友情、努力、勝利!!よりエロ、おっぱい、勝利!!な気がする   作:ニュイン

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目覚めてはいけなかった。
悪夢という覚めてはならぬ夢から・・。


目覚めの時

(あれ、俺は一体今まで何をしてたんだっけ・・)

 

目を開けると空に未だそこに存在するヴァーリの姿。そして、徐々に思い出す先ほどまでの戦闘。

 

(ちっくしょう。触れた対象の力を半減、吸収するってのはマジでチートだな。髪の毛まで判定あるのかよ)

 

そして、再び戦闘に戻ろうとして気づく。己の身体が動かず声すらも出ないことを。無理もないビルにして7~8階くらいの高さから落とされたのだ。

 

(やべぇ。脚も、腕さえ動きやしねぇ。いや、こうして生きてるのさえ不幸中の幸いってやつか)

 

普通なら死んでいてもおかしくないのだが、ユウは地面に衝突する際に無意識とはいえ残りの霊力を自分の背中から後方へ放出することにより、ある程度のダメージを軽減したのだ。

 

(それでもこの身体の状況でもアイツは野放しになんて出来やしねぇ。どこに行きやがった)

 

辛うじて動く視界でヴァーリの姿を探す。すると、眼に映りこんだのはミッテルトが口から血を流す瞬間だった。それを見て、自身の内で何かが切れる音がした。

 

(おい、ミッテルト。何で血、流してんだよ)

 

”ダレガヤッタ”

 

(ヴァーリ!!お前か、お前がやったのか!!)

 

”ユルサナイ”

 

(くそっ!動けよ、ここで動かなきゃまた失うじゃねぇか!)

 

”チカラダ。チカラガホシイ”

 

(生かしておけねぇ。俺の”家族”を傷つけたアイツだけは・・・)

 

『殺してやる・・』

 

ヴァーリが再びミッテルトへ攻撃する瞬間、俺の意識はブラウン管テレビの電源を切った様にブツリと音を立てて消えた。

 

{ユウside out}

 

 

 

 

{イッセーside}

 

俺が眼を覚ますとユウがヴァーリに地面へと叩きつけられたところだった。ユウの身体からは大量の血が流れ、腕や脚は曲がってはいけない方向へと曲がっている。素人の俺から見ても、明らかにヤバいとわかる状態、他の皆はユウのあの姿を見て茫然と立ち尽くしていた。

 

「さて、先ほどの彼との戦いは実に楽しめたよ。でも、これでまた退屈になってしまった」

 

いつの間にかヴァーリが俺達の目の前にやって来ていた。俺はヴァーリと戦って手も足も出なかったのだが、今のコイツは全身を覆う鎧はボロボロでユウの凄さが分かる。

 

「無動裕也だが、すぐに治療すれば助かる見込みはあるぞ」

 

「それは本当なんだなアザゼル!」

 

「あぁ、だとしても一刻を争うけどな・・」

 

ユウはまだ助かる可能性があるとアザゼルは言ったが、それには正面にいるヴァーリを突っ切らなければならないということだ。

 

「そこを退けよ、ヴァーリ」

 

「くっくっく。面白いことを言うな、兵藤一誠。だが、君の他に用があるのでね・・ん?何だい君は」

 

「・・さない。よくも、ユウを!絶対に許さない!!」

 

俺とヴァーリが話している途中で光の矢を持ったミッテルトがヴァーリへと鬼気迫る表情で対峙する。ミッテルトは眼で”手を出すな”と語っていて俺は無言で頭を縦に振るしかできなかった。

 

「おいおい、勘弁してくれよ。力が無さ過ぎて、まともに光の槍を出せてないじゃないか。そんな下級堕天使の君が俺に一体何の用だい?」

 

「ユウの敵討ちに決まってるじゃない!アンタは私が相手よ!!」

 

いつもの~っす、という口調ではない明らかな敵対心。自分の力量では像と蟻くらいの差。だが、彼女をここまでさせる理由、それは最愛の想い人を傷つけられた一心だった。ミッテルトは意を決するとヴァーリへと突撃するが、奴は難なくそれを片手で払いのける。

 

「はぁ。まったく弱すぎて力を奪う気さえないよ」

 

「ぅぐ」

 

「ミッテルト!!」

 

ミッテルトはヴァーリの攻撃で口から血が滴り落ちている。サーゼクス様達に応援をと思ったが結界の維持で精一杯らしく、部長達は未だに意識が覚醒していないらしい。

 

「力を奪わないですって・・。余裕ぶってると痛い目に合うんだから・・」

 

「ふん、負け犬の遠吠えとはこのことを言うんだな」

 

ヴァーリがミッテルトを嘲笑っていると、突然ヴァーリの足元が爆発する。何事かと思いミッテルトを見るとしてやったりと微笑を浮かべていた。

 

「貴様・・。下級の分際で、ふざけた真似を・・」

 

「言ったでしょ、痛い目に合うって」

 

一体、何が起きたのかわからなかったがミッテルトの手に先ほどまであった光の矢が無くなっているのに気づいた。おそらく、ミッテルトはヴァーリに攻撃されたと同時に小さく変形させた光の矢をヴァーリの足元に投げており、自分のタイミングか、はたまた時間差なのかは定かではないが爆発させヴァーリにダメージを与えたのだ。

 

「死ぬ覚悟はできているんだろうな」

 

「ミッテルト!!」

 

ヴァーリがミッテルトに止めを刺そうと近づく。俺は咄嗟に駆け寄ったが間に合うはずがなく、最悪な結末になると思った瞬間ヴァーリの鎧が弾け、身体は遥か先の校舎へと吹き飛んでいった。

 

「な、何が起きて・・」

 

今、起きた出来事に追いつかない思考で辺りを見渡すとそこには、有り得ない筈のユウの姿があった。

 

 

{イッセーside out}

 

 

 

 

 

 

{ミッテルトside}

 

ウチはユウをやったヴァーリに倒せなかったが、一矢報いることはできた。奴がウチを殺すために近づいてくるのがわかるが、身体が動かない。ただ、横っ面を叩かれただけでこの様とは如何せん情けなさ過ぎる。目の前まで来た奴は右手を翳し、魔力を溜め始めておりウチはもうだめだと思い眼を瞑り最期を迎えようとした時、凄まじい突風を身体が感じ何事かと眼を開けるとユウがウチの目の前にいた。

 

「ユウ!無事だったんすね!!」

 

良かったと歓喜に胸振るわせ彼の名を呼ぶが返事がない。その眼はいつもの死んだ魚の様な感じではなく、本当に生気がない眼をしていた。すると、ユウは何か呪文の様なモノを唱え始める。

 

『某は人を捨て、心を汚し、修羅となりて』

 

赤黒い電撃の様なものがユウの身体に纏わりつく。

 

『狂気を踊り、凶気を歌う』

 

赤黒い電撃は形を成していく。

 

『汝が描く幻想を。汝が抱く現実を』

 

それはこの世の全ての負の感情が実体化したかのような錯覚。

 

『全てを犯し、全てを殺し尽くそう』

 

そう言うやユウは大切な物だといつも言っていた左手にある紅白のリボンを解いてしまった。

 

『■■■■■■■■■■■■■■■!!!!!!』

 

それはまるで声にならないほどの咆哮。そして、ユウの姿は普段の面影などなく、赤黒い巨人の様な巨体と成り果てていた。

 

「はっはっは。凄い、凄いよ無動裕也!!どこまで俺を楽しませてくれるんだい!?」

 

ヴァーリは破壊された校舎から出てくるとまた白龍皇の鎧を身に纏い、赤黒い巨人へと距離を詰める。

 

『■■■■■■■■■■!!』

 

すると赤黒い巨人は空に腕を突き出すとそれは途中で消えたと思ったら、ヴァーリの左側へと出現し頭を鷲掴みにするとそのまま地面へと叩きつけた。

 

「がふっ。・・い、一体・・」

 

『■■■■■■■■!!』

 

ヴァーリが己に起きたことに理解が追いついていないところに赤黒い閃光の様なモノが走ったかと思ったら赤黒い巨人がヴァーリを上から殴る、殴る、殴るただ力任せに力一杯殴りつけ続ける。辺りはヴァーリの鮮血で赤く染め上げられる。

 

『■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■!!!!!!!!!!』

 

赤黒い巨人はピクリとも動かなくなったヴァーリを右脚で踏みつけながら天高く咆哮する。

 

「ユウ・・・一体どうしたっていうんすか・・」

 

ウチは認めたくない現実を、夢であった欲しいと願いながらユウであったモノを見つめるが愛しいはずの想い人の姿ではなく、その様は”鬼”そのものだった・・。




どうも、作者のニュインです。
まずは投稿が遅れてしまい申し訳ありません。実は体調をくずし、風邪を引いてしまいまして・・・。

今度の投稿なんですが、来週か下手をすれば12月初旬辺りになるかもしれません。

では、またよろしければ次回もよろしくお願いします。
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