赤い龍と蒼の魔女(仮)   作:イマーZ

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お初です。駄文ですが、よろしくお願いします。
また、戦ヴァルの能力やイッセーの能力や性格が原作と微妙に違います。
オリ主×イッセー要素もあるので、苦手な方は閲覧注意でお願いします。


兵藤一誠の家族

俺の名は兵藤一誠。おっぱいをこよなく愛する普通の男子高校生だ。今年で2年生になる。

俺のおっぱいに対する情熱を語ると、それだけで日が暮れちまうからおっぱい語りはまた今度にしよう。

 

「…5時、早っ、眠い、寒い」

 

朝5時。冬が終わったとはいえ、まだ春先。クソ寒くて布団が恋しい季節。

この布団との恋しい時間に終わり告げる音が、階段から聞こえてくる。擬音にすれば”とてとて”の足音はその持ち主の体重の軽さを物語っているかのようだ。

 

俺はせめてもの抵抗に、いつも通り寝たふりを続行。

布団の中で今日はどんな風に俺を起こしにくるのか、ちょっとわくわくする。

 

「オキナサイ、オキナイト、キ、キススルワヨ」

「そ、そんな棒読みがあるかーー!! 俺のドキドキを返せーー!!」

 

あんまりすぎる棒読みに眠気も布団ごとフッ飛ばしてしまった。これを狙っていたのなら間違いなくこいつは策士だ。

 

俺を揺さぶりながら素敵に棒読みで俺の目覚ましの台詞を言ってきたのは、銀髪赤目、グラビアアイドルでもこんなんイネーよってほど完璧なプロポーションと美貌を持つ、イセリア・ヴァルキュリア。

 

「せっかく釘○気分でツンデレを演じたのにあんまりだ」

「どこが!? え、どこが!?  某読みすぎてアンドロイドかと思ったわ!」

 

こいつは3年ほど前から俺の家の押入れに、まるで某未来的青狸の如くに住み着いた、残念系美少女だ!

 

基本的にぶっきら棒な口調だが、ちょっとやそっとじゃ怒らない温厚な性格に、料理も出来て洗濯、掃除も完璧。

顔は美人系のつくりで、顔の輪郭は逆三角形、アーモンド型の大きな目、大きな目を強調するような長く白い睫、高く整った鼻。そして、雪のように白い肌、腰まで届く銀色に輝く髪に、ルビーのように赤く輝く瞳。

そして今のようにジャージと言う野暮ったい服装の上からでもわかる素晴らしいロケットおっぱい。

まさに神に愛されているが如き素晴らしい容姿。これで、なにが残念なんだって?

 

実はこいつは、”前世女”って奴なのだ!

自分には前世の記憶があって日本人だったと胸を張って言うのだ。しかも自分は異世界からやってきたとかまで出てくるミラクル中二病なのだ!

そして趣味はヒーローごっこと某未来的青狸の全く似てない声真似!

 

全く、あれだけ素晴らしいおっぱいを持っておきながら、何ともったいないという話だ。全く、あんな素晴らしいおっぱいで。この素晴らしいオッパイで!もうおっぱいあればどうでも良いだろ!

 

おっぱい! おっぱい! おっぱい!!

 

「あいてっ!」

 

良いチョップ! まるで壊れたテレビに喰らわせる様な素晴らしいチョップ!じゃなくて、

 

「な、何すんだ!」

「手」

「手? ……ふ、何故揉むか? 其処におっぱいがあるからさ。キリッ!」

 

いつのまにか、山の頂へと誘われる登山家達のように、俺の左手はイセリアの頂に触れていた。

今、俺上手い事言った。

後、このおっぱい。出会った頃も素晴らしかったが、やはり良い成長を遂げてやがる。これはきっとさり気なく揉み続けた俺のお陰だな!

 

『相棒、俺の宿った手で余り情けないことをしてくれるな…』

「ドライグ、止めなさいよ」

『手に宿っているだけの俺に無茶を言うな』

 

独りでに喋る不気味な左腕、もとい俺の左腕に宿るこいつの名はドライグ。

イセリアと一緒に中二ごっこをしていた時に現れた謎の篭手が、現れてから半年後に独りでに喋りだしてからの付き合いだ。

 

「あいててててっ!」

「何時まで触ってるんだ、お前は」

 

イセリアが俺の左手の甲を抓んでその素晴らしい頂から引き離した。

ああ、このタイミングでしか自然に触れないのにっ!

 

「ほら、さっさと着替える。今日も修行なんだろう?」

『そうだぞ、相棒。さっさとしろ』

「へいへ~い」

 

綺麗にたたまれたジャージをイセリアから受け取って着替えを始める。

”鍛えねば死ぬことになる”という、ドライグの忠告によって1年ほど前から体を鍛えることにしたのだ。

何でも赤龍帝であるドライグと対になる白龍皇とかいうのが居て、戦う宿☆命らしい。

さすが俺の中二から生まれた奴。無駄に設定が凝ってやがる。

 

「前と比べると、大分いい肉つきになったな」

「イヤン、イセリアのエッチ」

 

人の着替えをガン見して無表情で俺の筋肉について批評するイセリア。

俺のことを考えて真剣になってくれるのは良いんだが、少しは女らしく恥じらいとかを持てっちゅーに。

 

「今のは大分キモイぞ。見ろ鳥肌がたった」

 

そういって俺に差し出される白い手は確かに鳥肌がたっている。

細くて白くて、綺麗な女の子の手だってのに、この手は俺の数倍力強いんだから、世の中世知辛いぜ。

 

「さって、今日こそお前に勝って、思う存分そのおっぱいを揉ませてもらう!」

『…こんな交換条件でしかやる気を出さない相棒って』

「ドライグ、余り情けない声を出さないでくれ。私まで悲しくなって来る」

 

外野がうるさいけど気にしないぜ!

ドライグと一緒にイセリアに交渉して、俺が模擬戦で勝ったら何でもしてくれるっていう約束をしたんだ!

いつかこの手はあのおっぱいを思う存分揉みしだくんだ!!

 

 

 

 

 

……という夢を見たんだ。

 

「…ぐふっ」

「ザクとは違うのか?」

 

腹に入った一撃で突っ込む気力すら起きねえ…。

や、槍すら使われていないのに、素手なのになんて強さだ…、全く勝てるビジョンが見えねえ…。

 

「…はぁ、はぁ、はぁ」

「”ブースト”で上がった身体能力にも大分慣れてきてるな」

『うむ、基礎能力も大分高まってきたしな』

 

師匠達の俺への評価を聞く余裕も無く、俺は公園の芝生に寝ころがった。

 

『今日はこれまでだな。どこか禁手を使えるような場所があればいいのだがな』

「”ドラゴンマン”とか言い張れば、子供達にも人気が出ていけるのではないか?」

『いや、無理だろ。普通に。お前はもう少し常識を学ぶべきだ』

「”暗黒☆赤龍”に常識を解かれた。解せぬ」

『誰が暗黒☆赤龍(ダークネス☆レッドドラゴン)だ! まだその中二ネタを引っ張るか!! お前なんてもっと中二病だろうが!!』

 

しかし、1年たっても勝つどころか一撃も入らないなんて、マジ、俺って才能ねえなぁ…。

腕立てとか、走り込みとか、シャドウとか、やれることはマジでやってんのに…。

 

「何を落ち込んでいるんだ?」

「おわっ! 急に覗き込むなよ!」

 

膝に手を当て中腰になって俺を見下ろすこの体勢、スカートなら見えるというのに…! なぜイセリアはジャージなんて着ているんだ…!

 

「私に勝てないからって、あまり落ち込むなよ」

「へぁ?! な、何のことだ?!」

「顔に出てるぞ」

 

俺ってそんなに解りやすいのかと、顔に手をあててペタペタしてみるが、さっぱり解らない。

 

「大体、私は生まれた時から母上に鍛えられてきたんだ。訓練始めて、たったの1年の奴に負けたりしたら、私が惨め過ぎるだろう?」

「え、ああ、うん?」

「お前が強くなる前に中二設定の奴が現れたら、私が守ってやる。だから余り急ぎすぎるな」

 

そう言って俺のデコを人差し指でツンっとつついて、目を細めてクスクスと笑うイセリアは朝日と相まってとても綺麗だった。

その綺麗さについつい頷いてしまいそうになるが、ここは漢としては頷くわけにはいかない。

 

「そんな奴が現れるころには、俺はお前のおっぱいを揉みまくってるぜ。な! ドライグ!」

『強くなる決意はいいが、此処で俺が同意したら俺まで胸を揉みたい変態ではないか』

「フフ、そう簡単に私が負けるとは思わないことだ。…さて、帰ろう。お腹空いただろう?」

 

俺に手を差し伸べてくるイセリア。

今はおっぱいではなくこの手で我慢してやろうと、その白い手をニギニギしておく。

 

「今日の飯は何だ?」

「味噌汁と鮭の塩焼きと卵焼き」

「昼は?」

「ハンバーグに……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

イセリアとの出会いは、俺が中学2年、リアルで中二だった頃だ。

フラフラとおっぱいをもとめ、っじゃ無かった。買い物に行って来い! と母さんによって家から無理やり追い出されたあの日だった。

 

 

 

「……桜は散ってもおっぱいは現われねぇ」

 

舞い散る桜吹雪の中、俺はこの世の無情さを嘆いていた。春だけに、詩人気分だ。

 

「なんじゃ、あの子」

 

こそこそと人目につかないように物影から物陰へと隠れる銀色の女の子。

だが、その格好はリオのカーニバルのように奇抜! そして、すばらしいおっぱい!

水着のような白い服に、腰布、脇丸見えの袖、頭についてる謎の角飾り。もうあからさまな変な人だが、あのおっぱいのなんと素晴らしいことか。

 

「…ぐへへ、なんて良いプロポーション」

 

やがてビルとビルの間のもの影に隠れながら、通り過ぎる人たちを観察する謎の少女。道行く人もチラッと女の子を見てビクゥ!! となってる。

もしかして、話かけたいのか?道に迷ったとか?

これは行くしかあるまい!

 

俺の装備は布の服に、布の袋に入った人参とジャガイモとたまねぎ。

おっぱ…いや、魔王を倒してお持ち帰りするには、余りに心許ない装備だが”漢”なら行くしかない!!

 

と、覚悟を決めた事はいいのだが、俺の足は思うように動かなかった。

 

い、行くぞ…! あ、足よ、動け、は、はなしかけるのだ…!!

でも、よく考えたら英語なんて喋れねーし、あれだけ美人の女の子とまともに話せるのか、俺は…!

ぜってー「おっふ!?あ…、あの…き、き、君、、どっど、どどどどど、どうしたの?」みたいな、お前がどうした?みたいになる気がするぜ!

 

「って、いねぇ!!」

 

などど俺がテンパッている間に、あの素晴らしいおっぱいが何処かへと消えていた。

 

「何処だ!!?? あのおっぱいは!! 奥か!! ビルの奥か!!? 逃すかぁ!!」

 

俺はあの少女がいると思しきビルとビルの間の裏路地へ猛ダッシュで突っ込んだ。

何だか、俺やばい変態痴漢野郎みたいなことを口走ってしまったが、あのおっぱいが悪いのだ!

 

「はあ、はぁ、はぁ…いったい、何処に消えたんだ…?」

 

あのおっぱいは探せど探せど見つからず、何時の間にいかにも不良さんのたまり場です。みたいな怪しげなところに来てしまっていた。

あまりに不気味で、この街にもこんな場所があったのかと逆に感心してしまうほどだ。

何だか、謎の鉄っぽい匂いと、水滴の落ちる音で凄まじいホラー感を演出してやがる。

 

「あの女の子は一体どこ行っちまったんだよ、ていうか、ここ何処?」

「ここは、俺の、餌場、だ。女は、知らん」

「へ~餌場。餌? …なんぞ?」

 

雑音のようで奇妙な低い声に後ろを振り向くと、蟷螂人間がいましたとさ。

じゃねー!! 何だ、こいつ!!??

気配なんて、全くわからなかったし、こんな巨体がこの狭い裏路地の何処に隠れてたって言うんだ?

 

「つ、つかぬことをお聞きしますが、その、お口のようなところから見えてる血だらけの手はなんです?」

「昨日、捕まえた、餌。余り、美味く、無かった。お前は、どうだ? 美味い、のか?」

 

そう言いながら、口に食えた腕をぽりぽりする蟷螂さん。滴る血がとても美味しそうで良かったですね。謎の鉄っぽい匂いと水滴はこれだったんだ~納得~っていうか怖いわ!!

 

「おっふ!? お、おおお…おれ、おおお、美味しく、なな、ないですよ!ま、マジで!!」

 

あの女の子に言うはずだったテンパッた台詞が、こんな蟷螂さんへ。

 

だ、だれか、たすけてぇーーーー!! ビビリすぎて足が動かないんだよぉー!!

 

「不味く、ても、まあ、いい、食わ、せろ」

 

振り上げられた蟷螂さんの鎌は、俺なんかスッパリ真っ二つに出来そうなほど鋭く、テレビで見た日本刀のように輝いていた。

 

「……ぁ」

 

ビビッて硬直した足はまるで動かず、ただただ、その綺麗な鎌を見上げる。声は限界まで走ったマラソンの後のように喉が渇いて出ない。

訳の解らないほど絶望的な状況に、おれはそのまま死ぬはずだった。

 

「は?」

 

その間抜けな声は、俺の声だったか、目の前で縦に真っ二つになった蟷螂さんの声だったのか。

ただ1つハッキリしているのは蟷螂さんは、蒼いオーラを纏って巨大な槍と盾を持った銀色の女の子に真っ二つにされて消滅して、俺は助かったという事実だけだ。

 

「……$#$%%?」

 

女の子は俺が追いかけていたはずの少女で、その余りの幻想的な姿に中二属性なんて持っていなかった俺ですら、何だかファンタジーな冒険が始まるのでは、と思わせるほどだった。

 

少女は俺に向かって、英語に似てるようなよく解らない言葉で話しかけ、

 

そして、俺は…

 

「××○○##%$&?」

「おっふ!?あ、あああの…に、ににに、日本語でお願いします」

 

結局テンパッた。

 

 

これがイセリア・ヴァルキュリアと、俺のファーストコンタクトだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私立駒王学園。女子校から共学になって間もないため、男女比率は女子が圧倒的に高く、この学校に通学する俺にとって素晴らしい環境になっている。

そう、いつか出来る俺のハーレムに入るカワイ子ちゃんを探すためにこの学園に入学したのだ。なんて言ってみる。

まあ、実際のところ。男子が少なければ女子にチヤホヤされるのでは?という邪な感情で入学したのは確かだ。

 

だが、現実は何時だって非情だ。

俺の左手に赤龍帝のドライグが宿っていようと、家に未来型青狸ポジションの奴がいようと、女子達には関係ない。

つまり、アウトオブ眼中=俺モテナイ。

 

「よう! 心の友よ!」

 

よって来るのはこいつのような変態のみ。この坊主変態松田はかなり変態レベルが高く、女子達に毛虫のように嫌われている。

 

「こないだ貸したエロDVDどうだった!?」

「声がでかいわ! アホたれ!!」

「ぐぁ!!」

 

あほな事を大声で言う松田を机に押さえつけて黙らせる。だが、時既に遅し。周りには全て筒抜け=俺まで変態。

くそう、エロDVDくらい普通のことだっての! 大体、俺は家にいる未来的青狸ポジションの無防備な行動のせいで、常にムラムラなんだよ!

 

「君たち、今朝は風が強かったな…」

「元浜…」

 

かっこつけて近づいてくるのは変体メガネこと元浜。松田と並ぶ駒王学園2大変態だ。

 

「お蔭で、今日は朝から女子高生のパンチラを拝めたぜ…!」

「カッコつけていってんじゃねえこの変態メガネが!!! メガネ割るぞ!!」

 

なんでこいつら俺のところに来るんだよ。いやエロDVDの件は非常にひじょーに助かるんだが、お蔭で俺はこいつらのストッパー兼、見張り係りと言う不名誉な称号を貰ってしまっているのだ!

 

「俺は、お前らと違ってリア充だというに」

「脳内彼女乙」

「また妄想の銀髪彼女か? イッセー。夢から覚めるんだ」

「嘘じゃねーよ!!」

 

こ、こいつらイセリアのこと全く信じねぇ…!!

嘘言わないで本当のこと言ってるってのに…!

 

(『ただでさえあいつは中二的見た目とスペックなのにお前が彼女などと嘘をつくからだろう』)

(確かにちょっと見栄張って彼女とか言ったけど、こいつら完全に妄想扱いだぞ! この野郎)

(『押入れに住んでる事や、毎朝起こしてくれてるなどと言えば信じられんのは当然だろう。鏡を見たらどうだ?』)

(おい、こら。俺が不細工とか言いたいのか? そうなのか?喧嘩なら買うぞ、こら)

(『おかけになった電話番号は現在使われておりません。ピーッという発信音の後に玉つぶして死んでください』)

(おいこらーー!!)

 

ど、ドライグの野郎…! 随分と愉快な性格になりやがって…!!

人の手に勝手に宿ってるくせに電話気取りかよっ! 誰が玉つぶして死ぬかっての!

 

「信じて欲しいならつれて来いっての」

「そうそう。そんな二次元みたいな子がいるなら俺達に紹介してほしい。むしろ俺が彼氏になる」

 

ぐへへと笑い出す変態2人組みに周りの女子達はどん引きだ。これ傍から見れば、俺も同類なのか…。

 

大体、つれて来いって言われても、あいつは此処の学生

じゃない部外者だっての。

あいつは只でさえ戸籍が無かったっていう事実もあるし、入学試験の頃はまだ日本語が完璧じゃなかったしで、高校に通わずバイトして過ごしているフリーターだからなぁ。

 

(『ピーーーー』)

「いや、死ぬか! っていうかまだやってんのかよ!?」

 

「い、イッセー、大丈夫か?」

「また、電波が混在したのか?」

 

完全に可哀想な奴を見る目だこいつら…! ぐわぁあああ!! またやっちまった…!!

ドライグの野郎~!! イセリアとこいつのせいで完全に突っ込みの資質に目覚めちまって突っ込まずにはいられない俺の特性を利用して…!

 

「また、イッセー君の電波よ」 ヒソヒソ

「手に宿った暗黒龍ってやつ?」 ヒソヒソ

「あれさえなければね~」ヒソヒソ

 

周りの囁き合う声からも解るように、俺はドライグのせいで中二病扱い、もしくは電波キャラになっちまっている。

 

「…っく、誰が中二だ!」

「「お前だ、お前」」

 

ハモったこいつらすげー腹立つ!

 

「え、先輩来たの?」「センパイっ!」

「何だ?」

 

窓のほうにきゃいきゃいと黄色い声を挙げながら女子が集まっていく。これほど慕われている先輩って誰だっけ?

気になった俺達も窓際に向かって外を覗いてみると、

 

「おっ、リアス先輩じゃん。すげー美人だよなぁ」

「うんうん、素晴らしいプロポーションだっ」

 

こいつら、カメラまで持ち出して…。

しかし、本当に美人な先輩だな。特にあの赤い髪。一度目に付いたら忘れられない。

そして、なによりあのおっぱい。すごいな…。すごい、…おっぱいだ。

戦闘力はイセリアのロケットおっぱいと同等なのでは…?

 

「うぉおお、お近づきになりたい!!」

「元浜、お前じゃ絶対無理だろ」

「イッセー何故、そんな冷めた反応をする! 男なら、漢なら、もっと熱くなれよ!」

「お前何時から松田から松岡修造になったんだよ」

 

ふっ、俺はお前ら寂しい男と違って余裕があるのさ…。

近づくことすら出来ないおっぱいより、近くのおっぱい。これ鉄則だろう。

 

それにしても、本当に美人だなあ。リアス先輩。まるで、人間じゃないみてーだ。

 

(『少しは、勘が鋭くなってきた、か? 相棒…』)

 

俺はリアス先輩のおっぱいを見ながら、イセリアのおっぱいを揉むために、朝の模擬戦でどうやってイセリアを攻略するかイメトレに励むのだった。

 

 

 

 

 

 

>>>>>>

 

 

おまけ ~ドライグとの出会い~

 

 

 

「我が光の剣を受けろ~!」

 

イセリアはこの中二ごっこをするときは何時もテンション高めだ。おっぱいも弾んでいる!

 

「っく! な、なんて力だ…! こ、こうなったら…!」

 

光の剣と言う名の丸めた新聞紙を包帯を巻いた左腕で受け止める。

新聞紙の強度をお互いに考えながら遊ぶのは中々の至難の業だぜ!

 

「何をしようと無駄だ! 我が光の剣は無類無敵! とどめだ~!」

 

そう言ってぺしぺし俺の左腕を連続攻撃するイセリア。

激しい動きによって生み出される暴れおっぱいの運動エネルギーによって、イセリアの薄手の寝巻きが崩れてブラチラする。

そして高まる俺のパッション!! 燃え上がれ、俺の気よ!!

 

「俺の腕に宿る、暗黒龍よ! 今こそお前の封印を解く時だ!! うぉおおお!!」

 

うおおおお!! 今、左肘だけどちょっとだけパイタッチできた!! やったぁああああ!!

 

「っ!!?? ……!?」

 

? イセリアの奴、急に目を擦り出してどうしたんだ?

まあ、良いさ。今の俺のテンションは鰻登り。このまま続けて再びパイタッチの隙を狙うぜ!

 

「驚きすぎて声も出ないか? ククク…こうなってはもうとめら、…れって、な、何じゃこりゃー!!!」

 

お、俺の左腕から、謎の篭手がぁーーー!!!??

 

「あ、あ、暗黒龍…!!!」

「そんな目を輝かせて見とる場合かー! 何これ病気?!」

「病名は中二病、だな!!」

 

こんな状況でドヤ顔すんなや!! だめだ、イセリアは頼りにならない!

 

「言っとる場合かァ!! ちょ、父さん、母さん! 救急車!!」

「赤いから暗黒☆赤龍(ダークネス☆レッドドラゴン)と名付けよう」

 

ポツリと呟かれたイセリアの命名を、ちょっとカッコイイかも知れんと思ってしまった…。

 

 

 

 

・半年後・

 

 

 

 

「結局その暗黒☆赤龍はなんなんだろうな」

 

俺のベッドの上に座ってその白い足をパタパタさせるイセリアの瞳は、今現在、缶切りに使われている俺の左腕を注視していた。

 

「まあ、出したり消せたり出来るから不便ではないぜ。この通り缶詰開けるときとか」

 

指先が尖がってるから、これまた使いやすい。カッター代わりにもなるし。

 

『俺を缶詰を空けるのに使うとはな……ククク』

「「?」」

 

突然聞こえた、サングラスをかけたおっさんっぽい声に、俺もイセリアも周りをキョロキョロと見回した。

 

『やっと、やっと、俺の声が聞こえたようだな…!!』

 

また、聞こえた。イセリアが腹話術でも…って青狸の声もまともに出来ない奴にこの声は無理か。

第一、こんなおっさん声が出るわけが無い。

 

「イッセー、腹話術か? 篭手がピカピカしてるぞ」

「俺が腹話術なんて出来るわけないだろ?」

 

ん? 篭手がピカピカ?

 

「「…これ、しゃべってるのか?」」

 

よく見れば、なんか篭手から黒いオーラが出てる。

え? マジでなんか出てくんのこれ?

 

『ククク…長かった…今までの屈辱の日々。だが、それも今日までだ!!』

 

ま、マジで喋ってやがる! しかも何か怒ってる!?

 

『だれが、誰が…暗黒☆赤龍だ!! 缶詰に俺を使うな! 土を掘るときやら爪楊枝代わりにしたりしやがって!! お前のエロ本の場所ばらしてやろうか!!』

「おっふ!? そ、それだけは、やめてくれ!!」 

 

マジだ! こいつ、俺に宿ってた何かだ! すいませんでしたぁあああ!! だって便利なんだもん!!

 

「もう知ってる。プラモの箱の中。おじ様もおば様も知っていたぞ」

「なん…だと…!?」

 

淡々とイセリアの口から語られたそれは、俺を深い暗闇へと突き落とした。

ただでさえ、イセリアに知られた時点で自殺したいくらい恥ずかしいというのに、家族全員が知っているだと…?!

 

おれは、本当に今、床に立っているのか…? か、体の力が抜けていく…!

目の前が真っ暗になるこの虚無感。こ、これが絶望というものなのか…?

もう誰も信じらレナイ、モウナニモキコエナイ……!

 

 

『だいたいそこの銀髪!! おまえの方がずっと中二的見た目と性格だろうが!! 散々馬鹿にしやがってゴラァ!!』

「?! …暗黒☆赤龍が反抗期…!?」

 

『誰が暗黒☆赤龍じゃ、ゴラァ!! 俺の名はドライグだ!!』

 

 

 

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