自分ともう1人の自分も(莉音編)[一時凍結] 作:無の空間の存在維持
莉音はあの出来事を整理した。マジェコンヌという組織が現われ、違法な行為で人々の信仰を奪った。それはシェアを奪うことと同じのようだ。
最初は相手の行動を様子見ながらも作戦会議をしていたそうだ。だが、予想以上の速さでシェアの減少が続いた。そのため、すぐに作戦を実行した。だが、マジェコンヌの中でも赤い人がたった1人で4人の女神を倒したようだ。ネプギアもその赤い人に負けた。
これまでがネプギアが覚えている範囲で、伝えられた内容だ。
ネプギア「・・後は目覚めるところからしか覚えていないんです。」
莉音「それは、アイエフが助けたという・・。」
ネプギア「はい。・・・アイエフさんから少し聞いたんですね。」
莉音「うん・・。」
女神はシェアの影響が高いのもあり、あの時のシェアは四ヶ国合わせても全体のシェアより半分以下になっていたそうだ。それでも1人を相手に負けるという事は結構な実力者だろう。
力を多く持っていても技能や技術がなければ、『宝の持ち腐れ』だ。さらに、その技術を熟成したということになれば、このような結果になった事に違いない。
ネプギア「何度も女神化は考えていました。ですが、・・。」
莉音「『トラウマになっている過去を思い出して、怖くなる』っと。」
ネプギア「・・はい。」
怖い思いをするほど根強く残っているらしい。人間も怖い思いをすれば、嫌でも思い出してしまう。それだけなら深刻な問題にはならないが、慢性化してしまうと、いずれ耐えられなくなる可能性も出てくる。それはこの世界でも同じのようだ。
しかし、無理に忘れようとも放っておくのも良くない方法だ。だが、こればかりは自分自身で乗り越えるしかない。
莉音(ネプギアの気持ちは・・・分からなくもない気がする・・・。けど、何か何処かの感情でストッパーのように引っかかる・・。)
莉音もスライヌの大群とは別の嫌な記憶がある。それは今までよりも比べ物にならないくらいだ。莉音は、記憶自体は鮮明に残っているが、感情が出ない。原因は莉音自身は理解できていない・・・。
今は莉音の問題を思い出すことではなく、ネプギアの話を聞くことなので、莉音の問題は後回しにした。それに、ネプギアに言えることがあった。
莉音「・・少しは話せて、気持ちが楽になった?」
ネプギア「はい。」
それを聞いて、アイエフたちも安心した。
莉音「それに、ネプギアが隠したがる気持ちも分かる・・。私も迷惑をかけたくないと思ってしてしまうところがある。」
ネプギア「莉音ちゃん・・・。」
この言葉を聞いて、ネプギアは莉音の性格を理解した。
ネプギア(もしかして、私と似ているのかも・・・。)
それはコンパもアイエフも同じことを思った。ネプギアと莉音は少し『似ている部分が多い』っと。
莉音たちに少し話したことにより、今のネプギアは少し気が晴れて、前より明るくなった。
アイエフ「明るくなって良かったわ。」
コンパ「はいですぅ。」
ネプギア「これからも迷惑をかけると思いますが、よろしくお願いします。」
莉音「迷惑とは思っていない。ゆっくりと乗り越えていけば良い。」
アイエフ「そうよ。」
ここまでネプギアの問題はすべて解決したわけではないが、精神面では今までよりは安定した。
話題を切り替えて、ネプテューヌが提案したアイテムをもう一度見た。
アイエフ「これねぇ~・・。」
ネプギア「ネプビタンと書かれていました。」
よく分からない飲み物ではある。しかし、企画書で作られるものならば、大丈夫だろう。『良薬は口に苦し』であるため、苦いであろうが、マズイであろうが、何か良い効果が見込めるのは確かだ。それは飲んでみなければ分からない。
莉音「試し飲みをしたほうが良い。」
コンパ「効果が気になるですぅ。」
莉音は、誰が飲むかの検討が、始まるかと想定していた。が、ネプギアが立候補した。
ネプギア「じゃあ、私が飲んでみます。作ったのは私ですし。」
アイエフ「頼んだのは私だけど、ネプギアが飲みたいなら任せるわ。」
ネプビタンのふたを開け、飲み始めた。飲み終えると、意見を聞いてみた。
莉音「・・どう?」
ネプギア「うん。少しすっきりした感じですね。何か疲れが取れた感じです。」
アイエフ「分かったわ。それは店に出すの?」
ネプギア「はい。」
これは問題なく使えることが分かり、店に出すことも決めた。店の件は後回しにすることにした。
他の依頼がないかどうかを確認するために再びギルドへ戻った。