side刻
先程の狙撃銃実践訓練、確かに障害物の無い海面上が主戦場となるこいつらなら、物陰に隠れるのは慣れてないだろうからそこは多めに見るつもりだった。実際、隠匿が下手だしマークスマンにも成れなさそうだしな。一方命中精度や容赦の無さは評価出来る。確かに『艦』娘だな。
で……だ。
「取り敢えず、10分間休憩だ。但し木曾はさっきの、水上を陸のように走り回るというスーパープレイについて質問させてくれ。先ず……あれどうやってんの?」
あれだけは意味…いや、納得がいかない。確かに、海面上を滑るように移動していたのは見た。だが、あの時は艤装を着けていた。艤装には専用の靴の上から着ける、足元のものも含まれる。
だからあの時は、『艤装の力で何らかの理屈によって充分な浮力を得ており、脚部艤装についているスクリューで推力を得て前進する』、そう思っていたのだが……
先程はフェンリル制式の制服と靴だ。それであんな芸当をできる訳がない。
「え?」
こちらの言っていることが分からないと、顔に書いてある木曾。更にこう続けた。
「逆に聞くぞ提督、艦娘の相手は海の上にいるんだぞ?しかも砲撃は反動が大きいから航空機からは出来ない。じゃあ、どうやって攻撃するんだ?」
「どうって……艤装に浮力を発生させる仕組みがあるんじゃ無いのか?」
「あれはただの加速装置と摩擦軽減の為の仕組みだ。そもそも船は浮力をアルキメデスの原理で得ているだろ?俺たち艦娘は人間と同じ重さだけど、艤装もあるから更に重くて、大体200キログラムとしよう。海水は1.02g/立方センチメートルだから、この分の浮力を得るには?」
「………約0.196立方メートルの海水を押しのける必要がある…か。意外と何とかなりそうなんだが…足裏を12×5=60平方センチメートルだったとして、両足で120平方センチメートル、沈む深さは……16.33メートル、だめだな。
だとしてもだ、艤装と言うぐらいだから浮く力を発生何かの理屈で発生させているのかと思ってたんだが……」
「そこで俺たちの出番だ」「なるほど、浮力をお前らが担当、移動する為の推力を艤装で補う訳か。じゃあ、なんで
納得の行く理屈だと良いんだが……
「なんで……それは俺にも分からん」「遂に説明放棄しやがったよコイツ」
結局、その後も話を聞いていたが……分かったのは、『艦娘は人間とも神機使いとも似て非なる生物である』『但し人間と同様、或いは少なくとも非常に酷似した精神を持つ為、「特殊な能力を持つ人間の近縁種」と考えると良い』『特に軍艦としての記憶を持つなど現在俺の知っている知識では理解し得ない』と言うことだけだった。ぶっちゃけほとんど良くわかってないに等しいだろう。
まぁ、そんな事もあっての後半戦、一体どんな動きが見られるのやら。
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「ちなみに、海の中とか潜れるの?」
「潜ろうと思えばな。海水浴も…アラガミとか深海棲艦とかが来るまでなら楽しめるな」
まえがきの口調がおかしいのは、反省の意を示しての仕様です。ご気分を害してしまいましたら、すみません(またやってるよ……)