とあるデパートにある子供の遊び場
「また出たな!!ミカドデーモンズ。町の平和は俺たちが守る」
陽太郎2号が言う。
「ははは、ミカドライダー。今日こそ返り討ちにしてくれるわ。まずはお前からだ、ミカドレッド。なぁ親ビン」
…迅さん、あなたノリノリですね。
「…迅「ジンじゃなくてデーモン!!」…すまない」
なぜあいつは風間さんにあそこまで強気なのか…本当に三上先輩の親戚なの?
A級3位だぞ、ショー見る限りその親ビンの100倍は強いぞ。
「そ、そう…そうだな。デーモンよ、ミカドライダーを倒す…のじゃ」
ヤバい…吹きそう何それ。「のじゃ」って、くそっ。卑怯すg…すいません。もう笑いませんからこちらを殺しそうな目で見ないでください。
その感じに納得がいかないのか
「もう、ソウヤは何回言ったら分かるんだ。お前それでも歌歩お姉ちゃんと同じ隊なのか、信じられないぞ」
僕は君のその発言が信じられないぞ…。
すると、迅さんが、からかい始める。
「風m…親ビン、そうだぜ、俺の名前はデーモンだ」
ドヤ顔で言うことなんっすかね。
「はぁ」
風間さんは思わずため息をつく。
風間さん大変そうだな
そう他人事のように近くの椅子に座りながら思う僕であった。
その日の朝 支援課室
「今日は暇だー。ゴロゴロできるー」
僕は鼻歌を歌いながらソファーに寝そべる…あぁ仕事なんてなくなればいいんだ。
昨日はほら、結局一人で残り半分することになったし、一昨日は色々と先生による国近先輩尋問があったせいでつらかったし…精神的な意味で。
うん、やっぱり仕事なんてなくなればいいんだー。
そんな世の真理について考えていると、扉を叩く音が聞こえる…ちっ。誰ですか、僕の時間を邪魔するのは。
「おう。お前がハジメか。よろしくな」
…本当に誰?
僕陽太郎しかお子様知らないよ?
もちろん、僕の子どもじゃ…これ以上はやめよう恥ずかしくなってきた。
いや、二人きりとか強調されるとね?うん、要するにあんな尋問する先生が悪い!!僕のせいではない、うんそーだ。
そんなことを考えていると
「二階堂。今大丈夫か?」
風間さんが次に入ってくる。
もしかして風間さんに隠し子が!!…なわけないか。
そんなことを思っていると、こちらを呆れたように見ながら、事情を説明してくれる風間さん。
えっと、要するに…
「この子は三上先輩の親戚の子で今日一日預かればいいってことですか?」
「ああ、そうなるな」
「なるほど…」
風間さんの話を聞く限り
三上先輩の親戚が、今日用があるらしい。そのせいで、子どもの面倒が見れないので三上先輩に預けようってことになったようだ…親戚一同にも頼られるとは流石三上先輩だね☆
じゃあ、なぜ今風間さんとこの子…まあ陽太郎2号としよう。
陽太郎2号が風間さんと一緒にいるかっていうと、三上先輩の方が弟の用で世話するのが無理らしく、風間さんに世話を頼んだようだ
…お姉ちゃんは大変だね!!
そのはずなんだけど
「何で僕に子守がしなくちゃいけないんですか?」
「三上が、無理ならお前に頼めと言っていたみたいだ」
「みたい?」
「最初に三上から連絡を受けたのが菊地原らしい」
あー、先輩なら
「こいつ、ムカつくんで僕無理です」
とか言いそうだな、うん。
というか歌川先輩とかこういうの得意そうなんだけどな、と思っていると風間さんが深く溜息をついて、
「まぁ菊地原も歌川も今日用があるから無理なんだが」
…なるほど。そうなったら頼まれた手前、
「やっぱり風間さんが見ればいいじゃないですか?」
「…お前の方がこういうの得意だろ」
あぁーなるほど。
「先輩が、子守…確かに」
痛いっす、頬つねらないでくださいよ。
先輩は咳払いをした後
「三上の弟達も見たことがあるんだろ」
「まぁ、そうですけど…」
そう、あの人自分が防衛任務で無理な時弟の世話僕に頼んだりするんだよな…ホント疲れるだよなー。
そんな会話をしていると、陽太郎2号が
「おい、ソウヤ。オレはこのチビと2人でいるのはヤだぞ」
…ほう、こいつ。
「お前より普通にでかいわ、こんにゃろ」
僕は2号の顔の位置までしゃがみこみ、頬をつねる…風間さん、大人気ないみたいな顔しないでください、僕はまだ中学生です!!
2号は僕の手を払い
「ソウヤ。ホントにこいつは凄いヤツなのか?歌歩お姉ちゃんのカンチガイじゃないのか」
そこまで言うか、こいつ…。
「ああ。三上の言ってる二階堂は、こいつであってる」
「…ナンカ気に食わん」
ふっ、残念だったな…というか僕何でこいつに舐められてるの?
え?舐められるのは僕の固有スキル?そうですか…そんなスキルいらんわ!!
するとやれやれだぜといったポーズをした後に
「いいだろう。ソウヤと一緒ならオレと付き合わせてやろう」
と言って胸をはる2号。
風間さんがその言葉に違和感を覚えたのか言葉を発する。
「…俺も一緒なのか」
「まあ風間さんのことは認めてるみたいですからね。仕方ないですよ」
うん、仕方ないね!!僕信用ないから!!…泣けてくる。
そんなこんなで、
デパート
「ヒーローショーまであと1時間くらいあるみたいですね、どうします?」
「どこかのフードコートに行って時間を潰せばいいだろう」
「それもそうですね、じゃあ行くぞ」
「ああ、タノム」
…ちなみに今風間さんが2号の左手、僕が2号の右手を持って歩いてる。
途中見知らぬおばちゃんが話しかけてきて
「あら、兄弟でお出かけ微笑ましいわね」
と声を掛けられたとき、風間さんが複雑な顔をしていたのはまた別のお話である。
フードコートに行く途中の会話は2号による歌歩お姉ちゃんスゲー―話だった…流石三上先輩、お姉ちゃん属性は偉大だぜ。
そうこうしているうちにフードコートに着いた。
「好きなもの選んでいいぞ、俺が奢る」
「分かった、ソウヤ。じゃあ選んでくる」
「マジっすか、奢りありがとうございます」
思わず頭を下げてしまう僕。
まあそんなわけはなくて、
「お前は自分で払え」
「…ですよねー」
僕もまだ子供ですよー…はい、すいません。分かりましたから、そんな目で見ないで風間さん。
席も探さずにそんな会話をしていたが、2号が行ってしまっているので、僕は追いかけることにする。
「じゃあ行ってきます」
「これで買って来い」
そう言って金を渡してくれる風間さん。
「ちなみに…僕の分は」
「…」
これが無言の圧力ですね、分かります。
「じゃ、じゃあ買ってきますね。風間さんは席を探しといてください」
「分かった」
後ろを振り返り席を探し始める風間さん…後ろ姿がカッコイイぜ。
「おそいぞ、チビすけ。早くしろ」
「はいはーい」
合流しようと小走りで向かったところでそう言われる僕。
そして
「はい、は一回だ。歌歩お姉ちゃんが言ってたぞ!!」
「…はい。すいません」
怒られてしまう僕。
年下に怒られるとか最近ないな。ん?黒江誰それ、良くワカンナ…寒気がしたぞ。寒波かな?
フードコートを一周しながら、うんうん唸っている2号。
「ウン、悩むな」
「別に焦んなくていいと思うぞ」
そう言って頭をくしゃくしゃする僕。
「三上先輩とはここ来たりしないの?」
ここボーダー基地から10分くらいで着くし、というか近所で一番でかいのここだし。
「歌歩お姉ちゃんとは良く来るぞ」
流石はいつも面倒見てると言ってるだけは、あるな。
まあ、それなら…
「じゃあ、たまには三上先輩が食べてるの食べてみれば?」
「ナルホド。確かに歌歩お姉ちゃんがいつも食べてるのは食べたことないな」
そう言ってとんこつラーメンを選ぶ2号。
三上先輩…チョイスがかっこいい。
できる大人のキャリヤウーマンみたいです。でも、女性1人でラーメン屋か。なかなかシュールじゃなかろうか…先輩なら絵になりそうだし、いいか。いいのか?
違う店で僕はうどんを頼んだ後、とりあえず、一緒に席に戻る。
ちなみに、2号が、ここの料理が呼び出し式でベルが鳴ったら取に行くんだと教えてくれた。
うん、どこのフードコートも同じだね。まあ歌歩お姉ちゃんが教えてくれたとドヤ顔で語るので何も言わなかったけど…お前どんだけ三上先輩のこと好きなんだ。
席を探すていると、風間さんが手を挙げてこちらに呼んでいるのが見える。
「待ってもらっててすいません。風間さんも頼んできていいですよ」
「分かった」
「オレももう少し色々見たいからオマエはここで待ってろ」
「はいはーい。了解」
僕は席で待っていることにする。
ベルが鳴るまですることが特にないので、どんな一人で辺りを見渡しながら、ボケーとしていると
「お、はじめ。どもども」
「げっ。迅さん」
迅さんのご登場である…てか、何でここに居るんですか。
僕のそんな考えが通じたのか、迅さんはにこやかに
「ん?俺はこれだ、これ」
そう答えながら、レジ袋からぼんち揚げを出して、見せてくる。
奥さん、知ってました?迅さんはここでぼんち揚げを買ってきてるんですって…本当にどうでもいいな。
「何でお前いるの?」
「あぁ、ちょっと風m「二階堂、悪いな…なんで迅がここにいる」」
「おお、風間さんもいるのか。どもども」
そうして風間さんとも合流する。
その後、風間さんが事情を説明すると、迅さんが
「なろほど…じゃあこの将来イケメンになりそうな男の子は三上ちゃんの親戚になるわけか」
「イケメンとは…ありがとなジン」
そう言って胸をはる2号。食べてる最中に動いたら、服に付くだろお前。紙は…あった。
「こりゃ大物になるな、ハハハ」
「見る目があるな、ジン」
頭を撫でてくる迅さんに威張る2号。だから自信に満ち溢れすぎでしょ、お前。
すると、僕達を見渡しこう言う迅さん。
「俺も一緒に食べていい?」
そこで僕と2号のベルが鳴る。
その後、僕たちは頼んだものを食べヒーローショーへ行くことにする。
…というか
「迅さん、ついてくるんですね」
「ああ、風間さんと一緒にいた方が面白そうだ。俺のサイドエフェクトがそう言ってる」
「別に何もないと思いますけどね…」
「まあ、行こうぜ」
…ヒーローショーの内容はよくあるあれだ。
悪役が最初に来て色々騒ぎを起こしているところで、司会者の指示で皆でヒーローを呼ぶとヒーローが来て悪役を倒す
というお決まりパターンのやつだ…敵のボスちっこいな。
終了後
「楽しかったな、ソウヤ、ジン」
…何で僕がいないんですかね。
すると、続けて2号が
「よし!!皆でヒーローごっこをしよう」
「お、いいな。ねぇ風間さん」
「…そうだな」
迅さんの問いかけに微妙な反応をする…まあ苦手そうだよな。
2号は乗り気なようで
「よし!!じゃあジンがデーモンで、ボスがソウヤがやって。オレはレッドな」
…何で僕いないですかね。
風間さんも気になった…というより僕に押し付けるために
「ボスは二階堂じゃダメなのか」
と聞く。
すると
「ボスはちっこいけど強くなくちゃいけないからな、コイツじゃダメだ」
…泣いていいよね?
ねえ、迅さん。小声でドンマイとか言わないでくれません?余計に泣けてくるんで。
でも今思うと良かったな、うん。
そんなこんなでさっきの場面
「もう、ソウヤは何回言ったら分かるんだ。お前それでも歌歩お姉ちゃんと同じ隊なのか、信じられないぞ」
2号はかなり怒ってる…テイク5くらい許してあげましょうよ、2号さん。
「次こそちゃんとやれよ、ソウヤ」
「そうだよ、風間さん。ちゃんとやらないと」
迅さんがニヤニヤしながら風間さんを注意する。
「はぁ」
風間さん大変そうだな、他人事だけど。
そこからテイク6も失敗しテイク7が開始する。
「そうだな。デーモンよ、ミカドライダーを倒す…の、じゃ」
おー、さっきより違和感ない。流石A級…関係ないな。
2号も満足したのか次の戦闘シーンにうつる…風間さん、ヒーローショーの戦闘シーンにそこまでのクオリティいらないですよ。
そして、2号は迅さんに向かって
「おりゃー」
腹にパンチを入れるような動作をする。
「やられたー」
ひざまずく迅さん…ホントあなたノリノリですね。
「ふう、あとはオマエだ。てりゃー」
2号は風間さんにキックをする動作をする。
「ヤ、ヤラレター」
…何その演技?棒すぎますよ、ヤバいもうダメ。
僕は腹を抱え込んで笑い始める。
そして極めつけは
「オ、オボエテロヨ。ミカドライダー。つ、つぎは、ないとおもったほうがいい」
…もう無理。
僕は床に転げ落ち大声で笑い始める。
終わったのかこちらに来る風間さん達。
…あ、この顔をヤバいやつや。
「二階堂、この後空いてるな」
「…いやー暇じゃn「あとで、ブースに来い」」
「いや、暇z「いいな」…はい」
分かりましたから、そんな殺気出さないで。
その日の夜 自宅
いやマジであの人強すぎでしょ。何?なんで15回もやっていけるって思う戦いが一つもないの?…疲れたよもう。
愚痴を心の中でぶちまけていると、携帯が鳴る。表示を見てないけど、おそらく三上先輩だろう。
「はい、二階堂です」
携帯を取って返事をする僕。そして
「こんばんは、三上です。まずは今日ありがとね」
三上先輩である。
「いやー子どもくらいいいですよ、全然」
そう答える僕…ん?
でも気のせいかな、声のトーンがおかしいぞ、うん気のせいだな。
いや、別に何もしてねーし。風間さんと模擬戦やった後、作戦室で三上先輩のPCを勝手に覗いて菊地原先輩のサイドエフェクト利用するために組んだプログラミングなんて見てねーし。ウソジャナイヨ?
「それで二階堂君?何か言うことない?私に」
うわ、激おこモードじゃないですか、いやだー。バレてるじゃないですか、やだー。
「な、なにがでしょうか、僕よく分からないんですけど。何かありました?」
よし、完璧。
「私ね、一応あのやつに閲覧したらいつ見たか分かる機能つけてるから嘘くらい分かるわよ」
…マジかよ、優秀すぎるでしょ。
「マジかよ、優秀すぎるでしょ」
「ええ、嘘よ」
驚愕の真実!!嘘だったよ…てへ☆。
「…」
「…」
互いに沈黙のときが流れる。これは…よし。
「すいませんでした。もうしないので許してください」
携帯越しであるのに、床に座り、綺麗に土下座をする僕。
それを聞いた三上先輩は少し笑って、
「それで手伝ってほしいことがあるんだけど」
と言うので
「よろこんでさせていただきます」
と答える僕。
このあとボーダー入隊日までこき使われたのは言うまでもない。