自分ともう1人の自分も(莉音編)[一時凍結] 作:無の空間の存在維持
音々の話に深森は黙って聞いていた。
深森「つまり、別人格があるのはトラウマによるもので、この世界では『適応能力』という力を持っているのね。さらに音々ちゃんは別の世界から来たってことね。」
音々「そうです。」
未だに警戒をしているため、口調がたまに丁寧な言葉遣いを使用していた。
アヴローラ「この話は前に会ったことと同じだ。」
深森「分かったわ。」
音々「このことは。」
深森「古城君や凪沙ちゃんだけじゃなく、獅子王機関にも黙っててほしいのね。主に基樹や浅葱、夏音やアスタルテ、紗矢華や雪菜ちゃんも。」
音々「知ってたの!」
深森がここまで把握していたことに驚きを隠せなかった。
深森「言ったでしょ。最深部までとはいかないけど、それに近いことをしてるってね。」
音々「!」
古城、凪沙の母はただの一般人ではなかったらしい。それ以上に、獅子王機関などの機関にも関わっていること自体も驚きだ。
深森「まっ、あの子達には話さないからね。話したら、面倒でしょ。」
音々「そうだよ。私は今までの言動や立場の存在上、この世界であまり良い会話をしてないからね。」
喧嘩を売る言葉を使っているのならば、当然だろう。すると、アヴローラが、深森に聞いた。
アヴローラ「主、我は外で何かあるみたいだ。少し様子を見て来る。」
深森「ついでに音々ちゃんも連れて行ってあげて。」
音々「何で?」
深森「貴女なら大丈夫だと思うけど、念のためね。」
アヴローラ「了解。」
深森は玄関まで見送り、アヴローラと音々は外に出た。
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人に見られないように人気のない道を使って、工場まで歩いていた。すると、ヴァトラーがいた。
ヴァトラーは後ろの気配に気づいたのか、龍を仕掛けて来た。アヴローラはそれを消した。
ヴァトラー「何!」
アヴローラ「そいつらに手を出すなら、やる。」
アヴローラの姿を見たヴァトラーは叫んだ。
ヴァトラー「第12番目の眷獣!なぜここに!」
アヴローラはヴァトラーの質問に答えず、ヴァトラーを飛ばして、近くの貨物に叩きつけた。ヴァトラーは何かを察したのか、高笑いをした。
ヴァトラー「そうか、そうだったのか!お前が暁古城を第4真祖にさせたのか!お前はずっと見てたのか!12番!」
まるで狂い高笑いしているようにしか見えない。アヴローラはそんなことを気にせずにヴァトラーに強い視線を送った。
アヴローラ「1つだけ忠告する。」
ヴァトラー「何かな。」
アヴローラは「戦いは終わってなどいない。」
そう言い終えると、背を向け、そのまま離れようとした。
ヴァトラー「待て!」
アヴローラに制止の声をかける。・・・が、第三者によって阻まれる。
音々「待てっと言われて待つ人はいないと思うけどな。」
アヴローラが背を向けている姿の前に出た。
ヴァトラー「お前!なぜ、12番と!」
音々「知り合いだったんだよ。まぁ、古城君が初めて眷獣を出せた日だけどね。」
ヴァトラー「お前は12番の手助けをするのか。」
音々「・・・・今は、するよ。さて、これで失礼するね。」
ヴァトラーが何もしかけてこないことを確認すると、アヴローラの後について行った。