ハイスクールD×D 〜イレギュラーの乱入〜   作:しおから

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彼女っていいよな、最高だよな!な、松田、元浜?

 

 

 

変な女と出会った次の日。

お昼休みのことだ。

俺が弁当を広げて数少ない男子の関わり・・・・個人名で言うと木場祐斗と雑談をしていた時の事だ。

 

ガラガラと勢いのいい教室の扉を開ける音が聞こえてきた。

誰だそんなに乱暴に入室する奴は、と思い扉へと視線を向ける。

俺の教室の扉を乱暴に開け、入ってきたのは兵藤だった。

後ろに松田や元浜もいる。

お前らはいつも3人でいるよな。

 

ちなみに、クラスに俺の男友達が木場祐斗しか居ないのは主に俺への嫉妬が理由だ。

俺達2人は、男子達に何かと敵視されているようだ。

ただでさえ男子生徒が少ない駒王学園だ。

俺が孤立するのは必然と言えた。

同じ境遇の木場祐斗が居たからぼっちでは無かったが。

二人ぼっちと言われてしまえば終わりだけどな。

 

「乃至くんが汚れてしまうわ・・・・・・」

「近づいちゃダメよ、孕まされちゃうわ。」

「まさか乃至くんだけじゃなく、木場くんまで・・・・・・」

 

ヒソヒソと聞こえてくる声もいつものことだが、やはりこの3人には胸に響くらしい。

ぐっと苦虫をかみ殺したような顔をしながらも俺の元へとやってくる3人。

こんな思いまでしてよく俺に会いにくるよな。

メンタルがとても強いんだろう。

そして松田と元浜の2人は涙なんか流してどうしたんだ?

いつもならこれ以上の罵詈雑言を食らっている二人が、この程度で折れるわけがない。

何かあったのか?

 

 

 

「オイ!聖!!聞いてくれよ!」

 

 

一番最初に話を切り出したのは、兵藤だった。

俺と、木場祐斗の机をバシッと叩いて注目を集めた。

俺達は席が近いこともあっていつも机を寄せて昼食を食っている。

まあ俺はそんなことする必要は無いとも思うんだが、木場祐斗の方が俺と馴れ合おうとするのだ。

最初は群れて食事をとるなんて子供っぽいと思っていたのだが、クラスメイトもよくやっているし俺はもう諦めた。

 

 

「おうおう、どうしたよそんなに叫んで。

あ、出し巻き卵食う?」

 

「食う!

じゃなくて!聞いてくれよ!」

 

「なんだ、休憩時間に話さなきゃならない何か大切な用なのか?」

 

「軍の機密事項よりも重要な話だ!」

 

 

 

そいつは物騒な話だな、こんなところでしてもいいのかよ?

 

ま、冗談は置いといて、ちょっといつもより嬉しそうだな、兵藤。

通学中にパンチラでも見れたか?

 

「あ、木場祐斗くんよ、そのコロッケくれよ。」

 

「いいけど、やっぱり聖くんは僕のことをフルネームで呼ぶんだね。」

 

そりゃあな。

こだわりだからね、呼び方は。

それとコロッケおいしい。

 

この弁当って誰が作ってんのかな。

もしかして、本人の手作りだったり?

そうなら、いつか料理対決、みたいな事もやってみたかったりするな。

 

「そうなんだよ、名前で呼んでいいって言ってるのに、俺のことも未だに苗字呼びなんだぜ、コイツ・・・・・って違う!」

 

「早く本題に入れよ。で、なんだって?」

 

いじりがいがあって面白い。

ツッコミ入れるのが好きなのか知らないけど、漫才にでも出ればいいのに。

 

「そうそう、実は俺にかのj「イッセーに彼女ができたんだッッッ!!!」

 

兵藤の声に被せるように、元浜が泣きながら叫んだ。

 

 

 

 

 

「え?」

 

 

「「「「ええぇええ〜〜〜っ!!??」」」」

 

 

 

 

俺がなにか言う前に、周りで聞き耳を立てていたクラスメイトたちがいっせいに声を荒らげた。

中には悲鳴をあげている奴もいる。

それはどういう心境なんだ。

 

 

 

 

「あ、ありえないわ、あの 兵藤一誠が!?」

「気をつけて、明日槍が降るわ!」

「今日が地球最後の日なのかしら・・・・・」

 

 

「俺に彼女ができることがそんなに有り得ないことなのか!?」

 

クラスに残っていた生徒にツッコミを入れる兵藤。

顔は悪くないんだけどな、うん。

 

クラスの皆が驚くのも無理はない。

かく言う俺も驚いている中の一人だ。

そうかそうか、お前にも念願の彼女ができたのか。

 

「兵藤、今日は一旦休め。

流石に現実と妄想の区別がつかなくなるのはマズいぞ。」

 

元々性欲が強い少年だったが、まさかこんなことになるまで追い詰められていたとは・・・・・

ごめんな、気付いてやれなくて。

明日は病院に行こう、もちろん頭のな。

俺は憐れみ2割、同情3割といった顔を向ける。

 

残りの5割?

嘲笑に決まってるだろ(笑)

 

「お前も大概失礼だな!」

 

「よく考えてみろ、兵藤に彼女?

ないない、俺が美少女になるくらい難しいぞ。」

 

「不可能じゃねえか!」

 

まあでも、生物学上は無理でも男の娘だったらそこまで難しいことではないけどな。

 

「乃至、兵藤の言っていることは本当だ!

朝に一緒に登校しているところを見ちまったんだよ!!

しかも美少女!!」

 

「くぅうう、裏切り者めええええ!!」

 

わかったからそんなに近づいてくるなよ、暑苦しい。

涙拭けよ。

 

「なんにせよ、良かったな兵藤。

で、相手方はどんな奴なんだ?」

 

「天野夕麻ちゃんっていう女の子だ。

写真もあるんだけど、見るか?」

 

俺が答える前に、携帯で撮られた写真を見せる兵藤。

どっちにしろ見せるなら聞くなよ。

 

「この子が天野夕麻ちゃん。」

 

携帯の画面に写し出されたのは、なるほど可愛い黒髪の女の子だ。

恥ずかしがりながら小さくピースをしていてかなり高ポイント。

隣には兵藤が写っている。

こいつはこいつで、いつも以上にだらしない顔だな・・・・

撮られた日付けは・・・・・今日の朝じゃねえか。

 

一見仲睦まじいカップルの写真だが、重要なのはそこじゃない。

この女、昨日の化け物女だ。

昨日のような狂気な顔じゃないだけに一瞬わからなかったが、間違いない。

 

へえ、面白いことになってきてるじゃねえか。

 

「学校に行くために準備をしてたわけだよ。

それで家から出ると急に女の子が家の前にいてさあ。

何かなと思えば、俺を待ってたみたいなんだ。

そうそう、所謂出待ちってヤツ?

いやー、一度は経験してみるもんだよ、松田くん、元浜くん。」

 

2人の肩をポンポンと叩き得意げな兵藤。

ま、自慢話くらいは聞いてやるよ、やっと訪れた春だもんな。

例え偽物の恋人だとしても気分だけは味わえるだろ、うん。

 

「まあ?無視をするのもかわいそうだし?話だけでも聞いてあげようと思うだろ?

それで顔を覗いてみると、これがまた可愛い子なわけよ。

こんな可愛い子が俺に何の用かと思えば、いきなり、いきなりだぜ?

彼女はいるの?とか聞いてくるんだ。

正直にいないって答えた、けど、まあ俺が本気出せば彼女の1人や2人軽くできるんだけどな。

そうしたら、心底安心したような口調で「よかったあ」って言ったんだぜ。

まさかとは思ったけど、これはもしかしてもしかしなくても告白?何て思っていたら、もし良かったら付き合ってください!って。

なんでも一目惚れみたいでさあ。」

 

おい兵藤、そのへんにしといてやれよ。

そろそろ壁に叩きつけて悔しがっている松田と元浜の頭が割れそうだ。

 

「俺たちの仲間はいないのか!!」

「なぜ兵藤だけが・・・・!!!」

 

まあまずは、性欲を抑えることから始めたほうがいいと思うぜ。

クラスメイトからも嫌がられてるとか尋常じゃないぞ。

 

「あれ、そういえばイケメン野郎はどこへ行ったんだ?」

 

ふと気付いた兵藤の呟きに答えるものはいなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「部長、彼が堕天使と接触したみたいです。」

 

その日の放課後、木場祐斗は入部しているオカルト研究部の部室にいた。

話しかけているのは、オカルト研究部部長、そして自らの主である、リアス・グレモリーだ。

 

「子猫から聞いたわ、私も気になって見張らせていたのよ。

既に手は考えてあるから安心して。」

 

長い紅髪の女性はそう呟き、卓上に置いてあったポーンの駒を動かす。

彼女は、もう堕天使の動きに勘付いていた。

明日、彼の手には魔法陣が握られているに違いない。

 

「後は、彼が望むかそれとも・・・・・・」

 

魔法陣は、持ち主が願えば悪魔を呼び出すことができる。

生きるか死ぬかも彼次第ということだ。

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