友情、努力、勝利!!よりエロ、おっぱい、勝利!!な気がする   作:ニュイン

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他人は自分の心が写す、写し鏡という。
だが、その心が壊れれば鏡は傷つきヒビが走ることになる。


写し鏡

眼を開けるとそこは暗闇に支配された空間が広がっており、自分がどの様に立っているのか?はたまた、本当に自分は眼を開けているのかさえ分からなくなるほどの闇。音も、風も、匂いも何も感じることもできない。

 

「ここは、どこだ?」

 

口に出して問いかけるが、ここにはその答えを教えてくれる者はいない。”完全な黒”だけが存在する。

 

「皆、皆は・・・、ミッテルトはどこだ?」

 

最後に眼にした自分の大切な”家族”の危機、今すぐにでも助けに行きたい。心の中はそのことで埋め尽くされるが、ここからどうすれば元の場所に戻れるか思考を巡らせる。

 

「立ち止まってても仕方ねぇ。とりあえず出口を探すか」

 

そう思い一歩を踏み出すが、疑問が頭を過る。自分は脚も、腕も、声すら発せられないほどの重傷だったのではないかと?確かめようと自らの手を見たが、闇の中では自分の姿すら視認出来ずにいた。日常生活の中には街灯や、星や月明かり等があり、ここまでの暗闇を経験することはまず有り得ない。

 

「あぁ、・・・はぁ、・・・ぅくっ!!」

 

呼吸が乱れる、心臓が早鐘を打ち耳障りな音を奏でる。気をしっかりしようと落ち着け、落ち着けと自分に言い聞かせるように心の中で何度も唱えるが、それが却って不安を加速させる。

 

「誰か・・・、誰か助けてくれ!!」

 

自分でも分からずに助けを求める。がしかし、返答はない。それがまた不安に駆られる要素となる。世界という枠組みに自分1人だけではないのかという疑心感を膨らませる。何かに縋るように虚空を掴もうとするが何も掴めない。

 

「イッセー、ミッテルト、アーシア、リアス、朱乃、小猫、祐斗、ゼノヴィア、ギャスパー、・・・・誰か・・・いないのか・・・」

 

1人1人の仲間の名前を叫ぶが返事は当然ながら返ってこず、自分の声だけが霧散する。本当に誰も居らず、ここには”己自身しかいない”という現実がより一層の恐怖感を募らせる。

 

「誰でもいい・・・誰でもいいから!!」

 

たまらずその場から駆け出し人を探す。なりふり構わずにただ我武者羅に走り、ここから早く抜け出そうとする。たった1人であると認識すると考えてしまう”孤独”という恐怖を拭おうと。

 

「もう嫌だ・・・、1人になるのは嫌だ!!助けて・・、助けてよぅ・・」

 

いつの間にか泣いていた。まるで街中で迷子にでもなった子供のように泣きながら辺りを彷徨っていた。自分は知ってしまったのだ、大切なものを失う痛みを、感じてしまったのだ大切なものの温かさを、気づいてしまったのだ孤独という絶望を。いつしかその場に蹲り、言葉など発せられず自分の嗚咽しか聞こえなくなる。すると、どこからか何者かの声が聞こえてくる。

 

『思い出したか小僧?』

 

「この声は・・・、”禍憑鬼”!?」

 

禍憑鬼(マガツキ)と呼ばれるモノの声がする方に眼を向けると、そこには人の形をした赤黒く発光する何かが存在していた。

 

『あの日、以来だな。久しくあった貴様は何も変わってはおらぬようだ』

 

「お、お前がここにいるってことは・・・まさか・・」

 

『如何にも。貴様は負けたのだ、己が心に』

 

コイツがいるということは、この世界にも合点がいく。俺はまた使ってしまった、頼ってしまったのだ、”鬼”という世界の理から外れたモノの力を。約束したはずだった、師匠の最期の時にもう二度と”鬼”には心を許さないように強くなると・・。だが、実際こうしてあの約束を反故にしている。師匠はいつも言っていたじゃないか、「男が一度でも口にした約束は、己が魂に誓って何が何でも守り抜け」と、それなのに俺は・・・。

 

『ふん。そんなことはどうでもよい、これを見ろ』

 

アイツが指差す先に、小さく光る小窓の様なものが出現する。意味が分からず茫然とヤツと交互に視線を移すと、その小窓を覗いてみろと言わんばかりにずっとそれを指差しているので恐る恐る小窓に近づき見てみると、そこには傷つき倒れ伏す仲間たちがいた。

 

「な、何で皆が・・・どうして・・」

 

『それを見てもまだ分からんのか?全部、貴様がやったのではないか』

 

俺がやった?違う、違う、違う、違う、違う、違う、違う、違う!!!!!!!!!!俺じゃない、俺じゃないんだ!!!受け入れたくない現実から小窓に映る映像から眼を背けようとするが、ヤツが俺の頭を掴み小窓の映像に固定する。

 

『眼を背けるな小僧。今もこうして、お前が弱いばっかりに自らが大切だと、守ると誓った者たちを現に傷つけているではないか?』

 

そうだ、そうだ。この赤黒く太い腕も、脚もコイツの狂気と凶気の塊に包まれた俺の身体だ。

 

「ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。」

 

何度、謝ったところでイッセー達には聞こえない。だが、謝らずにいられなかったのだ。いや、許してもらえなくとも今の俺には謝ることしか出来ない。

 

「謝らなくていいぜ、ユウ」

 

聞こえたのか?否、聞こえるわけがない。それなのにイッセーはそんなことを言ったのだ。

 

「お前は優しいから、そんな姿になって俺達を攻撃してることに謝ってるんだろ?安心しろ。すぐに眼、覚まさせてやるからよ!!」

 

イッセーは地面に落ちている青い玉を拾い上げ、自らの右手の甲にある赤龍帝の宝玉に向かって叩き割る。

 

「うがあああああぁああぁあぁああああ。痛ぇ、痛ぇ、痛ぇ、でもヴァーリの、アイツの力を取り込めば・・・ユウを・・・」

 

何で、何でそこまでして・・。疑問が頭の中を満たし、混乱する。逃げればいいのだ、こんな俺なんかを、化物の俺を放って置いて・・・。

 

「絶対、絶対に助けますから!!・・」

 

「正気に戻って下さい、ユウさん!!」

 

小猫が、アーシアが俺の左足にしがみつく。

 

「今度は私達の番ですわ!!」

 

「そうね、朱乃!!」

 

朱乃が、リアスが、アーシアが俺の胴体にしがみつく。

 

「言っただろう、ユウ君?君を守ってみせると!!」

 

「あの時の借りは返させてもらうぞ!!」

 

祐斗が、ゼノヴィアが俺の右足にしがみつく。

 

「ユウ先輩!!僕はあなたを失いたくない!!」

 

ギャスパーは嫌いだと言っていた自らの神器の力を使い、俺の動きを停めていた。

 

「ユウ!!いい加減に戻ってきやがれえええぇええぇえぇええええええ!!!!!」

 

イッセーは右腕の肘から先が白くなった右手で殴りかかってきた。しかし、俺はしがみついていた皆もろともイッセーを吹き飛ばす。もう見ていたくないと眼を閉じる。

 

『自殺志願者か?いや、ただの阿呆か』

 

アイツの声が聞こえ、眼を開けるとイッセー達が再び立ち上がろうとしていた。もういい、もうやめてくれ。見たくない、見たくないんだ。皆が傷つくところを、皆が死ぬところを。

 

『■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■!!!!!!!!!!!!!!!!!』

 

俺が雄叫びを上げて校舎を、ローブらしき物に身を包んだ者たちを、周りにある全てを壊していく。もう沢山だ、誰でもいいから俺を殺してくれ。誰も俺のせいで傷つかせたくない・・。願わなければ良かった、力を欲さなければよかった、こんなことならずっと1人のままが良かった!!!。

 

「ユウ、大丈夫っす」

 

ミッテルトが暴れている俺の目の前に立つ。よく見ると所々に傷ができており、服も破けている。確実に俺の攻撃のダメージによるもので出来たものだ。

 

「ウチを、ウチを信じて・・・」

 

『■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■!!!!!!!!!!!!!』

 

両手を広げて俺を待ち構えるようにするミッテルト。そんなことはお構いなしというふうに俺はミッテルト目掛けて右拳を振るおうとする。何をしようとしてるんだ!?聞いていただろ?ミッテルトが、家族が信じろと、自分を信じてくれと・・。

 

「やめろ、やめろ、やめろ、やめろ、やめろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ」

 

俺は小窓に、すがりつくようにして叫ぶ。すると、拳はミッテルトの横を通り過ぎ紅白のリボンを吹き飛ばす。俺の視界に映るそれは約束の証。そうだ、もう二度とこの子を泣かせないと、必ず彼女の元に帰ると誓った。何度も約束を破るわけにいかない。帰ろう家族の所に・・・。すると、小窓から眩い光が俺ごと包み込み辺りの闇も白に塗りつぶす。

 

『まぁ、良いさ。また、別の機会にするとしよう・・・』

 

消えゆく意識の中、ヤツの言葉が闇と一緒に掻き消えていった・・・。




どうも、お久しぶりです。作者のニュインです。
長らく投稿できず、すみませんでした。仕事の方が予想外の過密スケジュールで中々更新する暇がなかった次第です。

と言っても、こんな駄文の作品を読んで下さっている人がいるかどうか不安ですが。

仕事も一段落したので、次回の更新は来週か再来週を予定しています。

また次回もよろしくお願いします。
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