次こそは。

 

『三上。いい路地あるか』

『近くに狭い路地が一つあります』

『分かった。太刀川』

『了解、了解。頂戴』

『了解しました』

 三上先輩、話聞いてたとはいえ流石に仕事早いな。

 

 渡された路地は途中まで一本道で途中から一つの道と繋がっている、まあT字路みたいな感じの路地だ…すぐこの路地を引きだすとは流石三上先輩。

 

『よしここに追い込むぞ。ありがとな、三上』

『どういたしまして。太刀川さん』

 

 風刃の残弾がないからか思ったより早く目的の路地付近に着く。

 

『よし、俺があそこに追い込む。一』

『了解。煙も一緒にできるんで気をつけて』

『了解』

 

『俺は、後ろから。歌川は途中の道から横をつけ』

『了解』

 そう言ってもう一度カクレオンを起動させて移動する風間さんと歌川先輩。

 

「うおっ」

 太刀川さんの弧月が迅さんを襲い、無理やり路地に入らせる。

 

「メテオラ」

 太刀川さんの思ってあるであろう通り、路地の上に30個ほどのメテオラを等間隔で発生させる。目的は迅さん本人というよりは右にも左にもある塀の破壊である。

 路地の合流地点以降の塀は無理だけどそれまではそういう選択肢は取れないはずだ。ってか太刀川さんの弧月でも塀破壊できてるし、問題ないか。

 

 僕も路地に入り、太刀川さんの援護も兼ねてハンドガンを腰から出してレッドバレッドを邪魔にならないように撃つ。

 

「きついな、これ」

 笑いながらも、何回か太刀川さんのがかする迅さん。

 

合流地点に来て、歌川先輩と風間さんが現れて、斬りかかる…がそのとき風刃が歌川先輩を襲う…マジか。

 

「二階堂!!」

「はい」

 風間さんの呼びかけられる僕…なるほどもうメテオラでやっちまえってことですね。

 

 意図をくんだ僕はそこそこの弾数のメテオラをキューブで作ろうとする。

 

 

 …トリオン切れかよ。右腕から出過ぎたな。ただ、どうにか出せる。

 

「メテオラ」

 思ったより少ない弾数のメテオラが迅さんを襲おうとするが、それを躱しある民家の屋根に飛び乗ろうとジャンプする。

 

 

 よし。この位置この角度ならスナイパー組が…

 

 あ、今古寺先輩一人だった。

 

 古寺先輩の銃弾はかすったが致命傷じゃない。

 

 

「ここまでで来て風間さんも太刀川さんもほぼ無傷なのは流石だよ。でも…」

 

 

「スナイパー含め4人残ったとしても、1人はほぼトリオン切れ。ここまできて風刃も残ってるなら俺が勝つよ。俺のサイドエフェクトがそう言ってる」

 迅さんがそう言う。

 

 

 

 

 

 

その後の話 ボーダー本部会議室

 

「どうもどうも皆さんお揃いで。会議中すいませんね」

「…こんばんは」

 今僕は迅さんと会議に乗り込んでいる。おかしい、数分前まで敵だったのにどうしてこうなったんだ、分からん。

 

「きっさまー。よくものうのうと顔を出せたな」

「まあまあ、鬼怒田さん。落ち着いて。ほら、はじめの顔でも見て、ね」

 何僕、ゆるキャラか何かなの?

確かにちっこいけど161だけどほら伸び盛りだし、成長期だし…あれ涙出てきたぞ。

 

「なんでお前もいるんだ。今回はこっち側だろ」

「さあ」

「おい、ふざけるな」

 机を叩く鬼怒田開発室長。すいません、なぜか拉致られました。

 

「迅、宣戦布告のつもりか」

 そう言う城戸司令…怖い。

 

「いや、交渉しにきただけだよ」

 そう言う迅さんに何が交渉だみたいなこという開発室長に、今がそのときという唐沢さん。

 

「こちらの要求はひとつ。うちの後輩の空閑遊真の入隊を認めていただきたい」

 なるほど、正式に認めさせるわけか。

 

「いやー。こいつが言うには本部に認めてもらわないと入隊したことにならないみたいなんだよね」

 僕の頭をくしゃくしゃしながらそう言う迅さん。

 

 ボーダーの規則に乗っ取って庇う気なのかと言う根付さんにそうそうと頷く迅さん。

 

「私がそんな要求飲むと思うか」

 確かに派閥バランスがだいぶ崩れるからな、うん。

 

「もちろん。タダでとは言わないよ」

 そう言いながら自分の腰に手をかける迅さん…今日の戦いってそのためだったのね、もう僕達使われてたわけね、もう。

 

「代わりにこっちは風刃を出す」

 真剣な顔で風刃を机に置く迅さん…そしてこちらをチラッと見る。なるほど。

 

 全員がマジかって顔してるなかで唐沢さんだけ含みのある顔をしてる…この人もこの人だよな。

 

「…風刃は」

 そう呟く僕に会議室中の視線が集まる。

 

「攻撃特化に見えますが天羽先輩みたいな異常なほどの攻撃力があるわけじゃない。あっちのトリガーを城攻め専用と仮定するなら、風刃は対人専用といってもいいトリガーです。癖も強いし、ある意味対応力がある人じゃないと使いづらいですし」

 そう言いながら根付さんのほうを見る。

 

「ただ、風刃はその適応者の多さも強みです。そして、その適応者も頭いい人ばかりですし、対応力が高い人も多いといってもいいです」

 次に鬼怒田開発室長のほうを向く。

 

「それにいくらブラックトリガーといえど、たがが一つだ。天羽先輩とこれと心配ならA級トップチーム以外も切り出せば完勝できるとは断言できないですが負けることもないでしょうし…悪くないと思いますよというのが僕の個人的な見解ですかね」

 これでいいでしょと迅さんを見ると目でありがとうと告げてくる。

 

これで流れはこっちのもんだろと思っていたけど

 

「そんなことをせずとも太刀川たちとの規定外戦闘を理由にお前からトリガーを取り上げることもできるぞ」

 流石は城戸司令である。

 

「その場合は太刀川さんたちのトリガーも取り上げるんでしょ。それはそれで好都合。平和に入隊日を迎えられるならそれでいい」

 確かにどっちにころんでもって感じかな。

 

「取り上げるのはお前のトリガーだけだ、と言ったら」

「試してみなよ。そんな話が通るなら」

 にらみ合う城戸司令と迅さん。

 

 

 息を吐いた後

「…いいだろう。二階堂下がっていいぞ。迅と話がある」

 そう告げる城戸司令。

 

 いやでも…ね。

「ここからは大人の話だから。お前はいいよ」

 こういうときだけそれですか、迅さん。

 

「…では、失礼します」

 そう言って会議室を後にする僕。

 

 

 





今回は

メイン
バイパー バックワーム メテオラ アステロイド

サブ
ハンドガン メテオラ バイパー レッドバレット

を想定しています。

今後スナイパーのもトリガーに入れないとなって感じですかね。

ではでは
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