友情、努力、勝利!!よりエロ、おっぱい、勝利!!な気がする 作:ニュイン
朝日がカーテンから差し込む眩しさから目を覚ます。視界に入るのはいつも見慣れた我が家(借家)の天上だった。ふと脳裏に昨日の夜のことを思い出す。自分はミッテルトをくだらない呪縛から解き放とうと必死になり、力づくで屈服させるのではなく自らの身を犠牲にし、心に訴えかけるやり方をしたのだ。
「やべー、今にして思えばすごく恥ずかしくないか俺?」
絶対、人生の中でトップ3に入るくらいの恥ずかしさである。そう考え顔に手を覆っていると、何か下腹部が温かいのを感じ、まさかこの年になって?と半信半疑な面持ちで布団をめくるとゴスロリ少女が腰に巻きついていた。
「でだ。何で俺の布団の中にいたんだ?」
「そんなの寝るところが無かったからっすよ?」
さも当たり前みたいな顔のミッテルト。いや、そうじゃなくて・・。
「まぁ、この際は布団の中にいたことよりお前が俺の家にいるのがわからないんだが?」
そして、ミッテルトから話を聞くと、あの時自分の光の矢で重傷を負った俺はあのままではヤバかったらしく自分ではどうすることもできなかったところにイッセー達率いるグレモリーが来て悪魔に転生したアーシアが傷を治してくれたとのこと。その後はイッセーが俺を家まで運び、行く当てのないミッテルトは俺の家で一晩を過ごしたとここまでがおおまかな俺が気を失ってた間の出来事らしい。
「そっか、何かありがとなミッテルト。ところでこれからどうするんだ?」
「何言ってるんすか?アンタはウチの居場所になってくれるんすよね?」
どこか、いたずらっ子のような笑みを浮かべながらこちらを見つめる。一応、居場所になるとは言った。だが、本当に自分でいいのか?他にもっといいところがあるのではないか?と疑問が頭を埋まり悩んでしまう。
「ウチは、嬉しかったっすよ?あの時、自分が死ぬかもしれないのにそんな状況で身を犠牲にしてまでウチを受け止めてくれたこと」
当たり前だ。ただ、目の前の女の子を救いたかった、損得の感情を抜きにして叩きのめすのではなく無理やり従わせるのでは彼女の意思を尊重したかった。
「だから、ウチは決めたんす。アンタの傍にいるって」
嬉しかった。涙が止まらなかった。自分は今度こそ間違わなかった、やっと助けたい人をまもれたのだから・・。そんな大の男が泣いているところを見たミッテルトは慌てふためく。
「ちょ、ちょっといきなりどうしたっていうんすか!?」
「いや、ただ目にゴミが入っただけだ」
「それならいいんすけど・・」
どうにも納得のいっていない表情をするが、すぐに笑顔に戻る。
「そういえば、まだ名前聞いてなかったすね」
「そういえばそうだな。俺は無動裕也、これから家族になるんだユウって気軽に呼んでくれて構わないぞ」
「じゃあ、改めてこれからよろしくっすユウ」
そして、今日新たに家族が1人で来たのであった。
◇
{オカルト研究部部室}
何故か今日はミッテルトも学園に、オカルト研究部に行きたいと言っていたので連れて来たはみたはもののグレモリーはえらくご立腹であった。
「ねぇ、無動君?何で堕天使がここにいるのかしら?」
グレモリーの背中に阿修羅の幻覚が見える。
「どうしても来たいって言ってたから、つい」
「だからってあなたねぇ。私の許可なくそんなことがまかり通ると思う?大体、悪魔と堕天使は敵で・・」
これから小一時間くらい続くとも思われる説教が始まる時、後ろで楽しそうな会話が聞こえる。
「ミッテルトさん!またこうしてあなたに会えるなんて・・。それにあの時の御礼もまだでしたし」
「そんなの気にすることないっすよアーシア。ウチらは友達なんすから」
「そうですよね!私達、友達ですから、ふふふ」
そこには悪魔と堕天使が互いを友人と呼び合い、手を取り合って再開を喜んでいた。
「なぁ、グレモリー?悪魔と堕天使が何だって?」
「はぁ~。もうこの件はいいわ、好きにしなさい」
そして、グレモリーが席を立つと向こうからイッセーが笑顔で近づいてきた。
「よう、ユウ。全部アーシアから聞いたぜ、あの堕天使アーシアの友達であの時も自分の立場が危うくなるのを承知で逃がしてくれたって」
「あぁ、ミッテルトは優しいやつだからな」
「俺もあのアーシアの笑顔を見て思った。それにあの子に俺、謝られたよ色々ごめんってさ」
こいつは本当にいい奴だ。自分が堕天使に殺されたりしたのにその仲間を許せるなんて。
「そうだった。グレモリー、姫島、木場、塔城。イッセーをアーシアを助けてくれてありがとう今日は御礼をしに来たんだよ」
俺はそれぞれに礼の品を渡す。最初は木場へ歩み寄る。
「ほい、まずは木場にはこの木刀。鍛錬にでも使ってくれ」
「僕は大したことはしてないけどありがたくもらうよ」
次に塔城の方へ行く。
「塔城にはケーキを作ってきたんだ。口に合えばいいけどな」
「ありがとうございます・・」
そして、最後にグレモリーと姫島の所へ。
「ほら、グレモリーと姫島にはお香だ。お前たちも何だかんだ言ってイッセー達のこと心配で助けに行ってたんだって聞いたからな」
「誰にとは聞かないわ、どうせミッテルトなんでしょうから。そ、それに下僕を守るのが主の務めですもの」
「あらあら、ありがとうございますわ。まぁ、私は仲間として当然のことをしたまでですのに」
皆へ感謝のしるしとしてプレゼントを配り終えると、さっきまでアーシアと話していたミッテルトがこちらにものすごい勢いで突っ込んできた。
「ちょっと、ユウ。家族であるウチには何にもないんすか?」
「いや、全然用意してないけど?」
「ちょ、アーシアひどくないっすか今の。どう思うっすか?」
自分の友人に同意を求めるように話を振る、ミッテルト。
「えっと、イッセーさん。私も何か欲しい、です」
想い人へ何か欲しいとねだる、アーシア。
「ちょっと急には無理だって、アーシア!?」
戸惑いながらもプレゼントをあげる段取りを考える、イッセー
「無動君!!何で朱乃は【甘いひと時、オレンジとレモングラスの匂い】なのに私は【石鹸】の匂いなの!?」
何故、自分が安っぽい【石鹸】の匂いなのかと訴える、グレモリー
「この木刀、何かカレーの匂いがするんだけど・・・」
何度も木刀に鼻を近づけて匂いを嗅ぐ木場。
「むぐむぐ。このけーひ、おいひぃです・・」
口いっぱいにケーキを頬張る塔城。
「まあまあ、いいじゃないですか部長。これはこれでいい匂いですわよ【石鹸】のお香、うふふ」
グレモリーに満面の笑顔でいじる、姫島。
この光景をこの皆と味わうこの瞬間を、守れてよかったと感じていた。だが、そんな幸せがすぐに壊されるなんて、俺自身、皆もこの時は知る由もなかった・・・。
はい、またこの作品を読んで頂きありがとうございます。なんていうか今回はミッテルトがオリ主の家族になるというお話でした。こんな作品ですがまた次回も御付き合いしていただけたらと思います。ではこれからもよろしくお願いします。