今回から主人公の名前が「護悧 刻」君に決まりました。
では、サルベージ完了と同時に小規模改修を施した五話、どうぞお楽しみ下さいな
第一ヘリポートへ着いた俺は、そこにいた人物を見て不覚にも驚いてしまった。
「なんでここに居るんだよ…」
俺が一番信頼するブラッドの「元」副隊長の、シエル・アランソンがいた。しかも、とんでもない量の荷物を持って。
「いえ、私も『15:00にここに、私物を全部持って来てくれ』と、榊博士に言われただけで……」
「あの狐、何考えてやがる……?」
「そう言えば、君はなんと言われたのですか?」
「なんかよくわからんけど、俺も『私物全部持って来い』って言われただけだ。ところでその荷物、何入ってんの?」
「………秘密です」
その量は絶対おかしい。体積が人間の20倍以上はある。
「いえ、そこまでは有りません」
「人の心を読むんじゃない。人間が仮に『縦20cm、横30cm高さ180cmの直方体』だとすると、体積は大体108000㎤だ。お前の荷物は目測で、180×180×70の2268000㎤だったから、大体20倍はある。そんなにいっぱい何詰め込んでんの?」
「……ええと……服…そう、服です‼︎」
そんなに服持ってたのか……と思ったら
「シエルさーん、服と家具はこっちで運んどきますね‼︎」
……一般のスタッフの方が、シエルの服と家具を運んでいた。案外多いが、それでもシエルが今持っている荷物の方が多い
「で、本当は何入ってんの?」
「……君の…とか、……とか…………」
全然聞こえない……まぁ、別に何から何まで知りたいわけじゃ無いし、プライバシーの侵害は良く無いだろう。
「まぁ、別に良いや。ところで榊博士は?」
肝心のあいつが来ないと何処に行くかすらわからんからな。
「すみません、私はまだ見てな」
「ゴメンゴメン、待ったかい?」
「……来ましたね。」
おせーぞ狐
「あんたがこの時間に来いって言った癖に遅れるなよ」
「ちょっと準備に手間取ってね。さあ、行こうか」
「……まぁ良い。行かないことには話が始まらないからな」
俺たちはヘリに乗った。
乗って直ぐの会話については、前話参照のこと
「ん?おいおっさん、あれって……いや、『アレ』が有るはずが無い。あれは十年前に螺旋の樹に呑まれて……もう一回作った?でもなんで……?」
「確か海軍と言って居ましたね。しかし、『アレ』はむしろ陸の筈……」
「もう『アレ』が見えるのかい?やっぱり君達は凄いね。そう『アレ』が僕たちの目的地。君達ブラッドの始まりの地にして今回新設された艦隊を運用する為の施設」
"フライア"
正確には再設計したMARK2なんだけどね。と榊は笑った
「着いたな」
「ああ。じゃあ、君達の部屋に案内しようか。……いや、先に"彼女達"に挨拶した方が良いかな?」
"彼女達"?誰なんだ……
しばらく歩いて着いた部屋、そこは『執務室』だった。
「おや?君だけか。もう1人は訓練中かい?」
「いえ、勉強中だそうです。えっと……その方々は?もしかしてその男性の方が……」
「ああ。彼がそうだ」
と、『執務室』にいた、セーラー服を着た少女……このご時世、セーラー服を着ていると言うことは、おそらく一般人ではないのだろうが……
と、榊支部長が会話をしていた。っと、俺が紹介されたらしい。彼女が俺の方を向いてこう言った。
「あなたが本日付で司令官になられる護悧 刻大尉ですね?私は駆逐艦『吹雪』です‼︎どうぞ、よろしくお願いします‼︎」