自分ともう1人の自分も(莉音編)[一時凍結] 作:無の空間の存在維持
敵であるリンダが立ち去ったことで、少しは気を抜けた。
ネプギア「行きましたね。」
アイエフ「そうね。行ってくれてよかったわ。近くに寄っただけで、戦う力は残ってないもの。」
コンパ「わたしもですぅ。」
ネプギアは女神化を解いた。その瞬間、元の姿に戻ると同時に霧化した剣も元の武器に戻った。ネプギアの身体から黒い霧は出ていない。しかし、剣からは先ほどの勢いはないが、僅かながらも黒い霧が漏れていることに変わりはなかった。
今でも急に意識を奪われないように剣に意識している。すると、莉音が目を覚ました。莉音に近づき、身体を心配した。
ネプギア「莉音ちゃん!大丈夫ですか!」
莉音「・・・・・うん。その剣、どうだった?」
ネプギア「私には使えませんでした。でも、女神化になるきっかけになりました!それに持っているだけでしたが、下っ端さんも去ってくれました。」
莉音「そうなんだ。・・・・・・じゃあ、返した方が良い?」
ネプギア「はい。私にはこの剣は扱えませんでしたので、お返しします。」
黒い霧が溢れている剣を莉音に手渡した。直後、さっきまでの剣の威厳は消え、溢れていた力は収まり、ただの普通の剣になった。
莉音「ただ今、ここに返させました。」
確認と共に剣を仕舞った。妙に日本語になっていないが・・・。心の中にいる音々もそれを確認した。
音々(封印したけど、あの剣は力が溢れていたんだね。やっぱり、“
さっきの戦闘を見る限り、そうとしか思うしかなかった。ここで、一度“暗黒”の事について整理した。
音々(前の世界で暴走して、収まったのはまだ“暗黒”の力が本調子じゃなかったしね。さすがにここまで“暗黒”を使ったから、そろそろ
そうなると、莉音ちゃんが泣く。それは嫌。でも、莉音ちゃんは今頑張っているから、もう少し様子を見てあげよう。)
再び今の状況を確認して、ネプギアの方を見つめた。すると、解説するかのように考え始めた。
音々(・・・・・・結局、“暗黒”のメリットは持っている力よりも大幅に得られる。つまり、自分に持っていない力も得られ、大幅に強くなり、身体に勝利への喜びを感じる。
でも、デメリットはその力に欲望し、“暗黒”に飲み込まれることなんだよね。結局、欲望は誰にもあるしね。その者はその欲望のために力を欲し、欲望に溺れ、自分を失い、目の光が消え、自分の欲を失くし、身体の力が抜け、“暗黒”に飲み込まれる。
今回はたまたま意志が強かったから良いけど、ネプギアもさすがに危険と思ったみたいだしね。一瞬だけだけど、意識が手放しそうだったもん。)
ネプギアの意識が“暗黒”に奪われかけたところを音々はきちんと見逃さなかった。
音々(それって一瞬だけ、“暗黒”に意識が乗っ取られそうになったってことだよね。別の言い方をすれば、意識が“暗黒”に飲み込まれそうになったってことだしね。まぁ、しばらくは警戒くらいしとこうかな?)
この先、もうしばらくは様子見をすることにした。
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状況が落ちつくと、アイエフは剣について莉音に聞いてきた。
アイエフ「それにしてもその剣は何なの?」
莉音「少し特殊な剣です。」
一言で簡潔に説明した。それは先ほどの事を見るだけで誰でも分かる。
アイエフ「特殊すぎるわよ!」
『少し』どころではない。『異常』過ぎている。そう叫ぶのは当たり前な反応だ。
コンパ「ギアちゃんがうまく剣を使えていなかったから、近づこうとしたんですけど、近づいたら、危険のように感じたですぅ。」
さっきの状況を感じたままに言った。それはコンパだけではなく、アイエフも同様のようだ。
アイエフ「それは私もよ。それでゲイムキャラに近づいたのよ。」
リンダの目的はネプギア達を倒すことではなく、ゲイムキャラの破壊だ。なので、策はすぐに取れた。
ネプギア「そうだったんですね。確かに私も意識が取られそうになりました。」
莉音「あの剣は本当に諸刃の剣だから・・・。それで意志を固めたネプギアちゃんなら、大丈夫かと思った・・・・けど、危険?」
ネプギア「はい。」
莉音はその戦闘中の状況を見ていないため、分かっていないが、ネプギア本人が言ったため、貸すことはやめた。
莉音「じゃあ、もう貸さない方が良い・・・か。」
少し眉毛を歪めたが、仕方がないとあきらめた。
アイエフ「もう少し聞きたいことがあるけど、そうしてもらえると良いわ。今は時間がないし。」
ネプギア「取り敢えず、ゲイムキャラを説得させましょう。」
莉音が持つ剣については後日ということになった。莉音自身も暴走状態時の緊急性よりは低いと判断した。しかし、このまま放置しておくのは良くない。何処かのタイミングで対処しなければ、再び“暗黒”の暴走が始まってしまう。
だが、“暗黒”の暴走に対して、打つ手がないのも事実だ。そのため、“暗黒”を使用しないようにするしかなかった。