リリカルなのはー聖王と魔弾の射手ー   作:ハマトラ

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前回のあとがきの周囲の反応

ヴィヴィオ 顔を真っ赤にして卒倒

リオ ツンデレ乙

コロナ 出血多量(鼻血で)で昇天

アインハルト 不覚にも可愛らしいと思ってしまった


第42話 高町なのは⑤

「仕事だ?」

 

壊姫「そう、仕事………………私の代わりにこいつら消してきてほしいの」

 

壊姫は懐からヴィヴィオとはやての写真を取り出してリーダー格の前に放り投げた。

 

「この女の子は知らないが、こっちのは管理局の八神はやてじゃないか?」

 

「ちょっと待て!『表』に手出すのは御法度だろ!!なんで俺らがそんな危ない橋ーーーー」

 

その先の言葉は続くことはなかった。反対する青年の首に壊姫の斧が突き付けられていた。

 

壊姫「ああ、頼み方が悪かったわね。あなた達に拒否権は無いの、ここで皆殺しにされるか受けるかすぐに決めなさい」

 

壊姫の淀んだ昏い瞳に青年もリーダー格を含む4人も寒気を覚えていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日も大分沈んだ頃、穹は運び込まれて意識を取り戻したリオ、コロナ、アインハルト、ノーヴェ、そしてヴィヴィオと高町家に厄介になっていた。

 

穹「なのはさん、ヴィヴィオを俺のゴタゴタに巻き込んですみませんでした」

 

なのは「気にしないで、こうして皆無事なんだから。そういえばシロウ君は?」

 

ノーヴェ「ヴィータさんが担いで行きました。なんか別の用があるって」

 

リオ「ねぇ穹、あの女の子って……………」

 

穹「………………察しの通りだ。通称『壊姫』、裏社会の殺し屋だ」

 

穹はホルクに保存していた鶺鴒からもらったものを見せた。

そこには穹の現在の戸籍からヴィヴィオの生い立ちまで詳しく載っていた。

 

穹「裏の欲に目が眩んだ情報屋がこれを奴に売ったらしい。ごめん、皆まで………」

 

コロナ「それは気にしないで」

 

アインハルト「そうです、穹さんもこの事態までは予想出来ないでしょうから」

 

なのは「でも、その子はなんでそこまで穹君にこだわるの?初対面なんでしょ?」

 

穹「それです。どうも気になったので少し記憶を探ってみました。」

 

穹は鶺鴒からもらった情報を閉じると、別の資料を開いた。

それは1年前の失踪事件の記事だった。

 

ノーヴェ「これ確か…………………身寄りの無い孤児や家出した学生、そういった訳ありの女子が行方不明になったって奴だろう?」

 

なのは「でも、その子達皆ボロボロだったけど見つかったんだよね?」

 

穹「1年前、表からそういった女の人を拉致して娼館を作った連中がいました。その失踪事件の真相はそいつらが裏に拉致したんです。ある組織からそこを潰すように依頼された俺は捕らわれていた人達を解放して娼館を潰しました。その時、偶然俺を見た女の子がいました。『帰り道』は教えた筈ですが………まさか殺し屋になっていたとは」

 

ノーヴェ「なるほど、自分を助けただろう穹がさしずめ白馬に乗った王子様にでも見えたってことか」

 

アインハルト「ノーヴェさん、例えが乙女ですね」

 

ノーヴェ「そこ突っ込むなよ!結構恥ずかしいんだからな!!」

 

アインハルトの突っ込みに顔を真っ赤にするノーヴェ、だが事態が事態故にすぐ真面目な表情に戻った。

 

ノーヴェ「とにかく、あいつは色んな意味でも危ないな。今度はどんな手段を使っているか…………」

 

穹「関係ないですよ。またヴィヴィオを狙ってくるなら、俺が全力でヴィヴィオを守る。それだけです」

 

ヴィヴィオは顔を真っ赤にして俯いたまま、穹を直視することが出来なくなっていた。

そんなヴィヴィオに思わず穹以外の全員が和んでしまったのは言うまでも無い。

 

ヴィヴィオ(うぅ…………………どうしちゃったんだろ………顔が熱くて胸が凄くドキドキしてる……)

 

今まで感じたことの無い感覚にヴィヴィオは戸惑っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その日の夜、暗い路地裏に5人の人影があった。

 

「マジでやるのかよ、まぁ命は惜しいけど」

 

「『処刑人』の決定だ。リーダーの決定には従うしかない」

 

「………………リーダー、『人形』は準備出来てます」

 

処刑人「よし、『舞踏者』は俺と来い。『人形師』は手持ちの人形を二つに分けて両方対応、残りは八神はやてをやれ」

 

人形師「了解、『アイドラ』起動します」

 

小柄な少年が路地裏の一角にある倉庫を開けてコントローラーのようなものを操作すると、中から人型の機動兵器が大量に現れた。

 

処刑人「カモフラージュを忘れるな、行動開始!」

 

リーダーの合図と共に人形兵器を伴った二組は路地裏を抜けて一方は海沿いの方へ、もう一方は住宅街の方は走り出した。

 

海沿いに向かった一団は、砂浜を駆け抜けて八神家のすぐそこに来ていた。

その時、何かを感じた二人は咄嗟に身を屈めると、隣にいた人形『アイドラ』が切り裂かれた。

 

シロウ「はぁ、妙な子供の次は人形連れた怪しい一団か」

 

リョウ「装甲は平均程度ですね」

 

ソウジ「さて、時空管理局執務官、ソウジ・カゼハヤだ。悪いがここから先は通行止めだ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時を同じくして、住宅街に向かった一団はすぐに異変に気付いた。

人の気配が全くしない、それが認識出来ないような高度な結界だと気付いた時、目の前に一人の人影が現れた。

 

「や~悪いねユーノ君、今度地球の日本料理奢るよ」

 

青に黒いラインの入ったバリアジャケット、に黒い柄を携えた青年がそこに立っていた。

 

ユウ「どうも、裏社会の皆さん。俺は実力派エリートのユウ・キリサキ、悪いけどこっからは俺が相手をさせてもらうよ」

 

処刑人「『舞踏者』、戦闘準備」

 

二人が臨戦態勢に入ろうとした時、それは突然起こった。

 

 

 

 

 

 

「『旋空弧月』」

 

二閃の剣閃が共に、アイドラ数体が斬られた。

 

ユウ「おっと間違えた。"俺達"二人だったな」

 

時空管理局陸士108部隊の陸戦魔導師のツートップ、ユウ・キリサキとケイ・タチカゼが立ちふさがった。




はい、襲撃者はガロプラの面々にしてみました

アフト勢は予定していますが、まだ先ですね
尚シリアスパートですのでNGや笑い系の裏話はしばらくお休みにします

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