真剣で私に恋しなさいZ!〜Super Saiyan〜   作:泣きっ面

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久しぶりすぎて書き方とか忘れてしまいました。地の文辺りとか


第4話:動き出した運命

 ある日、突然この葵紋病院にやって来た一人の患者。この患者はちょっとした変わり者で医師や看護師、そして他の患者達の中ではちょっとした噂になっている。元々、この患者は別の病院からこの葵紋病院に移って来たと言う話だ。さらには何とあの九鬼財閥とも関わりがあるらしく九鬼の関係者と一人の女の子が見舞いに来ている所も目撃されている。

 

 さらに不思議な事にその患者には身寄りがおらず、しかも名前がこれまた珍しいので病院内で彼を知らない人はいないだろう。とまぁこれは良い点?でその患者が嫌でも目立っている事を表していた。もちろん悪い点もある。主に看護師や医師にとってだ。とその時、後ろから声が聞こえてきた。

 

「看護師さん、こんにちは」

 

「あら、貴方が義経ちゃんね!こんにちは……お見舞い?」

 

「はい!そうです」

 

 元気よく返事を返す一人の女の子。テレビや新聞で取り上げられていた『武士道プラン』と言う計画によって生み出された人間。その元となった偉人、源義経のクローンである。武士道プランについて詳しい事は分からないが何でもこの川神の学生達と切磋琢磨していく為だとか?

 

「そう…本当に大変ね…あら?弁慶ちゃんに与一君もお見舞いかしら?」

 

「お見舞いと言うより主の付き添いだね。帰ってくるのが遅くなるみたいだし警護も兼ねてね」

 

 義経と同じクローン人間。しかもその元となった偉人はあの武蔵坊弁慶だと言う。弁慶と言えば屈強な大男と言った感じなのだがこの子は性別からして違うようだ。癖のある黒髪は艶がありその髪は背中まで伸びている。それに加え顔立ちも良く色っぽい女性なので殆どの男子は食いつくだろう。

 

「俺は強制連行だ。帰ろうとしたら捕まった。大体、姉御も姉御だ。義経だって子供じゃないんだ。それに見ず知らずの人間を見舞いするほど俺は馬鹿じゃない」

 

「ううぅ……」

 

「与一ぃ…公衆の面前で主に恥をかかせるとはな…後で源氏式ツー・プラトンの刑だ」

 

「冗談じゃねぇ…やってられるか!」

 

 那須与一のクローン。中性的なイケメンの部類に入りモテる筈なのだが何故か私は彼が好きになれなかった。弁慶ちゃんが言うには中二病を拗らせているらしい。残念系のイケメンといったところだろう。

 

「待て!与一逃げるな!」

 

 病院から逃げる与一。その後を追う弁慶。二人の姿は一瞬にして遠くに消えてしまった。仲が良いのか悪いのか分からない。

 

「べ、弁慶、与一!どこに行くんだ!」

 

 取り残された義経は困った顔を浮かべながらその場に突っ立っていた。それを見た看護師は笑みを浮かべながら義経を先導しようとした。

 

「じゃ、義経ちゃん。行きましょうか」

 

「う、うむ」

 

 心配する義経の少し先を会話をしながら歩く二人。出会った患者に一人ずつ挨拶していく義経は患者にとって天使の様な存在と成っていた。初めて会った人にも優しく真面目な性格の彼女は心身ともに疲れきった患者達に癒しを与えた。

 

 暫くして義経の見舞い患者の部屋の近くまで来た。そう……この部屋こそ先程言った”例”の患者の部屋だったのだ。その部屋の扉の前まで来た二人。ふと部屋から患者の声が聞こえて来た。

 

「ーーー998…999……1000っと!」

 

 その声を聞いた看護師は溜め息と一緒に『またか』と小さく呟いた。そうこれがこの患者の悪い点である。義経は不思議そうな顔をしながら看護師の横顔を見る。

 

 

「もぉ〜またやってるんですか?……悟空さん」

 

 扉を開き悟空に注意する看護師。後ろから義経も驚いた様な顔をしている。

 

「お?看護師さん。また見つかっちまったか……へへッ」

 

「ご、悟空さん。何をしているんだ!」

 

 悟空は鼻で笑いながら看護師とのお約束を済ませる。義経は足速で悟空の近くまで行き身体を支えながら患者用のベットに座らせる。

 

「いや〜じっとしてられなくてよ。身体鍛えてたんだ。でも毎回注意されてよぉオラまいってんだ」

 

「駄目に決まっています!悟空さんは患者で絶対安静です。とりあえず義経ちゃん私は替えのシーツとってくるから後はお願いね」

 

「うむ、義経に任せてくれ!」

 

 看護師は義経と悟空をその場に残し部屋から出て行く、入れ替わりに弁慶と与一が部屋に入って来た。与一は引きずられ死にかけていた。

 

「ほら、自分で歩きな与一」

 

「く、苦しい姉御!!首ッ首が!」

 

 悟空はただ呆然とその光景を眺めているだけだった。悟空の近くにいた義経は慌てて与一の側に駆け寄る。

 

「ん?おめぇの知り合いなんか?」

 

 同じ制服を着ているところを見ると一番最初にそう思ってしまうだろう。義経は悟空のその一言で意識的に反応する。

 

「そうだった!悟空さん紹介する。こっちが弁慶で、こっちが与一だ。義経達は同じ川神学園に通っている生徒なんだ」

 

「オラ、孫悟空だ。よろしくな」

 

「どうも…一応、武蔵坊弁慶らしいです。よろしく」

 

「らしい?おめぇ自分の事が分からねぇんか?」

 

「別にそう言う事じゃないんだけどね。私達クローンだから。孫悟空なんて名前も私達からすればかなり変わってるんだけどね」

 

「そうなんか?オラの仲間はそんな事無かったぞ。それよりクローンって何だ?もしかしてそっちの奴もか?」

 

「……」

 

 仏頂面をこれでもかと言うくらい表現した与一の顔は言葉より理解しやすかった。それを見た義経は何とかフォローを入れようとした。

 

「す、すまない悟空さん。与一は昔から照れ屋なんだ。難しい所もあるけど根はいい奴なんだ!」

 

 そんな義経のフォローも空しく与一はありったけの皮肉をまき散らした。

 

「はっくだらねぇ。何時の話しをしてんだよ優等生。大体、どこが怪我人だよ。既に治ってるみたいじゃねーか。付き合わされた俺の身にもなれよな、時間の無駄だ。帰ろうぜ姉御!」

 

 その瞬間、与一の身体は窓ガラスに向かって一直線に弾け飛んだ。飛ばした張本人は川神水を片手に義経の頭を撫でていた。後で看護師さん達に怒られるのは時間の問題だろう。

 

「帰るんだったらその出口から一人で帰りな与一」

 

「わわわ、確かに与一も悪いが弁慶も少しやり過ぎなんじゃ」

 

「ふふっ義経は本当に甘いな…まぁ、そこが魅力なんだが。それにすまないねこの部屋で騒いじゃって」

 

「いや、気にしてねぇぞ。それにしてもおめぇやっぱ相当強ぇんだな。オラもちょっと驚いたぞ」

 

「それよりもさっき言ってたクローンが何なのか教えてくれよ」

 

「そうだったね。義経が説明してあげなよ。私は与一を連れてくるから」

 

「う、うむ。頼んだぞ弁慶」

 

 弁慶は部屋を出て行き、義経は悟空にクローンの事を説明した。そのついでに武士道プランの事や自分たちが通っている川神学園の事も順序よく説明していった。クローンや武士道プランの話よりも川神学園の話に悟空は食いついてきた。話を聞いているうちに悟空の中にある大きな想いが芽生えた。それは悟空にとって何より大事な事だった。

 

「その川神学園で一番強ぇ奴って誰なんだ?」

 

「え……強い人ですか?それなら多分ーーー」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 時間は過ぎ日暮れ。川神の名所、変態の橋の下では、百代がスッキリした顔でピーチジュースを飲んでいた。

 

「いやぁ楽しかった!決闘につぐ決闘で私は満足だ」

 

 その周囲には百代が倒したと思われる挑戦者達が修行僧の手によって次々と川神院へ搬送されていく。大和や他のメンバーもその手伝いをしている様子だった。

 

「放課後ずっと闘っていたのね、お姉様」

 

「そうだ。なんせ全国から挑戦者が来ているからな」

 

 百代はここで義経目当ての挑戦者達をふるいにかける役目だった。これは百代が義経達と闘うため九鬼との約束事だったからだ。

 

「それで、姉さん。挑戦者の中で目にかなった人はいる?」

 

「何人か腕がいいのはいたが…しばらく動けないかな。なんせあいつら本気も本気。こっちも失礼な真似はできないから、手を抜かずにいくと?」

 

「なるほど、大ダメージを受ける事に…」

 

「ねぇ、大和。ギャラリーの皆は?「帰って頂きましたよ。さっきまで大勢いましたけどね」わっ!」

 

 突然、ワン子の声を遮るように男の声が聞こえた。振り返って目視すると執事服を着た男が立っていた。

 

「あまり橋で騒ぎすぎても、近隣住民の皆様に迷惑ですから」

 

「そこのにーちゃんは、決闘がスムーズにいくように仕切ってくれたんだ」

 

「桐山鯉と申します。これくらいお安い御用です」

 

 と言い残し、九鬼家の従者は姿を消した。と入れ替わりもう一人執事服を着た別の男が現れた。

 

「遠くから見ていた。嬉しそうに闘うんだなお前は…」

 

「実に満足です…ヒュームさんとも闘ってみたいなぁ」

 

「ぐはっはっはっはっはっ!!……笑わせるなよ小娘!」

 

「なぁ〜モモ先輩。このおっさんって朝礼のときの人だろ?九鬼の人間なのは分かってるけどよ強いのかよ?」

 

 岳人が百代とヒュームの間に割って入った。風間ファミリーの男達はこのヒュームと言う男が気になっている様子だった。由紀江、一子、クリスそして京はヒュームの気を肌で感じ取っていた。

 

「強いなんてもんじゃない…九鬼家従者部隊の零番だ」

 

「いいッ!まじかよ!こッこいつは驚いたぜ!」

 

「う、うん。この人がそうだったなんて、それに従者部隊の零番って相当なバケモノだって聞くよ」

 

「てことは、モモ先輩より強いんじゃねーかよ!」

 

 

 岳人やモロそしてキャップの動揺も仕方のない事だろう。実際、百代もそうだがこのヒュームと言う男もかなり好戦的な部類に入り実力は百代以上である。そして今にも闘いが始まりそうな雰囲気に風間ファミリーは徐々に固唾を呑んでいた。そんなファミリーとは違いヒュームは百代に向かって口を開いた。

 

「一つ予言をしておいてやる。いずれお前は負ける。九鬼が用意したある対戦相手によってな」

 

「私の対戦相手…?」

 

「ちょっと待ってくれ!姉さんの対戦相手ってもしかしてアンタなのか?」

 

 咄嗟に大和はヒュームに質問をぶつけた。大和の狙いは二つ。一つは百代とヒュームの戦闘を回避するため。もう一つは大和達の疑問を解決する為だった。百代と同程度の戦闘力を持つ者とくればそう多くはない。確信はないが片手があれば足りるぐらいだろう。当人の百代でさえこのヒュームがその対戦相手だと予想していた。

 

「ふん、赤子が要らぬ心配などするな。質問にはこう答えておいてやる。百代、冬までにお前が無敗だったら喜んで相手をしてやろう」

 

「……誰だか知らないが、楽しみですね」

 

「もう一つこれは忠告だ。お前の強さを支える『瞬間回復』だがな…俺の先祖初代ヘルシングは、不死身の怪物を倒した事で名を挙げているがな、不死身の怪物の正体は『瞬間回復』を使う武道家の事だ。つまり倒し方を受け継ぐ俺にお前の頼みの綱はまるっきり通じんよ」

 

「真に強くなりたくばあの技に頼り切るなよ」

 

「今日の決闘で一度も使ってませんけど?」

 

「戦闘に滲み出ている。回復があるから大丈夫だとな。それは実に危険な考えだといつか理解するだろう」

 

 そう言い残しヒュームはその場を颯爽と去っていった。

 

「聞いたか弟よ。対戦相手だとさ」

 

「あのヒュームとかいう人じゃないなら義経か弁慶…でもないね。あの感じからして多分、身内じゃないっぽいね。とにかく想像できないよ」

 

「面白い展開じゃないか。どんな相手がきても負けん!それにあのじーさんとは意地でも闘いたくなってきたしな…」

 

 意気込む百代を見てさっきまで怯え心配していた百代の妹である一子は元気になりいつの間にか百代の隣に並んで立っていた。

 

「さすがお姉様ね!アタシももっと強くなるわよ!!」

 

「………そうだな。よし!早速帰ってトレーニングするかワン子!」

 

「押忍!」

 

「じゃあ、俺達もそろそろ帰るか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 日は沈み、夜 川神院 稽古場。ここで先程のヒュームと川神院総代であり百代の祖父に当たる人物『川神鉄心』が居た。川神鉄心とはどんな人物かと生徒に聞いてみるとスケベなお爺ちゃんと言うだけで詳しい詳細は謎に包まれている。ただ分かる事は戦争頃から生きているとの噂でかなりの高齢だと言う事。そして実力や地位もあり威厳ある外見とは違いお茶目な性格をしている。交流戦前の全校集会を思い返せばなんとなく想像がついしてまう。

 

「鉄心。川神院の門下生達を見させてもらったぞ。ついでにあの『川神一子』という赤子もな…」

 

「どうじゃった?なかなかイケてるじゃろ」

 

「……心技体ともに素晴らしい育成だ。流石は世界の川神院と言った所か」

 

「後世に技と心を伝えていかねばならんからのう」

 

「俺自身、弟子を取るにしてもせいぜい一人が限界だ。だからあまり偉そうな事も言えんが……一つ苦言を呈する」

 

「あの(川神一子)は武道以外の道も考えさせるべきだ。今日、実際に見て来たがはっきり言って…」

 

「……武道の才能が無いかの?」

 

「……実力や努力は認めよう、確かに並ではない。あの娘の手に数えきれん程の血豆がいくつもあった。だが、よくて秀才どまり天才にはなれん。それにあの子の為だ。百代もそれに気づき始めている」

 

「……あの子はいい子じゃ……本当にいい子じゃ。根性もあり素直で正直じゃ。だが一子が目指す道は果てしなく険しい。お前の言う通りそろそろ一子にも自分の道を歩ませねばならぬ時期が訪れたのかもな…できる事ならばもっと早く一子に言わなければならんかったのかもしれんがの」

 

 百代の義妹である川神一子の『夢』。それは『川神院師範代』になること。師範代に成る為には血の滲む様な修行をこなし武道に全てを捧げ武道を極めた者だけに与えられる称号。まさに武道の天才(エリート)だけがなれる夢。だが、ヒュームや鉄心が考えるように一子には師範代になれるだけの才能が無かった。叶わぬ夢を追わせ続けなければならないのなら一子にはもっと別の道を探してくれたらと思う鉄心やヒュームのせめてもの愛情からだった。

 

「…ワシは今まで師範代を目指そうと努力して来た者を多く見てきた。だが、その夢に届かぬ者がほとんどじゃった。才能はあったが怪我で二度と武道が出来ない者も少なくはなかった。お前もよく知っておる筈じゃ。だからワシは一子にもそうなってほしくはないんじゃよ…」

 

「………」

 

「……二週間後。その時があの子の武道家としての最後の日になるかもしれんの」

 

「………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  夜でも欠かさず走り込む一子の姿。三個のタイヤと自分の腰をロープで繋いでいた。ただ朝とは違い『勇往邁進』の掛け声は無かった。夜遅いと言う事もあり人様に迷惑をかけないよう声を押し殺し黙々と走り続けていた。

 

(お姉様とのトレーニングも終わったけど、もっと体力をつけなきゃ!)

 

 途中、通過地点の河原を通り過ぎようとした時、川辺に人が立っている事に気がついた。

 

(あれ?……あそこに誰かいる?)

 

(こんな時間にあの人一体何してるんだろ?…それに何かしらこの感じ…)

 

「(もうちっとだな…)ん?」

 

  川辺には悟空がいた。夜な夜な病院を抜け出しこの河原で静かに修行をしているようだった。そんな悟空も誰かに見られている気配を感じ取っていた。修行を途中で切り上げ気配がある方へ身体を向ける。

 

「なぁ、オラに用でもあるんか?」

 

「あ!ごめんなさい。そういうつもりじゃ無かったんだけどトレーニングしてたらちょっと気になっちゃって」

 

「トレーニング?……もしかしておめぇ武道家なんか?」

 

「そうですけど…なんでアタシが武道家だって分かったんですか?」

 

「普通の奴より気がちょっとだけ強ぇからだ。にしても懐かしい事やってんなぁ〜」

 

「な、懐かしい?これがですか?それにいま気ってもしかして貴方も?」

 

「あぁ、オラも武道家だ。孫悟空って言うんだよろしくな!」

 

「アタシは川神一子っていうの。よろしくね!」

 

 二人は軽い自己紹介を交えた。その後、性格の相性がよかったのか同じタイプの武道家だからなのか、もう初対面同士とは思えないほど仲を深めていた。会話の内容としては悟空が昔、自分が一子と同じように修行していた時期があったなどである。その話をすると一子は嬉しそうにその話を聞いていた。

 

「へぇ〜悟空君もアタシと同じトレーニングを小さい頃してたんだ。てことは…今さっきもトレーニングをしてたの?」

 

「ああ。ちっとばっか気の修行をな」

 

「え!やっぱり悟空君は気を使えるの!?」

 

「使えるぞ。けどよ、なんでそんなに驚いてんだ?おめぇだって使えるんだろ?」

 

「アタシはお姉様達みたいに気を使った闘いは苦手なのよぉ〜」

 

 今にも泣きだしそうな顔をする一人の少女。悟空は一瞬どうしてよいか戸惑ってしまったが、一子が発したあるキーワードが混乱していた悟空を正常な思考状態に戻した。

 

「あれ?……おめぇ川神って名前だったよな。もしかしてよ、おめぇが言ってた姉ちゃんって川神百代の事じゃねーんか?」

 

「そうだけど…グスッ。お姉様がどうかしたの?」

 

「やっぱそっか……なぁ悪いんだけどよ、オラといっちょ組み手してくんねーかな?」

 

「組み手?いいけど怪我しちゃうわよ」

 

「大丈夫だってオラも鍛えてるからよ。それにいい加減身体動かさねーと鈍っちまうからな。思いっきり来い!」

 

 そう言うと悟空は立ち上がり軽い柔軟体操を始めた。一子が了承していないとはいえ悟空の方は体中が気合いで満ちているようだった。そんな悟空を見て一子も自分が強くなる為の良い機会だと思った。また同じ武道家として悟空がどういう闘いをするのか見てみたいという好奇心もあった。

 

 

「分かったわ!手加減なしの勝負ね。望む所よ!」

 

 

 

 

 孫悟空と川神一子。この出会いが後に一子の武道家としての運命を大きく変えることになる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




地の分辺りごちゃごちゃでごめんなさい。

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