リリカルなのはー聖王と魔弾の射手ー   作:ハマトラ

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簡易プロフィール

ユウ・キリサキ(23)cv.イメージ 中村悠一

所属:時空管理局

階級:一等陸士(陸尉クラスだが面倒だからと昇進していないが?)

レアスキル:未来視
自分や自分の知る人間の未来を見ることが出来る。
ただし、自分の知らない人間の未来までは見えない。

魔導士ランク:陸戦Sランク

魔力:SSS

デバイス:??




第14話 ユウ・キリサキ

最初の出会いが拘束された時ということもあり、穹はバリアジャケットを展開して警戒する。

 

穹「あんた…………確か自称実力派エリートのユウ・キリサキ一等陸士、だったか?」

 

ユウ「いや~そうだったんだけど、ゲンヤさんに『いい加減昇進しろ、上官命令だ』なんて理不尽被ってね。今は三等陸尉だ。ってそろそろ警戒解いてくれる?」

 

穹が渋々バリアジャケットを解除すると、ユウは近くのベンチに座った。

 

ユウ「ぼんち揚げ食う?」

 

穹「………夕飯前、なので」

 

ユウ「はやてちゃんの教育行き届いてるね~……………死ぬのはやっぱり怖いか?」

 

穹は自分の考えを見透かされているような不気味な感覚に襲われた、自然と冷や汗が流れ左足が後ろに下がる。

 

ユウ「なんでって顔してるな、まあ半分予想半分はったりだよ。けど、安心しなよ。少なくともまだ死なないから」

 

穹「なんで解るんだよ。」

 

ユウ「俺にはお前の未来が見える。そういうレアスキルさ、カリムさんの予言と違って知ってる奴の未来しか見えない限定的なものだけどな……………あ、やべ」

 

直後、ユウがベンチから飛び退くとそこを見知った剣が通り過ぎる。

 

シグナム「こんな所で会うとは奇遇だな、ユウ一等………いや、今は三等陸尉だったな」

 

穹「シグナム姉さん!?」

 

ユウ「あ~どうも、シグナムさん。じゃあ実力派エリートユウ・キリサキ三等陸尉は急用を思い出したので失礼します!」

 

ユウは一目散に逃走すると、シグナムはそれを猛スピードで追いかけていった。

 

シグナム「待てユウ!お前と今一度剣を交えたいだけだ!!」

 

ユウ「あ~シグナムさんと出くわすなんて読み逃したな~」

 

穹は嵐が通り過ぎた後のようにその場にポツンと取り残され呆然としていた。

 

 

 

 

 

 

 

ヴィータ「あ~、ユウの奴追いかけていったならシグナム帰り遅いだろうな~」

 

シャマル「先々週の時は夜中まで追いかけてたんだったわね~」

 

もはや日常茶飯事と言わんばかりに平然としている姉達に穹も流石に驚いた。

いつもユウはシグナムに追いかけてられている。

よく生きてられたなとむしろ感心してしまった。

 

穹「あのユウって人、シグナム姉さんに何したの?」

 

ヴィータ「2年くらい前にユウの噂を聞いたシグナムがあいつに模擬戦挑んだんだよ。そんで、ユウがシグナム返り討ちにした」

 

穹「シグナム姉さんが負けた!?」

 

穹は八神家に来てまだ日が浅いとはいえ、シグナムの強さは十分理解していた。

その分シグナムが負けたことがまだ信じられずにいた。

 

シャマル「それから、シグナムはユウ君を見かける度には模擬戦を申し込むからその次の週にはシグナムに会わないように上手く逃げてくれてたんだけど……」

 

ヴィータ「今回は運が悪かったなぁ、シグナムから逃げるのはあいつの未来視のレアスキルあっても至難の業だし」

 

シグナムを負かす程の実力、未来視のレアスキル、穹は自然とユウの強さを知りたくなった。

 

穹「ちなみに、だけどさ。あのユウって人、母さんより強いの?」

 

シャマル「多分互角くらいかな?あとなのはちゃんとフェイトちゃん、それにナカジマ三佐の懐刀のシノブ一尉とその弟子のケイさんもかな?」

 

後半二人は知らないが、なのはとフェイトは穹は自分の身でその強さを知っている為、ユウの実力がすぐ理解出来た。

 

ヴィータ「けど、すぐセクハラしてくるのがな。なのはや、確かティアナもやられたんだっけ?」

 

シャマル「なのはちゃんに関してはそれでユウ君追いかけるからその度何か騒動起こるのよね~」

 

ヴィータ「この前は訓練区画の一部ぶっ飛ばしたんだったな」

 

穹「俺…………絶対あの人怒らせない」

 

穹の中でなのはは悪魔、魔王というより恐怖の権化か何かに思えていた。

 

穹「って未来見えるならシグナム姉さんから逃げること出来るんじゃ……」

 

ヴィータ「無駄だよ、シグナムは強い奴を感知するセンサー的なのあるみたいだ。シグナムに常識や未来視は通じないってことだ。」

 

シグナムの戦闘狂ぶりととんでもなさすぎる常識破りにむしろ感心しながら穹は静かに合掌した。




裏話 その頃のはやて

はやてが自分のやらかしたことで始末書地獄の刑を受けていると突然開けていた窓から何かが凄い勢いで飛び込んできた。

シグナム「主はやて、窓から失礼致します」

はやて「し、シグナム?やたらダイナミックな入り方やね~」

シグナム「ここにユウは来てますか?」

はやて「ユウさん?見てへんよ」

シグナム「ふむ、ここに逃げ込んで潜んでる気配がしたが…………主はやて、仕事中に失礼致しました。」

シグナムが今度はドアから出て行くのを確認してはやてはため息をついた。

はやて「ユウさん~?もう出てきて大丈夫みたいですよ~」

窓側の死角から人心地ついた様子のユウが出てきた。

ユウ「や~助かったよはやてちゃん、あの人理屈とか常識とか通じないからなぁ…………じゃこれで」

ユウは今度は窓から飛び出して行った。
直後、シグナムがドアを勢いよく開けて入ってきた。

シグナム「重ね重ね失礼致します!ユウが実は窓側の死角に潜んでいるような気がして戻って参りました」

はやて(この鬼ごっこ、いつまで続くんやろなぁ)

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