メダロットΩ   作:蒼騎士

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本小説は10年前に発売されたGBC専用ソフト「メダロット4」の続編というコンセプトです。大まかなシナリオや設定はゲーム版準拠ですが、いくつかの設定は小説を書く上で都合が良いように改変していることもあります。

また、主に登場するのはメダロット~4までの人物・メダロット達ですが場合によってはnavi以降のキャラも出していく予定です。

最後に、この小説は以前完結させることが出来なかった作品を自分が納得できる形で完結させるべく再び書き直した「自己満足小説」です。そのため「メダロットのキャラを利用したまったく違う作品だ」という意見を持たれ酷評する方もいるかもしれませんが、私自身は掲載するサイトが無くなりでもしない限りは何を言われようがどんなに時間をかけようが完結させる所存です。


長くなりましたが以上の点を踏まえて「問題ない」といってくれる方々、自分は力の至らぬ点もありますしご期待に沿えるかは分かりませんが、それでも読んでくださるのならば精一杯皆さんを満足させられるよう全力を尽くします。


序章
プロローグ


「やっぱり、な・・・思った通り食われてやがる」

 

木々に囲まれた茂みの中。空には満月が浮かび、星々とともに森の中を淡く照らしている。

そして月光を受け地面に座り込みつつ辺りを探っているのは一人の少年。その表情には微かな笑み、そしてその手には罅割れた六角形の石が握られている。

 

「間違いない・・・《悪魔》達が動いてる。それも近い・・・」

 

確信とともに笑みは徐々に深くなっていく。それが意味するのは歓喜か、それとも・・・

 

「何年待ったかなあ・・・ようやく、ようやくアイツに届きそうなところに・・・!!」

 

ゆらりと立ち上がり両手を強く強く握り締める。あまりの力強さに手の中の石がミシミシと悲鳴をあげるがそんなことは最早どうでもいい。そんなことよりも・・・

 

「後は役者か・・・オレだけじゃ足りない。最低でも残り六人、ヤツらに対抗できるメダロッターを揃えないとな」

 

《悪魔》に立ち向かう勇者達の図、それを思い浮かべるとなんだか笑えてくる。しかも場合によっては更に勇者達は増えていくのだ。少数精鋭な《悪魔》達と大勢の勇者達・・・実にテンプレな展開だ。

 

「まあそんなに大勢集まるかは疑問なわけだが。とりあえずは・・・」

 

ポケットから取り出したのは一枚の新聞記事。数年前、とあるチームが大会で優勝した記事と表彰式の写真が載せられていて・・・

 

 

 

「――まず一人目の勇者候補に、会いに行きますかね」

 

 

静かに、だがどこか楽しそうに呟いてポイッと記事を投げ捨てて森の奥へと消えていく。少年が立ち去った後の森の中は不気味な程に完全なる静寂に包まれていった。

 

 

 

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 

キーンコーンカーンコーン・・・・・・

 

 

校舎内に一日の終わりを告げる鐘の音が鳴り響く。

 

「きりーつ、礼!」

 

直後、本格的な終わりが告げられて一気に教室内が大騒ぎになる。大多数の学生達にとって苦痛だった授業という檻から解き放たれ、一時的に気分がハイになっているのだろう。

 

「終わったあ~、もう疲れたよ・・・」

 

そんな感想を漏らしつつ、周りの皆と同じように開放的な気分に浸るのは珍しいチョンマゲの髪型がトレードマークの少年・天領イッキだ。正直勉強があまり得意ではない彼としてはこれからすぐにでも帰路についてロボトルをしたいところだ。

というかそうしよう。メダロッター達にとってロボトルは挨拶、きっと今日も色んなメダロットやメダロッター達に会えるに違いな・・・・

 

「イッキ!今日こそスクープよスクープ!!」

「・・・・・・」

 

そんな希望を無惨に打ち砕いたのは、最早聞き慣れてしまった幼馴染の声。自分の席から一肩口まで伸ばした髪と活発そうな雰囲気を併せ持ち、首からMyカメラを提げたジャーナリストを目指す少女・甘酒アリカが一直線にイッキの元までやってきたのだ。

 

「最近巷で噂になってる《野良メダロット失踪事件》、その足取りを調査するからアンタも手伝いなさいよ!」

「・・・拒否権は?」

「え?無いに決まってるじゃない」

「・・・・・・」

 

どうやら今日もアリカの我が儘に付き合わされるらしい。もっとも、もう慣れっこになってしまったが。

 

「分かったよ・・・今日はどこに行くの?」

「自然公園よ。最近ではあそこが一番事件が起こってるから」

「了解。それじゃ行こうか」

 

 

 

 

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 

思えばここからが始まりだったのかもしれない。

今になって思う、もしこのとき「自然公園に行かなかった」なら果たして僕たちの今はどうなっていたんだろうって。

だけどこうも思う。もし仮にこのとき「行かない」事を選択していたとしても、関わる時期が少し遅くなっただけで僕は同じように立っていたはずだ。

同じように《彼》と出会い、《彼》と共に再び人とメダロットの運命を賭けた戦いに挑むのだと。

 

だけどこれは半分は世に知られない、歴史の影に埋もれた戦いだ。僕と、そして共に戦った仲間達だけが覚えている苦しくも寂しい物語。

 

だからこそ僕は語ろうと思う。少しでも《彼》のことを知る人々が増えてくれることを祈って。共に笑い、泣き、戦った大切な友達のことを。

 

 

重ねて言おう。これは歴史の影に埋もれた物語。天領イッキと多くの仲間たちと、そして・・・・・・・

 

 

《彼》――陸奥ユウトの物語だ。







こんにちわ、蒼騎士です。プロローグはいかがだったでしょうか?実は以前連載していたものとは既に今回から違います。やはり当時の自分が書いたものと今の自分が納得できるものは違ったようで・・・・

本小説の物語の根幹に関わる設定はあまり変えていませんが、次からの話もチョクチョク変えていっています。なので以前の作品を知っている方々もこれから初めて読んだと言う方も新鮮な気持ちで楽しんでいただければ幸いです。


それでは新生メダロットΩ、次から本格的に始まる話をもうしばらくお待ち下さい。
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