牙狼《GARO》~Fate/kaleid liner~【翔】   作:ジュンチェ

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~交~ 後編

「くっ!」

 

流牙とリアンは苦戦を強いられていた。ただ、相手がホラーといった魔の類だったら遅れをとることは無いのだが…今回は魔術師といっても、『人間』なのだ。原則、魔戒騎士は人を傷つけることはタブー……殺すなどもっての他。手をあげることなど出来ない。しかし、流牙とリアンがそれぞれ相対するルヴィアと美遊はほぼ無慈悲に戦闘をしかけてくるので、繰り出される魔力の弾丸やら拳、等々を防ぐばかりのである。

「どうしたんですの?反撃してこないなんて…?」

 

「当たり前だ!女の子を傷つけられるか!?」

 

「あら、女だからってなめられるのは…どうにも、頭に来ますわね!」

 

「!」

 

流牙の相手をしていたルヴィアはこの様子を良いことに背後に周りこむと、胴体を掴みあげ反って彼の頭を地面に叩きつける!このレスリング技の威力は轟音とひび割れた地面…流牙の呻き声からしてどれほど凄まじいか理解できるだろう。

 

「流牙!」

 

「行かせない!」

 

咄嗟にリアンは助けに向かおうとするが、美遊が立ち塞がりステッキから魔力弾を射ち放つ。これらを魔導筆ではらい、片手の魔戒銃でステッキを叩き落とそうとするが、狙いが定まらない。

 

『美遊様…!』

 

「わかってる、サファイア。」

 

「!」

 

その僅かな隙を見逃さず、一気に今までより倍近くの魔力弾を形成する美遊。威力は先より劣るだろう……。矢と石ころほどの違いだが、あくまで単発の威力。石ころとて、洗練されて勢いと数があれば……

 

 

……充分な武器となる。

 

 

 

ドドドドドドッ!!!!

 

「きゃああ!」

 

彼女を襲う魔力の霰。いくらリアンが優れた魔戒法師でも腕は2本しかなく、都合よく防御の術があるわけではない。手を交差させてダメ元の魔導筆で防ぐも捌ききれるわけなどなかった。

 

「…」

 

一方、美遊は釈然としない表情を浮かべている。戦況はこちらにあまりにも有利……有利だが、違和感が少女の胸に引っかかる。

 

(…何故、こちらに攻撃してこない?)

 

明らかに故意で見逃しているタイミング。防御しかしない受け身戦況……

目当ての『アレ』を奪いあう存在だとしたら自分たちは敵対する存在になるはずなのに……

そんな物思いに傍らふけっていると………

 

 

「きゃぁぁぁぁ!」

 

上から凛が悲鳴をあげて降ってきた。見上げれば頭上のスロープに剛の姿がある。

 

「ほらほら、嬢ちゃんかすりもしねえぞ?」

 

こちらは対称的に魔術師である凛が苦戦しているようであった。苦し紛れに宝石を構えて放つが、魔力の弾丸に等しいそれを簡単に魔戒剣で弾いてみせた。

 

「流牙、リアンちゃん……手ぇ、抜いてるとマジでヤバいから。魔術師なめてると死ぬよ~?」

 

…と言いつつ、凛から視線をそらすあたり舐めきっているのはコイツのように見えるのだが……

まあ、こんな態度をされれば頭に血が昇るのが遠坂 凛という少女であり、脚に魔力をこめて跳躍すると…剛を睨みつけて、渾身の拳を……

 

「無駄だって。」

 

「!」

 

ガキンッ……と鈍い音がしたと思えば魔戒剣の鞘に彼女の拳が受け止められ、収められていた刃が白く煌めき抜かれていた…。咄嗟に凛はガードしようとするが、その動きをみこしていた剛は鞘を持つ指先でクイクイッと『ナニカ』を操る。

 

「きゃぁ!?」

 

すると、凛は脚を突如として『ナニカ』に縛られて逆さ釣りになってしまう。見れば、剛の手より細い『糸』がのびており…これが彼女を拘束していたのだ。これで、状況は一変…

途端、凍りつく空気。流牙に関節技を決めていたルヴィアとリアンにステッキを突きつけていた美遊は動きを止めた。

されど、凛は易々とぶら下がっているわけが無かった。

 

「ガンド!!」

 

「!」

 

手を銃身を模したように握ると指先から、黒い魔力弾を放つ。反射的に首を反らしてかわす剛…同時に僅かに締め上げる糸が緩む…。すかさず、彼女は脱出してポーチから宝石を取り出して構え、勢いよく投げつけた。

 

「喰らいなさい!」

 

 

「…!」

 

 

 

次の瞬間、宝石は激しい炸裂音を出して剛を呑み込むほどの爆発を起こした!普通の人間なら高熱で黒焦げかつ、衝撃で身体はズタズタだろう。宙をクルリと舞った凛は硝煙で覆われた空間から目を離さず、手応えを確認する。

 

「……やったか!?」

 

「惜しいな。」

 

突如、硝煙を突き抜けて躍り出る人影と刃。あの爆発を凌いだ剛が回転をかけながら飛び出し、指先から糸をとばすとうっかりしていた少女の足許を絡め、バランスを崩す。そのまま、蹴りを叩き込もうとするが腕を交差されて防がれる。

 

「…ぐ!?」

 

重い!丸太の思いっきり降り下ろされたようだと感じつつも、少女に息つく間もなく魔戒剣が迫り身を転がして避けて体勢をたてなおす。

それが、策略だとも知らず……

 

「そぉ~ら!」

 

「ちょ!?」

 

不意にまるでボールを投げ渡すように魔戒剣を凛に投げ渡した剛。これをつい掴んでしまった凛……直後、とんでもない重さへと太刀は変化して凛と共々、重力にひかれて砕けるほどに地に伏した。

どんな理屈だ!?と考える前に少女の頭部に平手が炸裂し、意識が衝撃を受けると…もう自分のか細い身体に大の男が馬乗りになり、銃口を突きつけながら不敵に笑っていた。

 

「…チェックメイト。」

 

 

 

 

 

凛は諦めようとはしなかったが、自分が腕に力を込めるのと引き金にかかる指が動くのとどちらが速いか?恐らくは間違いなく後者。拳を握った途端に脳髄が汚い花火になる。

それにしても、凛は気になっていた……

 

(何なのコイツ!?他の2人と違う……まるで、魔術師と戦い慣れてる!執行者…いや、まさか……)

 

剛の間合いの取り方、手玉にとる立回り。流牙とリアンは明らかに受けのみでルヴィアと美遊の攻撃にさらされていたが、剛は違う。凛の手札をすぐに見切り、一歩先で一手をかわし…いなし……防ぐ。そして、確実に自分の攻撃を何の躊躇いもなく撃ち込んでくる。まるで、全てが読まれているように……

 

「残念だったな。俺は甘くは無い。降参しなきゃ、お前の命は無いぜ。」

 

本気だ。振り上げた刃物のように鋭い視線で凛を見下し、殺意をぶつけてくる。駄目だ、逃げられない………少女は覚る。自分ひとりではこの男には敵わない。迂闊だった。もっと警戒してあたっていればこんなことにはならなかったはず。悔しさを噛み締めながら、ルヴィアや美遊に視線をおくるが………

 

その時、目があったのは流牙であった。

 

 

別に意識したわけではない偶然…………ルヴィアらが動きを止める最中…

 

「ウオオッ!」

 

「えっ!?」

 

突然にこちらへ突進し始め、目を見開いた。何を思ったのかわからないが、同じく戸惑う剛に容赦なくタックルを浴びせて廃材の山に叩きつけた。よって、凛は解放されたは良いものの…わけがわからない。

 

「な、何なのよ!?仲間割れ?」

 

「わかりませんわ。気でもふれたんですの……?」

 

とにかく、ルヴィアのいるところまで下がると流牙は剛をおさえつけて怒りの形相を浮かべているのが見える。まさか、自分が傷つけられたことに怒っている?そんな予測が頭をよぎった凛……でも、彼に怒る理由は無いはず。

 

「どけ、流牙!なに考えてんだ!?」

 

「お前こそ!俺たちは守りし者だろう!」

 

 

 

 

「……なんにせよ、千載一遇の大チャンス。美遊!ふたりとも、沈めなさい!!」

 

 

ルヴィアは好機と美遊に攻撃を指示。流牙はともかく、剛は明確に敵意を出しているため危険なのは間違いない……しかし………構えられたステッキはその勢いを止める。

 

「出来ません。」

 

「…美遊!?」

 

「敵対の意志が無いのは今までの行動から見て明らかです。お互いにこれ以上、損害がでない交渉を提案します。」

 

「何を!?」

 

 

彼女は攻撃が出来なかった。このまま彼等をサンドバッグにすることに良心が痛んだのか、もしくは剛を止める流牙に何か思うところがあったのか……

対する流牙も魔戒剣を取り出すと彼女の足許へと投げて放り、その場にあぐらをかいて座る。

 

「捜し物があるなら構わない。好きにしろ。」

 

さて……ここを攻撃するのは人道的だろうか?凛とルヴィアは顔を見合わせた。剛もこれはやりづらいと剣を鞘におさめると『俺は知らねぇぞ。』と吐き捨ててその場を去る。またリアンも魔導筆と銃を床に置いて後ろへと退く…。荒事にならないならお互いに確かに越したことは無い。

 

「美遊、警戒は怠らないで。貴方がたを信用したわけではありませんが…調べさせてもらいますわ。少しでも変な素振りをしたら、ただではすみませんくてよ?」

 

それから、ルヴィアをはじめとした少女たちによる取り調べがはじまる。流牙は魔法衣だけではなく、下のアンダーまで脱がされて上半身の裸まで晒されてしまう。幾多の戦いと修行を経て、鍛えられて発達した傷だらけの身体は異性を意識させるには充分だったが、当の本人は気がつかない。

美遊のステッキをさながら、空港の金属探知機のようにくまなくあてられて暫く…。凛の溜め息が取り調べの終了を告げた。

 

「はぁ~あ…。悪かったわね。アンタたちの潔白は証明されたわ。サファイアが反応しないなら、間違いないわ。」

 

「私としたことが……よもや、無関係の者に手をあげてしまうなんて。なんという失態!愚の愚…!」

 

「気にしなくて良いよ。それより、下は脱がなくて良かったの?」

 

「「脱がんで良い!?!?」」

 

まあ、被害者も天然ボケをかましながら笑って水に流したし万事全て解決。服も着て身なりを整えると、流牙はその場を後に……

 

「……で、今度はこっちが訊きたいんだけど?」

 

……するわけもなく…

 

 

 

 

 

 

「君たちは何者なのか、教えて貰えないかな?」

 

 

凛とルヴィアは再び顔を見合わせることになるのであった…。

 

 

 

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一方、その頃…ひとりで逃げ出した剛。彼は適当な薄暗い路地裏に滑り込むとニシシッ…と笑いながら懐からタロットカードらしきものを取り出した。槍使いの絵が描かれたそれは……

 

「…さ~て、これはな~んだ?なぁ、ゼルヴァ?」

 

『驚いた…いつの間にそんなものを…』

 

「黄金騎士サマの魔法衣の裾についてたのをコッソリ、かっさらったのさ。魔術師の嬢ちゃんたちが捜してたのもこれだろう?本人が気がついてなかったのが幸いしたぜ。」

 

凛とルヴィアが血眼になって捜していた『クラスカード』と呼ばれるアイテム。流牙が気がつかないうちに魔法衣の裾についていたのを察せられることもなく、拝借してきたのだ。これには指のゼルヴァも賞賛の驚嘆をもらした…

 

『…黄金騎士を相手にこれなら誉めても良い。しかし、それをどうする気だ…?』

 

「決まってる、折角のエサだ。サメを釣るのがサメの肉のように、獲物を誘うのさ。何がかかるかはお楽しみ!」

 

やがて、彼は暮れていく冬木の街に溶け込むように消えていった…。あれほど、紅の衣が目立つかと思われたのにその目に見える痕跡は無い。人並みに紛れ、闇に紛れ、影のように意識されることもなく……音もなく……

 

…やがて、そんな男と流牙たちはすぐに再会することになるとは知る由も無い。

 

 

 

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クラスカード……

 

 

…突然、冬木の街に現れた7枚のカード。無論、ただのカードではあるはずもなく、土地の霊脈から魔力を吸い上げて暴走し被害をもたらす。

 

描かれた絵ごとに相応する英霊の姿を宿し、黒化英霊となる。

 

 

「まあ、7枚中のうち2枚……アーチャーとランサーが各方向してあったんだけど、諸々の事情があって紛失しちゃってね……」

 

凛は遠い目をしながら語るクラスカードについて…。ルヴィアも目を背けているあたり、この2人の間にトラブルがあり発端があると見た流牙たち。でも、彼女たちは腑におちない顔をしていた…。

 

「…でも、おかしい。本来の黒化英霊に意志は無い。でも、ランサーは明らかに意識を持って活動…しかも、この時間軸じゃない世界で。そして、そこから貴方たちが来たと。」

 

「そうなるわね、纏めれば……」

 

主に話の軸は凛とリアンを軸に進めてられている。一方で流牙はというと、美遊の魔法少女のコスチュームをガン見していた…。穴が開かんばかりの勢いで興味津々に見つめるので美遊は少し退いていたが……

 

「…やっぱり、あの時の娘は君だったんだね?」

 

「あ、はい。」

 

「元気そうで良かった。」

 

「はい……」

 

流牙は屈託なく笑みを向けるが、幼い少女としては反応が素っ気ない。彼女は一体、何を思っているのだろう?随分と自分のいた世界でホラーと戦っていたが、何者なのだろうか?

 

「君は何のために戦っているの…?」

 

「…生きるためです。」

 

「まだこんなに小さいのに?」

 

問の答は沈黙。こちらもまたワケがありそうだ。『生きるため』なんてこんな小学生の少女が言ったりするものではないくらい、流牙で解る。彼はルヴィアに目を向けると話の相手は彼女に代わった。

 

「…その言いたげな顔。美遊のことですわね?こんな年端のいかない少女に何故、こんなことをさせているのか?私だって、好き好んでではありません。ですが、やむを得ないんですの……」

「何がやむを得ないだ?俺がはじめてこの娘にあった時……傷だらけだったんだぞ?」

 

「…知っていますわ。向こうの先の世界……そこでの報告を他ならぬ美遊から受けましたから。」

 

納得いかない…何故、こんな年端のいかぬ少女を戦わせることをこの魔術師たちは止めない?戦うだけなら、彼女たちにも充分な力があることぐらい先の件から身をもって検証済み…リアンと互角かそれ以上の実力を有している。なのに、少女のいる理由は……?それをルヴィアが美遊の手に持つステッキに目線を向けて答えた。

 

「美遊の持つそのステッキ…マジカルサファイア。それが、彼女をマスターとして認めている限り…私たちは美遊にすがるしかない。黒化英霊に対する唯一の切り札なんですから。」

 

すると、流牙は魔戒剣を引き抜いてマジカルサファイアに向けた。流石に、凛とルヴィアは慌てざらえない。

 

「ちょっと、何してんのよあんた!?」

 

「壊す。」

 

「やめなさい!それは……」

 

「俺が手伝う!それで問題ないだろ!!」

今度はリアンも度肝を抜かれた。勝手に決められては同行する身として、こっちも困る。すぐに、反論が飛び出した。

 

「流牙!?ちょっと、本気なの!?まだ、元の世界に戻る算段だってついてないのに……!」

 

「だからって、見過ごせるか…!」

 

「もっと状況を見て……」

 

 

 

『あの…申し訳ありませんが、私の意志を無視しないで頂けないでしょうか?』

 

 

「「!」」

 

その時……マジカルサファイアが喋った。杖が喋った……。

 

『驚いた…誰にこさえてもらったかはわからんが、コイツは俺様と同じように意志を持つようだ。』

 

ついでに、指輪も喋った。こっちはどうでも良い。

何にせよ、勝手に壊されてなるものかと彼女は声をあげたのだ。

『当方を手伝って下さるなら嬉しい限りですが、私は解体されたくはありません故。それに、私が美遊様をマスターにしたのはそこのお二方にも責があります。』

 

凛とルヴィアに責があるとサファイアは言う……すると、彼女たちは随分とバツの悪そうな顔をしている…何があったのだろう。

 

「じゃあ、お前がその娘から離れれば良いんだな?」

 

『そうは参りません。私もクラスカード封印の任を受けてここに来ております。ここで投げ出せば、それこそ役立たずのガラクタです。かといって、そこのお二方をマスターとすればいずれ私怨で使われるのがオチ。そこで……』

 

彼女は提案した。

 

『貴方様方には美遊様を手伝うという形で協力して頂きたいのです。あの黄金の鎧の力があれば黒化英霊への対処も可能でしょう。そして…見れば、そちらには衣食住もままならない様子…ならば、ルヴィア様のお力があればその問題を解消可能。お互いにフェアな条件だと思いますが……どうでしょう、ルヴィア様?』

「…ええ、別にひとりやふたり人が増えたところで問題はありませんが…。」

 

流牙たちにとって衣食住が確保できるのは見知らぬ世界で半ば身一つで放り出されたような現状で、この上ない嬉しいこと。だが、流牙はこれで納得はしない……

 

「…それでこの娘は戦わなくて済むのか?」

 

『そうは申してはいません。ですが、命の危険はぐっと下がるものかと。』

 

…考える。…考える。

互いに譲歩する形だが、認めて良いものであるのか…?

…考える。…考える。

己の使命を果たすにはどうしたら……

 

「良いわ、乗らせてもらうわその話。」

 

「リアン!?」

 

「…宛が無いのも事実よ。まずは生きる術がないと!」

 

すると、リアンは先の仕返しと言わんばかりに勝手に話を承諾。彼女の言うことは正論であり、魔戒騎士とて人…食わねば生きてはいけぬ。この先、野宿でも限界が来るのは必至。そして、最後の一言が『でもっ!』と言う流牙を黙らせる。

 

「…私たちは守りし者。守り抜けば問題ない話よ。」

 

そう……剣も、鎧も、術も、……人を守るためにある。守るために使うから守りし者なのだ。都度、危険が伴う?なら、守りぬけば良い。単純な答……今までだって、そうやって闘ってきたのだから。

「どうする?私たちは問題ないけど……」

 

対する魔術師側。凛とルヴィアは予定に無い流れにコッソリと相談していた。

 

(どうするんですの?受け入れる余裕ならこちらもありますが……)

 

(そりゃあ、こっちだってなんとか協力させるつもりで事情を話して進めていたけど…!サファイアのおかげで変な流れになっちゃったじゃない!)

(それに、あっちもあっちでどういう思考回路をしているのでしょう?わけがわかりませんわ。兎に角、確めないといけないのは……)

 

「わかりましたわ!ですが、その前にアナタ方が持つ『黄金の鎧』とやらを見せてもらうことを所望します!そうすれば信用してもよろしくてよ?」

 

彼女たちは条件を呑む前に鎧の召喚を要求したのだ。振り返ってみれば、流牙の鎧をしっかりと見たのは美遊とサファイアのみである。これに、流牙はわかったと頷き…リアンに離れるようにアイコンタクトをおくった。

 

「……驚かないでよ。」

 

彼女はそっと、口添えると同時に鞘から引き抜かれる魔戒剣。切っ先は頭上で円を描き、眩い光と旋風が舞い降りる…!凛とルヴィアはあまりの凄まじさに顔に手を当て、美遊は再び目前に現れた輝きに魅入っていた……。

 

 

ーーグゥルル!!!

 

「むん!」

 

荒々しく、神々しい金色。さながら、嵐のような鎧……黄金騎士・牙狼 翔へと変貌した流牙がそこに立つ。狼の兜が唸りをあげ…一度、剣を抜けば剣圧は突風のように吹き荒れ、金色の残像を残す。

 

「……凄い。」

 

「これなら、黒化英霊にも対抗できるのも頷けますわ。」

 

凛とルヴィアも納得せざえないほどの力。牙狼・翔の金色は決してハリボテではない輝きだと肌で理解すると、流牙は見計らって剣を鞘に戻し鎧を解除した。

もう、ルヴィアも頷くには充分すぎる。

 

「…わかりましたわ。これから貴方たちが行動を共にすることを許諾します。」

 

 

 

 

To be continued……

 




☆次回予告

リアン「その出逢いは偶然か必然か?男はもうひとりの少女出逢う。それはもしかしたら……。次回『~火~』…運命の歯車は再び回りだす。」


お久しぶりになります。何ヵ月ぶりだよおい。ちょくちょく書いてましたが、やはり闇を照らす者を中心にしてしまい……いや、やっぱりあっちがこれに繋がるのではい。かといってIS要素は皆無に等しいんです、はい。

で、ここで言わせてもらいますがこの流牙とリアンはラダン城の件は経験しておらず、ジンガとアミリは出てこないのは確定です。おのれ、ディケ●ドォォ!!!
多分、物語が進むにつれプリヤ要素は薄くなり、牙狼の話になるかと。ぶっちゃけラストはプリヤなんて無かったんだってくらいのレベルの予定。リュメ様とダイゴはもしかしたら出るかもしれないけど……



感想おまちしてますぞい。

あと、最近は仲良くしてもらってた作者様たちの牙狼作品の更新が無くて寂しい次第です。
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