インフィニット・ストラトス 全てを超越する力を持った少女 作:ぬっく~
それは一瞬の出来事だった。
向けられた銃に俺は死んだと思っていた。しかし、それはある奇跡に近い物によって防がれる。
先程まで抱えていた少女の姿は無く、俺は白式を纏っていた。
だが、少し違う。
白式にこんな装備は搭載されていない。
「こちらα。“オーバーロード”が起動した」
兵士は無線で連絡を取り、入って来た窓から飛び下りる。
「なっ、待て!!」
俺は後を追うとしたが、一機のISによって邪魔される。
ラファールを操作する女性は容赦なく発砲し、俺は此処にいてはまずいと考え、その場から飛び下りた。
外に出るとそのまま急上昇と同時に体当たりをする。
「クソガキがぁ!!」
ここで俺はある事に気付く。俺が纏っているのは白式で間違いないのだが、色々とかわっていたのだ。
多機能武装腕「雪羅」とは別にエネルギーバリアがつけられており、大型化したウイングスラスターが4機が8機と装備が増えている。
ラファールの操縦者は連装ショットガン「レイン・オブ・サタデイ」と近接ブレード「ブレッド・スライサー」を展開し、こちらに向かって来る。
俺もそれに合わせて「雪片弐型」を展開する。
発砲と同時に俺は右に回避した瞬間、そのまま異常な速度で俺はラファールへと近づいた。
「な!?」
ラファールは「雪片弐型」の能力により絶対防御が発動する。
SEが無くなったラファールは墜落し、更に4機のISを感知した。
「増援か……」
俺はそのまま、そのISのある方角へと向かう。
8機のウイングスラスターが勢いよく吹き出す。
「目標がこちらに向かっています」
「各自、フォーメーションFを展開」
『はっ!』
4機のISは上下左右にばらけるが、右にいたISが撃墜される。
一瞬の出来事で各自、訳が分からなかった。
「何が起こった!?」
「わ、わかr……」
左側にいたラファールも撃墜された。
その時、リーダーと思われる女性はその一瞬を目撃する。
「白い……流星……!?」
女性の上空から物凄い速度で何かが来るのを直感で感じ、展開していたアサルトライフルをガードに回す。
アサルトライフルは悲鳴をあげながら、女性と白いISは一気に下へと落ちる。
「がっ!!」
地面にクレーターを作り、女性は気を失う。
同時にISも解除された。
「後……一機」
上空に取り残された最後のラファールは白いISに狙いを付けられたことが分かると、持っていたアサルトライフルを乱射し始めた。
「く、来るなぁ!!!!」
しかし、その女性は目撃した。
白いISは連続で
それはまるであのアメリカ操縦者が使っていたやつと同じものだった。
「り、
気付いた頃にはその白いISは女性の前までに近づいており、そのまま「雪片弐型」の一撃を受けた。
「これで最後ね……」
一方、織斑家での戦闘は終結し、更識家の者たちによって事態の収集に入っていた。
箒たちも戦闘が終わった事により、肩を下ろす。
「そう言えば、一夏くんは?」
『あ!』
ここに来て、楯無は一夏がいないことに気付く。
箒たちも一瞬忘れていた。
「何処に行ったのかしら?」
「まさか、捕まったって事はないよね」
「あ、ありえそう……」
シャルロットの回答に全員、沈黙する。
「至急、一夏くんの捜索を……」
楯無は部隊に一夏の捜索を命令する。
だが、その伝令の後、こちらに向かって来るISを楯無たちは感知した。
「何かが向かって来る……」
半壊した家の前に一機の白いISが着地する。
そのISが解除すると、見覚えのある人物がいた。
『(嫁)一夏ぁ(さん)(くん)!!』
一人の少女を抱えた一夏がそこに姿を現したのだ。
「お、おう! どうしたのだ!?」
今一状況の分かっていなかった一夏は全員の反応に困る。
その後の後処理を更識家に任せ、全員はIS学園へと向かう。
「それで、例のアレが喪失したと……」
逆光で顔は解らないがその男は今回の件の詳細を聞いていた。
机の上にはあの少女の写真と何かの資料が開かれていた。
「……引き続き、捜索を続行しろ。アレはお前たちの命より価値のある物だと言う事を忘れるな」
手にしていた電話を切り、男は椅子に深く座る。
「何としてでも手に入れれなければならないのだ……“
これは、まだ始まりに過ぎなかった。
一夏たちに襲いかかる事件……の幕開けだった。