どこまで行けばいいのか
わからなくなってきた…
近日中に本編をあと一話だけ
どうしても挟み込みたいので
またややこしくなりますがご了承ください。
霊夢に連れられて
アイギスとロンは森の中を歩いていた。
ハリーは、ラウラと魔理沙が
帰ってきた時のために
博麗神社で待機することになり、
ついてきていない。
数十分歩いて森を抜けると、
そこにはなにもない平原が広がっていた。
「…おかしいわね…」
「霊夢?一体どうしたのじゃ?」
「別になにもない平原だけど…」
「それがおかしいの。
この場所には人里があるはずだもの。
…危険な妖怪でも近寄ってたのかしら…?
慧音ー!聞こえてるなら
能力を解除してもらってもいいー?
危ない妖怪でもいるなら
私がなんとかするからー!」
しばらくすると、今までなにもなかった
ところにたくさんの家がスッと現れた。
「何かあったのかしら…
まず寺子屋に行って聞いた方がよさそうね…」
「ほぅ…やはりイギリスとは
生活様式が違うのじゃな。ラウラが
ここは日本という国の中ではないかと
言っていたがその通りらしいのう。」
「わぁ、すっごいなぁ…
僕こんなの見たことないや。」
アイギスとロンは普段見ることのない
里の人の服や、木造の家を見回した。
「一度寺子屋に行くわ。
どうして里を隠していたか聞いておきたいし。」
霊夢はそう言って、慣れた様子で
スタスタと裏路地に入っていった。
……………
「慧音ー、いるんでしょー?」
とある建物の前で霊夢が大声で
人の名前を呼んだ。
しばらくすると、中から他の人と
ずいぶん違う格好の女性が出てきた。
「ああ、霊夢。いや、強力な妖怪が
ここに近づいてきているように
感じたのでな。見ない顔がいるが?」
「ああ、外来人の子たちよ。
昨日ここに迷い込んできてね。」
「そうだったのか。一応自己紹介をしておこう。
私は上白沢慧音だ。寺子屋で
子供たちに勉強を教えている。よろしく。」
「僕はロン・ウィーズリー。
えっと…一応魔法使いだけど…」
「そうなのか?
てっきり、人間だと思っていたが…」
「いや、人間だよ。」
「この子たちの予想では
違う世界から来たんじゃないかって話よ。
それもあるから、こことは
魔法使いの定義も違うんじゃないかしら。
幻想郷では種族魔法使いだけど、
職業魔法使いなんじゃない?」
「なるほど。珍しいパターンだな。
世界まで飛び越えてくるとは。」
「妾はアイギス・ブライトフォードじゃ。
ロンの学友で同じく魔法使いじゃ。
よろしくお願いする。」
その時、慧音がアイギスの肩を掴んだ。
「…少し君だけ来てもらってもいいか?」
「ん?まあ、別に構わなんが…」
「すまない、少し彼女を借りていく。
中に入ってしばらく待っていてくれ。」
慧音はアイギスを連れて寺子屋の奥に向かった。
ある部屋に入り、戸を閉めると、
慧音はアイギスに向き直り、
真剣な表情で見つめた。
「君は一体何者だ?
見た目は確かに人間だが、根本は違う…
妖怪なんて生易しいものじゃない。
言うなれば化け物だ。」
「…あなたには、わかるのかの?」
「ああ。これでもこの里を守っている人外だ。
だからその者が人間か、そうでないかは
なんとなくでもわかる。君の意思は
どうなのか、判断しておきたい。」
「別に今の妾にはなにもできんし、
したいとも思わん。」
アイギスは少しため息をしながら
小さな蛇に変身した。
それを見た慧音は驚いたが、
少しの間観察していた。
「ふぅ…やはりこの姿は疲れるし、
格好がつかんな…
元々が化け物だったというだけで、
今はほぼ普通の人間になっておってな。
元の姿に戻ろうとしてもさきの通りじゃ。」
「元の姿があれというわけではないと思うが…
力でも奪われたのか?」
「そういうわけでは…いや、
そうとも取れるのか?すまん、
かいつまんで説明するのは難しい。」
「よければそのことを教えてくれないか?
君のことを確かめておきたい。」
「そちらからすれば違う世界の話だから
あまり実感はわかないとは思うし
本当かどうかもわからんじゃろうが
話すことなら問題はない。」
「では手間をかけるがよろしく頼む。」
○
「よっと。ほら、フラン。
また捕まえたぞ。」
アミリアは箒に逆さまに乗りながら
フランの両手を掴んだ。
「すごいね、アミリア!
追いかけっこで私がこんなに
捕まえられたりしたの初めてだよ!
さっきのは私の全力だったのになー。」
体勢を元に戻しながらフランの手を離す。
「フランもすごいスピードだった。
もっと早く捕まえられると思っていたが、
とても驚いたよ。」
「えへへ…」
「どうする、フラン?
まだ追いかけっこするか?」
「ううん、久しぶりに全速力で
飛んだら疲れちゃった。」
「じゃあ降りようか。
どうだった?楽しかったか?」
「うん、とっても!」
フランは嬉しそうに
羽根を動かしながら笑顔で答えた。
「それならよかったよ。
…そういえばフランは眠くないのか?
吸血鬼なら普通は昼は寝てるものだと思うが…
下でこちらを見ているレミリア嬢は
ずいぶん眠そうにしているように見えるぞ?」
「お姉様は多分そうなんだろうけど、
私は地下室にこもってることも多いからあんまり
寝る時間に昼も夜も関係ないんだ。
強いて言えば、お昼に目が覚めて
地下から出てきたときに晴れてると
窓に近づけなくなるのが嫌なくらいかな。」
「今は曇っているからなんとかなるのか。」
「うん。逆に、雨になっても
動けなくなっちゃうんだけどね。」
「そういえば、吸血鬼は流水にも
弱いと何かで読んだことがあるな…」
「アミリアって色んなことを知ってるんだね。
…それにしても、お腹がすいてきちゃったな。」
軽くお腹を押さえながら
フランは小さく呟いた。
「ああ、言われてみればそんな時間かな。
もう日も高いし、
私もお腹がすいてきたよ。」
「それならお昼にいたしますか?
妹様。それとアミリア。」
「あ、咲夜!」
フランはアミリアの後ろあたりを見ながら
浮かんでいた咲夜に声をかけた。
「また突然…驚くから控えて欲しいが…」
「驚いてるようには見えないけど…」
「まあ、こちらでも
突然現れる人はいるからな…」
若干呆れ顔になりながら
アミリアは言葉を返した。
「あらそう。それで、どうするのかしら?」
「もちろんいただくよ。
ハーマイオニーは起きてきたか?」
「ええ、起きてきたわ。久しぶりによく寝たと
言っていたけど、彼女少し無理してない?」
「心当たりがないわけではないが
本人が選んだことだから口を挟むべきかどうか
迷っていてな。そうなっている心当たりが
ないわけではないが…まあ、
体調が目に見えてまずくなってきたら
声をかけようとは思っている。」
「アミリアの友達元気ないの?」
フランが心配そうに聞いてきた。
「おそらく無理をし過ぎてな。
…咲夜、休憩したい時はどうしている?
時間を止められるのを利用するのか?」
「あら、アミリアに話したかしら?」
アミリアの言葉を聞いて
咲夜は少し驚いた様子だった。
「別に隠してるわけでもないだろう?」
「まあね。確かに疲れた時は
時間を止めて眠ったりする時はあるわ。
ただ、寝てる時に能力を保ててなかったり
生活リズムが崩れたりするから最終手段だけど。」
「なるほど。
そうだな…誰も来ないところで
寝るように言ってみるか…
マートルの女子トイレなら誰も来ないから
ちょうどいいか…いや、トイレだから抵抗が…
それなら、もういっそのこと自室で…」
「アミリアー、お疲れ様ー!」
考えを巡らしているアミリアに、
下の方からラウラが声をかけてきた。
「まあ、今はまだいいか。
降りよう、フラン。」
「うん、わかった!」
○
「すまない、待たせたな。」
アイギスを連れて、慧音が
奥の部屋から戻ってきた。
「なんの話をしてたのよ?」
「霊夢もわかっていただろう?
この子が巨大な妖力に近いものを持っているのは。
気にもしていなかったようだが。」
その言葉に多少面倒そうにしながら
霊夢は答えた。
「そりゃ気づくでしょ。
隠すつもりもないんだもん。
でも襲われてもないのに
仕事しないといけないなんて面倒じゃない。」
「危険だとも思わないのか?」
「上の妖怪ほど堂々とするもの。
ほら、紅魔館の吸血鬼なんて
まさしくそれでしょ?
こそこそ不意打ちを狙ったりするのは
精々中の下までよ。」
「まあ…確かにそうだな。
…そういえばどうして人里に来たんだ?
外来人と一緒に来て買い物だとか
そういう事情ではないだろう?」
「ああ、そういえばいってなかったわね。
今この子たちの友達を探してるのよ。
魔理沙にも手伝ってもらって
手分けしてるの。人里には
それらしい人は来てないかしら?」
少しの間慧音は思案した。
「人里の近くで倒れていたとしても
住民が一度私のところに来て
『先生、空から女の子が!』とか
言ってくるだろうが
聞いていないな…おそらくは
ここにはいないのだろう。」
「むぅ…来ておらんか…
となると、ラウラが向かった先に
いると良いのじゃが…
これでは無駄足になってしまう…」
「きっとラウラが行った方にいるよ。
アミリアもハーマイオニーも無事さ。」
少し落ち込むアイギスを、
ロンがなだめた。しばらくしてから
話がひと段落ついた霊夢は、
立ち上がりながら言った。
「じゃあ私たちはそろそろ行くわね。
これから寺子屋が始まるでしょ?
邪魔して悪かったわね。」
「構わないさ。
困ったことがあるならまた訪ねてくるといい。
みんな言葉にしないが
霊夢には感謝しているからな。」
「そう思うなら何か美味しい
食べ物とかをくれてもいいじゃない…」
「それとこれとは話が別だ。
商売だから仕方ないだろう。
それに、決してあげないようにしている
わけでもないだろう?」
「もう…ケチね…」
「それを霊夢の口から聞くなんて…」
「一番ケチなのは…のう?」
「あー、あー、うるさいうるさい。
ほら、早く行くわよ。」
適当にあしらいながら
霊夢は寺子屋を後にした。
それに、慧音に声をかけてから
二人もついて行った。
「さて、これから大長編の後書きが
始まる。正直な話本編のどこかに
入れるべきなんだろうが
ちょうどいいところがなくてな。」
「どのくらい長いの?」
「未定だ。」
「終わりがわからんぐらい長いのか…
なんの話なのじゃ?」
「私とラウラが入学する
半年ほど前の話だ。ちょうど
ランディさん、エミリーさんの
店がちょうど10周年の感謝祭的なことを
した時の話だ。この日は
そういうことがあって値段を下げていた結果…」
○
「お父さーん!オムライス二つ追加ー!」
「こっちは鯖の塩焼き一つです!」
「わかった!アリシアは
さっき注文が入ってた
フィッシュアンドチップスを作ってくれ!」
「ええ、わかったわ!」
「ランディ!ラーメンはまだか⁉︎」
「今麺を茹でてるところだ!
1分でできる!そこにあるサンドイッチを
持って行っておいてくれ!」
「それは今私が運んだわ〜。」
「助かったエミリー!
アリシア、気をつけてくれ!
アクシオ、平ザル!よし、湯切りはできてるな。
ラーメンの具の盛り付けは任せた!」
「…できたわ!ダールト!」
「ああ、持っていく!」
「ダールト!運び終わったら
いつものところで卵を買ってきてくれ!
そろそろなくなりそうなんだ!」
「お待たせしました、
こちらラーメンになります。
ごゆっくりどうぞ。
…わかった!ランディ、行ってくる!」
「こちら紅茶になります!
あ、はいオーダーですか?
はい…はい…では確認させていただきます…」
「…はい、ちょうどです。
ありがとうございました!
ラウラ、八番テーブルの片付けを!」
「うん、わかった!」
●
「ふぅ…席も空いてきたし、
ひと段落ってとこだな…」
「いらっしゃいませ!」
「一人です。」
「カウンターでもよろしいでしょうか?」
「ええ、それで大丈夫です。」
「ではご案内します。」
「いらっしゃいま…アリシア!
奥にあるフライヤーを見に行ってくれ!」
「え?でももう少し時間が…」
「いいから!」
「あらそう?…どうしたのかしら…」
「ふぅ…」
「変わらず元気なようですね、ランディ?」
「ええ、まあ…お久しぶりです、
マクゴナガル先生。…できれば
先に連絡が欲しかったとこっすけど…
色々、大変になるし…」
「あなたのレストランが
10周年になるというのに、師が
サプライズで祝いに来たのは不満ですか?」
「いや、俺としては嬉しいっすよ?
というかみんなそう思うと思いますけど…
アリシアだけは先生に怒られ続けて
最後にはトラウマになっちまったから…」
「そういえば…うっかりしていました。」
「まあ、あの素行の悪さからすれば
アリシアの方がアレだったわけで、
仕方ないことだと思うんですけどね…」
「ランディー、フライが揚がったけど…」
「うおっ、アリシア!
裏で料理の下準備をしといてくれ!」
「あら、大丈夫なの?私も表に出た方が…」
「いや、だ、大丈夫だから!
昼過ぎになって落ち着いたからな!
ああ、でも下準備してくれないと
大丈夫じゃなくなるから急いでくれ!なっ?」
「ランディさん、先生というのは?」
「ああ、アミリアか。
変身術の先生だよ。」
「この子はもしかしてエミリーとの?」
「いや、違いますよ。
この子はアミリア・フラム。
ダールトとアリシアの子供です。
俺とエミリーの子供は今
あっちでエミリーと一緒にいる子ですよ。」
○
「一体何を出している店なのじゃ?」
「ほとんどなんでもだよね?」
「そうだな。自国のみならず
海外のものも幅広くだ。」
「なぜそんなに?材料を集めるのも
大変であろう?」
「まあ、どうしてこんな感じの店なのか
次回の後書きでわかるからさ。たぶん。」