『ISの登場と現在の日本の政党・政治』
作 織斑一夏
インフィニット・ストラトス――通称、IS
世界最強の兵器にして原則女性しか動かすことのできないパワードスーツ。
ISの登場により、IS操縦者の揃い具合やIS技術が国の軍事力を左右するようになり、多くの国が率先して女性優遇制度を施行した。
その結果、『女性=偉い』という構図が浸透し、数年で女尊男碑社会が次々と作られた。
勿論、すべての国が女性優遇制度を施行した訳ではない。施行していない国も多く存在する。
中国やキューバ、北朝鮮などの一党独裁国家やベラルーシなどの事実上独裁国家、完全二大政党制のアメリカ、ナチス時代の悲劇の再来を危惧したドイツ、ISを持つことを許されなかった発展途上国、一部新興国、そして、日本を始めとした男権主義が色濃く残る国々。
日本において、初めて女性優遇制度が検討されたとき、伝統的な家族観が壊れるとして保守系議員が猛反発し、導入されることはなかった。
このことに腹を立てた女尊男碑系女権団は幹部を名古屋に集結させ、会議を開いた。
結果、女尊男碑急進派の宮瑞久埜江が中心となり女性台頭党(略称:台頭)を、漸進派の久能響子が中心となり太陽女性の会(略称:太女)を設立。
都市部を中心に一定の勢力を誇った。
一方、このことによる副作用も生じた。
女尊男碑主義者を『危険思想者』『新たなる左翼』『国益を損ねる害虫』と批判し、これまた都市部で勢力を拡大した右寄り政党、次世代起立党(略称:起立)と青年主権党(略称:青年)が国政において重要な勢力へと変化し、起立にいたっては創明党を排除し、自由民衆党と連立を組んでいる。
また、ISこそが女権団の精神的な拠り所だとして、IS排斥を訴える古来奪取党(略称:奪取)が昨年の衆議院選挙で国政進出に成功した。
だが去年以降、女権団系政党は政策の現実味の薄さと山越治真経産相による女尊男碑=滅亡演説により急速に支持を失いつつある。奪取が議席を得たのはこの敵失が大きい。
台頭と太女による敵失。
これにどう対処して議席を守っていくか。
起立、青年、奪取の三党はこれからが正念場なのではないだろうか。
ふう、宿題のレポート終わったー。でも素直に喜べねー。
理由:自宅軟禁中。
自宅軟禁の理由:陸上自衛隊武山駐屯地IS訓練場にて男性でありながらISを動かしてしまったため、今後の処遇を政府で検討中。
なお、このことは秘密指定保護法の範疇にある。
結論:中島留・防衛省IS局長兼男性起動問題対応事務官が訪問するまでまて。
今の俺の心境:中島さん、早く来てください。暇です。
次回、または次々回に更識家訪問かな?