〜執務室〜
起きた。段ボールが脱がされていた。
寝ぼけ眼で辺りを見回すが段ボールはない。
「あれ?」
「あ、やっと起きられましたか、司令官」
大淀だ。ところで段ボールはどこだ?
「ところで、何故段ボールを被っていたんですか?」
「あったから。ところで段ボールどこへやったんだ?」
眠い
「え?段ボールですか?彼処で机代わりに置いてますよ?」
ちょっとまて、あの段ボールは……あぁ、被ってた奴であってる。元々の段ボールは回収したままだ。
さて、段ボールから、上の小さな2つの段ボールを降ろし、今朝の状態にする。
「で?今日はどんな任務があるんだ?」
「今日は出撃と工廠での開発ですね」
なるほど。まずは開発を先にやろう。昨日は書類で殺されかけたが、今日は問題ない
「ところで吹雪は今どこに?」
「トレーニング室です。私が見た時はランニングしてました」
なるほど。昨日遊んで居たしな
「それでは、工廠に向かいましょう」
「ああ………ところで、どうして開発を先にやるってわかったんだ?」
俺の『やる事リスト』でも見たのか?
「吹雪ちゃんは何かトレーニングをしていますし、開発の方法は昨日したのでわかっていますから」
なるほど
〜工廠〜
さて、工廠に着いた。が、とても五月蝿い
ガン!ガン!ガガゴガン!ガガガゴゴゴガガゴガガン!
2、4、11のリズムで聞こえて来る。そうかと思えば
ガン!ガン!ガン!
ガン!ガン!ガン!
ガンガンガンガンガンガンガン‼︎
何故三々七拍子なんだ?
"よーし、えんじんのとらぶるはたいしょかんりょう!そっちはどうだ?"
""なーし""
"ぞうそうはどんなちょうしだ?"
"じゅんちょうにせつぞくがかんりょうしました!"
「………‼︎‼︎‼︎、……………‼︎‼︎‼︎ 」
妖精さん達の声は音とは違うから聞こえるが、隣の大淀の声は全く聞こえない。
"何をやっているんだ?"
"おお、しれいかん!いま'きゅうろくかんせん'をつくっているんです!"
"そんな命令は出してない筈だが?"
"どくだんとへんけんではじめました。たぶんそろそろひつようなじきがきますよ"
"資源はどの位使ったんだ?"
"さんじゅう、さんじゅう、さんじゅう、さんじゅうです"
"ところで、どうしてこんなに大きいんだ?艦娘用には見えない、って言うか元々の機体と同じだろ"
"それはひみつです"
後で必ずとっちめてやる
『ところで大淀、開発任務はこれで完遂って事で良いか?』
個人端末のメモ機能を使って筆談をする。
『勝手に妖精さん達が始めてしまっているので、特例として、完遂と認めますね』
『昨日と今日でどの位支給されるんだ?』
『合計で、各資源140ずつ、開発資材2つですが、それぞれで各資源を30ずつ使っているので差し引き80ずつと開発資材2つになりますね』
『わかった。さて、そろそろ吹雪を出撃させようかと思うんだが、実際のところ、あいつはどこまで出来る?』
『どこまで、とは?』
『海面に立てるのか、海面上を全速力で移動出来るのか。火器は使えるのか、止まったまま撃ってどの位当たるのか、動きながら撃ってどの位当たるのか。この辺りが知りたい』
これを知らないと何処から訓練させるべきか、そもそも出撃より先に訓練をひと通りさせるべきかがわからず、最悪無茶な事をやらせて死なせる事になりかねん
『とりあえず、ひと通りの戦闘行動は出来ます。ただ、どの位戦えるのかは別ですね。こればかりは実際にやって見ないと……』
なるほど
『とりあえず、危なくなったら支援砲撃を入れるか。……そういえばシエル何処だ?』
"此処ですよ。工廠の前に着きました"
送ってないのに答えが返ってきた……
"お前さっきまで何処いた?"
"君の持っている設計図を彼らに渡してました。もしかして、ダメでしたか?"
"忘れてた。お前のお陰で助かった"
"よかった……さて、話は聞きました。吹雪さんは今呼びに行きますね。はじめての出撃ですね。……フフッ、君と初めて会った頃を思い出します"
"懐かしいな。さて、吹雪を連れて行くのは船尾出撃ゲートだ。頼むぞ"
『あの、司令官。どうかしました?』
『シエルと話が付いた。あいつは吹雪を迎えに行った。船尾出撃ゲートで待ち合わせだ。任務、「はじめての『出撃』!」を受注状態にしておいてくれ』
『了解。では執務室へ行ってきます。船尾出撃ゲートですよね?』
大淀は執務室へ向かった。今度からタブレット型端末を使わせるべきだろうな
"そういえば、吹雪の艤装に通信機器って付いてるのか?"
"ついてます!"
よし、これで恐らく最悪の状態にはならないだろう
俺もゲートへ向かおう
〜船尾出撃ゲート〜
「さて、吹雪。出撃準備はどうだ?」
「準備は完了しました。何時でも行けます」
「シエル、支援砲撃の用意はどうだ?」
『こちらも問題ありません。何時でも撃てます』
良し、俺がこの鎮守府に来てから初の出撃は順調に準備が進んでいる。何事も最初でずっこけるとまずいからな
「それじゃ、お前が出たら俺は執務室まで戻るから、通信が入るまでその場で待機していろ。危険な状況だった場合はお前の判断で動いて良いが、合間を縫って報告しろ。以上質問は?」
「ありません」
「良し、駆逐艦吹雪、出撃しろ!」
「了解!」
吹雪は梯子を下りて行った。
いや、5メートルなんだからとび降りろよ……
そんなことを考えながら俺も執務室へ走った
〜執務室〜
「こちら執務室、聞こえるか?吹雪」
『こちら吹雪、問題無く聞こえます』
ノイズも無い綺麗な音声だ。
「良し、通信機器に以上は見られない。じゃあまず、この出撃の目的を伝える。
シエルの報告によると鎮守府前の海域に敵の斥候がいるらしい。それが事実か確かめ、事実なら交戦し、可能なら撃破しろ。以上だ。
ただし、事実でなかったとしても周囲を1時間程パトロールしてから帰投しろよ。撃破が困難なら素直に支援要請しろ。すぐに砲撃を行うが、当たるなよ?何か質問は?」
『ありません』
「良し、行ってこい!」
しかも戦闘シーンはまだという