元隊長の鎮守府運営記録   作:ゆすくうけに@Aki

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蛇足かも知れませんが、提督側しか書かないのもおかしいと思い、書きました。
時系列的には最後の部分以外七話と同じです。
正直、上手くかけて居ないどころか、非常に面白くない物となっていると思われます。それでも良いという方のみ、どうぞ。


コラボ第七話別視点「コリアンダー島奪還作戦・閑話」

「目標設定!撃ちます!Fire!!」

 そう言って、金剛が『あるもの』を放っていた。

いや、『手を放していた』と言った方が良いだろう。

何を?

馬鹿でかいゴムだ。

思い切り引っ張ったゴムを引いて、その弾力で以って『砲弾』を発射する。

実に簡単な、子供でも作れる仕組みの『武器』だ。

威力的に兵器と呼ぶ気にもなれないような、そんな武器だった。

問題は、『何故そんなものを?』だ。

その答えは、その『砲弾』が着弾した時の『声』でわかる。

「命中。やりました」

そう言いつつ、()()()()()()()()()()()()()加賀は頭を2、3回振り、戦闘を再開した。

そう。

摩耶と天龍、木曾とヴェールヌイの二組で、大きな柱を一本づつ支え、金剛がゴムを引き、加賀を『砲弾』の代わりに打ち出す。

それが、この武器、『人間パチン虎』の全容だ。

 鍛え上げた兵士(MSFの戦闘班の兵)でも、砲弾役は気絶してしまう程の威力なのだが、そこは『ホモ・サピエンス型神機兵』たる艦娘、頭を2、3回降るだけで、気絶してしまう事は無い

 

 しかし、その後の戦闘方法も、世間一般で想像される空母の戦い方とは違った。

少なくとも空母というものをある程度知っている大抵の人であれば、『甲板に戦車を展開して砲撃する』などと言う行為がおよそ空母らしくない物であるのは理解出来るだろう。

そう。飛行甲板に展開した『74式戦車乙二型』による砲撃である。

 一般的な空母のトラウマを抉る様な攻撃方法をし、空母と言うよりは砲艦に近い戦い方を至近距離で行いつつも、一切の敵の攻撃を喰らわない。

 

 ところで、ゴムを引いていた金剛はどうしたのだろうか。

 

「全主門、Fire!!………Yes!!全弾命中ネ!」

ごく普通に砲撃していた。

普通ではないのはその精度。

全て頭、心臓、そして艤装の艦橋部に当たり、大穴を穿っている。

勿論、1発も被弾していない。

 

 そしてヴェールヌイは。

「応えて見せるさ」

敵軽巡に接近、主砲を3連射して沈めつつ、他の軽巡への目潰しとして機銃を放って創った隙に必殺の魚雷を叩き込んでから、フルトン回収装置を取り付け、回収する。

しかし、そこで終われば第一空挺艦隊では無い。

そこで一瞬の油断を突こうと急降下して来た爆撃機を掴んで機体は鹵獲、外した爆弾を同じく接近して来た重巡の口に捩じ込んでこそ、第一空挺艦隊の一員である。

勿論、ヴェールヌイはそれを成した。

 

 天龍はどうか。

「行くぜ!避けられるかやってやるよ!」

台詞からわかる通り、乱打(オラオララッシュ)の砲雷撃版とでも言うべき猛攻を、遠距離(弾着確認射撃)中距離(目測射撃)近距離(雷撃)、そして至近距離(格闘)の全てを同時にこなしつつ、全てを紙一重で躱す。稀に当たることもあるが、それ以上の深手を与える。

 そしてきっちり見分けてフルトン回収する。

 

 木曾。この鎮守府で天龍やヴェールヌイ、加賀等と同じくらいの古参だが、この三人に負けず劣らずのオカシイ奴だ。

と言うのも、雷巡でも無いのに雷撃精度が神憑りであり、第三空気魚雷(第三空気とは酸素と水素を1:2で混合した気体を表す隠語。旧軍で酸素を第二空気と表したのにあやかって名付けられた)の超長距離性能を活かし、一度に全く違う距離の相手に雷撃を当てるのは序の口、態と掠るだけに止め、進路妨害をしつつ魚雷の進路を変更させ、後ろの敵艦に当てると言う事までやってのける。

 

 摩耶はと言うと、実はそれ程砲撃や雷撃などと言った、攻撃はしていない。では何をしているのか?

別にワニをしている訳ではない。

砲弾や魚雷の飛び交う戦場を駆け回り、味方が手傷を負わせた深海棲艦を、説得出来る者と出来ない者とを見分け、出来る者は気絶させフルトン回収を、出来ない者はそのままトドメを刺している。

しかし、彼女の最大の役割の内の片方は、実は既に終わっている。

そう、対空砲撃である。

ある時は大群の前に三式弾による弾幕を置いてコースをずらし、ある時は対空榴弾によって的確に堕とし、またある時は艦載機を敵艦隊の上で堕とす事で、航空戦力を持たないながらも敵に航空攻撃を仕掛けた。流石にこれは何度も出来るような事ではないらしいが……

 もう一つの大きな役割については、また別の機会となるだろう。

 

 このように、構成する全員がオカシイ、正に『佐世保の、キチ○イによる、敵殲滅の為の艦隊』

 それが、『第一空挺艦隊』だった。|《(今回の作戦では敵陣への空挺降下をしていないのは内緒だ)》

ーーーーーー

一方で堅実な戦い方をしているのが浸透打撃艦隊だ。

長門と吹雪のツーマンセル、北上と大淀のツーマンセル、そして飛べる扶桑が隼鷹を上からカバーする。

|《(本来はマンではなくウーマンだが、ツーマンセルと言う1つの単語なので気にしてはいけない)》

 

「今だ、吹雪!」

「わかりました!行っけえ!!」

長門が副砲で足止めし、吹雪が必殺の魚雷で仕留める。

「そっちへ誘導しました!お願いします!」

「任せろ!全主門、()ぇっ!」

号ッ!

吹雪が弾幕でコースを誘導し、長門が自慢の主砲で沈める。

戦艦と駆逐艦、『()()()()』の連携だ。

 

「20射線の第三空気魚雷と」

「三連装砲と第三空気魚雷発射管の」

『水雷戦隊式攻撃網!』

「二回行きますよ〜!」

「よーく狙って、てぇッ!」

北上と大淀、魚雷と主砲弾幕による、相手がどう避けても致命傷を負わせることの出来る対連合艦隊用攻撃網を張り巡らせ、敵を艦隊単位で壊滅させていた。

その様子は正に『()()()()

 

「空はこんなに蒼いのに……時々出てくる黒点が邪魔ね。撃ち落とさせて貰おうかしら」

「よーし、扶桑!防空戦闘は任せたよ!74式戦車搭載エアクッション艇隊は敵を撹乱して来て!天山と彗星は交差攻撃!零戦は爆装してついて行って!行っけぇ!」

扶桑が上空をカバーしつつ、高所から撃ち下ろす。

隼鷹はエアクッション艇部隊で敵を足止めし、艦載機による交差空襲で確実に沈める。

ーーーーーー

艦娘による『()()()()』の猛攻で、深海棲艦側は大きく数を減らし、戦闘開始時の実に四分の一となった。

しかし………

『こちら護悧、少し良いニュースとかなり悪いニュースがある。

良いニュースは、「敵の総大将、集積地棲姫が見えた」だ。悪いニュースは、「敵がゲートから無限湧きしている」だ………』

 

この戦い、どのような決着を迎えることになるのか………




次回、『コリアンダー島奪還作戦編』完結成るか!?
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