牙狼《GARO》~Fate/kaleid liner~【翔】 作:ジュンチェ
狼火~魔戒之秘宝~のリメイクのはずが…きがついたらGOLD STORMになってたんだ!?なにを言ってるかわからねぇと思うが俺もわからねぇ!
まあ、いいや。普通にプリヤと牙狼クロスと考えてくれりゃ良いです、はい。では、どうぞ。
良かったら、感想お待ちしてます。
……光輝くならば、必ずそこには『影』がある。
……影があるなら、そこには『闇』が…
…闇があるならそこにいきる者がいる……
魔を戒める者たちは金色の光を『牙狼《GARO》』と呼び、称えた。だが、その黄金とは真逆に孤独に闇の中で戦う男がいた…。
……哀しみの紅の鎧を纏い、潰えぬ嘆きの刃で魔をほふる。その手を罪で真っ赤に染めながらも、尚も戦う。
過去から逃れようと足掻き、刃を握り……魔を戒める闇の中でただ独り。
……その心は枯れ果てた涙で泣いていた…。
ーードオオォン!!
「…くぅ!」
煌めくビル街の一角……人気の無いアスファルトにて少女は足元のこれを砕いて着地した。可愛らしい黒髪に妖精のようで凛々しい青いミニスカートのようなコスチューム。さながら、小学生相応の外見から魔法少女と言うべきか。確かに、少女の持つ六角の星に羽がついた杖はまさにそれのようだ。
『美遊様、ここは一旦撤退を!』
「駄目!」
杖は落ち着いた女性の声で主たる少女に警告をするが、彼女は退こうとはしない。ここで今、自分が退いてしまえば目の前の『敵』を止める者はいないのだから。
「おう?そのザマで随分と頑張るじゃねえか。」
そんな彼女を嘲笑うように現れる男。青い髪に獣のように血走る眼。舌なめずりしながら黒いアロハシャツに身を包み、紅き呪槍を愛でるように撫でる様はまさに、獲物を追い詰めた野獣。狙う哀れな震える子兎は眼前……トドメを刺すために彼はジリジリと歩を進めていく…
「…で、一思いに心臓を貫かれて死にたいか?それとも、ゆっくりと切り刻まれて死ぬのが好みか?奮闘を讃えて、どっちか選ばせてやる。」
「…くっ!!」
シュッ!
苦し紛れに杖をかざして放つ魔力の弾丸。しかし、男は槍で軽く防御するとサッと払う。
「効かねぇっていってんだろ?お前の力じゃ、俺は封印できない。」
『美遊様、撤退を!!今のままでは勝ち目は……!』
「…ッ」
見るからに、男に対して少女は無力であった。打てる手は散々、打ってきた。だが、相手はその全てを強引に捩じ伏せてきたのである。それでも、逃げるわけにはいかないのだ。自分が逃げれば待つのは余計な犠牲……いや、もうそもそも自分が逃げきれるかも怪しい事もあるが…
「んじゃ、一思いにその胸をぶち抜いて…喰ってやるよ。その方が俺もお前も楽だ。」
そして、彼は少女の首根っこを掴んで担ぎ上げると……槍の切っ先を少女の心臓へとあてがう。間近に感じる『死』……命を奪いとろうとする『凶器』……
幼い少女に向けられるにはまだ早すぎるそれが牙を向こうとしていた。
その時……
パァン!
「何!?」
何処からともなく、飛んできた弾丸が槍を弾いた。ついでにその拍子から少女も離してしまい、『ケホッ!!ケホッ!』と解放された彼女は咳をした。
男は睨む……折角の食事の邪魔をしたのはいったい誰なのか?
「そこまでにしなさい!」
視線をずらせば少し離れたところにカウボーイ風のミニスカートらしき衣装に身を包んだ20代くらいの美少女の姿。茶色い髪をポニーテールにし、その手にはリボルバー式だが金色の模様が入った奇妙な銃が握られている。どうやら、男の食事の邪魔をしたのは彼女らしい。
「…はっ!」
すると、彼女は何処からか取り出した筆をかざして緑色の炎をとばし…男の眼を照らすと、ズズ…と邪悪な紋様か浮かび上がる。即ち、これは人ならざるモノの証……
「見ぃつけた…ホラーね、貴方?」
「そういうお嬢ちゃんは魔戒法師か…?そういや、こっち側の世界にはいるんだっけか?」
男は美少女を魔戒法師と呼び……美少女は男をホラーと呼んだ。少女は何を言っているかサッパリだが、様子からみて敵対しているのは明らかなようだ。
「メインディッシュの前の前菜……にしちゃ、出過ぎだぜ。」
「あら?あんたみたいなホラーに喰わせるものは何も無いわよ?勿体なくてね…」
「ハッ、言ってくれるじゃねぇか……魔戒法師!」
ニタリと笑う男……直後、飛びかかるように魔戒法師なる彼女に間合いを詰めると槍を勢いよく降り下ろす!魔戒法師はそれをかわすも男は荒々しい突き、凪ぎ払いと攻め手を緩めず彼女は紙一重で回避に徹するしかない。
「…ハッ!!」
パァン!!パァン!!!
ならばと、分の悪い中距離から間合いをバックステップでとって銃撃。されど、読まれていたのか男は槍で弾いてしまう。
「へへ…」
なんだ口程にも無い。つまらないと、槍を構え直す男。ほんのチョイとは腕が立つようだがこの程度なら敵と認識するまでも無い。そんな油断が……
ザシュッ!!
「…が!?」
何時も戦いでは命取りになる。男は突如として、頬をかすめた手裏剣らしき何かに驚き辺りを見回すと黒いコートに赤黒いアンダースーツの青年が1人。背は高く…キリッとした雰囲気に好青年といった印象であるが、その手には赤い鞘の剣が握られいる…。つまりは……
「……魔戒騎士!」
…男にとって新な敵。
すると、彼の左手におさまっていた指輪が反応し…バイザーを上げると骸骨のような本体『魔導輪・ザルバ』が声をだす。
『ただの魔戒騎士じゃないぜ……黄金騎士・ガロだ。ま、まだまだヒヨッコだがな……』
「おい、ザルバ……余計なこと言うなよ!」
青年はザルバに文句を言ったが、その隙にと男は槍で斬りかかる。これを素早く青年は納刀したままの剣で素早く受け止めた。
『ふむ、中々の反応だ。だが、本番はここからだぞ…流牙。』
「ああ。すぐに片付けてやる。」
そこから、青年は槍をおさえる柄のかわりに鞘をスライドして戻すと、鞘についていた手裏剣のような刃のギミックが回転して起動。そのまま、男を蹴ってから抜かずの剣にて殴りつけて怯ませると槍の切っ先を地面に向けさせ…踏みつけると地面にめり込ませる。
「…ふんっ!」
ー斬!!
そのまま、剣を勢いよく抜き放ち一閃。男は胸を斬りつけられて苦悶の声をあげ…さらに、武器である槍も手放してしまう。なんということか……今度は自分が徐々に圧されはじめているではないか。
「ぐぅ……クソ!ウオオッ!!!!」
追い詰められた男は自らの血肉を邪気と共にグロテスクな音をたてて、獣のような荒々しく毛皮を纏った姿へと変化し…目許は赤いラインが入った禍々しい黒仮面に覆われる。最早、人ではなく魔に準ずる異形だ。
『…ガァ!!』
「ふん!」
その途端、青年に飛びかかる異形。咄嗟にかわし、ビルの壁面を蹴ってまた戻ってきた異形を剣でいなし青年は魔戒法師に叫ぶ!
「リアン!」
「…うん!!」
パァン!!パァン!!パァン!!パァン!!!!
彼の真意を悟った彼女は引き金を引き、青年に向け弾丸を放つ。彼はこれを刃で受け止めると、一気に振り抜き扇状に放ち…頭上から襲ってきた異形に当てた。不意を突かれ異形は『ぐはぁ!?』と息を漏らして地面に転がった。
「…今なら!」
『美遊様!?』
「!…よせ!?」
この隙ならと、一時は乱入者に唖然としていた少女が杖を振りかざし…異形に疾走していくが、逆に異形はニヤリと笑い…少女を力任せに捻り倒して動きを封じた。そして、ある提案をする。
『…魔戒騎士、俺にコイツを喰わせろ。そうすれば、お前に斬られてやっても構わないかも…な?』
「何?」
異形は少女を喰らうかわりに、青年に斬られると言う。 青年は思わず、足を止め…眉をひそめる。
『1人だぜ…ゴミのような数がいる人間の中でたったの1人だ。最後の晩餐くらい…許してくれよ。この世界、こんなガキ消えたところで何も変わりやしねぇ。』
「…くっ!!」
少女にとっては絶体絶命。しかし、強い人間離れ以上の握力に逃げ場は無い。
「……変わるさ。」
『あ?』
されど、『否』と……
「お前らにはわからないだろう。何故ならお前らは……」
「…ホラーだからな!!」
青年は否定する。その道理は人ならざる者には理解に至るところであらず……。彼は勢いをつけ、斬りかかろうとしたが寸前で異形は舌打ちして『オラァ!』と少女を投げつけてきたため、すぐさま身体を張って受け止める。このタイミングを逃さず異形は跳躍して槍を拾った。
が、青年は気にも留めず少女の安否を確認する。
「…大丈夫?」
「あ……貴方は…?」
「俺は味方だよ。ここから、逃げて。すぐに、やっつけるから。」
その表情は戦いの中であっても笑顔であった。思わず面食らい、下がってしまった少女だが無事を確認した青年は戦う戦士の顔へ戻り…抜き身の剣を一度鞘におさめると……また、勢いよく引き抜き、頭上で円を描く!
ーーギュオオォ!!!!
すると、軌跡はスポットライトのように暖かい光で彼を照らし…そこから『黄金に輝くナニカ』を召喚して、その身にガチャガチャと纏わせる。
ーーーーグルルルッ!!!!
…唸りを上げるは橙の瞳が輝く雄々しき、狼の兜。光輝くは荒々しく刺々しくも、力強く神々しい黄金の鎧…。
剣も鞘は鱗のような意匠がつき、翼のような鍔に柄も金色を宿す真の退魔の剣『牙狼剣翔』へ……
そう……青年の名はかつて、力を失いし漆黒の鎧で激戦を戦い抜き『光』を取り戻した魔戒騎士『道外流牙』!
今、その身に纏うは金色を取り戻し…先にある更なる高み【《翔》】。バックルと鍔の『▲』のエンブレムは最強の復活を示す証。
『 黄 金 騎 士 牙 狼《GARO》 』
~《【翔】》~
「はああっ!」
牙狼は鎧装着を完了すると、地を踏み砕き一気に異形へと組み付いた。続いて、牙狼剣翔で槍を受け止めると間髪入れず殴り空いた手で腹にチョップ…からの蹴りで距離をとり、街灯の上に着地する。
『…グルァ!!!!』
「…むん!!」
さらに、激しい剣と槍の攻防を繰り広げる牙狼と異形に今度こそ、少女とまたその相棒も呆けるしかなかった。
『美遊様……あれは…』
「わからない。でも…」
そうしている間にも戦いはクライマックスへと進み、牙狼が愛剣を宙へ放り投げると正拳突きで異形を一打しまた手元にキャチ。そして、片手の鞘と擦りあわせて摩擦熱らしき要領で火花を散らし、緑色の火を刃につけて独自の腕をたてた十字の構えをとる。
「だあッ!!!!」
そして……踏み込んで、燃え盛る刃で異形を斬り上げ一閃……
ー斬!!
『グワアアアアアア!?!?』
直後、異形は邪気となって爆発…その邪気は牙狼剣翔の刃に吸い込まれていった…。
「…むぅん!」
異形に勝利した牙狼…。切ったままの流れの動きでガガガガ…!!と地面に爪跡を残して勢いを殺しながら着地して、態勢を立て直すと刃に見覚えのないものがくっついていることに気がついた。
「…なんだこれ?」
異形を斬った時についたのか……タロットカードらしいアイテム。特に危険とは思わず手をのばした牙狼……
はっ!!と瞬間…我にかえった少女がその時、声をあげた。
「…駄目!」
「……え?」
ーーキュュオオォン!!!!!!
「…な!?」
突如、光だすカード。回りだす世界……
全てが反転する感覚……
……それは、物語のはじまり。
………黄金騎士・道外流牙と魔法に導かれた少女たちと…
… 独りの哀しい男の物語……
まだ、それをプロローグに立ったばかりの黄金騎士が知る由も無かった。
To be continued……
槍の異形は兄貴じゃないよ!似てるけど違うそっくりさん。そのかわりに、別の槍が出てくるよ?
感想お待ちしてます。
☆次回予告
???「予期せぬ出逢い、導かれた魔法の運命。黄金騎士がその先に見たものとは?次回『~交~』……その定めを見る貴方は誰?」