東方柱入男 ~柱の男、サンタナが幻想入り~   作:三棚

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ep1.物体、脱走、幻想。

───財団の全電源が停止した──つまり停電だ。

一般家庭ではそこまで慌てるようなことではないだろう。

しかしここはそんじょそこらの財団を名乗っているグループとは少し違う。

ある「物体」がそこには保管されてある。その「物体」とは男の姿をした石だ。

24時間年中無休で稼働させている紫外線照射装置、

なぜそんな機械があるのか?

何故かと言うと、この物体を保管するのに必要だからである。

だが、停電が起きてしまえば?

必然的に、電力が機械に供給されず、動かなくなる。

そして、財団中の電気が消える。当然、何も知らない財団員は少ししか驚かないだろう。

だが、「物体」を深く知る人物なら──?

 

財団員α「お、おいッ!さっさと電気を復旧させろォ!あいつが、あいつがッ!!」

財団員β「あん?なんだ、停電くらいでそこまでビビってるのか?」

財団員α「は、早くっ!はやく復旧させてくれッ!」

 

──明かりが点いた。意外と早い復旧だった。が、「物体が動く」のには 

申し分ない時間だった。

 

・・・・・・物体が無いのだ。電気が消える先ほどまで紫外線を浴びせていたのに。

 

「『サンタナ』が脱走しました。財団員は速やかに外へ逃げてください」

放送が鳴り響く───。

 

そう、そのサンタナなる物体──いや、生物こそが、先ほどの物体なのだ。

 

数時間後、何人かの財団員が財団内に調べに行ったが、サンタナは見つからなかった。

財団員は無事全員帰ってきたが、もし、外にサンタナが脱走していたら?

 

それこそもう終わりだ。波紋使いの者はジョセフ・ジョースターほどしか居ないが、

彼はあいにく日本の杜王町という所にいる。まぁ老体に拍車をかけるのは気が引けるが。

 

             *    *    *

 

──ここ…は…どこ…だ…? 俺は…確か…井戸に…飛び込もうと…して…

負け犬ムード(ジョセフ)のやつに…邪魔をされて…。

 

…今は夜か…。周りを見渡したが…湖がすぐそこにあった。

後ろには…

 

 

「あのー…大丈夫ですか?こんな所で寝ていて」

緑を基調とした色の服を着ている赤髪の女性が居た。こんな服何処かで昔見た気がした。

そしてこいつが喋っている言葉は日本語のようだ。これも昔聞いた。

「…?こ…こは…何処…だ…?」

「え?えーと…ここはですね、紅魔館という所ですが」

ふむ…この国は紅魔館というのか(勘違いしている)

「そうか…」

さて、この国は紅魔館と言うみたいだが…どうするか…こんな辺境の地は来たことがない。

「あのー…」女性が喋ってきた。

「何だ」

「その格好で外にいて寒くないんですか?裸に近いその格好で」

「…それがどうした?」

「…色々とズレてますね」

何が言いたいんだ…?この女…

「ていうかそろそろ人里に帰ったらどうでしょうか?夜道は危ないですよ?」

「…その人里というのは何だ…?」

「え…あー、もしや貴方外来人ですか?」

「…外来人とは何だ?」

「あーなるほど、だから紅魔館を知らなかったんですね…

あ、そういえば名前を言うのを忘れてました。私、紅美鈴といいます!」

「…サンタナだ」もっとも、この名前はあのドイツ人に付けられたが。

「さて、名前を聞いた所で、サンタナさん、一度この世界について解説したいですし、

立ち話もアレなんでちょっと紅魔館の中で話しましょうか」

「…そうか、ありがたい」

 

そんな感じで俺はこの紅美鈴とやらのペースについていくことを余儀なくされた。

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