side刻
「おい、いるか?榊」
『ああ、もしかして吹雪君にアラガミについて教えなかった事かい?』
やけに察しが良いな
「ああ、その事だ」
『ちょっと今は話せないね。また今度にしてくれるかい?』
「おいおい、いつなら良いんだ?」
『そうだな……ところで、君は煙草を吸うのかい?』
ん?……ああ、なるほどな
「いや、吸わないが。何かオススメの銘柄でもあるのか?」
『いや、君にはブレンド品が良いと思うな。
ニコチン12パーセントと、タール141ミリグラムのブレンドなんかどうだい?』
「なるほど、直ぐに試して見よう」
一旦無線を切る。
その直ぐ後、別の周波数に合わせる。
prrprr
prrprr
ピシュイン!
『きちんと伝わった様だね』
「俺が教えたんだろうが。
しかし141.12か。オタコンかよ」
『不満かい?』
「いや?そもそもREXの開発チーフって事は責任感とか実行力とかは人一倍だろうしな。むしろ光栄だ」
実際、VRバージョンオリジナルのモードに「Metal Gear Otakon」があったけれど足音に反応しまくる敵兵相手にソリトン無し、武器無し、レーション無し、不凍ペプチド無しの状態であのシャドーモセスを駆け回るのはキツすぎる。
良くやったよ、あいつは。
っと、それはさて置き
「で、なんで吹雪に言わなかった?」
『まぁ、大した話じゃないんだけどね。
本部は信用出来ないから本部の計画を掻っ攫ったんだけれど、予想外に時間が無くてね。
向こうが来る前に君達を配置して、とりあえず形を整えたんだけれど、その代償として、色々教えられなかったって訳なんだよ』
「全く……その分後で資源と技術よこせよ。吹雪下手したら死んでたぞ」
『もちろん、そのつもりだよ。吹雪君には後で謝っておこう。それと、今こっちにいる子たちは教育をしているところだから、終わってからそっちに異動させるから安心してくれ』
言質は取った。
「詳しい話は後でな。今九六式艦戦に乗ってるんだ」
『それはよかったね。で、どうだった?』
妖精さんに後で文句を言っておこう。何が『高速から低速まで自由自在』だ。『音速から爆速まで自由自在』の間違いだろう。
言っててなんだが爆速ってなんだよ。
「一言で言おう。死ぬかと思った」
妖精さん達がアホな追加加速装置をくっつけたせいでな
『ほう……?』
榊の目が怪しく輝く
言わなきゃ良かったか?これ。
「言っておくがヒントやらなんやらは妖精さん達を通してからにしてくれ」
『やれやれ……わかったよ』
とても残念そうだ。
良し。こいつが残念そうな顔をしている時は大抵余計な事は起こらない。
「じゃあ、また今度な」
『今度はもっと落ち着いた時がいいね』
ピシュン
disconnected
そろそろ見えてきたな。
車輪を出して、姿勢を制御しながら失速ギリギリまで遅くして、ワイヤーにフックを引っ掛け……
この滑走路ワイヤー無い……
『こちらシエル、聞こえますか?隊長』
「聞こえるぞ、シエル」
『隊長、ここは艦ですが十分な長さがあります。陸上滑走路に着陸する時と同じ感覚で大丈夫ですよ』
なるほど
「わかった。アドバイス助かる」
『いえ、当然のことです』
姿勢を少し戻し、『制御された墜落』よりはマシな着艦体勢にする。
ガッ!
少し衝撃が強い。まずったか?
"おーらーい、おーらーい、おーらーいすとっぷ"
"あとはまかせてください"
"良し。降りるぞ"
久しぶりの『帰還完了』だな。
さて、出撃報告書の作製だ!
毎回毎回短めですが、みんなはちょこちょこ出すのとドバッと出すのと、どっちがいいですか?